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2. キャシーのお出かけ
「お姉様、ガーデンパーティーに行ってきますね!」
キャシーが、身支度を整えて私の部屋に来ました。
同じ年齢のお友達の、エバ=カッセル伯爵令嬢に、お屋敷のガーデンパーティーに招待されたらしいのです。
「まぁ、本当に可愛いわ!楽しんでいってらっしゃいな。」
「ええ!」
クルリとゆっくり一回転して部屋から出て行ったキャシー。
ドレスがフワリと広がって、髪もそれにつられてユラリと揺れて本当お人形みたいだわ。
キャシーは薄いピンク色のワンピースに、耳には貝殻のイヤリングを付けている。髪はサイドを緩く後ろで括り、そこにも貝殻の髪留めをしていた。
私は、今日もお屋敷の書庫で本を引っ張り出して読んでいる。
近年、領地で育てている小麦が虫に食べられたり弱ったり被害が大きくなってきているのだ。収穫量が減れば、うちの収入が減るので深刻な問題。なので、どうにかする方法をいろんな国の本からヒントを得られないか調べているのです。
この国は、貴族の者達は幼い頃より家に家庭教師の先生を呼んで物事を学ぶ。
私も、七歳の頃より週に二日、先生に来て頂いて勉強しております。
内容は、この国の歴史、地理、周辺諸国の諸々、この国の文字の読み書き、算術などなど。
先生だけでは足りない知識は屋敷の北側にある書庫の書物で学んでいるのです。
十五歳になってからは、領地の事も学んでおります。
時には、現地に赴いて領地を回りながら領民とも触れ合っています。
馬術も、少し前から習って、一人で乗りこなせるようになった。だから領地を回る時は、馬車よりも早く移動出来る馬で、向かったりしているの。
「サーラ様。一度休憩されてはいかがですか?」
侍女のタバッサが声を掛けてきた。
私は集中するといつもかなりの時間が過ぎていて、体が凝り固まってしまう。その為、様子を見てタバッサが声を掛けてくれるようになった。
タバッサは、焦げ茶色の髪に茶色の瞳。私が幼い頃からずっと付いていてくれる侍女。第二の母みたいな感じだわ。年齢も、母より少しだけ若い位らしいし。
「そうね、タバッサありがとう。あら?」
顔を上げ、外を見る。書庫の、天井近くに付いている明かり取りの窓は真っ赤な色になっていた。日が傾いてきたのだ。
今日もかなり時間が経ってしまったわね。
出していた書物や資料を隅に置き、タバッサが用意してくれた紅茶を飲む。
今日は少し気分を変えてミルクを入れて飲んで、一息ついていた。
ふいに、外が騒がしくなった。
きっと、キャシーが帰ってきたのね。
少しすると、廊下を誰かが歩く音がし、キャシーがノックも無く入ってきた。
「ただいまお姉様。今日もこちらにいたの?ずっとここにいるとカビ臭くなっちゃうわよ。あ、これ、やっぱりお姉様のが似合うと思うから差し上げるわね。」
そう言って、耳に付いていたイヤリングと髪飾りをその場で取り、テーブルに置いた。
「どうしたの?キャシー。何か言われたの?キャシーにとても良く似合っているわよ。私には似合わないわ。」
「そんな事ないわ。お姉様、どうぞお付けになってね。」
そう言うと、キャシーはすぐに書庫を出て行った。
また、新しい物を買ってもらうつもりなのかしら?
キャシーが、身支度を整えて私の部屋に来ました。
同じ年齢のお友達の、エバ=カッセル伯爵令嬢に、お屋敷のガーデンパーティーに招待されたらしいのです。
「まぁ、本当に可愛いわ!楽しんでいってらっしゃいな。」
「ええ!」
クルリとゆっくり一回転して部屋から出て行ったキャシー。
ドレスがフワリと広がって、髪もそれにつられてユラリと揺れて本当お人形みたいだわ。
キャシーは薄いピンク色のワンピースに、耳には貝殻のイヤリングを付けている。髪はサイドを緩く後ろで括り、そこにも貝殻の髪留めをしていた。
私は、今日もお屋敷の書庫で本を引っ張り出して読んでいる。
近年、領地で育てている小麦が虫に食べられたり弱ったり被害が大きくなってきているのだ。収穫量が減れば、うちの収入が減るので深刻な問題。なので、どうにかする方法をいろんな国の本からヒントを得られないか調べているのです。
この国は、貴族の者達は幼い頃より家に家庭教師の先生を呼んで物事を学ぶ。
私も、七歳の頃より週に二日、先生に来て頂いて勉強しております。
内容は、この国の歴史、地理、周辺諸国の諸々、この国の文字の読み書き、算術などなど。
先生だけでは足りない知識は屋敷の北側にある書庫の書物で学んでいるのです。
十五歳になってからは、領地の事も学んでおります。
時には、現地に赴いて領地を回りながら領民とも触れ合っています。
馬術も、少し前から習って、一人で乗りこなせるようになった。だから領地を回る時は、馬車よりも早く移動出来る馬で、向かったりしているの。
「サーラ様。一度休憩されてはいかがですか?」
侍女のタバッサが声を掛けてきた。
私は集中するといつもかなりの時間が過ぎていて、体が凝り固まってしまう。その為、様子を見てタバッサが声を掛けてくれるようになった。
タバッサは、焦げ茶色の髪に茶色の瞳。私が幼い頃からずっと付いていてくれる侍女。第二の母みたいな感じだわ。年齢も、母より少しだけ若い位らしいし。
「そうね、タバッサありがとう。あら?」
顔を上げ、外を見る。書庫の、天井近くに付いている明かり取りの窓は真っ赤な色になっていた。日が傾いてきたのだ。
今日もかなり時間が経ってしまったわね。
出していた書物や資料を隅に置き、タバッサが用意してくれた紅茶を飲む。
今日は少し気分を変えてミルクを入れて飲んで、一息ついていた。
ふいに、外が騒がしくなった。
きっと、キャシーが帰ってきたのね。
少しすると、廊下を誰かが歩く音がし、キャシーがノックも無く入ってきた。
「ただいまお姉様。今日もこちらにいたの?ずっとここにいるとカビ臭くなっちゃうわよ。あ、これ、やっぱりお姉様のが似合うと思うから差し上げるわね。」
そう言って、耳に付いていたイヤリングと髪飾りをその場で取り、テーブルに置いた。
「どうしたの?キャシー。何か言われたの?キャシーにとても良く似合っているわよ。私には似合わないわ。」
「そんな事ないわ。お姉様、どうぞお付けになってね。」
そう言うと、キャシーはすぐに書庫を出て行った。
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