歴史法律事務所

眠り猫

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歴史法律事務所(過去編)

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今回の話は過去の話。犬塚永吉がこれまで起きたことをここで話そう。この話を読めば必ず次の話がわかる。
俺は犬塚永吉1635年江戸時代から来た。俺は歴史法律事務所と言う秘密組織に所属している。
ここでは過去や未来が繋がってる不思議な場所だ。
さぁ~これから何が起きるのだろう。

春…それは風と共に新しい世界を見せてくれる素晴らしい季節。俺は春が大好きだ色々な景色を見せてくれるから。春に咲く桜や門下生なら新しい青春が始まる日だから俺はその春が好き。
俺がいるここ、歴史法律事務所でも春がやってきた。
だが、春がきたのだが春という春ではない…騒がしい春だ。

「あぁ~!!テメーら俺様に喧嘩売ってんのかぁ?。だったら!!喧嘩上等!!売られた喧嘩は買うしかねぇなぁ~!!テメェーら本気でかかってこいや!!文句あるやつかかってこいや!!テメェー逃げてるだけなら俺様が追いかけて食っちまうぞ!!おらおら!!今から喧嘩はじめんぞ!!どうしたぁ~?もう怖気づいたのか?はえーじゃねえか?まだ遊びたんねぇ~ぞごらぁ!!」



………春…だよな?春は喧嘩の春なのか?と俺は考えてしまった…。朝から喧嘩を買ってるこの男は、江戸部隊隊長(佐々木 龍之介)喧嘩っ早い性格だけど江戸部隊隊長何だよな…。ちなみに俺は江戸部隊副隊長の(犬塚栄吉)まだ剣客見習いだ。見習いがどうして副隊長をやってるかと言うと…話が長くなるからやめとく。

「そういえば、佐々木さん喧嘩するのは構わないけど、今日は歴史部隊の会議があるんじゃないんですか?行かなくていいの?」
「あぁ~……」
「……」

犬塚に会議を言われた佐々木は黙り込んでしまうと、思い出したように慌てて会議に向かう。
「ああ!!忘れてた!!こんなことしてる場合じゃねぇ!!栄吉!!急いで会議に向かうぞ!!」


佐々木と犬塚は急いで会議室に向かうと、会議室の前に昭和部隊隊長(佐藤優作)と平成部隊隊長(佐藤勇吾)が扉の前にいた。
「遅いぞ2人共さっさと中に入らんか」
「うるせぇなぁ~へっぽこ優作のくせに一々俺に叱るんじゃねぇーよ」
そう言いながら佐々木と優作が部屋の中に入ると、部屋には部隊隊長達が座っていた。
俺は恐る恐る佐々木さんが座っている席の後ろに立つ。
「では、部隊隊長全員揃ってるな?なら隊長会議を始める前に、俺は新井真と言う今日まだ初めて会うやつもいると思うから言っておく。早速だが、テーブルの上にある書類を見ろ。そこに今日言うことを書類に書いてあるから目を通しとけ」

隊長達に渡された書類は俺達副隊長にも渡される。書類に書いてあるのは今この世界全体におきている事件の事が書かれていた。世界全体と歴史を変えてしまうかもしれないとも言われている事件それは【悪鬼】と言う鬼のことである。
【悪鬼】は人であり人でわない存在。元々は人として生きていたが人の肉を食べて人では無くなった者たちを【悪鬼】と呼ぶようになった。その者達は街の人達を遅い人の肉を食らって生きている。姿形が人だから街に紛れ込むのは得意としている。その者立ちを捕まえるのが今回の任務と書かれている。
だが、悪鬼と言う存在は元々いた存在で、人が人肉を食べるのは他国である事だ。けど、ここ日本では人肉を食べたものは、悪鬼として人を襲う。

「この存在はまだ平成の方には来ていないようだけど…来たら多分大事になるはずだから早めに対処しないと大変なことになるな」
「それはこちらも同じことですわ」
雪村は真っ直ぐ佐々木の目を見て話す。その理由は、まだ大正の方には【悪鬼】が来ていないからだ。
この方は大正部隊隊長(雪村春香)さん今は【悪鬼】の事でいらついている。
「何で俺を見て言うんだぁ?おらぁ~何もしてねぇぞ、勝手に悪鬼が暴れてるだけだろ?」
佐々木は雪村を睨みつけながら言う。
「貴方が悪鬼を速く見つけて退治してくれれば済むことなのですがね」
雪村のその言葉に犬塚が言い返そうとしたとき、勇吾が犬塚の肩に手をおいて止める。
「栄吉…」
「優吾……はぁ…止めてくれてありがとな」
「うん…君の気持ちは俺にもよく分かる。けど今は騒ぎを立てちゃだめだ。」
「…あぁ…分ってる。分かってるさ…)
犬塚は深呼吸して落ち着いたのか、少し後ろに下がった。

新井は周りを見てため息を付き「話を戻す」と伝える。悪鬼を退治するために任務に参加する部隊がこの会議で言われる。

「では、今回の任務に付いてもらう部隊は、江戸部隊と昭和部隊と平成部隊である。以上この3部隊に任務にあたってもらう。では、隊長会議解散」

会議室を出ると、後ろから優吾が犬塚の脇腹に指で突っつくと犬塚はそれに驚き倒れ込むと、優吾は倒れ込む犬塚を見て笑う。
「優吾!!いきなり何すんだよ!!」
「ごめんごめん、永吉が暗い顔してたからつい脇腹を突っつきたくなってね」
「ついじゃないだろ…」
2人が話しているところに佐々木と優作も後を応用に後ろからやってきた。
「お前らいい年して騒がしいぞ」
「優吾、お前も騒ぐんじゃない」
佐々木と優作は2人を叱るとそのまま資料室に向う。犬塚と優吾は2人を見て自分たちも任務に行く準備をする事にした。

【東武器庫】

「なぁ~永吉?お前って江戸部隊隊長になりたいとか思わないのか?」
「いきなりなんだよ…別になりたいとか考えたことないな。俺は佐々木さんの背中を守れるならこのまま副隊長でいい」
犬塚がそう言うと優吾はちょっと寂しそうな顔をして犬塚を見る。
「そんな事言うなよ~俺はさ、お前と一緒に任務に出て一緒に戦ったりしたいんだよ」
そう言うと犬塚は「いや、たまーに任務一緒にやってるだろ?今回の任務だって一緒じゃん」そう言って犬塚は任務に使う武器を揃えていく。
「俺はそう言ってるんじゃなくて、2人だけで任務行きたいって言ってんの!!いつもいつも親父や佐々木さんがついてるから、何か一緒にいる気がしないんだよな」
優吾が色々と愚痴を溢していると後ろから黒い人影が見えた。その影の正体は佐々木さんと優作さんだった。

「で?だぁ~れがいつもついてきてうざいって?」
「お前…俺達の事そんなふうに思ってたのか…」

犬塚は佐々木と優作を見て立ちながら固まり(?)、優吾は後ろをゆっくりと振り返り2人を見て顔が青ざめる。
「え…えーと~…い、嫌だなぁ~そんな事思うわけないじゃないですかぁ~親父や佐々木さんが居てくれれば100人力いや1万人力ですって!なぁ~永吉!」
優吾は会話を犬塚に振る。
「え!?えーと…そ、そうっすよ!うざいとか思ってないっす!てか思わないから安心してください!」

