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エメリとクリスティーンと別れたあと、アウロラはボエルと植物園を歩いて一周しホテルのロビーを通ると、カウンター越しの係員に向かって罵っている声が聞こえてきた。
「だから!追い出せって言ってるだろ!?」
「うちが支払ったと聞いてる!だから僕のものだろ!?どうして分からないんだ!?」
係員の声は聞こえないが、その罵っている声は聞いた事のある声で、アウロラはギョッとした。
「危険ですね。近寄らないようにしましょう。」
ボエルがそう言って、アウロラを隠すように通り過ぎ、階段を上って行くがまだ叫び声が聞こえてきた。
「じゃあ他の部屋を代わりに差し出せ!僕が使いたいと言っているんだから聞くのが当然の話だろうが!!」
それを聞いたボエルが眉間にしわを寄せてアウロラへと呟く。
「服装は貴族のそれですが、まるで盗賊の口調ですね。恐ろしいことです。」
「…ボエル。あの人なの。私がお父様に言われてお会いした人。」
「ええ!?
ビリエル様、でしたか?
…縁続きにならず本当に良かったです!
でも、早くホテルを出た方が良さそうですね。」
ボエルは自分の事のように怒りを露わにしながらそう言った。
部屋に戻ると、シーグルドとカリーネは起きていて食事もちょうど終わったようで、食後のお茶を飲んでいる所だった。
「おはようアウロラ。
出掛けていたのね。」
「おはようございますお母様、お父様。
はい、散歩に出てましたが少し遅かったですか?」
「おはようアウロラ。いや?私たちもちょうど一区切りした所だよ。
話をしたいところだが、それよりも先にこの部屋から出ようと思うけどいいかな?」
「そうね!
結婚したいと申し出ておいて、自分からやっぱり止めるだなんて言ってくる家にいつまでもお世話になってるだなんて嫌だわ!早くお父様のところへ行きましょう!!」
「はい。
あ、でもロビーにビリエル様がいて、また何やら騒いでました。」
「何だって!?迷惑な奴だな…では今行ったら鉢合わせするわけか…しかしここにずっといるのも癪に障るしなぁ…」
そう話していると、バートが部屋へ入ってきた。
「おお、バート。
アウロラ、荷物なんだがバートに言って、先に運んでもらってるんだ。アウロラもすでに纏めてくれていたんだろう?おかげで早く済んだよ。」
「シーグルド様。
下に、ビリエル様がいらっしゃるようです。
表から行けば顔を合わせてしまいますから、違う通路から外へ出ましょう。ホテル側が配慮して下さいました。」
バートは外に安全に出られるようホテルの係員が廊下で待機してくれていると続ける。
「そうか、何とも有り難いな。
あの馬鹿息子の声を聞くだけでも胸焼けがする思いだから、顔を合わせずに出られるのは助かるな。」
そう言うと、シーグルドは立ち上がる。カリーネもすぐに行けるとそれに合わせて立ち上がった。
「アウロラは?帰って早々だが、出られるか?」
「はい。」
☆★
「ふう…二階まで騒がしい声が聞こえてきてたなぁ。あんなのがショールバリ侯爵家の跡取りなんて、インマルはなんとも思わないのだろうか?」
「あなたインマルって、今の侯爵様?」
「あぁそうだよ。」
「…ショールバリ家も終わり、って事じゃないかしら。」
馬車に乗ったシーグルドとカリーネがそう話す内容に、アウロラも心の中で相槌を打った。
(本当だわ。誰彼構わず喧嘩を吹っかけるような事をするなんて…騎士道学校ってどんな事を学ぶのかしら?)
