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「304話」
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なんて悶々しながら眠れぬ夜を過ごしたいたのだけれど……それでもいつのまにか寝てしまっていたらしい。
眼にあたる……こう、ズムッとした感触で目が覚めた。
「ん」
この感触はよく知ったものだ。
クロの肉球である。……いや、なんで眼に肉球を押し当ててるんだ? って疑問はあるけど。
まあ、俺を起こす新たな方法ってことだろう……って!
「……つ、爪が食い込んでっ、おあ゛あ゛ぁぁああ!?」
俺の目に肉球を押し当て、そのまま伸びでもしたのだろう。
プニッとした感触と共に、ぶすりと爪が目蓋に刺さる。
痛くて一気に目が覚めたよ! でも、もうちょっと優しく起こして欲しいかな!?
「おぅ……」
俺が叫んだのをみたからか、すっと眼にかかっていた圧が消える。
眼をすっと開けてみれば、クロは俺の胸の上で顔を洗っては前足をぺろぺろとなめていた。
「どした。お腹空いたのかな……?」
クロがこんな起こし方をするってことは俺に何か用事があるのだろう。
とはいえ、寝ぼけた頭で浮かぶを餌を要求しているのかなー? 程度の事しか思い浮かばんが。
「えぇ……」
で、肝心のクロはというとだ。
『にゃ』と小さく鳴くと、大きく口を開けて欠伸をして……そのままゴロリと転がった。
……ちなみに今のクロの鳴き声には特に意味はない。
たんに俺の問いかけに答えただけである。
これはあれか。俺を起こしたというよりかは、単に寝る前に伸びをしただけかっ。
よくみたら窓の外暗いし……てか午前2時ってどういうことなの。
……とりあえず寝るか。
起きて何かしようにもクロが上に乗ってちゃ身動きとれんし。
とまあ、飼い主にとって幸せな夜を過ごした翌朝。
「さってと、とりあえず次の階層いって狩れるだけ狩ってみようか? まだ味見してないし」
例の足跡ついて食えんかったやつを食うべく、俺とクロはダンジョンへと向かっていた。
遥さんから休みの連絡はまだ来ていないし、今の内にってやつだね。
無人島いってオークションやった後も、じいちゃんばあちゃんの畑の手伝いとかするつもりだし。
そうなるとあまり時間取れないからねえ……遥さんの紹介せんといかんし。
前に一回顔を合わせてはいるけれど、あの時は付き合ってなかったしさ。
ま、それはさておきダンジョンだ。
「うーん。やっぱ無駄に広いなっ」
しかも見える範囲全部溶岩ってのがヤバい。
遠くで水面……水じゃないけど、例のあいつが飛び跳ねてるのがちらほらと見える。
「1匹だけのやつ探さないとだね」
俺の言葉に『にゃん』とかえすクロ。
クロもあいつを同時に複数相手するのは嫌らしい。もちろん俺だって嫌だ。
あれが複数体いたら……相乗効果で熱がすごいことになりそう。
対策カードを手に入れるまでは無理はできん。
「お、なんかはぐれっぽいのが居る」
30分ぐらいウロウロしていると、一匹だけで泳いでいるやつを見つけた。
見える範囲では他に居なさそうだし、こいつをとっちめてやろうと思う。
おそらく前回の戦闘で1レベル上がっているだろうし、相手の特性もちょっと分かっている。
なのでそこまで苦戦はしない……はず。
「おおっし! やっぱこれなら早い!」
戦闘開始から数分でこの……なんて呼べばいいのかな。ワームでいっか……ワームの体積はすでに半分ぐらいになっている。
前回の戦闘で長期戦でじわじわ削られるのがきつかったので、短期決戦で決めちゃおうとクロと相談しておいたのだ。
やり方は単純だ。
相手の攻撃ってようは溶岩から飛び出してこっち向かって飛んでくるだけなので、最初はガン無視してひたすら溶岩を固める。
んで、ある程度固まったところで最初から俺とクロで蹴りを入れることにしたのだ。絵面がシュールだねえ!
ま、シュールだろうがなんだろうが、これでトロールカードの副作用が出る前に倒しきれるって寸法よ。勝てば良いなのだ。
結局、10分ほどでワームが固まった溶岩を破れなくなり、のたうち回っているところに集中砲火して倒すことができた
「ふ……お前の敗因は一人だったこと。俺とクロのチームプレイの前には――あ、はい。コア取り出しますね」
こう、なんとなく格好つけて喋っていたら、クロが無表情でじっとこちらをみてきた。
……いやぁ、ジト目とかよりくるものがあるね!
ま、とりあえずコアを冷やして取るとしようか。前回と同じ轍は踏まないぞってことで冷やす際は慎重にね。
「おしおし、今度は足形ついてないぞー」
とりあえずどの辺にコアがあるかも前回ので分かっているし、大きさも分かっている。
なので特に失敗することなくコアを取り出すことができたよ。
相変わらず紅くうっすら光ってるけど……ほ、本当に食えるよな??
発光しているのを見るとあまり食材とは思えないが……。
「戻って食べてみよっか」
マーシーに渡せばなんとかなるっしょ。
戻って味見して、美味しければ隊員さん達にもお裾分けかな。
今度じいちゃんばあちゃん家に行くときにお土産にしてもいいな。
眼にあたる……こう、ズムッとした感触で目が覚めた。
「ん」
この感触はよく知ったものだ。
クロの肉球である。……いや、なんで眼に肉球を押し当ててるんだ? って疑問はあるけど。
まあ、俺を起こす新たな方法ってことだろう……って!
「……つ、爪が食い込んでっ、おあ゛あ゛ぁぁああ!?」
俺の目に肉球を押し当て、そのまま伸びでもしたのだろう。
プニッとした感触と共に、ぶすりと爪が目蓋に刺さる。
痛くて一気に目が覚めたよ! でも、もうちょっと優しく起こして欲しいかな!?
「おぅ……」
俺が叫んだのをみたからか、すっと眼にかかっていた圧が消える。
眼をすっと開けてみれば、クロは俺の胸の上で顔を洗っては前足をぺろぺろとなめていた。
「どした。お腹空いたのかな……?」
クロがこんな起こし方をするってことは俺に何か用事があるのだろう。
とはいえ、寝ぼけた頭で浮かぶを餌を要求しているのかなー? 程度の事しか思い浮かばんが。
「えぇ……」
で、肝心のクロはというとだ。
『にゃ』と小さく鳴くと、大きく口を開けて欠伸をして……そのままゴロリと転がった。
……ちなみに今のクロの鳴き声には特に意味はない。
たんに俺の問いかけに答えただけである。
これはあれか。俺を起こしたというよりかは、単に寝る前に伸びをしただけかっ。
よくみたら窓の外暗いし……てか午前2時ってどういうことなの。
……とりあえず寝るか。
起きて何かしようにもクロが上に乗ってちゃ身動きとれんし。
とまあ、飼い主にとって幸せな夜を過ごした翌朝。
「さってと、とりあえず次の階層いって狩れるだけ狩ってみようか? まだ味見してないし」
例の足跡ついて食えんかったやつを食うべく、俺とクロはダンジョンへと向かっていた。
遥さんから休みの連絡はまだ来ていないし、今の内にってやつだね。
無人島いってオークションやった後も、じいちゃんばあちゃんの畑の手伝いとかするつもりだし。
そうなるとあまり時間取れないからねえ……遥さんの紹介せんといかんし。
前に一回顔を合わせてはいるけれど、あの時は付き合ってなかったしさ。
ま、それはさておきダンジョンだ。
「うーん。やっぱ無駄に広いなっ」
しかも見える範囲全部溶岩ってのがヤバい。
遠くで水面……水じゃないけど、例のあいつが飛び跳ねてるのがちらほらと見える。
「1匹だけのやつ探さないとだね」
俺の言葉に『にゃん』とかえすクロ。
クロもあいつを同時に複数相手するのは嫌らしい。もちろん俺だって嫌だ。
あれが複数体いたら……相乗効果で熱がすごいことになりそう。
対策カードを手に入れるまでは無理はできん。
「お、なんかはぐれっぽいのが居る」
30分ぐらいウロウロしていると、一匹だけで泳いでいるやつを見つけた。
見える範囲では他に居なさそうだし、こいつをとっちめてやろうと思う。
おそらく前回の戦闘で1レベル上がっているだろうし、相手の特性もちょっと分かっている。
なのでそこまで苦戦はしない……はず。
「おおっし! やっぱこれなら早い!」
戦闘開始から数分でこの……なんて呼べばいいのかな。ワームでいっか……ワームの体積はすでに半分ぐらいになっている。
前回の戦闘で長期戦でじわじわ削られるのがきつかったので、短期決戦で決めちゃおうとクロと相談しておいたのだ。
やり方は単純だ。
相手の攻撃ってようは溶岩から飛び出してこっち向かって飛んでくるだけなので、最初はガン無視してひたすら溶岩を固める。
んで、ある程度固まったところで最初から俺とクロで蹴りを入れることにしたのだ。絵面がシュールだねえ!
ま、シュールだろうがなんだろうが、これでトロールカードの副作用が出る前に倒しきれるって寸法よ。勝てば良いなのだ。
結局、10分ほどでワームが固まった溶岩を破れなくなり、のたうち回っているところに集中砲火して倒すことができた
「ふ……お前の敗因は一人だったこと。俺とクロのチームプレイの前には――あ、はい。コア取り出しますね」
こう、なんとなく格好つけて喋っていたら、クロが無表情でじっとこちらをみてきた。
……いやぁ、ジト目とかよりくるものがあるね!
ま、とりあえずコアを冷やして取るとしようか。前回と同じ轍は踏まないぞってことで冷やす際は慎重にね。
「おしおし、今度は足形ついてないぞー」
とりあえずどの辺にコアがあるかも前回ので分かっているし、大きさも分かっている。
なので特に失敗することなくコアを取り出すことができたよ。
相変わらず紅くうっすら光ってるけど……ほ、本当に食えるよな??
発光しているのを見るとあまり食材とは思えないが……。
「戻って食べてみよっか」
マーシーに渡せばなんとかなるっしょ。
戻って味見して、美味しければ隊員さん達にもお裾分けかな。
今度じいちゃんばあちゃん家に行くときにお土産にしてもいいな。
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