18 / 304
「18話」
しおりを挟む
ゲートを潜ると本当に1階へと着いていた。
……いや、疑ってた訳じゃないんだけどね、ほらちょっと不安がですね……っと、そんな事よりクロだっ。
「クロ! お待たせっ」
視界にクロを捉えた俺は超テンション高い感じで声を掛ける。
どうやらクロは水を飲んでいた最中だったらしく、舌をひょこっと出したまま固まっていた。
あ、尻尾が狸になってる。
……いきなり俺が何も無い空間から出て来たもんでびっくりしたのだろう。
「驚かせてごめん。 5階?からここまで直に行き来できるようになったんだ」
クロに謝って事情を説明するとやれやれって感じで水を飲むのを再開するクロ。
ゆっくり飲むと良いよー……じゃなくてっ。
「それよりこれ! ポーションが手に入ったから飲んで飲んで」
水飲んでる場合じゃないっ。
早くクロにポーション飲ませないと!
俺は急いでポーションの蓋を開け、飲み皿に入れてクロの前に出す……が、クロはなかなか飲もうとしない。
「クロー……」
確かにこのポーションは食欲をそそらない色しているけど……てか何でこんなどぎつい紫色と緑色の液体してるんだって言うね。
今度ダンジョンマスターに色変えた方が良いんじゃ?って言っておこう。
てかクロお願いだから飲んでおくれ……っ。
「……の、飲んだ」
俺の必死な感じが伝わったのだろう、クロはしょうがない……って感じで渋々ポーションを飲み始める。
で、何とか一本飲みきるとじとーって感じでこっちを見つめるクロ。
……これは。
「……さっき水飲んだからもう水はいらない? なんとか頑張って飲んで……あとこれだけで良いから」
たぶんだけど、さっき水飲んでもう満足しちゃったから、水分はもういらんって感じだなこれ。
若返りの3年の奴はもう飲んだから、あとは病気治療のだけなんだけど……時間掛けても良いから飲んで貰うしかないか。
その後クロは10分ぐらい掛けて病気治療のポーションを飲みきった。
これで一安心……安心したら涙出て来たわ。
あ゛ー……よかった。
しばらくクロを撫でながらぼーっとしていると、段々と感情の波も収まってきた。
てかすっごい眠い。
「もう1本あるけど、こいつは明日飲もうか」
1年の奴がまだ残っているけれど、これは明日かな……クロもしばらくは水分取る気にならないだろうし。
飲み皿に入れておいても良いけど、時間経過で効果切れたら困る。まあ、そんな説明なかったしそれは無いと思うけどね。たぶん。
あとはー……クロのご飯を用意しておこう。
「その薬飲むとお腹空くようになるんだってさ、カリカリと……缶詰はこれとこれしかないか。 明日買わないと」
カリカリは結構残っていたので、お皿に山盛りにしておく。
缶詰は二つしか残ってなかった。こっちもお皿に乗っけてっと……今日はもう遅いから、明日お店がオープンしたら買いに行かないとだね。
……しかし眠い。
「……お休み、クロ」
俺はクロにお休みの挨拶をすると倒れ込むように寝転んだ。
すぐに眠気が強くなり、程なくして俺は意識を手放した。
……寝に入る直前に顔に触れたフワッとした感触、あれはきっとクロのだろう。
その日、俺は久しぶりに悪夢に悩まされることなく熟睡する事が出来た。
一体どれぐらい寝たのだろうか? 俺は頬に触れるむにっとした感触に目を覚ます。
「……んごっ」
目を開ければ目の前に俺を見下ろすクロの姿があった。
むにっとした感触はクロの肉球だったらしい。
「クロお早う……ん、なにご飯?」
俺の言葉になーと鳴いて返すクロ。
正解だったらしい、ご飯皿を見てみれば見事に全部空になっていた。
「うお、全部空だし……」
そりゃ俺を起こすわけだ。
丸2日は持つ量だったんだけどな、ここまで食欲増してるとは思わなかった……えっと、今の時間でやってるお店はっと……んんん?