2人がそう言うと、佐々木と優作は2人の頭に手を置き撫でる。
「そうだよなそうだよな。うざいとか思うわけないよな!」
「思った瞬間どうなるか分かっているからな」
2人声を合わせて「はい…分かってます…」と言った。
犬塚と優吾は持っていく装備や武器を準備し終わって、任務にいつでも出れるようにすると。佐々木と優作は2人大事なことを伝える。
「お前ら2人に俺達から大事な用件を伝える。絶対に忘れるなよ。」
「私達がもしこの任務で死んだり何かあってお前たちから姿を消したときは、お前たちがこの任務を背負え」
そう言うと犬塚は驚いた顔で佐々木に言う。「え?死んだらってどういう意味ですか?いつもそんな事言わないじゃないですか!!」
「親父、なんでそんなこと言うんだ?佐々木さんも、いつも言わないこと言って、何?俺達を脅してるんですか?」
佐々木と優作は顔を見合わせて、2人にこれから行く任務の内容を説明する。
「俺達がこれから行く任務は今日会議でも言われた悪鬼(人肉を食べる存在)を退治しに行く任務だが、この任務はいつも行ってる任務とは別物だ。死ぬか死なないかの境目にあるんだよ…この意味が分かるかい」
佐々木はいつもと違って真面目な顔をして2人に伝える。
「私や佐々木だけでは対処しきれない案件なんだよ。それにいつも通りお前たちも付いてくるが、私達はお前たちを守らなきゃならない」
優吾と犬塚はこの言葉に動揺が隠せない。優作が真面目に話すのはいつものことだけど、佐々木までもが真面目に話をすることがなく、逆に本当にそんな事がおきるかもしれないと思ってしまった。
「親父…」
「佐々木さんが死んだら江戸部隊はどうするんですか?俺一人じゃ何も出来ない…」
犬塚は佐々木に向かって弱音を吐くと佐々木は犬塚を抱きしめて「大丈夫だ永吉、お前は立派に副隊長としてちゃんとやってきただろ?江戸部隊にいるメンバーはお前をちゃんと信じてる。お前は俺がいなくても平気だ。それに、俺が居なくなったらお前が江戸部隊隊長になるんだ」
犬塚は泣きながら「そんなのずるいです…」と言った。

犬塚と優吾は任務に行く前に2人だけになりたいと、佐々木と佐藤に伝える。2人は犬塚と優吾に任務が始まる前には戻ってこいと伝える。

「やっぱし2人にあんな事伝えたのが間違いだったか?」
佐々木が下を向きながら話すと優作は「いや、言って良かったと思う。だって言わなければ2人は何も知らないで俺達がもし目の前で殺されたり死んだりしたら、それこそあの2人一生立ち上がることが出来なくなるだろう」そう言って優作は壁によりかかる。
「俺達が今さっき資料室で今回の任務の情報を調べたとき人肉を食べる人間【悪鬼】の事を調べて分かったことは、元々は悪鬼という名前ではなく、カニバリズム(cannibalism人肉を食べる人たちのことを言ってたんだよな」
「そうですね。けど、その人達が他の街に来て人々を襲っているのは確かな情報ですから、我々歴史法律事務所に依頼が来たのでしょう」

2人は深くため息をつくと佐々木は犬塚と優吾の事について言い出した。
「2人はまだ子供だこの任務は危険すぎる」
「だが、上からの任務だから仕方ないだろう…」
「上からだとしても、お前は優吾の父親だろ?なんでそんなこと言えるんだ」
「言いたくて言ってるわけじゃない。それにお前だって永吉君の事が心配なんだろ?」
優作がそう言うと佐々木は黙り込んでしまった。

東休憩室では犬塚と優吾が今回の2人の言葉に話し合っていた。2人は優作と佐々木にいつも助けてもらったりしていたが、今回は本当に危険だということを知らされた。
「なぁ、俺今回の任務が怖い…本当に親父や佐々木さんがいなくなるんじゃないかって考えちゃった」
「やめろよ!!そんな事言うなよ…」
「だってそうだろ?親父はともかく佐々木さんがあんなに真面目に話してるとこ始めてみた」
それを言われると犬塚も不安になって佐々木が居なくなったことを想像してしまう。
「そ…そんなの嫌だ…俺は、あの人がいなくなったらどうしたらいいんだ…」
「わかんねぇーよ…この話はここまでにしよう。親父達のとこに戻ろう」

【東タイムホール前】

佐々木と佐藤は、先にタイムホール前に着いていた。その後に犬塚と優吾も出発する10分前に着いてた。
「全員揃ったな。なら、早速向かうぞ、時代は明治1900年12月25日任務は悪鬼退治だ!!」


1900年12月25日明治時代。街は暗く人気がなく、人一人歩いていない。
「明治時代って夜誰も歩かないんだね」
「江戸でも人は夜歩いてるぞ?殺されるかもしれないけど」
「いや…それ江戸だからだろ?平成ではそんなことないよ…いや、嘘あるかも」
犬塚と優吾が話していると、後ろにいる佐々木と優作が突然止まり周りに耳を傾ける。
「親父?どうしたんだ?」
「静かにしろ、周りに人がいるか確認をしているんだ」
佐藤はそう言って、周りを確認しながら何か聞こえるか耳を傾ける。その時だった、遠くから人の叫び声が聞こえてきた

きゃぁぁぁぁー

「!?優作、今の聞こえたか」
「聞こえた!!南の方から聞こえた」
2人は南から聞こえた声の方に走っていくと犬塚と優吾も急いで2人の後を追う。
「何だよ突然!!声って何?」
「遠くから声が聞こえたって?俺全然聞こえなかったんだけど」
「同じく」
「優吾は同じくじゃないだろ?お前平成部隊隊長だろ!!」
そう言い返すと優吾は驚いた顔して犬塚を見ると犬塚キョトンとした顔で優吾をみる。
「え!?俺隊長だけど体力や力はお前とあんまし変わらないぞ。てか一緒にいてわかるだろ?」
「え…まじか!?嘘だろ!?」
「嘘じゃない!!」

2人が騒ぎ合ってる間に佐々木と優作は叫び声が聞こえた場所についた。
「ここだな…」
「誰もいないな…」
周りには人の気配も動物の気配もしない。ここに誰かいた形跡も無い。
「いまさっきの声は何だったんだ?」

その時何かが擦れるような音がした。

「え?今の音なんだ?」
「どうしたん永吉?」
「今何か音しなかったか?」
「音?」
犬塚は耳を澄ませ、音がなる方へ歩いて行くと、暗くてあまり見えないが人影のような物が見える。
「そこに誰かいるのか?」
と言いながら犬塚が近づくと、ぐちゃ…ばきっと言う音が聞こえてきた。犬塚は恐る恐る近づき、気づかれないようにそっと覗くと。
「え!?」
犬塚が見た光景は、人が人を食べている所だった。食べられているのは女性で、食べているのは子供だった。
子供は女性の腕を噛みちぎり、足や腹などにも噛み付いていた。女性は見るに耐えられない姿になっていた。
佐々木は座り込んでいる犬塚の姿を見て、急いで駆け寄った。
「永吉どうした?」
「さ…佐々木さん…あれ」
犬塚が指を指し示す方には子供が女性を食べている所だった。佐々木はその光景を見て思わず声を上げそうになってしまった。
「な…何なんだ」
「さ…佐々木さん、もしかして俺達が退治するって言ってるのは、あの子供のことですか?」
犬塚は声を震わせながら佐々木に問い掛ける。佐々木は冷静さを取り戻し、この場をどうするか考える。その時、後を追ってきた優作と優吾も合流した。優作は目の前の光景に驚き優吾の目を隠す。
「見るな!」
「え?何だよ…見るなって何?」
優作は佐々木に目で合図し、佐々木は犬塚をゆっくりと起き上がらせて、その場を一旦引き上げる事にした。