兄のスティーグも、家族の前では大きく変わってはいないが、それでもあんなに横柄な態度を取る事はないとアウロラは思った。
「うむ…。
何を叫んでいたのかは意味不明だったから分からないが、あんなのを紹介する羽目になってアウロラ、済まなかったね。」
「いえ。」
「そうよ!アウロラに結婚相手の紹介なんて早かったのだわ。よく調べてからにすればよかったのよ!」
「まぁ…確かにそうだったね。でも、早い訳ではなかった。そうだよね?アウロラ。」
「え?えっと…」
「あなた、どういう事?」
「そのままの意味だよ、カリーネ。
昨日、アウロラがラウンジで若い男性と一緒だったのは覚えているかい?」
「ええ。確か、ステンホルム侯爵様だってお父様が…ええ?どういう事!?まさか、近年贈られてた林檎もそうなの?」
「林檎…?」
アウロラは、カリーネの言葉に不思議そうに呟く。
「あれはまた別件だよ、カリーネ。
アウロラ、気にしないで欲しい…と言いたいが気になるよね。実はね、ステンホルム産の林檎、二年前から贈られてきているんだよ。」
「え!ど、どうして…?」
「ステンホルム領が、悪天候に見舞われた事が三年前にあってね。フランソン伯爵家として支援したんだ。
無償だがら返済は結構、と伝えたんだがね、律儀だからかその次の年にお礼の意味を込めて収穫した林檎を贈ってくれたんだよ。今年もね。」
「知りませんでした…その林檎、どうしていたのですか?」
「いやぁ、アウロラがあれ以来トラウマになってそうだったからね。食卓に出せないと思ったから、一部を使用人達に食べてもらって、ほとんどを馬たちに与える事にしたんだよ。」
「ごめんなさいね、毎年届いた内の一個、実は頂いてたの。本当に美味しかったわ!」
「そうだったんですね。
だからランナル様に林檎をいただいた時、すぐに分かったのですか?」
確かに八年前の弓当て会はいろんな意味でアウロラの心の中に傷を残しており、自宅での食卓に並んだとしても食べていたかは分からなかった。
しかし、一昨日の夜はそんな心の傷を思い出す事もなく美味しく食べられたとアウロラは言われるまで気付きもしなかった。
「ランナル殿は普段と違ったし、すぐには分からなかったけど何となくね。あの方は謙虚だしあんな風に会っただけの時に名前まで告げたわけではなかったけれど、林檎を頂いた時にやっぱりと思ったよ。」
レイグラーフ家にカリーネだけ泊まった一昨日、手渡された林檎はアウロラに確認した(今までは隠していたが、アウロラが林檎を目にした為、せっかくだし食べてみるかい?とシーグルドは聞いた)後、食事を終えてからせっかくだからと一つ剥いて皆で食べたのだ。残りの一つは手荷物として籠ごと持ってきている。
「だからね、ランナル殿はこれ以上ない男だと思う。彼なら、アウロラを安心して任せられるよ。義父様も太鼓判を押していたよ。」
そう言われ、アウロラはジワジワと顔に熱が集まるのを感じた。林檎のように真っ赤になっているかもしれないと、恥ずかしく思った。
「あら。だからお父様と昨日コソコソと話していたのね?」
と、上目遣いに、少し唇を尖らせながらシーグルドに話すカリーネ。
「コソコソだったかな?でも悪い話ではなかったから許してくれるかい、カリーネ。」
「しょうがないわね!そのおかげでレイグラーフ家にまた泊まれるって言う事もあるものね。
そういえばあなた、お仕事はお休みって言ってたけれどいつから行くの?」
「とりあえず三日、休みを貰って来たから今日までだよ。明日から、私は王宮に仕事へ行くけど、カリーネはどうするのか私も聞こうと思っていたよ。」
「そうなのね。お母様とお父様に聞いて、良いって言ったらせっかくだものもう何日か泊まっていこうかしら。」
「いいんじゃないか?たまにはゆっくり実家で羽根を伸ばしても。
アウロラはどうする?一応、顔合わせとお互いを知るために来たが、もう必要無いからね。けれどもまだ王都観光をするなら義父様のお屋敷にお世話になればいいよ。」
「私?私は…」
アウロラは今一度自分の心に問いかけるのだった。
「だから!追い出せって言ってるだろ!?」
「うちが支払ったと聞いてる!だから僕のものだろ!?どうして分からないんだ!?」
係員の声は聞こえないが、その罵っている声は聞いた事のある声で、アウロラはギョッとした。
「危険ですね。近寄らないようにしましょう。」
ボエルがそう言って、アウロラを隠すように通り過ぎ、階段を上って行くがまだ叫び声が聞こえてきた。
「じゃあ他の部屋を代わりに差し出せ!僕が使いたいと言っているんだから聞くのが当然の話だろうが!!」
それを聞いたボエルが眉間にしわを寄せてアウロラへと呟く。
「服装は貴族のそれですが、まるで盗賊の口調ですね。恐ろしいことです。」
「…ボエル。あの人なの。私がお父様に言われてお会いした人。」
「ええ!?
