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「69話」
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脳内で隊員さんの名前を繰り返して、顔と一致させる作業をしていると、都丸さんが全員に向かい声をかける。
「よし、それじゃあ行こうか」
いよいよ出発か……っと、出発前に渡すのあったんだ。
「あ、その前にこれ持って行ってください。 ここの地図です。 あとポーションと湿布も渡しておきます」
はぐれた時用の地図と、怪我した時用の回復だ。
地図はとりあえず6階までを持ってきた、それぞれ多めに印刷してあるし、ちゃんと一人一枚行きわたる。
ポーションと湿布も恐らくは数日持つであろう量を用意してある。
これで何か起きたとしてもある程度対処できるだろう。
地図と回復を用意してあると聞いて、隊員さん達も喜んでいる。次々とお礼を言っては地図と回復を受け取っていく……ふふ、用意しておいた甲斐があったぜ。
と、うっへっへって感じで渡していたのだけど……。
「おお! それはありがた……何も書いていないようだが」
地図をみた隊員さん……これは太田さんかな。 太田さんが地図を指差しながらそんな事を言い出したのだ。
まさかと思うけれど、すっごい嫌な予感がする。
俺は太田さんの元へと向かい、地図を覗き込んだ。
「ええ!? まさか規制入って……まじかぁぁあ」
まさかと思ったけど! まさかと思ったけどさあ!
地図の情報も規制対象だったらしい、1階の地図が丸々綺麗さっぱり消えていた。
太田さんが手に持っているのは地図ではなく、ただのA3用紙となってしまったのだ……。
やべえ、凹んだぞ。
凹んだけど……地図埋め作業は修練にはちょうど良いかも知れないし、まあ良いかと思うことにした。
たぶん、4階のフロアを全部埋める事が出来ればレベルも5になるんでないかな。
「あー……とりあえず行きましょうか。 ペンありますか? あればそれでマッピングをしてください」
そう隊員さん達に告げる俺。
大体の隊員さんはペンを持っていたようで、地図作製は問題なく出来るだろう。
結構面倒な作業だけど……あれ、なんか一人妙にうれしそうだな。
「はは、ゲームやってる気分だな」
「ゲームっすか?」
「ああ、ウィザ〇ドリーってゲームなんだけど、知らない?」
「知らないっすねー」
あ、知らないって言われて凹んでる。
ジェネレーションギャップってやつ?
ウィザー〇リーは一応知っている。
確かオートマッピング機能が無いから、自分で手書きとかで地図作製するんだよね、確か。
ちなみに知らないと言われて凹んでるのは田浦さんで、知らないって言ったのは大野さんね。
田浦さんは40代過ぎてそうな気がする。で大野さんは20代っぽいのでしょうがないのかなーと思う。
そんな二人のやり取りを眺めて居た北上さんが、自分の地図を見ながら二人に声を掛ける。
「ゲームって言うなら自動マッピングぐらいして欲しいよねー。 あ、そうそうこんな感じー」
「そうだよなー。 ははは、は……は?」
こんな感じーと言いながら二人へと地図を見せる北上さん。
彼女の地図にはこの休憩所の図形が書き込まれていた……ちなみに彼女は地図作製を他の人にまかせるつもりだったのか、手にペンを持っていない。
……つまりどういう事かと言うと、この瞬間ダンジョンにオートマッピング機能が実装されたと言うことだ。
「なるほどな……歩いた箇所が自動で表示される用になっているのか」
「他のダンジョンでこんな現象ありました?」
隊員さん達は地図を見て、興奮するように話し合っている。
そりゃこんなゲーム見たいな出来事が実際に起こったらそうなるよね。
「ないな……島津さん、どうした?」
「いえ……俺、15階まで全部自力で書いたんで……ちょっと管理者を引っ叩くなってきた」
ちなみに他のダンジョンでこんな現象はないらしいので……やっぱ、この瞬間に機能が実装されたと言うことだろう。
てか、前にアマツに聞いた時にさ、実装するのむーりー的なこと言ってなかったっけ?
だから自力で地図作製していたのに……おのれアマツめ。
引っ叩くのは冗談にしても、芥子入りのシュークリームでも食わせてやろうかな? これ、日本で有名なお菓子デースとか言えば食うでしょ、たぶん。
「ははは。 お偉いさんが交渉した後でなら良いぞ」
ははは。
さあ、出発だー。
の前に、ちょっとした確認作業があるようだ。
「山崎、北上。 お前らやってみろ、問題はないはずだ」
「は、はいっ」
「はいよー」
そう都丸さんに言われて前にでる二人。
二人は前回の時に戦闘行為を行っていないので、問題なく倒せるか確認をするそうだ。
二人を先頭に通路を歩いていくと、やがて前方からネズミが……ネズミを加えたクロが現れた。
何時の間に……?
クロは二人の前にネズミを落とし、にゃーと鳴く。 そして再び通路の奥へと向かい走って行ってしまった。
それが何を意味するのか、俺で無くとも分かったようだ。
二人は武器を構え、起き上がったネズミと対峙する。
まずは山崎さんが戦うつもりらしい、一歩前へ進み、スコップを振り上げる。
一撃で終了した。
と言うかスコップで攻撃するのかと思ったら、踏み付けが炸裂したよ。
まあ、あれは間違いなく即死だね。
そして次のネズミは北上さんが対応したが、こちらもスコップを突き刺し、あっさりと倒してしまう。
……まあ、モンスターと言ってもほぼネズミだからね。
「問題ないな」
「問題ないですね。 たぶんここでネズミを倒すよりも奥にいるやつを倒したほうが、条件を満たすのが早くなると思います。 2階に行ってみましょうか?」
戦闘結果を確認した俺は、隊長にそう進言した。
たぶんだけど、彼らはレベル1では無いと思う。
銃で戦うとレベル上がり難いとは言え、まったく上がらない訳ではない。
なのでこのまま1階で戦い続けても効率は悪い、戦うならもっと先の方が良いだろう。
「ああ、行ってみよう。 島津さん、道案内を頼む」
まかされたっ。
とりあえず最短で2階に向かって見よう。
相手はウサギだけど、油断するとそれなりに痛い目にあうし……まずはそこで様子見だなあ。
「よし、それじゃあ行こうか」
いよいよ出発か……っと、出発前に渡すのあったんだ。
「あ、その前にこれ持って行ってください。 ここの地図です。 あとポーションと湿布も渡しておきます」
はぐれた時用の地図と、怪我した時用の回復だ。
地図はとりあえず6階までを持ってきた、それぞれ多めに印刷してあるし、ちゃんと一人一枚行きわたる。
ポーションと湿布も恐らくは数日持つであろう量を用意してある。
これで何か起きたとしてもある程度対処できるだろう。
地図と回復を用意してあると聞いて、隊員さん達も喜んでいる。次々とお礼を言っては地図と回復を受け取っていく……ふふ、用意しておいた甲斐があったぜ。
と、うっへっへって感じで渡していたのだけど……。
「おお! それはありがた……何も書いていないようだが」
地図をみた隊員さん……これは太田さんかな。 太田さんが地図を指差しながらそんな事を言い出したのだ。
まさかと思うけれど、すっごい嫌な予感がする。
俺は太田さんの元へと向かい、地図を覗き込んだ。
「ええ!? まさか規制入って……まじかぁぁあ」
まさかと思ったけど! まさかと思ったけどさあ!
地図の情報も規制対象だったらしい、1階の地図が丸々綺麗さっぱり消えていた。
太田さんが手に持っているのは地図ではなく、ただのA3用紙となってしまったのだ……。
やべえ、凹んだぞ。
凹んだけど……地図埋め作業は修練にはちょうど良いかも知れないし、まあ良いかと思うことにした。
たぶん、4階のフロアを全部埋める事が出来ればレベルも5になるんでないかな。
「あー……とりあえず行きましょうか。 ペンありますか? あればそれでマッピングをしてください」
そう隊員さん達に告げる俺。
大体の隊員さんはペンを持っていたようで、地図作製は問題なく出来るだろう。
結構面倒な作業だけど……あれ、なんか一人妙にうれしそうだな。
「はは、ゲームやってる気分だな」
「ゲームっすか?」
「ああ、ウィザ〇ドリーってゲームなんだけど、知らない?」
「知らないっすねー」
あ、知らないって言われて凹んでる。
ジェネレーションギャップってやつ?
