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本編
3 ルーク視点
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昨夜はとても驚いた。
昼過ぎから、私の母、正妃であるナリアーヌ=ヴァン=ケルンベルトを弔う、15年目の茶会があった。
日が沈む頃に茶会は終わり、王宮で働いている者は片付けに追われていた。
俺が所属している騎士団も、最後の見回りが終わり、そろそろ解散しようかとしていた時にそれは起こった。
一般市民も入れる、王宮の庭とは違い、王族の居住区となっている立ち入り禁止区域の庭の辺りで淡い光とほのかな魔力を感じた。
普通だったら入れない場所、しかも王宮は特別な事が無い限り魔力を禁じられている。
俺は
「第一団、第二団も来い!第三団以下は念のため待機!!すぐに動けるように!」
と指示を出し、一目散に異変のあった方へ向かった。
そこでは、未だに淡い、しかし今にも消えそうな薄い光を放っている場所があった。俺の母上が大好きだった、正妃の部屋から一番良く見える庭だ。
そこに、仰向けで倒れている女がいたーーー
「おはよ!あの子、目を覚ましたって?」
朝、ロイが部屋に入って来て早々に声を掛けてきた。
「何であんな、警備もしっかりしてただろうに奥まったところに居たんだろうね。まさか…奴の仕業?それとも誰が仕掛けてきたと思う?」
「…。」
昨日という日に、あの庭に居たのは何か意味があるのだろうか?
「ルークはどう?珍しい髪色の、けっこうキレイな子だったよね。」
「どうとは?どんな意味だ?ロイ、悪い癖を出すなよ。まあ話を聞いてみるか。部屋に行くぞ。」
あまり人に見られていないとはいえ、王宮内にいたのだ。どのようにしてあそこにいたのかはっきりさせなければ。父上も、母上が亡くなってからずっと体調も良くないし、兄上もだ。悪い事が続かなければいいのだが…。
「ねぇ、ルークはどう思った?やっぱり、異世界から来たのかな。ちょっと話が噛み合わないよね。ああゆう戦法?」
マリアという女の部屋から、執務室に戻ってくるなりロイが問うてきた。
「そうだな…俺もちょっと話が合わないのが気になった。魔色測定玉も、捜索札もとぼけていたのか、知らないとは。捜索札、外された形跡もなかったのか?」
捜索札は、子どもが生まれて1年位経つと教会へ行き、司教に付けて貰う。名前や、どこの領地に住んでいるか、両親の名前などが魔力で書かれた札のことである。魔力で付与するので、普段は目に見えず、魔力を当てると見えるようになる。両親などがいない孤児は、孤児院や後見人の名前を付けるので身元がすぐ分かるのだ。
魔色測定玉も、5歳~10歳の年齢になると教会で魔力があるかを見てもらう道具である。魔力があれば、その属性に感化されて玉に色が付く。赤なら火の魔力。青なら水。黄なら雷。白だと治癒。それで魔力がたくさんあると分かれば、学園に通ったり、家庭教師の元で魔法を使いこなせるように学び、ゆくゆくは魔術省の管轄にて主に生活に役立つ魔石作りなどをする職に就く事が出来る。
しかし、マリアは玉に色が付かなかった。つまりは魔力を持って居ないという事か。もちろん、魔力を持っていない者もたくさんいるので不思議ではないが、ではなぜあそこに、誰にも気づかれずに居たのか。
昨日の茶会でも、あの庭までは人は入れていない。母上が大好きだった場所なのだ。暗黙のルールとして、あの庭は王族のプライベートスペースでもありあまり人は近づかない。
「外された形跡はなかったよ。僕が見破れないなんてそうそうないから、そこは安心してよ。でも、王妃様の魔力を感じたんだよなぁ。あの庭で見つかったからなのかな。まぁ、異世界からあの場所に現れたって事が濃厚かなぁ。」
「そうか。そうだな、俺もそう思う。異世界からか…好転するといいが。」
「好転?あぁ…異世界から人が来ると、世界が救われるんでしょ?昔から言われてるよね。それが本当なら国王様や、第一王子殿下も元気になられるといいんだけどね。」
「まぁ、昔の伝説が本当かは疑わしいが、信じたくもなる。」
「かわいいし?傍に置きたいよね。確か、数代前の王妃様も異世界から来た人だったんだよね。」
「らしいな。かわいいかどうかはロイの主観だろ。だが…知り合いも誰も居ないのはつらいだろうな。」
「ルークは顔は厳ついけど、優しいよね~。そうだよ、きっと一人で心細いと思うよ。食事でも一緒に取ってあげたら?明日からでも調整しとく?」
「厳ついは余計だ!…そうだな。そうしてくれ。」
昼過ぎから、私の母、正妃であるナリアーヌ=ヴァン=ケルンベルトを弔う、15年目の茶会があった。
日が沈む頃に茶会は終わり、王宮で働いている者は片付けに追われていた。
俺が所属している騎士団も、最後の見回りが終わり、そろそろ解散しようかとしていた時にそれは起こった。
一般市民も入れる、王宮の庭とは違い、王族の居住区となっている立ち入り禁止区域の庭の辺りで淡い光とほのかな魔力を感じた。
普通だったら入れない場所、しかも王宮は特別な事が無い限り魔力を禁じられている。
俺は
「第一団、第二団も来い!第三団以下は念のため待機!!すぐに動けるように!」
と指示を出し、一目散に異変のあった方へ向かった。
そこでは、未だに淡い、しかし今にも消えそうな薄い光を放っている場所があった。俺の母上が大好きだった、正妃の部屋から一番良く見える庭だ。
そこに、仰向けで倒れている女がいたーーー
「おはよ!あの子、目を覚ましたって?」
朝、ロイが部屋に入って来て早々に声を掛けてきた。
「何であんな、警備もしっかりしてただろうに奥まったところに居たんだろうね。まさか…奴の仕業?それとも誰が仕掛けてきたと思う?」
「…。」
昨日という日に、あの庭に居たのは何か意味があるのだろうか?
