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本編
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昨日はあれから、湯浴みをさせてもらい、朝食は部屋で取る事となった。意識を無くしていたということで、歩き回るのはどうかという話になってしまったのだ。私は部屋から出てみたい気がしたのだが、なぜか許可がおりなかった。
午前中はその後タリアから昨日私が現れた状況を聞いたり、この国の事を聞いたりして過ごした。
タリアの事も、初めはタリアさん、と呼んだら反対され、「私は侍女という立場ゆえ、呼び捨てでお呼び下さい。」と押し問答になったので、そう呼ばせてもらうこととなった。
この国はケルンベルト国というそうだ。北と東は山に囲まれているらしい。西は乾いた地域で、南は海に囲まれているみたい。で、この王宮があるのがちょうど真ん中あたり。領地が分かれていて、主に貴族が領地を治めているそうだ。貴族…ヨーロッパみたい。
日本のように四季があり、今は春のような陽気。キレイな庭が見えるので外に出たい気持ちがウズウズしている。
そして、国王様が今は少し体調を崩されて部屋に籠もりきりみたい。王子殿下が二人いて、第一王子殿下も、小さい頃から身体が弱くすぐに寝込んでいるそうだ。だから今は第二王子殿下が政治を取り仕切っているそう。私はその人に挨拶とかしなくていいのか聞いてみた。不法侵入とかさっきロイさんに言われちゃったからね、いきなり牢屋行きとかは恐ろしいもの。
「報告がいっているので、大丈夫でございます。」
だって。良かった。
午後になり、お茶の時間ですとタリアが説明してくれる。そして、朝部屋に来た二人も一緒にどうかと言われるので分かりましたと答える。もう、調べた結果が分かったのだろうか。
「やぁ、調子は良さそうだね。何か困っている事はない?」
と、侍女に出された紅茶に口を付ける前にロイさんが話し掛けてきた。
「はい。ありがとうございます。特にないです…あ、ではロイさん、外に出てはだめですか?お庭、とてもキレイなので。」
「う~ん、ルークどう?」
「身体の不調はないか?特に変わらなければ明日からタリアか、部屋の外にいる護衛を連れてなら許可を出そう。それはそうと、マリア。俺の事はルークと呼べ。」
「やった!ありがとうございます!!えっと、はいルーク様。お庭へは一人ではいけませんか?」
「あれ~?なんで僕はロイさんで、ルークは様を付けるの?」
「あ!いけなかったでしょうか?すみません!何か…ルーク様は偉そうな雰囲気があったもので…お二人をなんてお呼びすればいいのですか?」
「いやいや!悪い訳じゃないけど…クククッ…ルーク、聞いた?偉そうな態度が丸わかりだってよ!アハハ!笑える!」
「ロイ、うるさい!ん-、まぁ、なんだ。マリアの好きに呼べばいい。それから、少し今朝の続きの話をしてもいいか。」
「わー!ルーク、恥ずかしいからって話逸らしちゃって!でもそうだね。話はしておいた方がいいよね。」
そう言って、二人とも少し冷めた紅茶にやっと手を付けた。
話とは、やはり私が覚えていないのに警備の厳重な場所にいた事は、説明が付きにくい、との事。
今朝のロイさんが手をかざしたりしたのは、私が魔力持ちかを調べたのだそう。魔力がある世界なんだ…。
しかし、魔力は感じられなかったため、異世界からやってきた説が一番納得がつく、と。
誰かに連れてこられた線を聞いてみると、魔力で連れてこられたのなら、魔力が少しでも残るみたい。でも他者の魔力は特に感じられなかったそうで、私が一人で来たのではないかと言われた。
そして、異世界から来た人は以前にもいたが、残念ながら帰ったという記録はないとの事。
だから、一生ではないにしろこれからも王宮で過ごす許可をもらった。この世界に慣れたら、またどうするか決めていいと言われた。
とても寛大な処遇に安堵する。いきなりここを追い出されても、生活が出来なかったら野垂れ死んでしまうため、とても有り難かった。
