嫁の奇妙な夢物語

文字の大きさ
8 / 14
1/2〜1/31

家族旅行

しおりを挟む
今日は年に一度の家族旅行。

空は惜しくも曇り空だけど、雨雲レーダーを見ても雨は降らないみたいだから良しとする。

私の父は毎年旅行が終わるとすぐさま来年の予定を立てる。

今年も、去年立てた予定地に向かって昨日から準備していた。

「忘れ物わー。あれも入れたしこれも入ってる。うん、バッチリ!」

朝の確認もオッケー。

ピンポーン。

「え、こんな朝早くから誰?」

今は午前6時。
お客やセールスにしては非常識な程早く、ましてや日曜日。
予想がつかなかった。

「はいはーい」

母がそう言って玄関まで足早と向かった。

「おはようございます!」

「はい、おはよう。」

母は玄関先で何やら挨拶をしていた。
私はこんな朝早くから来たヤツに苛立ちを覚えながらも、誰が来たのか気になり玄関先まで顔を出した。

そこにいたのは、たまにウチに遊びにくる妹の友達だった。

「え?なんで?」

「はぁぁあ。あれ?言ってなかったけ?」

あくびをしながら妹が声をかけてきた。

「聞いてないし!そもそも家族旅行じゃ無かったの?」

私の言葉で場の空気が一変する。
わかっていた。
こんな事を言うと場の空気が悪くなることぐらい。
けど、どうしても私はそれが許せなかった。

「まぁ、今更どうすることも出来ないし。とりあえず行こうか。」

父はそう言って無理やりに場を納め、車へと乗り込んで行った。

渋滞も少なく、目的の旅館へと着いた。

美味しいものも食べ、最初は嫌がっていた私だけど妹の友達とも打ち解け。
それなりに楽しい時間が過ぎて行った。

私は何気に部屋から出て廊下を歩いていた。

パンッ!!

「きゃぁあ!!何!?何の音!?」

無数にある部屋の内の一つから運動会で良く聞く音が聞こえた。
私は急だったので軽くパニックになった。

バンッ!

先ほど音がした部屋の扉が開き、中から旅館の女将さんが出てきた。

血まみれの姿で。

そう、この旅館の女将は猟奇殺人鬼だった。

私は怖くなり、走った。

走って走って走って、やっとの思いで自分達の部屋に逃げ込んだ。

そこには父や母それに妹と妹の友達の姿も無く、あるのは先ほどまで大きなベッドが置いてあったはずの場所にある棺桶だけだった。

その光景が異様で怖かったが、銃を持った女将が私を追いかけて来たことで頭から排除された。

私は棺桶を盾に、何故かポケットに入っていた銃で撃ち合った。

そして、あっさりと命中し女将を殺す事が出来た。
何故女将が私を狙ったのか。
殺害の現場を見たからなのか。

これからどうしよう。

「私、人殺しだ。」

先程まではアドレナリンが出ていたのか。
自分を守る事に精一杯になっていたが、気付けば人を殺していた。

怖くなった私は気がつくと横にあったミスタードーナツを食べていた。

「ヤバい。」

私は気がついた。
もしかしたらこのミスタードーナツの食べカスで私が女将を殺した事が警察にバレるかもしれない。

私は証拠隠滅すべく、食べカスを集めて棺桶の中に入れようと蓋を開いた。

棺桶の中は私の部屋と繋がっていた。

すぐさま中に入ると、私の部屋に友達がいた。

その友達は最近出来た彼女と、私の部屋で裸で抱き合っていた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...