宿に付いた瞬間、犬塚は力が抜けたのかその場に倒れてしまった。倒れた犬塚を佐々木が部屋まで運ぶ。その姿を見た優吾はどうしてか理解をすることができず戸惑ってしまう。
「え?永吉?ど…どうしたんだ?なんで倒れたんだ?」
「落ち着け優吾。お前に今さっき起きた事を話さなきゃならない。だが、お前もあの光景を見たら、多分犬塚と同じ事になる」
「どう言う事だよ…俺に分かるように説明してくれ!!」
優作は優吾に今さっき目を隠した時の事を話した。
「…子供が女性…を食べている?何だそれ…?化物…ですか?」
「お前には化物に見えるだろ…だがあれは化物でも、ましてや我々が言っている悪鬼でもない。元々は悪鬼と言う存在は、人間でその人間がカニバリズムと言う存在だ」
「カニバリズム!?」
優吾はカニバリズムという言葉を聞き目を見開いて驚く。
「何で…何でこの時代にカニバリズムが存在するんだ!!カニバリズムは他国で起きている話だろ?…それがどうして明治時代にいるんだ!」
優吾は感情を止められず、喋りだすと、優作は自分の息子がカニバリズムの事を知っていた事に驚いた。
「お前カニバリズムの事知ってたんだな…」
「知ってたも何も、俺は本とか歴史が好きで色々と調べてたんだ。その時カニバリズム(人肉)を食べる民族の事を知ったんだ」
……優吾がカニバリズムの話を語ると目の前で聞いている佐藤は聞きながら距離を置いてしまった。
父親が距離を置いたとき、優吾はそれに気づき「親父?何でだ距離を置くでんすか?」そう言うと、優作は苦笑いしながら「すまない…」と言った。
優吾はまたカニバリズムの話を続けようとしたとき佐藤は慌てて他の話に差し替える。
「あ~えーと…そうだ!佐々木と犬塚くんが部屋で私達を待っているはずだから戻ろう」
「え…うん。分かった」
「よし行こう」

一方、部屋にいる佐々木は栄吉が起きるまで悪鬼がどうゆう経路で人を襲っているのかを調べていると、寝ている永吉の指が少し動き、それに気づいた佐々木は永吉に声をかけた。
「永吉!!目が覚めたか?良かったぁ…」
「さ…佐々木さん。俺は…ここは何処ですか?」
「ここは俺達が宿泊してる宿だ」
佐々木がそう言うと永吉は周りを見渡し優吾がいない事に気づく。
「優吾は…優吾はどこに行ったんだ」
永吉は優吾がいない事に動揺したのか、慌てて立ち上がり部屋の襖を開ける。
襖を開けたとき、優作と優吾が襖の前にいた。
「ん?永吉起きたのか?良かったぁ…。あれ?起き上がって大丈夫なのか?」
「永吉くん。君はまだ安静にしてなきゃだめではないか」
2人はそう言いながら部屋に入っていくと、襖の前で立ち尽くしている永吉を見て優吾は声をかける。
「永吉…腹減らないか?飯でも食べよう」
永吉は少し落ち着いたのか、優吾の隣に行き「うん」と言う一言を言って座った。
佐々木と佐藤は部屋の奥に襖がありそこを開けると外が見える。夜の街を見て2人は悪鬼の件で話を始めた。
「優作お前は今さっき見た光景をどう思う…」
「言わなくてもわかるだろ…あれが各地に現れているならば早めの対処が必要になる。だが、我々はまだ何も準備は出来ていない。そんな状態であの者たちに対抗できる手段はない。行ったとしても、皆殺しされるだけだ」
優作は右手を握り壁に思いっきりぶつけると、佐々木も頭を抱えてしまう。
「この件を一旦本部に連絡する。本部からの連絡が来るまでここの宿で待機する」
2人か話していると、後ろから優吾が奥部部屋に入ってきて優作達がいる所に行く。
「悪鬼がいる所なら見当がついてるよ。」
2人に向かって優吾が話しかけると、優作と佐々木は驚いた顔で優吾を見る。
「優吾…それはどういうことだい?あの者たちがいる場所が分かるのかい?」
「分かる。…ただ、それが合っているのかは、分からないけど。色々な書物を読んでいておよその場所は見当がついている」
2人は優吾が悪鬼の居場所が見当がついているという言葉を信じるが、まず最初に本部に今起きている件を連絡する。


【歴史法律事務所本部】

歴史法律事務所本部管制室では、明治時代に任務に付いている、江戸部隊隊長佐々木から、連絡が入り、今明治時代で起きている事件で調べてほしいと本部に連絡が入った。
その連絡を取ったのは、管制室を管理している新井敬語が佐々木の連絡を取った。
「新井さん!!佐々木隊長から連絡が入っています」
「何て連絡が来ているんだい?」
「それが我々が読もうとしたら、暗号みたいな文字で書かれていて、読むことができません」
そう言うと新井は微笑み、佐々木から来た暗号かされた文字を読み、すぐさま佐々木からの急ぎの件と知り、新井はその場にいる隊員達に指示をする。
「隊員に付く、今すぐに悪鬼(カニバリズム)を操ってる者たちを調べ上げ、至急佐々木に報告するんだ」
隊員全員「了解」

歴史法律事務所本部で悪鬼を調べている時、大正時代では2人の人間が悪鬼(カニバリズム)を操り、人肉を集めて食べている。

「まだまだ人の血が足りない…もっともっと人肉を食べて神に血を与えないとね、兄さん!」
「そうだな…もっと人肉を食べて神に血を与えて復活するまでまとうじゃないか!弟よ」

2人は人肉を食べて何かをたくらんでいるが、それはまだ、誰にも分からない。
そして、段々と悪鬼の戦力が高まり、明治時代にいる佐々木・優作・優吾・犬塚にせまっている。


一方明治時代にいる佐々木達は宿で本部からの連絡を待っている。
「本部からの連絡はまだ来ないのですか?」
優作はそう言って佐々木に問いかける。佐々木この自体に不安を隠せずいつ敵が襲ってくるかが分からない…。
佐々木と優作が話をしている時隣の部屋で犬塚と優吾は横になり今後の事を話し始める。
「永吉は今後どうするんだ?」
「今後かぁ~分かんねぇ~お前はどうするんだよ?」
犬塚は優吾の回答をそのまま返すと、優吾はニコリと笑い。
「俺か?俺はこの任務が終わったら奏に俺の気持ちを伝える」
「……え。えーーー!!奏に告るのか!?」
犬塚は驚いてつい大声を出してしまった。その時奥の部屋から佐々木が大きな声で「うるせぇよ!!さっさと寝ろ!!」と叫ぶ。
「声でけえよ永吉」
「あ、ごめん。」
「それに、親父には内緒にしてるんだけど、奏のお腹には俺の子もいるんだ」 
犬塚は深く息きを吸って履くと小声で驚く。「奏の中にお前の子がいるのか!?え?お前やってたのか!?」
「その言い方やめて、俺が悪いみたいじゃん」
「いや、悪いだろ?てか、お前の時代だとだめじゃなかったっけ?」
「産むのもは大丈夫だけど結婚はまだ出来ないけどな」
そう言って優吾は話ながら布団を被り寝る。犬塚眠くなったのか、ここで話を終わりにした。
次の朝、襖が少し空いていて、そこからカラスが入ってきた。カラスの足には紙が挟まれていた。
本部からの手紙が届き、その手紙の内容にはこう書かれていた。
(本部の新井だ、1日遅くなってすまない。佐々木に伝える。お前達が今追っている敵は悪鬼を操る者たちだ。その名はかんざきなおととかんざきなおきという双子の子供だ。その子どもたちが今、お前たちがいる明治に悪鬼を送っている張本人だ。だか、こいつらはお前たちよりもはるかに上だ。何をしてくるか分からない。だから、お前たちに助っ人を送った。助っ人とがお前たちがいる宿に向かっているからそこで待て以上)…手紙はそこで終わっていた。