そして、異世界から来た人はルーク様は初めてだという事で、交流を深めたいそうで私さえ良ければ朝食を一緒にどうかと誘われた。
私は、一人で食べるのも味気なく、それに断る理由なんてなかったので、お願いしますと答えた。
午前中はその後タリアから昨日私が現れた状況を聞いたり、この国の事を聞いたりして過ごした。
タリアの事も、初めはタリアさん、と呼んだら反対され、「私は侍女という立場ゆえ、呼び捨てでお呼び下さい。」と押し問答になったので、そう呼ばせてもらうこととなった。
この国はケルンベルト国というそうだ。北と東は山に囲まれているらしい。西は乾いた地域で、南は海に囲まれているみたい。で、この王宮があるのがちょうど真ん中あたり。領地が分かれていて、主に貴族が領地を治めているそうだ。貴族…ヨーロッパみたい。
日本のように四季があり、今は春のような陽気。キレイな庭が見えるので外に出たい気持ちがウズウズしている。
そして、国王様が今は少し体調を崩されて部屋に籠もりきりみたい。王子殿下が二人いて、第一王子殿下も、小さい頃から身体が弱くすぐに寝込んでいるそうだ。だから今は第二王子殿下が政治を取り仕切っているそう。私はその人に挨拶とかしなくていいのか聞いてみた。不法侵入とかさっきロイさんに言われちゃったからね、いきなり牢屋行きとかは恐ろしいもの。
「報告がいっているので、大丈夫でございます。」
だって。良かった。
午後になり、お茶の時間ですとタリアが説明してくれる。そして、朝部屋に来た二人も一緒にどうかと言われるので分かりましたと答える。もう、調べた結果が分かったのだろうか。
「やぁ、調子は良さそうだね。何か困っている事はない?」
と、侍女に出された紅茶に口を付ける前にロイさんが話し掛けてきた。
「はい。ありがとうございます。特にないです…あ、ではロイさん、外に出てはだめですか?お庭、とてもキレイなので。」
「う~ん、ルークどう?」
「身体の不調はないか?特に変わらなければ明日からタリアか、部屋の外にいる護衛を連れてなら許可を出そう。それはそうと、マリア。俺の事はルークと呼べ。」
「やった!ありがとうございます!!えっと、はいルーク様。お庭へは一人ではいけませんか?」
「あれ~?なんで僕はロイさんで、ルークは様を付けるの?」
「あ!いけなかったでしょうか?すみません!何か…ルーク様は偉そうな雰囲気があったもので…お二人をなんてお呼びすればいいのですか?」
「いやいや!悪い訳じゃないけど…クククッ…ルーク、聞いた?偉そうな態度が丸わかりだってよ!アハハ!笑える!」
「ロイ、うるさい!ん-、まぁ、なんだ。マリアの好きに呼べばいい。それから、少し今朝の続きの話をしてもいいか。」
「わー!ルーク、恥ずかしいからって話逸らしちゃって!でもそうだね。話はしておいた方がいいよね。」
そう言って、二人とも少し冷めた紅茶にやっと手を付けた。
話とは、やはり私が覚えていないのに警備の厳重な場所にいた事は、説明が付きにくい、との事。
今朝のロイさんが手をかざしたりしたのは、私が魔力持ちかを調べたのだそう。魔力がある世界なんだ…。
しかし、魔力は感じられなかったため、異世界からやってきた説が一番納得がつく、と。
誰かに連れてこられた線を聞いてみると、魔力で連れてこられたのなら、魔力が少しでも残るみたい。でも他者の魔力は特に感じられなかったそうで、私が一人で来たのではないかと言われた。
そして、異世界から来た人は以前にもいたが、残念ながら帰ったという記録はないとの事。
だから、一生ではないにしろこれからも王宮で過ごす許可をもらった。この世界に慣れたら、またどうするか決めていいと言われた。
とても寛大な処遇に安堵する。いきなりここを追い出されても、生活が出来なかったら野垂れ死んでしまうため、とても有り難かった。
そして、異世界から来た人はルーク様は初めてだという事で、交流を深めたいそうで私さえ良ければ朝食を一緒にどうかと誘われた。
私は、一人で食べるのも味気なく、それに断る理由なんてなかったので、お願いしますと答えた。
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