ウィザー〇リーは一応知っている。
確かオートマッピング機能が無いから、自分で手書きとかで地図作製するんだよね、確か。
ちなみに知らないと言われて凹んでるのは田浦さんで、知らないって言ったのは大野さんね。
田浦さんは40代過ぎてそうな気がする。で大野さんは20代っぽいのでしょうがないのかなーと思う。
そんな二人のやり取りを眺めて居た北上さんが、自分の地図を見ながら二人に声を掛ける。
「ゲームって言うなら自動マッピングぐらいして欲しいよねー。 あ、そうそうこんな感じー」
「そうだよなー。 ははは、は……は?」
こんな感じーと言いながら二人へと地図を見せる北上さん。
彼女の地図にはこの休憩所の図形が書き込まれていた……ちなみに彼女は地図作製を他の人にまかせるつもりだったのか、手にペンを持っていない。
……つまりどういう事かと言うと、この瞬間ダンジョンにオートマッピング機能が実装されたと言うことだ。
「なるほどな……歩いた箇所が自動で表示される用になっているのか」
「他のダンジョンでこんな現象ありました?」
隊員さん達は地図を見て、興奮するように話し合っている。
そりゃこんなゲーム見たいな出来事が実際に起こったらそうなるよね。
「ないな……島津さん、どうした?」
「いえ……俺、15階まで全部自力で書いたんで……ちょっと管理者を引っ叩くなってきた」
ちなみに他のダンジョンでこんな現象はないらしいので……やっぱ、この瞬間に機能が実装されたと言うことだろう。
てか、前にアマツに聞いた時にさ、実装するのむーりー的なこと言ってなかったっけ?
だから自力で地図作製していたのに……おのれアマツめ。
引っ叩くのは冗談にしても、芥子入りのシュークリームでも食わせてやろうかな? これ、日本で有名なお菓子デースとか言えば食うでしょ、たぶん。
「ははは。 お偉いさんが交渉した後でなら良いぞ」
ははは。
さあ、出発だー。
の前に、ちょっとした確認作業があるようだ。
「山崎、北上。 お前らやってみろ、問題はないはずだ」
「は、はいっ」
「はいよー」
そう都丸さんに言われて前にでる二人。
二人は前回の時に戦闘行為を行っていないので、問題なく倒せるか確認をするそうだ。
二人を先頭に通路を歩いていくと、やがて前方からネズミが……ネズミを加えたクロが現れた。
何時の間に……?
クロは二人の前にネズミを落とし、にゃーと鳴く。 そして再び通路の奥へと向かい走って行ってしまった。
それが何を意味するのか、俺で無くとも分かったようだ。
二人は武器を構え、起き上がったネズミと対峙する。
まずは山崎さんが戦うつもりらしい、一歩前へ進み、スコップを振り上げる。
一撃で終了した。
と言うかスコップで攻撃するのかと思ったら、踏み付けが炸裂したよ。
まあ、あれは間違いなく即死だね。
そして次のネズミは北上さんが対応したが、こちらもスコップを突き刺し、あっさりと倒してしまう。
……まあ、モンスターと言ってもほぼネズミだからね。
「問題ないな」
「問題ないですね。 たぶんここでネズミを倒すよりも奥にいるやつを倒したほうが、条件を満たすのが早くなると思います。 2階に行ってみましょうか?」
戦闘結果を確認した俺は、隊長にそう進言した。
たぶんだけど、彼らはレベル1では無いと思う。
銃で戦うとレベル上がり難いとは言え、まったく上がらない訳ではない。
なのでこのまま1階で戦い続けても効率は悪い、戦うならもっと先の方が良いだろう。
「ああ、行ってみよう。 島津さん、道案内を頼む」
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とりあえず最短で2階に向かって見よう。
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