「…え…助っ人?え、待て待て待て!!!あのバカ新井なんで助っ人呼んでんだよ!!危ないからって手が見送ったろ?いや、まぁ~敵の情報も書いてたけど、助っ人って何?誰を送ってきたんだよ!!」
「えーと佐々木さん朝から荒れてますね?」
「荒れるよ!!永吉だってそう思うだろ?あの状況からして、助っ人なんかいらねぇーよ」
「そ…そうですね…(誰くるんだろ?)」

佐々木と犬塚が騒いでる間、1階のロビーで優作と優吾が何週間かまた泊まると思いロビーの受付でお金を支払っていた。

「父さん?何か2階から佐々木さんの声聞こえなかった?」
「うるさいのは相変わらずですね?」
優作がそう言うと、入り口の扉が空き大きな声で「やぁ~やぁ~やぁ~待たせたなお前たち、俺が来たからもう安心だぞ」
突然現れたのは、ここ明治時代隊長(風馬 助吉)だった。
「風馬さん!?何でここにいるんですか!?」
「本当ですね?あなたは確か他の任務に行っていたはずではなかったですか?」
優作がそう言うと、風馬は笑いながら「俺が受けた任務はやり終えた。だから、新井殿から(お前の時代が大変なことになっている。先に江戸部隊2人と昭和と平成舞台の2人(4人を)明治に送った。お前は早めに組織に戻り、すぐ支度して自分の時代にもどれ)と、言われてきたのだ」
風馬が笑いながらそう言うと、優作と優吾はため息をつき、ロビーの人に「すみませんもう一人追加でお願いします」と頼んだ。
そして、風馬を連れて部屋へ戻ると永吉が目の前で刀を持ち血だらけで倒れていた。
「永吉!?一体何があったんだ!?」
「…ゆ…優吾…」
「永吉くん、何があったんだい?それに佐々木は何処へ行ったのですか?」
優作は永吉に問いかけると、永吉は襖から見える裏山を指で差した。
「裏山?」
優吾は襖から外を見ると今さっきは無かった人の足跡があることに気づく。そしてその足跡には人の血がついていた。
「この血もしかして、佐々木さんの血…」
優吾がそう言うと、優作は急いで外を見て何かを察したのか、優吾達を置いて一人外に出てしまう。
「父さん!?」
「悪い優吾お前たちは永吉の看病をしてくれ。永吉も動けるようになったら裏山まで来てくれ。それか、風馬は永吉の傷が癒えるまで外に出すな。頼んだぞ」
そう言って、優作は裏山へ走っていった。
この場に残された3人はどうしたらいいかわからなかった。1人は怪我して動けない状態でもう一人は突然のことで笑いながら如何したらいいか分からない状態だ(隊長格です)。
優吾は永吉に何があったのかを聞く。すると永吉はゆっくりと体をお越し、2人何があったのかを説明する。
「優吾と優作さんがロビーに行ってる時、俺達は本部から来た手紙を読み、今明治時代に起こっている悪鬼の事と助っ人が来ることが書いてあった。けど、その助っ人が風馬さんだとは思わなかった…確か他の任務に行ってたと思ってたけど…」
「うむ。俺は自分の任務が終わったからここに来たのだ」
「ここに来たというか…自分の時代に返されただけだと思うけど…」
「違うぞ!!ちゃんと任務として来たのだ!んで、一体我々は何と戦っているのだ!!」
「……は」
風馬が笑いながら2人言うと、2人驚いた顔をし固まる。それを見て、如何して驚いているのかが分からない風馬だった。
永吉は苦笑いしながら風馬に問いかける。
「え?待ってください、一体ここへ何しに来たんですか?悪鬼の事を新井さんから聞いてここへ来たんですよね?」
「ん?新井殿からはお前の時代(明治)が大変なことになっている。急いで自分の自体にもどれとか言われたぞ」
………
「…あ…そうですかぁ~」
優吾は頭に手を当てたまま、ため息をつく。そして2人に今、何をすればいいのかを言う。
「話はその辺にして、今から本題に入るよ。今から話すのは悪鬼の事。新井さんから来た手紙に書いてあった悪鬼を操る存在がいる事。それともしかしたら永吉達を襲った人物がもしかしたら、その悪鬼を操る存在かもしれないことだ」
そう言うと風馬は少し考え込む。それを見た永吉は風馬に問いかける。
「如何したんですか風馬さん?」
「む?いや、何故ロビーにいた佐藤家族は2階にいる佐々木の声に気づかなかったのかが気になってな」
そう言うと、優吾は風馬の言葉に耳を傾けた。優吾はロビーにいた時佐々木の声を聞いていた。
「俺…さっきロビーにいた時佐々木さんの声は聞こえていたけど、多分本部から来た手紙を見て叫んでいた声しか聞こえなかった」
その話を聞いた永吉は目を開いて優吾を見る。優吾は永吉がゾッとしている事に気づく。犬塚は震えながら優吾に問いかけた。
「俺達の叫び声が聞こえなかったのか?その後すぐ敵が来て、俺と佐々木さんで敵を打とうとしたんだ、けど…相手が早すぎて俺はこのとおり切られちまって、目の前で倒れて、佐々木さんは声を張り上げて的に向かって切りつけたんだ」
「え?声を上げた?」
「上げたよ!!なのに気づかなかったのかよ!!」
永吉がそう言うと、風馬は、その言葉に疑問を持つ「ん?それって、敵の能力とかじゃないのか?周りには聴こえないようにする能力とか?」と言うと、2人は風馬の方を向く。
「そうか、それなら聴こえないはずだ」
「じゃあ、音を妨害する能力を持つ悪鬼がいるということか」
「ん?悪鬼じゃなかったぞ。普通の人間の子供に見えたけど」
永吉はそう言うと、優吾は新井から届いた手紙をもう一度読み返すと。その内容には双子の子供達と、書かれていた。
「双子の子供達…」
「俺が見たのは1人だったけど、子供なのは間違いなかった」
「じゃあ、ここに書いてある双子の子供が今回の敵…悪鬼を操る張本人」
風馬は何かを思い出したのかバックから手帳を出す。
「その双子の子供達というのはもしかしたら、2ヶ月前だが行方不明になった双子の兄弟がいたんだ。その子供達の親は家で殺害されたが、家には親の遺体しかなく、双子の兄弟の遺体はどこにもなかったそうだ。
行方不明にされたがその子ども達とは限らないが、名前は、神崎直人と神崎直樹という名だ」
永吉はその名を聞くと、何かを思い出したのか
顔の表情が暗くなる。優吾は永吉の肩に手を当てて「大丈夫か」と言う。
「思い出したんだ。その子供が言ってたんだよ…(直人兄さんが言ってたととおりだ)って。その直人って、今風馬さんが言ってた行方不明になった双子の一人だよね?」
永吉は唖然とした表情を見せた。すると、風馬は立ち上がり、永吉と優吾に言う。
「永吉…お前動けるか?動けるなら先に行った、佐々木と優作を追うぞ」
「いきなりどうしたんですか?」
「もしかしたら、最初に行った佐々木が危ない…それに、後を追った優作もだ」
風馬は手から汗がこぼれ落ちこの場の空気が変わった。永吉と優吾は即座に立ち上がり、風馬と共に裏山へ行く。

