幼馴染同士が両想いらしいので応援することにしたのに、なぜか彼の様子がおかしい

今川幸乃

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放課後

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 ダンスの授業の後にさらに座学の授業があり、その日の授業は全て終了する。
 放課後になれば生徒は気の合う者同士で球技を行ったり、もしくは街に遊びに出たりと思い思いの時間を過ごす。もっとも、中には手習いをさせられたり補習を受けたりする者もいるが。

 私の家はどちらかというと緩いので、学園に通っている間ぐらいは自由にさせてやる、という教育方針だった。そのためこれまではクラインやキャシーと遊びに出ることも多かった。

「おーい、カーラ!」

 授業が終わるとすぐにブライアンが私の名前を呼びながらこちらに歩いて来る。

「なあ、ちょっと話があるんだ」

 何か今日のブライアンはいつも以上に私に話しかけようとしてきてないだろうか。
 昨日キャシーに告白していたというのにキャシーを差し置いて私にばかり話しかけてくるというのは男としてどうなのだろうか。それとも私が気にしすぎなだけなのだろうか。

 が、そこへタイミングよくルーシーが私と彼の間に割って入る。

「カーラ、今日は新しくオープンしたカフェに行こう!」
「うん、そうだね!」

 相変わらずルーシーはタイミングがいい。本当に空気が読める。
 私はこれ幸いとばかりにルーシーの提案を受け入れる。
 するとブライアンは微妙な顔をした。

「あの、カーラ、二人でゆっくり話したいんだが……」
「あそこのカフェ、残念だけど女性向けのお店だからブライアンが来ても楽しくないと思う。だから悪いけど、私はルーシーと行くね!」

 私は彼の話を遮るようにして言う。
 どんな話なのかは知らないが、告白してすぐのタイミングで私とブライアンが二人で話すのはキャシーからしたら嫌だろう。

「いや、だから……」
「行こう、ルーシー!」

 なおも食い下がろうとする彼をおいて私はルーシーを連れて小走りでその場を離れる。ブライアンは呆然とした表情のまま取り残された。

 そんなブライアンの姿が見えなくなると、ルーシーが怪訝な顔で尋ねる。

「ねえ、何か彼大事な話がありそうだったけど大丈夫なのかしら?」
「大丈夫だよ。というか、キャシーと付き合ったばかりなのに私と二人きりで話をしようなんてよくないと思うんだけど」
「それはそうだけど……あの、ブライアンとキャシーが付き合っているっていうのは本当なの?」

 なぜかルーシーがそんなことを尋ねる。

「もちろん! だって私が実際にこの耳で聞いたから」

 私は断言する。が、それでもルーシーは首をかしげていた。

「うーん、何か誤解がありそうな雰囲気がしたんだけど」
「そんなことないって。ほら」

 校舎を振り返ると、キャシーがブライアンの腕にしがみつきながら歩いて校舎から出てくるのが見える。その様子は確かに付き合い立てのカップルそのものだ。

「う~ん? まあ、本人たちがそれでいいならいいか」

 そう言ってルーシーは首をかしげながらも頷くのだった。
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