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「171話」
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そしてその翌朝。
「むー……っ……っぶはぁ!?」
俺はまるで顔の上にクロが乗っているかのような、ひどい息苦しさに襲われ目を覚ました。
「はぁはぁ……お、おはよう」
まあ、実際乗ってた訳なんですけどね。
目を覚ました時に大きく動いたせいで、クロも目が覚めたのだろう。ちょっと不機嫌そうな目がこっちを見て、抗議するようにぶにゃあと鳴く。っかわいいけど理不尽っ。
「……起きるか」
一瞬二度寝しようかなとも思ったが、既に外は明るくなっている……起きて朝食にすべきだろう。
俺は寝ている北上さんに声を掛け……なんてことは無く、もぞもぞと布団から這い出てクロを抱え茶の間へと向かう。
……昨日あの後どうしたって?
普通に家に帰って寝たよ!
何せ歩いて1分もあれば着いちゃうからね!もう終電だから泊まってく?とか、発生しようが無いわけで。
……まあ、一緒にご飯食べて映画みたんだもん、十分だよ十分。
「よーっし、買ったやつのチェックしないとな」
それよりせっかくオークションで宝石とか落としたんだから、効果確認しないといけない。
「クロいける?」
簡単に朝食を済ませ、クロにそう声を掛けるが……クロはDパッドをたしたしと叩きながら、小さくにゃーと鳴くばかりだ。
「ちゅーる上手く行きそう?」
ドラゴンの件でちゅーるの作成について企業さんとやりとりしていたはずだが……上手くいってないのだろうか?とクロの肩越しに覗き込んでみる。
「明後日契約交わすと……いいよ、もちろん付いてく」
ざっと見た感じ条件やらも決まって、あとは契約を交わすだけの様に見える。
企業とのやりとりをながめていると、クロがじーっとこちらを見てきた。どうも契約をするのに俺も付いてきて欲しい様である。
当然ながらクロを一人で行かせる気なんぞ無いので、当然答えはイエスだ。
俺が付いていくと答えると、クロは嬉しそうに頭を俺に擦り付け、玄関へと向かう。
さすがお猫様。あざといぞっ。
そんな訳で、とりあえず向かったのは休憩所である。
まずは改造なりなんなりしないといけないからね。
そうだね、まずは2個ある黄色い宝石からいこうと思う。
果たしてどんな効果なのか……。
「んじゃ、こっちの黄色いのから……よっし!きたきたあっ」
Dパッドをいじり、どんな効果が付くのか見た俺は思わず拳を握り突き上げていた。
「雷属性付与!やっぱ色からしてちょっと期待してたんだよねー……じゃあ、俺とクロそれぞれの武器改造しようか」
宝石で改造した際につく効果は、雷属性付与であった。
まさに期待していた効果そのものである。
カードぶっこんで確保して本当に良かった。
気になるのは武器にもつけても防具につけても雷属性付与となる事だろうか。
まあつけるなら武器一択な気もするけどね。
「黒色はなんだろね?」
残るは黒い宝石だけど……黄色が雷だったって事は、黒だと……闇?すごい中二病っぽいぞ。
……まあ、いいや。とりあえず改造してみりゃ分かるでしょ。
「重力操作……クロほしいの?」
効果は重力操作だった。
これは防具につけるっぽい……どう使うのかは実際やってみないと分からないけど、内容によっては有能な予感がする。
んでもって、黒いのはクロが欲しがったので、クロに使ってもらうことにしたよ。
色が似てるから欲しかったのだろうか?