裏山の中では佐々木が1人の子供を追っていたが森わ入りくんでいて見失ってしまった。
「あのガキどこ行きやがった、ガキのくせに足が早すぎなんだよ!!」
佐々木は子供の気配を探すが気配が全く感じないことに気づく。気配を感じるために大きく深呼吸し息を吐く。その時、佐々木の後から子供の笑い声が聞こえた。
「後か!!」
後ろに刀を振り上げると、そこには誰もいなかった。
「お兄さん?どこ狙ってるの?僕はここだよ」
佐々木は声がする方に刀を振る。振った方には、また誰もいなかった。
「くっそ、ふざけんのも大概にしやがれ!!出て来い」
「えぇ~出て来たら面白くないじゃん。もうちょっと遊ぼうよ」
子供は嘲笑うかのように佐々木に問いかけると。その声を聞いている佐々木は怒り狂ったのか、木々を蹴り始める。
「何処だクソガキ!!降りてきやがれ!!それか、かくれてんなら、なおさら出てこい!!」
佐々木は木々を蹴り続けると一本の木から人が落ちてき。
「うぁぁーー」
木から子供が下に落ちてきた時、子供の前には佐々木が刀を持ち前に立つ。子供は上を見上げ佐々木の顔を見る。
「えーと…お兄さん怒ってる?」
「俺の顔見て笑ってる顔だと思うのか?思わないだろ?てか、ふざけんのも大概にしやがれこのクソガキ」
佐々木は子供に向かって刀を振り下ろすと、子供はにやりと笑い佐々木胸元に袖に隠し持っていたナイフで刺す。
「うぐっ」
「あれあれ~お兄さん大丈夫?体から血出てるよ?痛い?痛い?」
「てめぇ…今何したぁ…」
「何って?あぁ~ナイフに体を動かさなくする者を塗ってるから痛みは感じるけど体は段々と動かなくなるよ?だってお兄さん邪魔なんだもん。だから、一旦黙れよ」
そう言うと、佐々木は子供の前で倒れ込み意識を失ってしまう。
「お休みお兄さん…」

子供は佐々木が意識を失ったことを確認して山の奥まで連れていった。子供が佐々木を連れていった少し後に優作が到着した。優作は佐々木が持っている刀を見つける。
「これは…龍之介の方な…ここに落ちてるって事は、このあたりにいるという事ですかね?」
優作は山の中を探し回るが佐々木の気配は全く無く見つけることができない。優作前に一本の木に誰かの血がついていた。
「この血は誰のですかね?ここに連れて来られた人の血?いや…それにしては不自然?何故この木一本だけに…ん?」
優作は血がついている木下を見ると着物の羽織だろうか?羽織の一部が死に落ちている。その羽織は佐々木が着ている羽織に似ている。
「まさかとは思いますが、この羽織は龍之介の物?だとしたら、この血も龍之介の血!?」
その時、優作の頭に過ぎったのは、任務に行く前に佐々木が話していたことだった。(死ぬかもしれない)言っていた事に気づき、今の状況からして、佐々木が危険な事にはかわりはない。だが、佐々木が何処にいるのかが分からず、探すのにも探すことができ無かった。その時後から誰かの声が聞こえてきた。

「父さん!!父さん何処にいるんだー」
「優作さん!!いたら返事してください」

森の奥から優作を呼ぶ声が聞こえてきた。その声は、優吾と永吉の声だった。そして、3人は優作に追いつき目の前で息を切らしながら立ち止まる。
「優吾!?あなたが何故?それに、永吉くんも怪我はまだ治っていないはず…動いて大丈夫なんですか?」
「俺は…大丈夫です。けど…今は佐々木さんを助けるほうが優先です」
永吉はそう言うと、優作に本部からの手紙を渡す。優作は犬塚から本部からの手紙を受取、中を開いて読んだ。その時、佐々木を連れていった者の正体が分かった。
「永吉くんありがとう。この手紙を届けてくれて。だが、君が来てくれて本当に感謝する。君の力が必要なんだ。君なら、龍之介の居場所が分かるはずですよね」
優作は永吉の肩に手を当てて話すと、永吉は優作の目を見て「出来ます」と返事をする。永吉は少し前に出て大きく深呼吸して大きく息を吐く。そして、心の中で言う(赤心線通)。その時犬塚の頭の中では赤い線が心を辿ってその人を導くことができる。そして、犬塚は佐々木の心を見つけ出すことが出来た。
「見つけました。佐々木さんがいる場所はこの先の奥に大きな木の上にいます。木の上には建物があってそこに佐々木さんがいます。けど、心の気が弱まってるせいか、あまり姿が見ることが出来ません…」
「いや、それだけ分かれば十分です。あなたの力(赤心線通)は素晴らしいです。人の心を辿ってその者の場所が分かるんですから」
優作は感心して犬塚を褒める。けど、犬塚はあまり喜ぶことができなかった。何故なら、心が弱まっているということは、死を示しているからだ。
犬塚は前を向き、佐々木がいる場所へ走っていく。
「あ!?永吉待って俺も一緒に行く」
「2人だけで先に行かないでください。後、風馬…その場で息切らして倒れないでください…」
優作がそう言うと、風馬は立ち上がり笑いながら「あはは~まいったまいった~2人とも足が速くてな、追い付こうと思って必死に追ってここまでたどり着いた途端、息苦しくて倒れてしまったのさ!」そう言うと優作は呆れたように「本当に何しに来たんですか」と言った。
「あはは~…すまない…2人を追わないとまた見失ってしまうぞ」
風馬は話を逸らす用に優作に問いかける。優作はもうどうでもいいと思い、2人の後を追う。

森の奥の方に大きながありその上に建物が建てられている。そこに、双子の兄、直人が直樹の帰りを待っていた。直人は悪鬼を集めて何かをしようとしていた。
「兄さん。只今~今戻ったよ」
「やっと戻ってきたか。」
直人は直樹が抱えている人間を見て微笑む。すると直樹は連れてきた佐々木を直人に渡す。直人は弟から渡された人を鎖の牢獄の中に閉じ込める。

「よくやった弟よ。これで生贄が出来た。この者の力は半端ない力を思っている。あの方が復活するのも時間の問題さ」
直人が微笑みながら話していると、牢獄に閉じ込められている佐々木が目を覚ます。
「うぅ…こ…こは…何処だ…」
「ん?目が覚めたのかい?」
「だ…れだ…確か、俺はガキを追って、それで…」
佐々木はゆっくりと目を開け前を向くと、そこには双子の子供がいて、その後ろには沢山の人がいた。だがそこにいた人々から人の気配と同時に殺意を感じ取れる。
「何なんだここは…それにあのガキは今さっき俺が追ってたガキだよな…」
直樹がにやりと笑みを浮かべ、佐々木に問いかける。「お兄さんはあの時、僕が持っていたナイフで刺されたんだよ。そのナイフに眠らせる薬を付けていたから、お兄さんは刺された瞬間意識を失ったんだよ」と言うと、佐々木は自分が刺されたことを思い出した瞬間、身体に痛みがはしり倒れ込んで暴れ始める。
「ウァァァァァーー痛ぇーー」
「あぁ~痛みが感じるようになったんだね?そりゃ~痛いよねぇ~でも痛みは感じても死にはしないよ~だって生贄だから殺したら意味ないよね」
弟の直樹は微笑みながら佐々木に問いかける。その時兄、直人が何かを感じたのか、外に出て意識を集中させる。
「へぇ~もう追いついてきたのか」
直人はにやりと笑い、今集まっている悪鬼たちに指示を送る。
「さぁ~お前達、食事の時間だ!!ここに向かってきてる4人組を喰らいにいけ!そして生身の血を持ってくるのだぁ!!」
悪鬼達が一斉に叫び始める。「おーーーーー!!!殺してやる!!!」そして、悪鬼達は外に出てアジトにくる4人組を喰らいに行く。

