恋愛王者 ゲッスー

宵闇カラス

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部活終わり

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さてさてさーて! 部活終了!

俺らは同じサッカー部だから部活終わりも同じ時間だ

「俺らは一足先に校舎裏に向かうぞぉい!」

「イエッサー!相棒!」

俺が言う言葉に俊生が相槌を打って二人でニヤニヤしながら校舎裏へ向かう

校舎裏には予想通り一人の女の人と思われる影・・・ 見つからないようにそっと近づくと俺より視力の高い相棒の俊生が小さい声で悲鳴を上げた

あれは・・・ 違う

あれは・・・! スラッとした後輩で一番かわいい子でも ぶよぶよして後輩で一番ブサい子でも その中間でもない 対極だ・・・ あれは・・・ あれは・・・

生徒内の最高権力者・・・ 生徒会長だ!!!

校舎裏には他には誰もいない つまり 俺を呼び出したのは・・・ 生徒会長?!?!

まさか あの有名な生徒会長様も俺の美貌に絡まれ甘い蜜を欲しているのか・・・ 生徒会長を手中に収めればこの学校の支配 統治が可能だ!
俺の恋愛対象ではなく付き合うという名目で操り人形にしてやんよ!

茂みから飛び出そうとした俺を相棒の俊生が引き戻す

「なんでだよ! 行かなきゃ損だろ! なんで止める! 学校の支配権だぞ!」
「よく考えろ! ただ告るだけだったらなんで後輩を名乗った! 自分の名前出したら俺らが来ないかもって思ったからだろ!」

言われてみればたしかにそうだ なぜ後輩の名前を?

その答えは明白 俺らが人の恋心で弄んでるのがバレたんだ なぜ? どこから?

その答えは俺の思考と全く同じことを考えていた俊生から出てきた
「先月の・・・ 2つ縛りの子・・・ あの子生徒会補佐だったよな・・・?」

「確かに 言われてみればそんな話したな あんとき生徒会役職勢をひっ捕らえたいななんて話ししてる時に飛びついたから・・・」

じゃあ早くエロメガネ止めねぇと! 間違いなく俺ら死ぬぞ!

相棒も同じことを思ったんだろう二人同時に全力で昇降口に走った
が 間に合わなかった・・・
すでに昇降口ではエロメガネが一枚の紙を持って跳ねていた
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