「んじゃ、これはクロのねー」
そう言ってクロの目の前に宝石を差し出すと、クロは前足でちょちょいと宝石を転がし……追いかけて行ってしまった。
どういうことなの。
……宝石が行方不明になりかけた事件があったけれど、無事宝石による改造は終わった。
んで俺たちがどこに居るかと言うと、6階のゴブリンのところである。
試すならまずゴブリンかなーと思って……ゴブリンにとっては災難だろうけど、付き合ってもらおう。
俺の宝石はとりあえず鉈にセットしてある。
こう、戦闘態勢に入るとバチッバチチッて感じで紫電を纏って格好よくなる。
あとなぜか全身もバチバチいってんのよな。
とりあえず攻撃対象にしかダメージはいかないと判明したから良いけど、そうじゃなかったらこれ迂闊に使えるもんじゃ無くなってたぞ。
「威力は触れただけでゴブリンが破裂するぐらい……レベル依存かな、これ」
それで肝心の威力だけど、バチバチいってる鉈をゴブリンに押し当てると、バァンッ!!って派手な音がしてゴブリンが爆散した。てか、鉈自身が触れる前に爆発してた気がしなくもない……このバチバチいってる部分に触れただけでアウトっぽいな、これ。
あと威力がかなりでかい気がする。
ゴブリンだけじゃなんとも言えないから、次はドラゴンで試すかな。
「……殴っても蹴りでも発動する?」
困惑する俺の目の前では、ビクビクと全身を痙攣させてドラゴンが横たわっている。
……試しに殴って、ついでに蹴り入れただけなんだけどな。どう見ても武器以外で攻撃しても属性乗ってるように見える。
死んではいないけれど、一時的に麻痺状態になってそうだ。
「衝撃波にも乗る……ブレスにも乗ってるな、あれ」
そのあとスキルについても試してみたけれど、衝撃波を放てば雷撃も同時に飛び、ブレスを放てば紫電を纏ったゴン太ビームが伸びていく……。
「武器を改造したけれど、付与されるのは攻撃全てと……」
色々試した結果わかった事は、武器でも防具でも効果は同じ。
武器による攻撃とかじゃなくて、俺の攻撃そのものが雷属性になるようだ。
障壁を破り、どこかに触れさえすればダメージが通って麻痺状態になるので……これくっそ強いぞ。
「……楽しそうね」
ちなみに重力操作の効果だけど、厳密に言うと重力操作とはちょっと違うような気がする。
局所的にだけど、単純に重力を小さくしたり、大きくしたりも出来るんだけど、それに加えて上方向にも横方向にも加速度?を与えられるようなのだ。
今もクロはその効果を使い、ふわふわと宙に浮かんではあっちこっち飛び回っている。
竜化するとその加速度を大きくする事も出来るようで、そのうち高速で宙を飛び回るクロの姿が見られるかも知れないね。
「むー……っ……っぶはぁ!?」
俺はまるで顔の上にクロが乗っているかのような、ひどい息苦しさに襲われ目を覚ました。
「はぁはぁ……お、おはよう」
まあ、実際乗ってた訳なんですけどね。
目を覚ました時に大きく動いたせいで、クロも目が覚めたのだろう。ちょっと不機嫌そうな目がこっちを見て、抗議するようにぶにゃあと鳴く。っかわいいけど理不尽っ。
「……起きるか」
一瞬二度寝しようかなとも思ったが、既に外は明るくなっている……起きて朝食にすべきだろう。
俺は寝ている北上さんに声を掛け……なんてことは無く、もぞもぞと布団から這い出てクロを抱え茶の間へと向かう。
……昨日あの後どうしたって?
普通に家に帰って寝たよ!
何せ歩いて1分もあれば着いちゃうからね!もう終電だから泊まってく?とか、発生しようが無いわけで。
……まあ、一緒にご飯食べて映画みたんだもん、十分だよ十分。
「よーっし、買ったやつのチェックしないとな」
それよりせっかくオークションで宝石とか落としたんだから、効果確認しないといけない。
「クロいける?」
簡単に朝食を済ませ、クロにそう声を掛けるが……クロはDパッドをたしたしと叩きながら、小さくにゃーと鳴くばかりだ。
「ちゅーる上手く行きそう?」
ドラゴンの件でちゅーるの作成について企業さんとやりとりしていたはずだが……上手くいってないのだろうか?とクロの肩越しに覗き込んでみる。
「明後日契約交わすと……いいよ、もちろん付いてく」
ざっと見た感じ条件やらも決まって、あとは契約を交わすだけの様に見える。
企業とのやりとりをながめていると、クロがじーっとこちらを見てきた。どうも契約をするのに俺も付いてきて欲しい様である。