「ルークはどう?珍しい髪色の、けっこうキレイな子だったよね。」
「どうとは?どんな意味だ?ロイ、悪い癖を出すなよ。まあ話を聞いてみるか。部屋に行くぞ。」
あまり人に見られていないとはいえ、王宮内にいたのだ。どのようにしてあそこにいたのかはっきりさせなければ。父上も、母上が亡くなってからずっと体調も良くないし、兄上もだ。悪い事が続かなければいいのだが…。
「ねぇ、ルークはどう思った?やっぱり、異世界から来たのかな。ちょっと話が噛み合わないよね。ああゆう戦法?」
マリアという女の部屋から、執務室に戻ってくるなりロイが問うてきた。
「そうだな…俺もちょっと話が合わないのが気になった。魔色測定玉も、捜索札もとぼけていたのか、知らないとは。捜索札、外された形跡もなかったのか?」
捜索札は、子どもが生まれて1年位経つと教会へ行き、司教に付けて貰う。名前や、どこの領地に住んでいるか、両親の名前などが魔力で書かれた札のことである。魔力で付与するので、普段は目に見えず、魔力を当てると見えるようになる。両親などがいない孤児は、孤児院や後見人の名前を付けるので身元がすぐ分かるのだ。
魔色測定玉も、5歳~10歳の年齢になると教会で魔力があるかを見てもらう道具である。魔力があれば、その属性に感化されて玉に色が付く。赤なら火の魔力。青なら水。黄なら雷。白だと治癒。それで魔力がたくさんあると分かれば、学園に通ったり、家庭教師の元で魔法を使いこなせるように学び、ゆくゆくは魔術省の管轄にて主に生活に役立つ魔石作りなどをする職に就く事が出来る。
しかし、マリアは玉に色が付かなかった。つまりは魔力を持って居ないという事か。もちろん、魔力を持っていない者もたくさんいるので不思議ではないが、ではなぜあそこに、誰にも気づかれずに居たのか。
昨日の茶会でも、あの庭までは人は入れていない。母上が大好きだった場所なのだ。暗黙のルールとして、あの庭は王族のプライベートスペースでもありあまり人は近づかない。
「外された形跡はなかったよ。僕が見破れないなんてそうそうないから、そこは安心してよ。でも、王妃様の魔力を感じたんだよなぁ。あの庭で見つかったからなのかな。まぁ、異世界からあの場所に現れたって事が濃厚かなぁ。」
「そうか。そうだな、俺もそう思う。異世界からか…好転するといいが。」
「好転?あぁ…異世界から人が来ると、世界が救われるんでしょ?昔から言われてるよね。それが本当なら国王様や、第一王子殿下も元気になられるといいんだけどね。」
「まぁ、昔の伝説が本当かは疑わしいが、信じたくもなる。」
「かわいいし?傍に置きたいよね。確か、数代前の王妃様も異世界から来た人だったんだよね。」
「らしいな。かわいいかどうかはロイの主観だろ。だが…知り合いも誰も居ないのはつらいだろうな。」
「ルークは顔は厳ついけど、優しいよね~。そうだよ、きっと一人で心細いと思うよ。食事でも一緒に取ってあげたら?明日からでも調整しとく?」
「厳ついは余計だ!…そうだな。そうしてくれ。」
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