優作達は山奥に大きな木がある場所に敵のアジトがあり、4人はそこへ向かっている最中。
「永吉?まだ、つかないのか?」
「もう少し…敵のアジトまであと少し何だ…佐々木さんの気配がこっちからするから」
犬塚はスピードを上げて1人前へと出ると、それを見た優作は犬塚の隣へと行き、犬塚の頭に手を置く。「あまり深く考えてはいけません。考えすぎると逆に相手に足を取られますよ」優作は優しく話しかける。犬塚は優作や後ろにいる2人を見ると、優吾や風馬が顔で頷く。
「そうですね…我を見失っては行けないよな…まずはアジトまで行かなきゃ」
「そうですよ」
その時、敵のアジトがある方向から人の気配を感じとり、優作たちはその場に立ち止まる。その時立ち止まった瞬間、空の上らから1人の人間が落ちてきた。
「え!?なんだ、空から人が降ってきた…」
優吾は空を見上げながら話すと、隣にいた風馬が敵のアジトがある方向を見て、「いや、前からも敵が来たみたいだぞ」と言うと100人以上いる悪鬼が襲ってきた。
「え?あれが悪鬼?俺達と同じ人じゃないか…」
「そうだよ…悪鬼は俺達と同じ人間…だけど、違うのは1つだけ、人を食べる種族カニバリズムを持つ人間なんだよ」
優吾は力いっぱい犬塚に説明するが、犬塚は優吾を見て少し引いてしまう。
「ん?何で俺から離れるんだよ」
「いや…熱意が伝わったよ、伝わったんだけど…」
「一言で例えると熱すぎてうざいんだよな!!それにカニバリズムと人を食べる種族って意味同じだろ」
風馬は笑いながら優吾に言うと優吾は突然座り込何かをつぶやき始める。その時、優吾の後ろから悪鬼が襲ってくる。
「危ない!?」
すぐさま優作が優吾の後ろに回り込み敵の攻撃を防ぐ。座り込んでいた優吾は優作を見上げて「ご…ごめん。助かった」
優作は優吾の胸ぐらを掴み上へ持ち上げる。と大きな声で怒りだす。
「何やってるんですか!!死にたいんですか!!貴方は今ここに何しに来てるんですか?戦いにきているんですよね。永吉くんに引かれたからって、いじけてしゃがみこまないでください。死にますよ」
優作はいつもと違う表情を出し、優吾叱る。優吾は叱られて今やるべき事を思い出し、立ち上が前を向く。そして刀を持ち悪鬼に向かって走り出す。
「うわぁぁぁぁぁぁーー戦ってやる!!」
優吾が敵を切ろうとした時、後から犬塚が何かを感じたのか優吾に向かって叫ぶ。「殺しちゃだめだ!!」犬塚の声に驚き敵の前で足を躓き目の前で倒れてしまう。
「うわぁぁ!?…永吉!!いきなりなんだよ!!」
「優吾…殺しちゃだめだ。悪鬼はあくまで人間だ。俺達と変わらない人の子供だろうが大人だろうが殺しちゃだめだ」
犬塚は必死で優吾に問いかける。その姿を見ている風馬は犬塚の目の前で、悪鬼に向かって刀を振り下ろし、斬り殺した。
「犬塚…君に1つだけ忠告しておかなきゃいけない事がある。悪鬼だろうが人間だろうが関係ない。人を殺したなら、人殺しと変わらない。だから、俺達が殺す対象には変わらないのさ」
そう言って風馬は目の前にいる子供の悪鬼の首をはね、他の悪鬼達を刺し殺す。
犬塚は頭からよぎるのは人が殺される光景だった。だが、犬塚は自分が如何してこんな事を言ったのかを後悔している。自分は江戸部隊副隊長でありながら、敵を助けようとする自分を殺したいと思ってしまった。
その時優作が風馬に向かって後からケリを入れる。
「いだぁ!?優作、何するんだい?」
「何するんだい?じゃありません。永吉君が言ってたのも正しいですよ。悪鬼は人間で間違いないと思う。殺しちゃいけないのもわかる。けど、風馬が言ったことも正しいのだって分かる。人でありながら人肉を食べているから、殺さなきゃならない事だって」
優作がそう言うと、犬塚は下を向いていたが前を向き、悪鬼の目の前に悪鬼に向かって刀を振る。
「おりゃぁぁー!!もう…俺は迷わない!!自分が今やる事は佐々木隊長を助けることと、悪鬼を倒すことだぁぁぁーー」
「永吉…うん。俺も架線するよ」
そう言って、犬塚と優吾は前に突っ走る。犬塚の行動を見た2人は、顔を見合わせ「我々も行きますか」「そうだね…行こう」
そして、犬塚たちは敵がいるアジトまで悪鬼達を倒して進む。その頃敵のアジトの方では佐々木が双子の直人と直樹に刺され佐々木の血を上に捧げている。佐々木は意識が遠のきそうになる瞬間を刺されてしまう。
「うぁぁぁぁーーや…めろ…」
「そんなに叫んでも誰にも聞こえないよ~」
「そうそう。ましてや外にいる君の仲間にだって聞こえない。それに聞こえたとしても、ここまで来れるかなぁ~」
双子は微笑みながら、佐々木を刺し、血が貯まるのを待つ。等々上に捧げる血がまんたんになった瞬間佐々木はその場で気を失ってしまった。
「あぁ~また、気を失ってる~」
「おとなしくなったんだからいいんじゃないか?それに、もうこいつはいらないからね」
「それじゃあ、このお兄さんのこと食べていいの?」
直樹は笑みを浮かべながら直人を見る。すると、直人は直樹の頭をなでながら「食べていいぞ」と言った。直樹は喜びながら「やったぁー!!兄さんありがとう」そう言って直樹は佐々木を持ち上げキッチンヘ持ってった。
直人が一人になった瞬間、何処からか扉の音がして、こちらの部屋まで来る足音がする。そして、直人の目の前の扉が開く。
そこには4人の歴史法律事務所から来た部隊が4人揃って入ってきた。
「佐々木さんは何処だ!!」犬塚は目の前にいる直人に問いかける。直人はニコリと笑いながら「最初に言う言葉が自分の心配じゃなくて人の心配をするんだね…本当に人の考え方って面白いよね」直人犬塚たちの前に近づいてくる。
その時、犬塚と優吾の前に優作と風馬が前に立ち直人に向かって刀を突きつける。「これは何の真似かな?僕はまだ、何もしていないんだけど」
直人がそう言うと優作は刀を突きつけながら一歩ずつゆっくりと歩み寄る。「まだ…でしょ。何かをするのはあたりでしょ。」
「何かをする前に君を止めなければならない」
風馬は右手に刀を持ち少し上に上げ、腰を低くし、助走を付けて敵に向かって走り出し刀を振切る。
直人の体に刀が刺さるが、直人は平然な顔をしながら自分の身体に刺さった刀を掴み「これで死ぬと思ったの?馬鹿だね?これで死ぬわけ無いだろ?」
そう言って、刀を抜きその刀で風魔を狙って切る。風馬は一瞬の好きを見て避ける。
「何なんだ?刺したとき、確かに手応えがあったはず…けど…何でだ」
「なんでだと思う?」
風馬の後ろにいた優作は勢い付けて走り出し敵の後ろを取り刀を振り下ろす。その瞬間、振り下ろした刀は下に落ち目の前にいたいた敵は居なく、一瞬のすきをを疲れ、ナイフを後ろから回され首にナイフを突きつける。「君は反応が速いけどまだまだだね」
「何故です?まだ子供の君がどうしてこんなに反射神経がいいのですか?」
「あれ?それ褒めてる?けど、褒めても何も出ないよ。出るのは君の死体だけかな?」
直人は微笑みながら。優作のくじを切ろうとした瞬間、直人の後ろに犬塚と優吾が廻っていて直人の両腕を掴み優作から離れさせ、後ろに投げる。
「大丈夫ですか!!」
「父さん、しっかりしてよ。俺達が助けに来なかったら死んでたよ」
犬塚と優吾は優作の前に立ち、腰を低くし守りの体制に入る。犬塚は相手の動きを見て走り出し相手の後ろをつく。その瞬間。優吾は相手の前に立ち、挟み撃ちをかける。
「凄いね。子供相手に挟み撃ち何て使うんだね?」
「お前に何か子供扱いなんてしてられない。殺す前に1つ聞く…佐々木龍之介っていう男を知ってるから…お前に似たもう一人の子供を追ってたはずだけど」
「あぁ~そのお兄さんなら俺の弟がもう食べてるんじゃないか?」
直人は笑いながら犬塚に言う。犬塚は直人が言ったことに対して同様を見せてしまう。佐々木が直人の弟直樹に食べられていると言われたからだ。
優作は立ち上がり直人に向かって走り出し刀を胸元に刺す。
「うぁぁ…痛い…何で」
「なんでだと思いますか?貴方の体の中に猛毒性の強い薬を塗って指したのです…一瞬のすきにね」
優作は刀を奥まで差し込み、思いっ切り引く。直人は優作の前にヒザマ付き、顔を上にあげ、上から見下ろす優作を見る。
「どうして…この俺がひざまずかなきゃならないんだ…」
「ならないんじゃないんです。ならなきゃいけないんです。貴方は罪を侵したから。」
そう言って、優作は犬塚の方を向き犬塚に言う。「永吉君。ここは私と風馬に任せて先に進んでください」
犬塚は優作の目を見てから風馬の目を見る。2人共うなずき、犬塚と優吾も目でアイコンタクトし、2人で息を合わせて応える「はい!!」
2人は先に進み、その場に優作と風馬が残る。2人は、ひざまずいている直人に刀を向け、どうしてこんな事をしたのかを吐かせようとするが、直人はゆっくりと立ち上がりポケットに入っていた煙玉を下に打ち付け、優作と風馬から目をそらす。
「何ですかいきなり…」
「煙玉…」
「ちゃんとしなよ。大人だろ。だけど…俺も甘かったね。ここはちょっと引かせてもらうよ」
直人はそう言って、その場から立ち去った。煙が薄くなり周りが見える頃にはもう、直人は居なくなっていた。
「逃げ足が早い子供ですね」
「そうだね…けど、今こうしてる時間は無駄だと思うよ。先に行かせた犬塚立ちの後を追うよ」
「そうですね」
そう言って、2人も先に進むことにした。先に行った犬塚と優吾は食堂がある部屋へと足を踏み入れる。その時、キッチンがある部屋から叫び声が聞こえてきた。その声は2人が知っている声だった。
「佐々木さん!!そこにいるんですか」
犬塚は佐々木の声が聞こえる方に走っていき、扉を開けると、その場に子供とダイニングテーブルの上にはは佐々木が横倒れているが、佐々木の胴体はあるが、その上にある頭がなく、その頭は子供が立っている前に皿に置かれていた。目が開き口からは血が出ていた。その姿を見た犬塚は混乱し目の前にいる子供に向かって切りつける。