当然ながらクロを一人で行かせる気なんぞ無いので、当然答えはイエスだ。
俺が付いていくと答えると、クロは嬉しそうに頭を俺に擦り付け、玄関へと向かう。
さすがお猫様。あざといぞっ。
そんな訳で、とりあえず向かったのは休憩所である。
まずは改造なりなんなりしないといけないからね。
そうだね、まずは2個ある黄色い宝石からいこうと思う。
果たしてどんな効果なのか……。
「んじゃ、こっちの黄色いのから……よっし!きたきたあっ」
Dパッドをいじり、どんな効果が付くのか見た俺は思わず拳を握り突き上げていた。
「雷属性付与!やっぱ色からしてちょっと期待してたんだよねー……じゃあ、俺とクロそれぞれの武器改造しようか」
宝石で改造した際につく効果は、雷属性付与であった。
まさに期待していた効果そのものである。
カードぶっこんで確保して本当に良かった。
気になるのは武器にもつけても防具につけても雷属性付与となる事だろうか。
まあつけるなら武器一択な気もするけどね。
「黒色はなんだろね?」
残るは黒い宝石だけど……黄色が雷だったって事は、黒だと……闇?すごい中二病っぽいぞ。
……まあ、いいや。とりあえず改造してみりゃ分かるでしょ。
「重力操作……クロほしいの?」
効果は重力操作だった。
これは防具につけるっぽい……どう使うのかは実際やってみないと分からないけど、内容によっては有能な予感がする。
んでもって、黒いのはクロが欲しがったので、クロに使ってもらうことにしたよ。
色が似てるから欲しかったのだろうか?
「んじゃ、これはクロのねー」
そう言ってクロの目の前に宝石を差し出すと、クロは前足でちょちょいと宝石を転がし……追いかけて行ってしまった。
どういうことなの。
……宝石が行方不明になりかけた事件があったけれど、無事宝石による改造は終わった。
んで俺たちがどこに居るかと言うと、6階のゴブリンのところである。
試すならまずゴブリンかなーと思って……ゴブリンにとっては災難だろうけど、付き合ってもらおう。
俺の宝石はとりあえず鉈にセットしてある。
こう、戦闘態勢に入るとバチッバチチッて感じで紫電を纏って格好よくなる。
あとなぜか全身もバチバチいってんのよな。
とりあえず攻撃対象にしかダメージはいかないと判明したから良いけど、そうじゃなかったらこれ迂闊に使えるもんじゃ無くなってたぞ。
「威力は触れただけでゴブリンが破裂するぐらい……レベル依存かな、これ」
それで肝心の威力だけど、バチバチいってる鉈をゴブリンに押し当てると、バァンッ!!って派手な音がしてゴブリンが爆散した。てか、鉈自身が触れる前に爆発してた気がしなくもない……このバチバチいってる部分に触れただけでアウトっぽいな、これ。
あと威力がかなりでかい気がする。
ゴブリンだけじゃなんとも言えないから、次はドラゴンで試すかな。
「……殴っても蹴りでも発動する?」
困惑する俺の目の前では、ビクビクと全身を痙攣させてドラゴンが横たわっている。
……試しに殴って、ついでに蹴り入れただけなんだけどな。どう見ても武器以外で攻撃しても属性乗ってるように見える。
死んではいないけれど、一時的に麻痺状態になってそうだ。
「衝撃波にも乗る……ブレスにも乗ってるな、あれ」
そのあとスキルについても試してみたけれど、衝撃波を放てば雷撃も同時に飛び、ブレスを放てば紫電を纏ったゴン太ビームが伸びていく……。
「武器を改造したけれど、付与されるのは攻撃全てと……」
色々試した結果わかった事は、武器でも防具でも効果は同じ。
武器による攻撃とかじゃなくて、俺の攻撃そのものが雷属性になるようだ。
障壁を破り、どこかに触れさえすればダメージが通って麻痺状態になるので……これくっそ強いぞ。
「……楽しそうね」
ちなみに重力操作の効果だけど、厳密に言うと重力操作とはちょっと違うような気がする。
局所的にだけど、単純に重力を小さくしたり、大きくしたりも出来るんだけど、それに加えて上方向にも横方向にも加速度?を与えられるようなのだ。
今もクロはその効果を使い、ふわふわと宙に浮かんではあっちこっち飛び回っている。
竜化するとその加速度を大きくする事も出来るようで、そのうち高速で宙を飛び回るクロの姿が見られるかも知れないね。
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