ビリエル様、でしたか?
…縁続きにならず本当に良かったです!
でも、早くホテルを出た方が良さそうですね。」
ボエルは自分の事のように怒りを露わにしながらそう言った。
部屋に戻ると、シーグルドとカリーネは起きていて食事もちょうど終わったようで、食後のお茶を飲んでいる所だった。
「おはようアウロラ。
出掛けていたのね。」
「おはようございますお母様、お父様。
はい、散歩に出てましたが少し遅かったですか?」
「おはようアウロラ。いや?私たちもちょうど一区切りした所だよ。
話をしたいところだが、それよりも先にこの部屋から出ようと思うけどいいかな?」
「そうね!
結婚したいと申し出ておいて、自分からやっぱり止めるだなんて言ってくる家にいつまでもお世話になってるだなんて嫌だわ!早くお父様のところへ行きましょう!!」
「はい。
あ、でもロビーにビリエル様がいて、また何やら騒いでました。」
「何だって!?迷惑な奴だな…では今行ったら鉢合わせするわけか…しかしここにずっといるのも癪に障るしなぁ…」
そう話していると、バートが部屋へ入ってきた。
「おお、バート。
アウロラ、荷物なんだがバートに言って、先に運んでもらってるんだ。アウロラもすでに纏めてくれていたんだろう?おかげで早く済んだよ。」
「シーグルド様。
下に、ビリエル様がいらっしゃるようです。
表から行けば顔を合わせてしまいますから、違う通路から外へ出ましょう。ホテル側が配慮して下さいました。」
バートは外に安全に出られるようホテルの係員が廊下で待機してくれていると続ける。
「そうか、何とも有り難いな。
あの馬鹿息子の声を聞くだけでも胸焼けがする思いだから、顔を合わせずに出られるのは助かるな。」
そう言うと、シーグルドは立ち上がる。カリーネもすぐに行けるとそれに合わせて立ち上がった。
「アウロラは?帰って早々だが、出られるか?」
「はい。」
☆★
「ふう…二階まで騒がしい声が聞こえてきてたなぁ。あんなのがショールバリ侯爵家の跡取りなんて、インマルはなんとも思わないのだろうか?」
「あなたインマルって、今の侯爵様?」
「あぁそうだよ。」
「…ショールバリ家も終わり、って事じゃないかしら。」
馬車に乗ったシーグルドとカリーネがそう話す内容に、アウロラも心の中で相槌を打った。
(本当だわ。誰彼構わず喧嘩を吹っかけるような事をするなんて…騎士道学校ってどんな事を学ぶのかしら?)
