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プロローグ
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がー、と大きな音と共に、
俺は電車にひかれる。
「いやああああああ!」
「な、なんだよ!飛び降りかっ?!」
上から音がするが俺はあまりの痛みに、
すでに死期を迎えるのだと悟る。
もはやちぎれかけの目を上にやると、
黒いフードで目が隠れた男がにやりと笑う。
俺を殺した男。
「山崎勇人…さんですね」
パチリと目を覚ますと、そこは何もない、
精神と時の部屋のような、真っ白な部屋だった。
「そうですが、あ、あのここは」
目の前にある、中性的な見た目をした、白い羽をもつ者に話しかける。
「ここは狭間です。
天国にいくか。地獄にいくか。
それをこの私、神が判断し、決めるのです。
どちらに行っても楽なのが天国ってだけで
50年経たないと生まれ変わることはできません」
「は、はぁ…それで、俺はどちらなんでしょうか」
「あ、まだ決めてません。
本人の口から人生を語ってもらうと決めてるので。
あ、嘘発見器を使うので言い逃れはできませんよ」
そして嘘発見器の上に神は無理やり俺の手をのせる。
「さあ、語りなさい!さあ!語りなさい!さあっ!」
「俺は、山崎勇人です。
確か今年で22です。
死んだ理由は、
高校時代からの親友の借金の保証人にされて、
親友は逃げて俺が借金を払うことになって、
なんとか働きまくって返していたんですけど
そしたら会社の上司のミスを押し付けられて、
大企業との交渉が途絶えたせいでクビになりました。
しばらく貯金で飯を食って、
アルバイトを始めたんですけど、
そこで迷惑クレーマーがきて、
適当にあしらっていたら相手がヤクザで
店長が脅されてクビにされました。
両親に仕方なく頼ろうと思って、
落ちてた百円を使って電話したら、
父から母が癌で死去してしまったことを告げられました。
それでお前の家に電話しても出なかったって。
お前は家を夜逃げしたんだって?って。
家賃がはらえなかったんです。
とにかく葬式にこいって言われたので、
売り払うつもりだったスーツをつけて、
新しい時給が最低賃金のバイトでもらった
お金を持って電車に乗ろうとしたら、
どすりと突き落とされて死にました」
「あらま、かなーり酷いですね
お母さんって、もしかして五日前に来た
山崎明日香氏ですか」
「あ、はい!母ですっ」
「彼女はイケメンと癌になる直前不倫していたみたいですね。
今は地獄にいます」
俺は、へなへなと床に座り込む。
こんな不幸なことが、あっていいのだろうか。
「ふう、仕方ないですね。
流石にこんな人生はあれなので…
異世界転生してみませんか?」
「異世界…転生…ですか?
小説で見るような…本当にあるんですか?アニメじゃあるまいし」
「それがあるのです。
エッグタウンという街の子供に転生させてあげましょうか?
特別に今すぐ」
「でもそこでも同じような目にあったら」
「じゃあ転生させなくていいんですね?」
「いや、その」
「ふう…じゃあ、これをあげます」
神に青い丸い玉のついた腕輪をつけられる。
「これは?」
「生存、といいます。
死にそうな時丸い玉を取り、
口に投げこむことで、
一度だけ生き延びることができます」
「一度、だけ…」
「はい、もっといい…
剣とかは他の転生者がもってっちゃったんですよ」
ふう…と神はため息をつく。
「どうします?転生しますか?二度とないチャンスですけど」
「お願いします」
50年経って、何もないまままた同じ世界に生まれ変わるよりは
何かしら持ったまま今すぐ生存を持って異世界に生まれ変わる方がましだ。
「よしきた」
すると神は、自分のネックレスから
赤いルビーを一つとり、杖につけた。
「!4ggq76b」
神が不思議な言葉を呟くと、俺は、ぐんぐんと意識が遠のいた。
「がんばってくださいね」
神の声が、遠のく。
どこかで、聞き覚えのある声だった。
俺は電車にひかれる。
「いやああああああ!」
「な、なんだよ!飛び降りかっ?!」
上から音がするが俺はあまりの痛みに、
すでに死期を迎えるのだと悟る。
もはやちぎれかけの目を上にやると、
黒いフードで目が隠れた男がにやりと笑う。
俺を殺した男。
「山崎勇人…さんですね」
パチリと目を覚ますと、そこは何もない、
精神と時の部屋のような、真っ白な部屋だった。
「そうですが、あ、あのここは」
目の前にある、中性的な見た目をした、白い羽をもつ者に話しかける。
「ここは狭間です。
天国にいくか。地獄にいくか。
それをこの私、神が判断し、決めるのです。
どちらに行っても楽なのが天国ってだけで
50年経たないと生まれ変わることはできません」
「は、はぁ…それで、俺はどちらなんでしょうか」
「あ、まだ決めてません。
本人の口から人生を語ってもらうと決めてるので。
あ、嘘発見器を使うので言い逃れはできませんよ」
そして嘘発見器の上に神は無理やり俺の手をのせる。
「さあ、語りなさい!さあ!語りなさい!さあっ!」
「俺は、山崎勇人です。
確か今年で22です。
死んだ理由は、
高校時代からの親友の借金の保証人にされて、
親友は逃げて俺が借金を払うことになって、
なんとか働きまくって返していたんですけど
そしたら会社の上司のミスを押し付けられて、
大企業との交渉が途絶えたせいでクビになりました。
しばらく貯金で飯を食って、
アルバイトを始めたんですけど、
そこで迷惑クレーマーがきて、
適当にあしらっていたら相手がヤクザで
店長が脅されてクビにされました。
両親に仕方なく頼ろうと思って、
落ちてた百円を使って電話したら、
父から母が癌で死去してしまったことを告げられました。
それでお前の家に電話しても出なかったって。
お前は家を夜逃げしたんだって?って。
家賃がはらえなかったんです。
とにかく葬式にこいって言われたので、
売り払うつもりだったスーツをつけて、
新しい時給が最低賃金のバイトでもらった
お金を持って電車に乗ろうとしたら、
どすりと突き落とされて死にました」
「あらま、かなーり酷いですね
お母さんって、もしかして五日前に来た
山崎明日香氏ですか」
「あ、はい!母ですっ」
「彼女はイケメンと癌になる直前不倫していたみたいですね。
今は地獄にいます」
俺は、へなへなと床に座り込む。
こんな不幸なことが、あっていいのだろうか。
「ふう、仕方ないですね。
流石にこんな人生はあれなので…
異世界転生してみませんか?」
「異世界…転生…ですか?
小説で見るような…本当にあるんですか?アニメじゃあるまいし」
「それがあるのです。
エッグタウンという街の子供に転生させてあげましょうか?
特別に今すぐ」
「でもそこでも同じような目にあったら」
「じゃあ転生させなくていいんですね?」
「いや、その」
「ふう…じゃあ、これをあげます」
神に青い丸い玉のついた腕輪をつけられる。
「これは?」
「生存、といいます。
死にそうな時丸い玉を取り、
口に投げこむことで、
一度だけ生き延びることができます」
「一度、だけ…」
「はい、もっといい…
剣とかは他の転生者がもってっちゃったんですよ」
ふう…と神はため息をつく。
「どうします?転生しますか?二度とないチャンスですけど」
「お願いします」
50年経って、何もないまままた同じ世界に生まれ変わるよりは
何かしら持ったまま今すぐ生存を持って異世界に生まれ変わる方がましだ。
「よしきた」
すると神は、自分のネックレスから
赤いルビーを一つとり、杖につけた。
「!4ggq76b」
神が不思議な言葉を呟くと、俺は、ぐんぐんと意識が遠のいた。
「がんばってくださいね」
神の声が、遠のく。
どこかで、聞き覚えのある声だった。
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