39 / 47
第五章
39. 求婚者らしくない振る舞いの理由
しおりを挟む
窓の外が夕焼け色に染まる中、人払いをした自室に残っているのはレクアルとエディだけだ。
ここ数日、エディは粛々と主人の護衛任務をしていた。時折何か言いたげに視線を向けてきたが、同僚のアルトを意識してか、エディはずっと沈黙を選んでいた。
だからこそ、アルトが非番の日、レクアルは自分の護衛騎士と話す場を設けることにした。
「それで? エディは何が不満なのだ?」
「……別に、不満などは……」
「嘘をつけ。自分の顔を鏡で見てみろ。言いたいことがあるなら洗いざらい話せばいい。胸の内にしまっておくより、ずっと楽になるぞ?」
言いよどむエディに言葉を促すと、彼は少しの沈黙の後、観念したように口を開いた。
「では申し上げます。セラフィーナ様のことは、どのようにお考えなのでしょうか」
「ん? 前にも言ったはずだが……もう忘れてしまったのか?」
「もちろん、覚えております。ですから、こうして困惑しているのではないですか」
ため息交じりに言われ、レクアルは首を傾げた。
昔から突飛な行動で振り回してきた自覚はあるが、なんだかんだ言いつつも、エディがそばから離れることはなかった。
とはいえ、エディは優しいだけの男ではない。レクアルが羽を伸ばしたぶん、後日教師から渡される課題がしっかりと増やされていた。ただ甘やかすのではなく、時にはしっかりと釘を刺された。
そんな彼がここまで思い悩むのは珍しい。
「殿下は一体どういうつもりなのです? 本当に第二妃に望んでいるのなら、私の偽恋人役に任命したり、元婚約者と引き合わせたりする必要はないでしょう。とても求婚者に対する行動とは思えません」
「……ふむ。だったら、エディはどう行動すればいいと思う?」
「セラフィーナ様を上級女官にすべきです。上級女官なら殿下のそばにいるのも不自然ではありませんし、仲を深める機会も増えるでしょう」
「なるほど。だが、本人が上級女官になることを望んでいない以上、それはできない」
レクアルの返事は想定内だったのだろう。エディはさらに言葉を続けた。
「ならば、彼女をどうするおつもりですか? セラフィーナ様の生まれや素質を考えると、彼女は第二妃よりも正妃にお迎えすべき御方です。もし最初から妃にすることが目的でないならば、他に考えがあったということ。なぜ彼女を連れ帰ったんです。殿下は――――」
「なに、深い意味はない。行く場所がないというから用意してやったまで。求婚をカモフラージュではないかと勘ぐっているようだが大ハズレだ。俺は嫌がる女を自分の妃にする趣味はない。今は俺の庇護下にいれば、それで充分だ」
どれも本心だ。
しかしながら、エディはまだ半信半疑といった様子で眉根を寄せた。
「殿下は彼女を放置しすぎです。このままでは別の男に奪われますよ」
「……これは驚いたな。俺の知らぬ間に情が移ったか」
レクアルがにやりと口角を上げると、エディは真面目な顔で即座に否定した。
「茶化さないでください。私が殿下の想い人に懸想するわけないでしょう。だいたい傍観者を決め込むような態度、殿下らしくもない。行動に移すなら早めがよろしいかと」
「そうか。確かに俺らしくないかもしれんな……。では参考までに聞くが、妃よりも女官の地位を望む女性はどうやって口説けばいいと思う?」
不敵な笑みとともに問えば、堅物の護衛騎士は渋面になった。
女性の扱い方が得意なアルトがここにいれば、すらすら答えただろうが、エディは実直ゆえにそういった分野は苦手だ。
本人にもその自覚があるのだろう。視線が宙をさまよっている。
「…………。ドレスや宝石を贈るとか、愛の言葉を直接伝えるとか、いくらでも方法があるでしょう」
「それは他の令嬢なら有効だろう。だが、セラフィーナには通用しないと思うぞ」
「なぜですか? 普通のご令嬢ならば、喜びこそすれ迷惑に思わないのでは……?」
心底不思議そうな声音に、レクアルは肩をすくめた。
「お前は恋愛経験値がまったく足りておらぬな。あれは皇妃となるべく育った温室育ちの高価な花だ。ドレスや宝石など見飽きている。そして、好きでもない男から言い寄られるなど、心証を悪くするだけだ。……いいか、エディ。恋愛は攻めるだけでは飽きられる。時には待つことも大事だ。あえて何もしないことで相手に気にしてもらう、それが恋の駆け引きというものだ」
祖国で婚約破棄されたセラフィーナに正攻法は効かないだろう。
下手に口説けば逆効果だ。
大勢の前で恥をかかされた上に実家からも見放されて、傷つかない令嬢などいない。傍目にはわからないが、彼女が受けた心の傷は大きいに違いない。
「……では、もしセラフィーナ様が違う男を選んだ場合はどうするのですか?」
「そんなの決まってる。俺は身を引く。できる範囲にはなるが、協力も惜しまない」
「…………」
「あいつを幸せにする役目は俺じゃなくてもいい。とはいえ、変な男にひっかかりそうなら全力で阻止するがな」