兄のスティーグも、家族の前では大きく変わってはいないが、それでもあんなに横柄な態度を取る事はないとアウロラは思った。
「うむ…。
何を叫んでいたのかは意味不明だったから分からないが、あんなのを紹介する羽目になってアウロラ、済まなかったね。」
「いえ。」
「そうよ!アウロラに結婚相手の紹介なんて早かったのだわ。よく調べてからにすればよかったのよ!」
「まぁ…確かにそうだったね。でも、早い訳ではなかった。そうだよね?アウロラ。」
「え?えっと…」
「あなた、どういう事?」
「そのままの意味だよ、カリーネ。
昨日、アウロラがラウンジで若い男性と一緒だったのは覚えているかい?」
「ええ。確か、ステンホルム侯爵様だってお父様が…ええ?どういう事!?まさか、近年贈られてた林檎もそうなの?」
「林檎…?」
アウロラは、カリーネの言葉に不思議そうに呟く。
「あれはまた別件だよ、カリーネ。
アウロラ、気にしないで欲しい…と言いたいが気になるよね。実はね、ステンホルム産の林檎、二年前から贈られてきているんだよ。」
「え!ど、どうして…?」
「ステンホルム領が、悪天候に見舞われた事が三年前にあってね。フランソン伯爵家として支援したんだ。
無償だがら返済は結構、と伝えたんだがね、律儀だからかその次の年にお礼の意味を込めて収穫した林檎を贈ってくれたんだよ。今年もね。」
「知りませんでした…その林檎、どうしていたのですか?」
「いやぁ、アウロラがあれ以来トラウマになってそうだったからね。食卓に出せないと思ったから、一部を使用人達に食べてもらって、ほとんどを馬たちに与える事にしたんだよ。」
「ごめんなさいね、毎年届いた内の一個、実は頂いてたの。本当に美味しかったわ!」
「そうだったんですね。
だからランナル様に林檎をいただいた時、すぐに分かったのですか?」
確かに八年前の弓当て会はいろんな意味でアウロラの心の中に傷を残しており、自宅での食卓に並んだとしても食べていたかは分からなかった。
しかし、一昨日の夜はそんな心の傷を思い出す事もなく美味しく食べられたとアウロラは言われるまで気付きもしなかった。
「ランナル殿は普段と違ったし、すぐには分からなかったけど何となくね。あの方は謙虚だしあんな風に会っただけの時に名前まで告げたわけではなかったけれど、林檎を頂いた時にやっぱりと思ったよ。」
レイグラーフ家にカリーネだけ泊まった一昨日、手渡された林檎はアウロラに確認した(今までは隠していたが、アウロラが林檎を目にした為、せっかくだし食べてみるかい?とシーグルドは聞いた)後、食事を終えてからせっかくだからと一つ剥いて皆で食べたのだ。残りの一つは手荷物として籠ごと持ってきている。
「だからね、ランナル殿はこれ以上ない男だと思う。彼なら、アウロラを安心して任せられるよ。義父様も太鼓判を押していたよ。」
そう言われ、アウロラはジワジワと顔に熱が集まるのを感じた。林檎のように真っ赤になっているかもしれないと、恥ずかしく思った。
「あら。だからお父様と昨日コソコソと話していたのね?」
と、上目遣いに、少し唇を尖らせながらシーグルドに話すカリーネ。
「コソコソだったかな?でも悪い話ではなかったから許してくれるかい、カリーネ。」
「しょうがないわね!そのおかげでレイグラーフ家にまた泊まれるって言う事もあるものね。
そういえばあなた、お仕事はお休みって言ってたけれどいつから行くの?」
「とりあえず三日、休みを貰って来たから今日までだよ。明日から、私は王宮に仕事へ行くけど、カリーネはどうするのか私も聞こうと思っていたよ。」
「そうなのね。お母様とお父様に聞いて、良いって言ったらせっかくだものもう何日か泊まっていこうかしら。」
「いいんじゃないか?たまにはゆっくり実家で羽根を伸ばしても。
アウロラはどうする?一応、顔合わせとお互いを知るために来たが、もう必要無いからね。けれどもまだ王都観光をするなら義父様のお屋敷にお世話になればいいよ。」
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