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高校一年生、桜川高等学校合唱部
28話「強豪校」
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劇団宇宙を見た余韻に浸る。
やはり、スゴイ。
主役は、トップスターである、越田夢さんと、
桜川ルウさん。
やはり、入りたい。
そんな事を想いながら、練習していると、
花が遅れて入ってきた。
「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいで」
こっちに駆け寄ってくる。彼女の関西弁はいつも通りだ。
山田花。関西出身。
彼女は、今はすっかり関西弁である。
「どうしたの~」
のんびりゆったりと答える。しかし、花はまだ焦った様子で、
「関東大会、強豪校の、夜美学園もでるって!」
「よるみ学園?」
隣の一年が言う。雪葉が口を開く。
「夜美学園は、強豪校で、ほぼ毎回全日本金。
しかも、悲劇なのが、関東にある事なんだよね。
埼玉県。
しかも、川口市って言う、強豪校の集まる場所の高校なんだけど、
それが、またその中でも強いって言う、圧倒的なパワーなんだよね」
一通り説明を終えた雪葉を一瞥し、花は口を開く。
「負けないようにせんとね。
今日はずーっと練習するわ」
花が笑顔で楽譜を抱える。
「そういえば、ルアって、どこの中学なの」
歌乃が言う。
「私は、千葉県立桜葉中学かな。
最後の大会は、千葉大会だめ金だった」
きゅっと、スカートを握る。
思い出してしまうから。
「アタシも、千葉県立桜葉中学だった。
あ!ルア隣にいたんじゃん」
歌乃がはっとする。
そうだ!小学校の時、二人は、喧嘩をして、お互い、
相手の記憶を無くしていたから
高校で初めて会った気分だったのだ。
「へーそうなんかー」
花が椅子をブラブラする。
「心はー」
花が言うと、心ははい、と言う。
「空守中だよ。
時々関東大会出てたけど、
私自身はメンバーじゃないんですよね」
心が笑う。胸がきゅっと、締め付けられた。
「心知らんの?」花がおどろく。
「港先生、心を出さへんかったのは、審査員の、好みに合わせたからやで。
知ってた?なあ、実は、心、関東大会には出られるって」
心が笑顔になる。
「マジ?」
「勿論」
わーい!と心がジャンプする。
「何で、それしってるのー?」
「職員室覗いた」
ニヤリと花が笑う。
次の合唱練習では、心がメンバー入りした。
夜、寮で、肉じゃがを作る。
何故かというと、一人暮らしに、肉じゃがは味方だからだ。
肉じゃがから、シチュー。シチューから、グラタン。シチューから、カレー。
カレーから、カレー鍋やカレーうどん、と、沢山の料理を作ることができて、節約になる。
火を入れて、
暫く、キッチンでノートパソコンを見る。
ふと、夜美学園を思い出し、調べる。
夜美学園と入力すると、驚いた。
夜美学園 合唱
夜美学園 上手すぎ
夜美学園 偏差値
夜美学園 頭良すぎ
夜美学園 埼玉
夜美学園 川口
…
圧倒されるほど、夜美学園のスゴいとこばっかし。
疲れる。
夜美学園合唱と調べ、聞いてみる。
…
華やかなメロディーと、美しきコーラス。混じり合う二つは、まるで、
ラーメンと汁みたいに、お互いがなくてはならない物となる。
サビは、迫力しかない。
終わり、自然にスーッと無くなる歌は、余韻を残す。
バチバチバチバチ。
そんな、爆発のように、うるさい拍手。
うるさい。
ノートパソコンを乱暴に閉めようとする。
動画からは、スゴイ、最高!ワンダホー!と聞こえた。
動画名は、 夜美学園埼玉合唱コンクール2023 歌は、心の桜
…私達は、こんな声援も拍手も貰えなかった。
夜美学園と、戦うのだ。
肉じゃがの、ぐつぐつと、出来上がった音がなっても、
汁が飛び出るまで、ルアは動く事ができなかった。
歌乃。
私達には、歌乃が居る。私達には、雪葉がいる。私達には、花と心もいる。
自分チームのスゴいところを見いだす。
スゴいところに、ルアの名前はなかった。
つづく
やはり、スゴイ。
主役は、トップスターである、越田夢さんと、
桜川ルウさん。
やはり、入りたい。
そんな事を想いながら、練習していると、
花が遅れて入ってきた。
「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいで」
こっちに駆け寄ってくる。彼女の関西弁はいつも通りだ。
山田花。関西出身。
彼女は、今はすっかり関西弁である。
「どうしたの~」
のんびりゆったりと答える。しかし、花はまだ焦った様子で、
「関東大会、強豪校の、夜美学園もでるって!」
「よるみ学園?」
隣の一年が言う。雪葉が口を開く。
「夜美学園は、強豪校で、ほぼ毎回全日本金。
しかも、悲劇なのが、関東にある事なんだよね。
埼玉県。
しかも、川口市って言う、強豪校の集まる場所の高校なんだけど、
それが、またその中でも強いって言う、圧倒的なパワーなんだよね」
一通り説明を終えた雪葉を一瞥し、花は口を開く。
「負けないようにせんとね。
今日はずーっと練習するわ」
花が笑顔で楽譜を抱える。
「そういえば、ルアって、どこの中学なの」
歌乃が言う。
「私は、千葉県立桜葉中学かな。
最後の大会は、千葉大会だめ金だった」
きゅっと、スカートを握る。
思い出してしまうから。
「アタシも、千葉県立桜葉中学だった。
あ!ルア隣にいたんじゃん」
歌乃がはっとする。
そうだ!小学校の時、二人は、喧嘩をして、お互い、
相手の記憶を無くしていたから
高校で初めて会った気分だったのだ。
「へーそうなんかー」
花が椅子をブラブラする。
「心はー」
花が言うと、心ははい、と言う。
「空守中だよ。
時々関東大会出てたけど、
私自身はメンバーじゃないんですよね」
心が笑う。胸がきゅっと、締め付けられた。
「心知らんの?」花がおどろく。
「港先生、心を出さへんかったのは、審査員の、好みに合わせたからやで。
知ってた?なあ、実は、心、関東大会には出られるって」
心が笑顔になる。
「マジ?」
「勿論」
わーい!と心がジャンプする。
「何で、それしってるのー?」
「職員室覗いた」
ニヤリと花が笑う。
次の合唱練習では、心がメンバー入りした。
夜、寮で、肉じゃがを作る。
何故かというと、一人暮らしに、肉じゃがは味方だからだ。
肉じゃがから、シチュー。シチューから、グラタン。シチューから、カレー。
カレーから、カレー鍋やカレーうどん、と、沢山の料理を作ることができて、節約になる。
火を入れて、
暫く、キッチンでノートパソコンを見る。
ふと、夜美学園を思い出し、調べる。
夜美学園と入力すると、驚いた。
夜美学園 合唱
夜美学園 上手すぎ
夜美学園 偏差値
夜美学園 頭良すぎ
夜美学園 埼玉
夜美学園 川口
…
圧倒されるほど、夜美学園のスゴいとこばっかし。
疲れる。
夜美学園合唱と調べ、聞いてみる。
…
華やかなメロディーと、美しきコーラス。混じり合う二つは、まるで、
ラーメンと汁みたいに、お互いがなくてはならない物となる。
サビは、迫力しかない。
終わり、自然にスーッと無くなる歌は、余韻を残す。
バチバチバチバチ。
そんな、爆発のように、うるさい拍手。
うるさい。
ノートパソコンを乱暴に閉めようとする。
動画からは、スゴイ、最高!ワンダホー!と聞こえた。
動画名は、 夜美学園埼玉合唱コンクール2023 歌は、心の桜
…私達は、こんな声援も拍手も貰えなかった。
夜美学園と、戦うのだ。
肉じゃがの、ぐつぐつと、出来上がった音がなっても、
汁が飛び出るまで、ルアは動く事ができなかった。
歌乃。
私達には、歌乃が居る。私達には、雪葉がいる。私達には、花と心もいる。
自分チームのスゴいところを見いだす。
スゴいところに、ルアの名前はなかった。
つづく
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