よほど衝撃だったのだろう。
エディは目を丸くした後、おそるおそる口を開いた。
「……殿下はセラフィーナ様と以前から面識がおありだったので?」
「いや、あの舞踏会が初めてだ」
「でしたら、なぜ……そこまで気にかけるのですか。殿下のタイプとは違うでしょう」
「まあ、それはそうなのだが。なんというか、放ってはおけないんだよな。目の届く範囲で見守りたいというか」
素直な気持ちを吐露すると、目の前の金色の瞳がすっと細められた。
「それは……やはり、殿下にとって特別な女性、ということでは……?」
「どうだろう。今は保護した責任感が強いかもな。彼女の人となりを知った今、正直なところ嫌われてはいないようだが恋人になる想像ができない。それは向こうも同様だろう。無論、セラフィーナが俺を選ぶなら、俺のすべてで彼女を守るつもりだ」
「――かしこまりました」
何やら難しい表情で言葉を飲み込んだエディから視線を外し、立ち上がる。窓辺に近寄ると、烏の鳴き声が遠くで聞こえた。
茜色に染まった雲の向こうで、太陽が水平線上に沈んでいく。
レクアルは窓に映った自分の顔を見つめた。
(セラフィーナにもし近づく男がいるならば……俺が見定める)
これで安心だ、と手放しに喜ぶつもりはない。
親元を離れた彼女にとって、自分は保護者代わりだ。ならば、その目線で相手を吟味する権利ぐらいはあるだろう。
婚約者でもない、ましてや血の繋がりもない彼女に、ここまで肩入れするのはおかしいと頭ではわかっている。だが婚約破棄されてホールから出て行く後ろ姿を見て、いてもたってもいられなかった。
なぜか見て見ぬ振りができなかった。
まるで一度、彼女を喪ったことがあるような焦燥感を思い出す。
(大丈夫だ。セラフィーナはあんなにも元気じゃないか)
脳裏によぎった不安を払拭するように、頭を横に振った。
ここ数日、エディは粛々と主人の護衛任務をしていた。時折何か言いたげに視線を向けてきたが、同僚のアルトを意識してか、エディはずっと沈黙を選んでいた。
だからこそ、アルトが非番の日、レクアルは自分の護衛騎士と話す場を設けることにした。
「それで? エディは何が不満なのだ?」
「……別に、不満などは……」
「嘘をつけ。自分の顔を鏡で見てみろ。言いたいことがあるなら洗いざらい話せばいい。胸の内にしまっておくより、ずっと楽になるぞ?」
言いよどむエディに言葉を促すと、彼は少しの沈黙の後、観念したように口を開いた。
「では申し上げます。セラフィーナ様のことは、どのようにお考えなのでしょうか」
「ん? 前にも言ったはずだが……もう忘れてしまったのか?」
「もちろん、覚えております。ですから、こうして困惑しているのではないですか」
ため息交じりに言われ、レクアルは首を傾げた。
昔から突飛な行動で振り回してきた自覚はあるが、なんだかんだ言いつつも、エディがそばから離れることはなかった。
とはいえ、エディは優しいだけの男ではない。レクアルが羽を伸ばしたぶん、後日教師から渡される課題がしっかりと増やされていた。ただ甘やかすのではなく、時にはしっかりと釘を刺された。
そんな彼がここまで思い悩むのは珍しい。
「殿下は一体どういうつもりなのです? 本当に第二妃に望んでいるのなら、私の偽恋人役に任命したり、元婚約者と引き合わせたりする必要はないでしょう。とても求婚者に対する行動とは思えません」
「……ふむ。だったら、エディはどう行動すればいいと思う?」
「セラフィーナ様を上級女官にすべきです。上級女官なら殿下のそばにいるのも不自然ではありませんし、仲を深める機会も増えるでしょう」
「なるほど。だが、本人が上級女官になることを望んでいない以上、それはできない」
レクアルの返事は想定内だったのだろう。エディはさらに言葉を続けた。
「ならば、彼女をどうするおつもりですか? セラフィーナ様の生まれや素質を考えると、彼女は第二妃よりも正妃にお迎えすべき御方です。もし最初から妃にすることが目的でないならば、他に考えがあったということ。なぜ彼女を連れ帰ったんです。殿下は――――」
「なに、深い意味はない。行く場所がないというから用意してやったまで。求婚をカモフラージュではないかと勘ぐっているようだが大ハズレだ。俺は嫌がる女を自分の妃にする趣味はない。今は俺の庇護下にいれば、それで充分だ」
どれも本心だ。
しかしながら、エディはまだ半信半疑といった様子で眉根を寄せた。
「殿下は彼女を放置しすぎです。このままでは別の男に奪われますよ」
「……これは驚いたな。俺の知らぬ間に情が移ったか」
レクアルがにやりと口角を上げると、エディは真面目な顔で即座に否定した。
「茶化さないでください。私が殿下の想い人に懸想するわけないでしょう。だいたい傍観者を決め込むような態度、殿下らしくもない。行動に移すなら早めがよろしいかと」
「そうか。確かに俺らしくないかもしれんな……。では参考までに聞くが、妃よりも女官の地位を望む女性はどうやって口説けばいいと思う?」
不敵な笑みとともに問えば、堅物の護衛騎士は渋面になった。
女性の扱い方が得意なアルトがここにいれば、すらすら答えただろうが、エディは実直ゆえにそういった分野は苦手だ。
本人にもその自覚があるのだろう。視線が宙をさまよっている。
「…………。ドレスや宝石を贈るとか、愛の言葉を直接伝えるとか、いくらでも方法があるでしょう」
「それは他の令嬢なら有効だろう。だが、セラフィーナには通用しないと思うぞ」
「なぜですか? 普通のご令嬢ならば、喜びこそすれ迷惑に思わないのでは……?」
心底不思議そうな声音に、レクアルは肩をすくめた。
「お前は恋愛経験値がまったく足りておらぬな。あれは皇妃となるべく育った温室育ちの高価な花だ。ドレスや宝石など見飽きている。そして、好きでもない男から言い寄られるなど、心証を悪くするだけだ。……いいか、エディ。恋愛は攻めるだけでは飽きられる。時には待つことも大事だ。あえて何もしないことで相手に気にしてもらう、それが恋の駆け引きというものだ」
祖国で婚約破棄されたセラフィーナに正攻法は効かないだろう。
下手に口説けば逆効果だ。
大勢の前で恥をかかされた上に実家からも見放されて、傷つかない令嬢などいない。傍目にはわからないが、彼女が受けた心の傷は大きいに違いない。
「……では、もしセラフィーナ様が違う男を選んだ場合はどうするのですか?」
「そんなの決まってる。俺は身を引く。できる範囲にはなるが、協力も惜しまない」
「…………」
「あいつを幸せにする役目は俺じゃなくてもいい。とはいえ、変な男にひっかかりそうなら全力で阻止するがな」
よほど衝撃だったのだろう。
エディは目を丸くした後、おそるおそる口を開いた。
「……殿下はセラフィーナ様と以前から面識がおありだったので?」
「いや、あの舞踏会が初めてだ」
「でしたら、なぜ……そこまで気にかけるのですか。殿下のタイプとは違うでしょう」
「まあ、それはそうなのだが。なんというか、放ってはおけないんだよな。目の届く範囲で見守りたいというか」
素直な気持ちを吐露すると、目の前の金色の瞳がすっと細められた。
「それは……やはり、殿下にとって特別な女性、ということでは……?」
「どうだろう。今は保護した責任感が強いかもな。彼女の人となりを知った今、正直なところ嫌われてはいないようだが恋人になる想像ができない。それは向こうも同様だろう。無論、セラフィーナが俺を選ぶなら、俺のすべてで彼女を守るつもりだ」
「――かしこまりました」
何やら難しい表情で言葉を飲み込んだエディから視線を外し、立ち上がる。窓辺に近寄ると、烏の鳴き声が遠くで聞こえた。
茜色に染まった雲の向こうで、太陽が水平線上に沈んでいく。
レクアルは窓に映った自分の顔を見つめた。
(セラフィーナにもし近づく男がいるならば……俺が見定める)
これで安心だ、と手放しに喜ぶつもりはない。
親元を離れた彼女にとって、自分は保護者代わりだ。ならば、その目線で相手を吟味する権利ぐらいはあるだろう。
婚約者でもない、ましてや血の繋がりもない彼女に、ここまで肩入れするのはおかしいと頭ではわかっている。だが婚約破棄されてホールから出て行く後ろ姿を見て、いてもたってもいられなかった。
なぜか見て見ぬ振りができなかった。
まるで一度、彼女を喪ったことがあるような焦燥感を思い出す。
(大丈夫だ。セラフィーナはあんなにも元気じゃないか)
脳裏によぎった不安を払拭するように、頭を横に振った。
12
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』
鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
王妃を蔑ろにし、愛妾を寵愛していた王が冷遇していた王妃と入れ替わるお話。
ましゅぺちーの
恋愛
王妃を蔑ろにして、愛妾を寵愛していた王がある日突然その王妃と入れ替わってしまう。
王と王妃は体が元に戻るまで周囲に気づかれないようにそのまま過ごすことを決める。
しかし王は王妃の体に入ったことで今まで見えてこなかった愛妾の醜い部分が見え始めて・・・!?
全18話。
地味な私では退屈だったのでしょう? 最強聖騎士団長の溺愛妃になったので、元婚約者はどうぞお好きに
有賀冬馬
恋愛
「君と一緒にいると退屈だ」――そう言って、婚約者の伯爵令息カイル様は、私を捨てた。
選んだのは、華やかで社交的な公爵令嬢。
地味で無口な私には、誰も見向きもしない……そう思っていたのに。
失意のまま辺境へ向かった私が出会ったのは、偶然にも国中の騎士の頂点に立つ、最強の聖騎士団長でした。
「君は、僕にとってかけがえのない存在だ」
彼の優しさに触れ、私の世界は色づき始める。
そして、私は彼の正妃として王都へ……
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる