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「193話」
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とは言ったものの、依然としてこちらが不利であることには変わりない。
こちらの攻撃は当たらず、向こうの攻撃は致命傷にはならずとも確実にこっちを削っていく。
相手はどうも障壁を持っていないようで、通常攻撃でもまともに当たればダメージは大きい。
とにかく頭部や心臓への攻撃を避け、まぐれ当たりを期待して攻撃を繰り返すしかない。
一撃でも当たれば体勢を崩して土蜘蛛をあてるチャンスがくる可能性はある。
そう思い、戦闘を続けていたが……このままじゃ埒が明かないとこいつは考えたようだ。
足に激痛が走り、膝がガクリと折れそうになるが、何かに止まりそうはならない。
膝を武器が貫通していたのだ……こいつ、意外とアホかも知れない。
俺は曲がらない膝を無理やりに曲げ、武器を抜けなくすると鉈をそいつに向かい叩きつける。
もちろん土蜘蛛も使う。こんなチャンスは二度と来ないかも知れない……少し引っ掛かるので保険はかけておこう。
……敵は武器を引き抜こうとして動きが一瞬止まった。
きっと当たるはずだ。
そう思い、俺は土蜘蛛を放つ。
「ッ土――」
土蜘蛛を放とうとしたその瞬間、耳がわずかに高音を捉え、そして足の痛みが消え、逆に右腕に激痛が走る。
足に刺さっていた武器……槍とも剣ともどちらとも取れるそれは、敵の手にしっかりと収まり、綺麗に振り抜かれていた。
鉈を持つ俺の腕は、肘から切断された。
土蜘蛛は武器がなければ発動しない、このままでは不発に終わるだけではなく……最悪の場合は武器を失うかも知れない。
現に敵は俺の腕を……武器を回収しようと動き始めている。
保険をかけておいて正解だった。
「蜘蛛!!」
俺は切断されたはずの腕でもって、土蜘蛛を発動する。
ずっと笑っていたそいつの表情が驚愕に代わる。
さすがに切断されたはずの腕で攻撃してくるとは思わなかったのだろう。
タネを明かせばなんてことはない。
単に液体操作でもって、切れた腕を即座に繋いだだけである。
俺の武器を回収しようとしなければ、避けれたかも知れないがさすがにこれは避けられないだろう。
それにダメ元で足を踏み抜いてみたが……これが成功してしまったのだ。
こいつはもう自分か俺の足を切る以外逃げる事は出来ない。
体の中心を狙い発動させた土蜘蛛だが、相手の武器を持つ腕と胴体の3分の1を吹き飛ばした。
この状態でも体を捻り直撃を避けたようだ。だが、武器を使えなく出来たのが大きい。
「っらあ!」
俺は鉈を腕を振りぬいた反動で体を起こし、そいつの顔面を殴りつける。
盛大にすっ飛ぶなんてことはない。
まだ足は踏み続けている。べきべきと足があらぬ方向へと曲がるが千切れてはいない。
地面に叩きつけられ、弾んで浮かんだ体を押さえつけるように伸し掛かる。
無事な足はもう片方の足でがっちり固定する。
俺は動けなくなったそいつの頭目掛けて鉈を……ではなく、横にふるう。
残った片腕もそれで切断された。
こっそり俺に見えにくいように、自分の足へと手を近づけていたのだ。
扇状に光が伸びる攻撃を放って足を切断するつもりだったのだろうか。それか俺を攻撃するつもりだったかだ。
腕を切られた敵は慌てた。
俺のほうを見て、腕を振りながら口を開き何か話そうとしているが、俺がそれを理解することはなかった。
敵の首が宙舞う。
俺はすぐに首を叩き落し、踏みつぶした上で追加で土蜘蛛ですり潰した。
ここまでやれば再生持ちとは言えさすがに死ぬだろう。
「島津無事かっ!?」
その言葉に振り替えれば、隊員さん達を足止めしていた天使は全て糸が切れたかのように地面に倒れ、再び動き出す様子はない。
どうやら無事倒し切ったようだ……。
「無事っす。てか、こいつなんなんすかね……アマツが言ってたやつかな?」
「アマツさんが?……ああ、同僚とか言ってた奴か」
「飛んでもない同僚も居たもんだ」
ほんとだよ!
あとで何があったのかきっちり絞ってやらんと……てか、この戦闘放送してないよな?思いっきり刎ねた上で踏みつぶしちゃったけど……まあ、何かしら対応しているとは思いたい。
てか、こんな乱入とか止めろよなーって話だよね、まったくもう。
……はー、とりあえず景品戻って帰るかな。
「きみ、面白いね」
……全身の肌が粟立つ。
首を刎ねて潰したんだ、生きてるはずはない。
「ちょっとした悪戯のつもりだったんだけど……あいつも酷いな、こんなおゴッ」
潰したはずの顔が元に戻ってやがる!
咄嗟にもう一度きり飛ばしたけど……くそ、今度は生えてきやがった。
「不死身かこいつ!?」
「人が喋ってるときに攻撃するなんてゴヒュッ」
こうなったら死ぬまで殺すしかない。
こいつ、頭を再生している間はあまり動けないようだ、その間にひたすら攻撃するしかない。
『だから、人が喋ってるときに攻撃はしないで欲しいな』
……刎ねた首まで喋るのかよ。
「私は君と話したいだけなのにねえ……っと、時間切れか」
時間切れ?