「うぁぁぁぁーー佐々木さんを返せぇぇ!!」

犬塚は叫びながら子供に切りかかる。子供はニコリと微笑み佐々木の頭を持ち犬塚の前に突き出す。その瞬間犬塚は刀を止め切るのを辞めた。
「あははは~やっぱしこのお兄さんのこと切ることできないんだねぇ~」
「なんでだ…何で佐々木さんを殺した」
犬塚はにらみながら子供に言う。子供はキョトンとした顔をしにやりと笑う。その笑った顔を見た犬塚は体にゾワッと来て1歩後ろに下がる。
「殺したとは人聞きの悪いぃ~この人はねぇ~神に血を捧げる生贄として役立ててくれたんだよ~あ!そうだ、まだ僕の名前言ってなかったね?僕は双子の弟直樹。今さっき君と戦ってた直人の弟さ」
直樹は笑いながら佐々木の頭を投げて掴んで投げ手の繰り返しをしている。犬塚の後ろで優吾もその光景を見ている。目に見えているのが現実なのか分からなくなるくらいに混乱し始める。
犬塚は直樹が言った生贄という言葉に反応する。

「今…なんて言った…生贄だって。誰を?佐々木さんを生贄にしたのか?」

「そうだよ?けど生贄にしたのはいいんだけど、神に捧げる血がお兄さんのおかげで溜まったんだよ~だからね~その後お兄さん意識無くして気絶しちゃったから、返すのも持ったいないし、僕が美味しくいただこうとしたんだ!だけど、料理中に君が来たから食べれないじゃないか」

直樹はそう言って、手に持っている佐々木の頭を皿に戻し、犬塚に近づく。犬塚は後ろに下るが壁に当たって、下がることができない。それを隣で優吾が見ていて、犬塚を助けようとするが、身体が動かず助ける事ができない。
直樹は犬塚の前に立ち、近くの台に乗り犬塚の顔に顔を近づける。ゆっくりと犬塚の顔に手が触れて撫でるように触る。犬塚は直樹に触られ腰が抜けたのか、その場に倒れ込んでしまう。