「って12時過ぎてるしっ!?」
半日寝てたってどういうことなの。
俺、そんなに寝不足だったのか……っと、それよりもご飯買いに行かないと、まずはシャワー浴びないと。
「シャワー浴びて買ってくるね」
そう言って俺が地上に戻ろうとするとクロは毛布の上に行き、ゴロリと横になる。
その姿にもう違和感はなかった、半日しか経っていないとは言え、ひと月分ぐらいは若返っているはずだ……ポーションの効果はきっちり出ているようだ。
効果が出ていると分かり、俺の足取りも自然と軽くなる。
スキップしながら玄関戻ったら、お隣さんにばっちり目撃された。はずいわ。
「ん……我ながらひっどい顔してるなあ」
シャワー浴びた時にまじまじと鏡を見てみたのだけど、隈が酷いことになってた。 半日寝たのにまだこれか……クロもポーションの効果が全て発揮されるまで3週間掛かるし、俺もしばらくは休もうかな。
食料とか色々ダンジョンに持ち込んでしばらく引きこもってもいいし、ポータブル電源とか買っちゃうかなー。
ま、それは追々考えよう。ってことでペットコーナーに着きましたよっと。
「さて、どれにするか……買えるだけ買っちゃうか」
色んな種類あってどれ買うか迷うよね。
この際だから買えるだけ買うことにした。クロの食欲もましましだから余ることも無いと思うからね。
「……俺のご飯どうしよ」
自分の分忘れとりました。
とりあえず冷蔵庫漁ろう。
色々ぶっ込んどいた気がするし。
「あ、じいちゃんのタラコがある。 あとはご飯チンしておにぎりにでもするかな」
冷凍庫に漁師の方のじいちゃんが送ってくれたタラコが入ってた。
凍ってるけど、おにぎりにしちゃえばその内溶けるだろう。
俺はおにぎりを手早く作るとクロの待つ休憩所へと急いで向かう。
「クロお待たせー」
休憩所に入るとクロが出迎えてくれた。
にゃーにゃーと何時もより鳴き声が激しいのでかなり腹ぺこらしい。
俺はすぐに餌を皿に入れ、ついでに若返りのポーションを飲み皿に入れてあげる。 あ、1年のやつね。
「たんとお食べ。 あとこの薬も飲んでおいてね」
そう言うとクロはすぐにご飯を食べ始める。
ここ最近、クロがここまでご飯がっついて食べるのは見たことが無い、自分で獲物を捕っていたからと言うのもあるのだろうけど、やっぱ老化によるものも大きかったのだろうか……。
クロがもりもりご飯を食べているのを見てるだけで幸せだ。
本当にこのダンジョンが出来てくれて感謝しかない。
「タラコおにぎり美味しいなあ」
おにぎり美味しいです。
「ん、お昼寝する?」
クロはがっつりご飯食べたら眠くなったらしく、大きな欠伸をすると毛布の上でもぞもぞしだした。
「俺ちょっと用事済ませてくるね。 夕方には戻るから。ご飯は置いておくからお腹空いたら食べるんだよ」
俺の方はちょっと用事……ダンジョンマスターのとこ行かないとだからね。 クロにそう伝えて部屋の隅にあるゲートへと向かった。
「やあ、いらっしゃい」
「お待たせしました」
俺が来る事は分かっていたのだろう、ダンジョンマスター……アマツは椅子に腰掛けたまま手招きをしている。そのテーブルの上には恐らくお茶とお菓子であろう物が並んでいた。
「いやいや、どうせ暇だからね問題ないよ。 それよりクロだったかな、大分調子がもどったようだね」
暇なんだ……そりゃ現状俺しか潜ってないし、その俺も休憩中だしやること無いのかも知れないね。
てかクロの様子分かってるのか。これ1階の休憩所の様子を把握……と言うか覗いてた? かなり暇なのかも知れない。
「はい! おかげで大分良くなりました……本当にありがとうございます」
「いやなに、私はただこのダンジョンと言う場を用意しただけさ、ポーションを得ることが出来たのはひとえに君の頑張りによるものだよ」
でもお礼を言われて悪い気はしないかな、と言って笑うアマツ。
「さて、君がここに来てくれたのは昨日の続きを聞きにってことでいいかな?」
そう改めて切り出したアマツに対し、俺はこくりと頷いた。
昨日はほとんど話を聞けてないからね、ちゃんと聞いておかないと……。
「よろしい。 では話そうじゃないか」
アマツはにっこりと笑みを浮かべると、手を大きく広げ話し始める。
……いや、疑ってた訳じゃないんだけどね、ほらちょっと不安がですね……っと、そんな事よりクロだっ。
「クロ! お待たせっ」
視界にクロを捉えた俺は超テンション高い感じで声を掛ける。
どうやらクロは水を飲んでいた最中だったらしく、舌をひょこっと出したまま固まっていた。
あ、尻尾が狸になってる。
……いきなり俺が何も無い空間から出て来たもんでびっくりしたのだろう。
「驚かせてごめん。 5階?からここまで直に行き来できるようになったんだ」
クロに謝って事情を説明するとやれやれって感じで水を飲むのを再開するクロ。
ゆっくり飲むと良いよー……じゃなくてっ。
「それよりこれ! ポーションが手に入ったから飲んで飲んで」
水飲んでる場合じゃないっ。
早くクロにポーション飲ませないと!