どう言うことだと思ったら、上空から風切り音が聞こえてきた……やっとアマツがきたのか。
こちらの攻撃は当たらず、向こうの攻撃は致命傷にはならずとも確実にこっちを削っていく。
相手はどうも障壁を持っていないようで、通常攻撃でもまともに当たればダメージは大きい。
とにかく頭部や心臓への攻撃を避け、まぐれ当たりを期待して攻撃を繰り返すしかない。
一撃でも当たれば体勢を崩して土蜘蛛をあてるチャンスがくる可能性はある。
そう思い、戦闘を続けていたが……このままじゃ埒が明かないとこいつは考えたようだ。
足に激痛が走り、膝がガクリと折れそうになるが、何かに止まりそうはならない。
膝を武器が貫通していたのだ……こいつ、意外とアホかも知れない。
俺は曲がらない膝を無理やりに曲げ、武器を抜けなくすると鉈をそいつに向かい叩きつける。
もちろん土蜘蛛も使う。こんなチャンスは二度と来ないかも知れない……少し引っ掛かるので保険はかけておこう。
……敵は武器を引き抜こうとして動きが一瞬止まった。
きっと当たるはずだ。
そう思い、俺は土蜘蛛を放つ。
「ッ土――」
土蜘蛛を放とうとしたその瞬間、耳がわずかに高音を捉え、そして足の痛みが消え、逆に右腕に激痛が走る。
足に刺さっていた武器……槍とも剣ともどちらとも取れるそれは、敵の手にしっかりと収まり、綺麗に振り抜かれていた。
鉈を持つ俺の腕は、肘から切断された。
土蜘蛛は武器がなければ発動しない、このままでは不発に終わるだけではなく……最悪の場合は武器を失うかも知れない。
現に敵は俺の腕を……武器を回収しようと動き始めている。
保険をかけておいて正解だった。
「蜘蛛!!」
俺は切断されたはずの腕でもって、土蜘蛛を発動する。
ずっと笑っていたそいつの表情が驚愕に代わる。
さすがに切断されたはずの腕で攻撃してくるとは思わなかったのだろう。
タネを明かせばなんてことはない。
単に液体操作でもって、切れた腕を即座に繋いだだけである。
俺の武器を回収しようとしなければ、避けれたかも知れないがさすがにこれは避けられないだろう。
それにダメ元で足を踏み抜いてみたが……これが成功してしまったのだ。
こいつはもう自分か俺の足を切る以外逃げる事は出来ない。
体の中心を狙い発動させた土蜘蛛だが、相手の武器を持つ腕と胴体の3分の1を吹き飛ばした。
この状態でも体を捻り直撃を避けたようだ。だが、武器を使えなく出来たのが大きい。
「っらあ!」
俺は鉈を腕を振りぬいた反動で体を起こし、そいつの顔面を殴りつける。
盛大にすっ飛ぶなんてことはない。
まだ足は踏み続けている。べきべきと足があらぬ方向へと曲がるが千切れてはいない。
地面に叩きつけられ、弾んで浮かんだ体を押さえつけるように伸し掛かる。
無事な足はもう片方の足でがっちり固定する。
俺は動けなくなったそいつの頭目掛けて鉈を……ではなく、横にふるう。
残った片腕もそれで切断された。
こっそり俺に見えにくいように、自分の足へと手を近づけていたのだ。
扇状に光が伸びる攻撃を放って足を切断するつもりだったのだろうか。それか俺を攻撃するつもりだったかだ。
腕を切られた敵は慌てた。
俺のほうを見て、腕を振りながら口を開き何か話そうとしているが、俺がそれを理解することはなかった。
敵の首が宙舞う。
俺はすぐに首を叩き落し、踏みつぶした上で追加で土蜘蛛ですり潰した。
ここまでやれば再生持ちとは言えさすがに死ぬだろう。
「島津無事かっ!?」
その言葉に振り替えれば、隊員さん達を足止めしていた天使は全て糸が切れたかのように地面に倒れ、再び動き出す様子はない。
どうやら無事倒し切ったようだ……。
「無事っす。てか、こいつなんなんすかね……アマツが言ってたやつかな?」
「アマツさんが?……ああ、同僚とか言ってた奴か」
「飛んでもない同僚も居たもんだ」
ほんとだよ!
あとで何があったのかきっちり絞ってやらんと……てか、この戦闘放送してないよな?思いっきり刎ねた上で踏みつぶしちゃったけど……まあ、何かしら対応しているとは思いたい。
てか、こんな乱入とか止めろよなーって話だよね、まったくもう。
……はー、とりあえず景品戻って帰るかな。
「きみ、面白いね」
……全身の肌が粟立つ。
首を刎ねて潰したんだ、生きてるはずはない。
「ちょっとした悪戯のつもりだったんだけど……あいつも酷いな、こんなおゴッ」
潰したはずの顔が元に戻ってやがる!
咄嗟にもう一度きり飛ばしたけど……くそ、今度は生えてきやがった。
「不死身かこいつ!?」
「人が喋ってるときに攻撃するなんてゴヒュッ」
こうなったら死ぬまで殺すしかない。
こいつ、頭を再生している間はあまり動けないようだ、その間にひたすら攻撃するしかない。
『だから、人が喋ってるときに攻撃はしないで欲しいな』
……刎ねた首まで喋るのかよ。
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