「あれ?もしかして僕に触られて腰抜かしちゃった?」
「ち…違う…」
「そうかなぁ~?あ!そんな事より、君からあまーい匂いするね!」
直樹がそう言うと、犬塚はさらに身体が震え上がり声も出なくなってしまう。その時犬塚達がいる部屋へ優作達もたどり着く。
「永吉君、優吾ここにいますか?」
優作が2人の名前を呼びながら部屋へ入ると、扉の前には犬塚が震えながら座っており、その前に子供の男の子が立っていた。扉左側には優吾が座り込み震えている。
「2人に何をしたんですか」
「何って?何もしてないよ?しようとしてたけどね」
優作は優作は刀を前に出し、ゆっくり後ろに下がり、まず後ろにいる優吾に近づき、有後に小声で話し始める。
「優吾…立てますか?立てるなら立ってください…扉の外にも風馬がちます。一旦貴方は風馬と扉の外で待機してください。ここは私がなんとかします」
「え?と…父さん…俺」
「言う事聞いてください」
そう言って優吾の腕を持ち上げて背中に手を置いて扉に向かって押す。優吾を扉の外に出した後、優作は前を見て子供に睨みつける。
「怖いなぁ~そんなに睨まないでよ」
「貴方は今さっき私達と戦っていた双子の1人ですよね?」
「そうだよ~僕の名前は直樹。直人兄さんの弟さ。けど…お兄さんは何しに来たの?僕を殺しに来たの?」
直樹は優作を見るなり永吉から少しずつ離れていく。その瞬間犬塚は深呼吸して、呼吸を整えゆっくりと立ち上がる。その好きに犬塚は佐々木がいる所に走り出す。
「佐々木さん!!」
「あ、行かせないよ」
直樹は犬塚を阻止しようとした時、目の前に優作が現れ刀をかざす。刀をかざされた直樹はその場に立ち止まり優作の目を睨みつける。
「睨まれても永吉くんの所には行かしませんよ。
行かしたとしても、すぐ私が前に出て阻止しますがね。そう言って優作が直樹を阻止している間犬塚は佐々木のもとに付くと、涙が目からこぼれ落ち、心から信頼していた人が殺されてしまった。犬塚は佐々木の体に泣きついてしまう。
「うぁぁぁぁーー何でですかぁぁー何で…何で俺を置いていくんですかぁ~」
犬塚は涙が止まらず、ずっと叫び続ける。その姿を後ろから優作が見ており、優作も目から涙がこぼれ落ちら目の前にいる直樹に向かって刃を向ける。
「君がした事は許されないことです。人の命をなんだと思っているのですか!!」
「何って?…分からないよ…そんな事」
「分からないって…わからないで済ませられるものではないのですよ」
優作は目から落ちる涙を脱ぐい、刃を向けていた方なを下に落とし、直樹の両腕を掴むと直樹は逃げようとするが、優作の掴む力が強く逃げることができない。
その瞬間、何処からか小さな声が聞こえてきた。その声は犬塚のちかくからだった。
「た…すけ…て…。痛い…」
犬塚はその声の先が今自分がいる場所からだと気づく。だが、犬塚がいる所にあるのは佐々木の死体だけだが、佐々木の生首から声が聞こえてくる。
「さ…佐々木さん…」
「龍之介…」
2人は驚きが耐えず。犬塚は震えながら佐々木の顔に手を当てる。その時、佐々木の目が犬塚の方見る。犬塚は佐々木の姿を見て涙を堪えて直樹の方を向く。
「お前のせいで…お前のせいで佐々木さんは…」
「僕のせいでは無いと思うよ?だって、僕らがやろうとしてる事を止めに来たのは君たちだ。だから僕のせいにされても困る」
そう言うと直樹は優作が佐々木に気を取られてるすきに、掴んでいた腕を払い窓から外に体を出す。
「お遊びはここでおしまい。あ、それとそこにいる人ね死んでるって言ってるけど、まだ生きてるからね。それじゃあ、またどこか出会えることを楽しみにしてるよ~ばいばい~」
そう言って直樹は逃げるようにその場を立ち去る。
「くそ!?逃すか!!」
優作は大きな声で扉の向こうにいる風馬に向かって叫ぶ。「風馬!!外に逃げた子供を追ってください。絶対に逃さないでください」そう言うと風馬は急いで敵のアジトから外に出て子供を追う。
そして、扉の向こうにいた優吾も犬塚達がいる部屋へ入り犬塚のところへと向かう。犬塚は顔を下にし涙を流しながら言う。
「優吾…話聞いてたか…佐々木さん生きてるって。こんな姿になっても生きててくれたって」
「永吉…」
「なぁ~俺…如何したらいいんだ…こんな姿の佐々木さんを見てられない。」
犬塚は泣きながら言うと、2人の所に優作が近づいてきて犬塚に言う。
「では、私から提案があります。貴方は辛いかと思いますが、あなた自身の手で龍之介の命を立つのです」
そう言うと犬塚は動揺した顔を優作に見せ、身体が震え上がりる。だが、犬塚は両手を握りしめ台に思いっ切り握りしめた手で叩きつける。叩きつけた手は血が出てその痛みに堪え決心する。
「分かりました…俺がやります…」
「永吉…」
「優吾…心配すんなよ。これが、俺の使命さ…俺が江戸部隊副隊長だから、その役目を果たさなきゃならない」
そう言って、犬塚は佐々木に向かって、手を頭の前に出し敬礼する。犬塚の後ろにいる、優作と優吾も敬礼する。そして、犬塚は刀を両手で持ち佐々木の心臓に刺す。
「うぁぁぁぁーー。佐々木さん…今までありがとうございます。安らかに眠ってください。」
佐々木の心臓は停止し動かなくなり。佐々木は少し笑った表情で眠ったように息を引き取った。
犬塚はその場に座り込み叫び始める。
「永吉!!」
「まて、優吾…」
「父さん…」
「今は、そっとしておきなさい。一旦我々も外に出よう。多分風馬も戻っている頃でしょうしね」
そう言って、優作と優吾は犬塚を置いて外に出る。外に出た時、目の前に風馬が走ってきて、優作の前に立つ。
「済まない、優作…あの子供を見失ってしまった」
「でしょうね。多分見失ったのでは無く、もうここにはいないのでしょう」
「いないってどういう事?」
優吾は、(いない)という言葉に耳を傾けると、優作は優吾の方を向きあの子供のことを言う。
「あの子達もここの時代の人間ですが、僕の憶測の考えですがね、多分あの子達も我々と同じ時間移動(タイムスリップ)が出来るんでしょう」
佐々木がそう言うと、風馬はポケットから時計を出し優作に告げる。
「俺は先に本部に戻って新井殿に報告するから、犬塚くんが戻ってきたら本部に帰ってきてくれ」
そう言って、風馬は先に本部に戻ったすれ違いに敵のアジトから犬塚が外に出て来て2人を見、頭を下に下げる。
「迷惑かけてしまい本当にすみませんでした。俺が…俺がちゃんとしなきゃだめなのに、優作さんに迷惑かけてしまって」
「いや…君だけのせいではないよ。私も…悪いことをした。龍之介を助けられなかったから」
「父さん…それに永吉も…俺は動くこともできなかった」
犬塚と優吾が下を向いていると、何処からか小さな声が聞こえてくる。その声は聞いたことがある声だった。(2人下を向くな!前を向け!そして歩き続けろ。俺達の分までな)その声は、江戸部隊隊長佐々木龍之介の声だった。2人はその声を聞き、下を向いていたが。真っ直ぐ前を向き後ろを振り返らず、前に進み始める。
「優作さん…帰りましょう俺達の居場所へ」
「そうだね。永吉の言うとうり帰ろう!ここで悔やんでも仕方ないしね」
2人は何か前と違った表情を見せ、1歩大人に近づいた気がした。
「そうですね。帰りましょう」
そして、犬塚達は本部に戻り、先に戻っていた風馬と合流し、新井に任務の報告をする。
新井は優作と風魔から任務の事と佐々木の事と双子の子供のことを伝える。その間休憩室では犬塚と優吾が話し合っていた。
「永吉…本当にごめん。あの時俺助けに行けなくて」
「謝るなよ。俺だってお前が俺と同じことになってたら、助けに行けなかった」
2人は自分たちが弱い事に自覚し強くならなければいけないという事を今回の戦いで思い知らされた。
その時休憩室に幸村と奏でが入ってきた。2人は落ち込んでいる犬塚と優吾の前に立つ。
「2人共落ち込み過ぎだよ」
「そうですよ。あとバカが死んでしまったのは本当に残念ですが、けど…ここで悔やんでも仕方ありません。犬塚くん。貴方があのバカの代わりに、江戸部隊隊長を引き受けなきゃならないのです」
犬塚は幸村にそう言われて、突然椅子から立ち上がり自分の意志を伝える。
「俺は、佐々木さんがやっていた隊長の仕事を俺が受け持ちます。てか、今さっき幸村さんが言ってたように、俺が江戸部隊体調になって皆を守ってきます」
そう言うと、目の前にいる幸村と奏でが手を口に当て笑い始める。すると犬塚の隣に座ってる優吾も笑い始めて、周りの空気が一瞬に変わってしまった。その時休憩室に優作と風魔と新井も入ってきた。
「何ですか、騒がしいですよ」
「お前たちの声が廊下まで聞こえてきたぞ」
「元気なことはいいことだな!」
そう言って3人も犬塚たちのところに集まった。新井は犬塚の前に立ち、優作から色々話を聞いたことを伝え、そして佐々木が死んでしまったことで江戸部隊隊長がいなくなってしまったので、その代わりを犬塚駅位置に任すことを伝える。犬塚は新井に向かって言う「佐々木さんの意思を受けずき江戸部隊隊長をやらせていただきます。これからもよろしくお願いします」
そう言うと、新井は犬塚の肩に手を起き「こちらこそよろしく頼むよ。江戸部隊隊長犬塚永吉くん」犬塚は大きな声で「はい!!」という。
ここから犬塚さんは隊長として色々、俺の父佐藤優吾と共にて行く。だけど、ある時歴史法律が大変な自体が起きたのです。その時俺の父佐藤優吾は犬塚永吉を守るために戦ったそうだ。
そうだというのは。俺はその時如何なったのかはまだ分からないからだ。犬塚さんは何も教えてくれない。それと俺自体が父さんのことを忘れてしまっているからだ。

そして、歴史が進み2020年令和。
俺が歴史法律事務所に来て、犬塚さんと一緒に初任務に行き、辻斬りを捕まえたのです。そして任務から帰ってきて、俺は妹と出会い、父さんと犬塚さんの関係を知る。
だが俺は父さんのことが分からず…おっと、この続きはまた次回に。今回はここでお終い。また次回お楽しみに。
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