俺は急いでポーションの蓋を開け、飲み皿に入れてクロの前に出す……が、クロはなかなか飲もうとしない。
「クロー……」
確かにこのポーションは食欲をそそらない色しているけど……てか何でこんなどぎつい紫色と緑色の液体してるんだって言うね。
今度ダンジョンマスターに色変えた方が良いんじゃ?って言っておこう。
てかクロお願いだから飲んでおくれ……っ。
「……の、飲んだ」
俺の必死な感じが伝わったのだろう、クロはしょうがない……って感じで渋々ポーションを飲み始める。
で、何とか一本飲みきるとじとーって感じでこっちを見つめるクロ。
……これは。
「……さっき水飲んだからもう水はいらない? なんとか頑張って飲んで……あとこれだけで良いから」
たぶんだけど、さっき水飲んでもう満足しちゃったから、水分はもういらんって感じだなこれ。
若返りの3年の奴はもう飲んだから、あとは病気治療のだけなんだけど……時間掛けても良いから飲んで貰うしかないか。
その後クロは10分ぐらい掛けて病気治療のポーションを飲みきった。
これで一安心……安心したら涙出て来たわ。
あ゛ー……よかった。
しばらくクロを撫でながらぼーっとしていると、段々と感情の波も収まってきた。
てかすっごい眠い。
「もう1本あるけど、こいつは明日飲もうか」
1年の奴がまだ残っているけれど、これは明日かな……クロもしばらくは水分取る気にならないだろうし。
飲み皿に入れておいても良いけど、時間経過で効果切れたら困る。まあ、そんな説明なかったしそれは無いと思うけどね。たぶん。
あとはー……クロのご飯を用意しておこう。
「その薬飲むとお腹空くようになるんだってさ、カリカリと……缶詰はこれとこれしかないか。 明日買わないと」
カリカリは結構残っていたので、お皿に山盛りにしておく。
缶詰は二つしか残ってなかった。こっちもお皿に乗っけてっと……今日はもう遅いから、明日お店がオープンしたら買いに行かないとだね。
……しかし眠い。
「……お休み、クロ」
俺はクロにお休みの挨拶をすると倒れ込むように寝転んだ。
すぐに眠気が強くなり、程なくして俺は意識を手放した。
……寝に入る直前に顔に触れたフワッとした感触、あれはきっとクロのだろう。
その日、俺は久しぶりに悪夢に悩まされることなく熟睡する事が出来た。
一体どれぐらい寝たのだろうか? 俺は頬に触れるむにっとした感触に目を覚ます。
「……んごっ」
目を開ければ目の前に俺を見下ろすクロの姿があった。
むにっとした感触はクロの肉球だったらしい。
「クロお早う……ん、なにご飯?」
俺の言葉になーと鳴いて返すクロ。
正解だったらしい、ご飯皿を見てみれば見事に全部空になっていた。
「うお、全部空だし……」
そりゃ俺を起こすわけだ。
丸2日は持つ量だったんだけどな、ここまで食欲増してるとは思わなかった……えっと、今の時間でやってるお店はっと……んんん?
「って12時過ぎてるしっ!?」
半日寝てたってどういうことなの。
俺、そんなに寝不足だったのか……っと、それよりもご飯買いに行かないと、まずはシャワー浴びないと。
「シャワー浴びて買ってくるね」
そう言って俺が地上に戻ろうとするとクロは毛布の上に行き、ゴロリと横になる。
その姿にもう違和感はなかった、半日しか経っていないとは言え、ひと月分ぐらいは若返っているはずだ……ポーションの効果はきっちり出ているようだ。
効果が出ていると分かり、俺の足取りも自然と軽くなる。
スキップしながら玄関戻ったら、お隣さんにばっちり目撃された。はずいわ。
「ん……我ながらひっどい顔してるなあ」
シャワー浴びた時にまじまじと鏡を見てみたのだけど、隈が酷いことになってた。 半日寝たのにまだこれか……クロもポーションの効果が全て発揮されるまで3週間掛かるし、俺もしばらくは休もうかな。
食料とか色々ダンジョンに持ち込んでしばらく引きこもってもいいし、ポータブル電源とか買っちゃうかなー。
ま、それは追々考えよう。ってことでペットコーナーに着きましたよっと。
「さて、どれにするか……買えるだけ買っちゃうか」
色んな種類あってどれ買うか迷うよね。
この際だから買えるだけ買うことにした。クロの食欲もましましだから余ることも無いと思うからね。
「……俺のご飯どうしよ」
自分の分忘れとりました。
とりあえず冷蔵庫漁ろう。
色々ぶっ込んどいた気がするし。
「あ、じいちゃんのタラコがある。 あとはご飯チンしておにぎりにでもするかな」
冷凍庫に漁師の方のじいちゃんが送ってくれたタラコが入ってた。
凍ってるけど、おにぎりにしちゃえばその内溶けるだろう。
俺はおにぎりを手早く作るとクロの待つ休憩所へと急いで向かう。
「クロお待たせー」
休憩所に入るとクロが出迎えてくれた。
にゃーにゃーと何時もより鳴き声が激しいのでかなり腹ぺこらしい。
俺はすぐに餌を皿に入れ、ついでに若返りのポーションを飲み皿に入れてあげる。 あ、1年のやつね。
「たんとお食べ。 あとこの薬も飲んでおいてね」
そう言うとクロはすぐにご飯を食べ始める。
ここ最近、クロがここまでご飯がっついて食べるのは見たことが無い、自分で獲物を捕っていたからと言うのもあるのだろうけど、やっぱ老化によるものも大きかったのだろうか……。
クロがもりもりご飯を食べているのを見てるだけで幸せだ。
本当にこのダンジョンが出来てくれて感謝しかない。
「タラコおにぎり美味しいなあ」
おにぎり美味しいです。
「ん、お昼寝する?」
クロはがっつりご飯食べたら眠くなったらしく、大きな欠伸をすると毛布の上でもぞもぞしだした。
「俺ちょっと用事済ませてくるね。 夕方には戻るから。ご飯は置いておくからお腹空いたら食べるんだよ」
俺の方はちょっと用事……ダンジョンマスターのとこ行かないとだからね。 クロにそう伝えて部屋の隅にあるゲートへと向かった。
「やあ、いらっしゃい」
「お待たせしました」
俺が来る事は分かっていたのだろう、ダンジョンマスター……アマツは椅子に腰掛けたまま手招きをしている。そのテーブルの上には恐らくお茶とお菓子であろう物が並んでいた。
「いやいや、どうせ暇だからね問題ないよ。 それよりクロだったかな、大分調子がもどったようだね」
暇なんだ……そりゃ現状俺しか潜ってないし、その俺も休憩中だしやること無いのかも知れないね。
てかクロの様子分かってるのか。これ1階の休憩所の様子を把握……と言うか覗いてた? かなり暇なのかも知れない。
「はい! おかげで大分良くなりました……本当にありがとうございます」
「いやなに、私はただこのダンジョンと言う場を用意しただけさ、ポーションを得ることが出来たのはひとえに君の頑張りによるものだよ」
でもお礼を言われて悪い気はしないかな、と言って笑うアマツ。
「さて、君がここに来てくれたのは昨日の続きを聞きにってことでいいかな?」
そう改めて切り出したアマツに対し、俺はこくりと頷いた。
昨日はほとんど話を聞けてないからね、ちゃんと聞いておかないと……。
「よろしい。 では話そうじゃないか」
アマツはにっこりと笑みを浮かべると、手を大きく広げ話し始める。
4
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
消息不明になった姉の財産を管理しろと言われたけど意味がわかりません
紫楼
ファンタジー
母に先立たれ、木造アパートで一人暮らして大学生の俺。
なぁんにも良い事ないなってくらいの地味な暮らしをしている。
さて、大学に向かうかって玄関開けたら、秘書って感じのスーツ姿のお姉さんが立っていた。
そこから俺の不思議な日々が始まる。
姉ちゃん・・・、あんた一体何者なんだ。
なんちゃってファンタジー、現実世界の法や常識は無視しちゃってます。
十年くらい前から頭にあったおバカ設定なので昇華させてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる