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9. 理髪店の内覧
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結局、うまく言いくるめられたレナは、アイビーの勧めで早速店舗を見に行く事となった。
と言っても、今は商会にアイビーしかいないので、出掛けてしまうと商会に用がある人が困ってしまう。
その為、セルマが戻って来てアイビーも昼食を終えた一時間後に、レナは再び来る事とした。
エイダとレナも、昼食を食べる為に商会を出る。
「今日はどこで食べようねぇ…せっかくなら少し奮発して、食堂で食べるかい?」
エイダはニコニコとレナに話し掛けた。
「エイダさん…すみません。良いのでしょうか?」
「んもう!何度も言わせないでおくれ!この儲けは、レナも関わってるんだから二人のお金だよ!本当にね、何年も働いていて初めてこんなに頂いたよ。レナの客寄せは本当に凄いからね!」
レナはエイダに肘で小突かれながら言われた。
とは言えエイダも怒っているわけではなく、レナが気を遣うのが嫌だからそう言っているだけで顔はにこやかだった。
レナは、エイダから、『レナが客寄せしてくれたからだ』と何度もそう言われるので照れてしまうが、レナにしてみればただエイダが靴磨きをするよと大声で叫んでいるだけだった。だから自分のおかげではないと思っている。なのでレナは疑問をぶつけてみる。
「普段は、どうやっているんですか?」
「どうって?」
「エイダさんがご自分で客寄せしてるんですか?」
「いいや。座って、お客さんが来るのを待ってるよ。」
「…。」
レナは、客寄せする方がエイダが何をしてくれるのかが分かるから、お客さんがたくさん来たのではないかと思った。
(私じゃなくても、誰が客寄せしても儲かったんじゃないかなぁ。でもエイダさんが、二人のお金って言ってくれたから遠慮しないで有難くご飯をいただけばいいよね。)
レナはそう思い、有難くエイダの言葉に頷いて食堂へと向かった。
☆★
昼食を終えて、あきびと商会へとエイダとレナは向かう。
「エイダさんもついてきてもらってすみません。」
「何言ってんだい!アイビーは商会の人間だからね、悪い事はしないだろうけど、レナはこの国へきてまだ間もないだろう?だから心配でね。レナがいいなら一緒に行かせておくれよ。」
エイダは今日、普段よりたくさんの客を相手したと言っていたから疲れているだろうとレナは思った。だから、家へ帰らなくてもいいのだろうかと思ったのだ。
けれども、確かにこの国の事はまだ良く分かっていない為、エイダが来てくれるのはとても心強いとレナは思った。
「もちろんです、ありがとうございます。」
「あ、来たか。じゃあ行こう。着いておいで。」
アイビーは商会の建物の外で待っていてくれたので早速、以前理髪店だった場所へと連れて行ってもらう。
先ほど、食べに来た食堂の隣だった。
「ここだ。」
「わぁ…!」
店舗の入り口扉の鍵を開けたアイビーは、二人を中へ案内する。管理は、あきびと商会がやっているのだ。
不動産業も兼ねているのかとレナは、不思議に思った。
中は、レナが思い描いていたような、理髪店そのものだった。
お客さんが座るイスは二つあり、その前には辛うじて頭全体が映る大きさの、思ったよりもかなり小さな鏡があった。
ただ、イスはリクライニングしない普通のイスで、髪を洗う洗面台がイスに設置されていなかった。
奥行きのあるタライのような洗面台は店の奥にあったが、髪を洗うのには適していなかった。そこでもし洗うとしたら、イスが近くにない為、腰を屈ませて洗うしかない高さだったからだ。
この国では理髪店で髪を洗わないのか、この店が洗わない店だったのかはレナに判断はつかなかった。
(まぁ、でも人の髪を洗うなんて出来るか分からないし、無くてよかったのよ。)
「どうだい?道具はこっちに仕舞ってあるよ。」
アイビーはそう言って、壁際にある引き出しを開けて見せてくれた。
「わぁ…!」
ハサミは大小二種類ずつ置いてあった。大きさの異なるのは大人用と子ども用だ。
下の引き出しにも予備なのか更に二種類ずつ入れてある。
櫛や剃刀も引き出しに入っていた。
(あんなに高いハサミ、購入しなくてもここにあるものを使えるというのが魅力的よね。)
レナは普段トリミングで使っていたものとは、刃の長さが違うけれど、これでも動物の毛が切れるんじゃないかと見ていてワクワクし出した。
(いつ切れるかは分からないけど、出来るようになるといいなぁ。)
と、レナはまだ見ぬ未来を想像していた。
と言っても、今は商会にアイビーしかいないので、出掛けてしまうと商会に用がある人が困ってしまう。
その為、セルマが戻って来てアイビーも昼食を終えた一時間後に、レナは再び来る事とした。
エイダとレナも、昼食を食べる為に商会を出る。
「今日はどこで食べようねぇ…せっかくなら少し奮発して、食堂で食べるかい?」
エイダはニコニコとレナに話し掛けた。
「エイダさん…すみません。良いのでしょうか?」
「んもう!何度も言わせないでおくれ!この儲けは、レナも関わってるんだから二人のお金だよ!本当にね、何年も働いていて初めてこんなに頂いたよ。レナの客寄せは本当に凄いからね!」
レナはエイダに肘で小突かれながら言われた。
とは言えエイダも怒っているわけではなく、レナが気を遣うのが嫌だからそう言っているだけで顔はにこやかだった。
レナは、エイダから、『レナが客寄せしてくれたからだ』と何度もそう言われるので照れてしまうが、レナにしてみればただエイダが靴磨きをするよと大声で叫んでいるだけだった。だから自分のおかげではないと思っている。なのでレナは疑問をぶつけてみる。
「普段は、どうやっているんですか?」
「どうって?」
「エイダさんがご自分で客寄せしてるんですか?」
「いいや。座って、お客さんが来るのを待ってるよ。」
「…。」
レナは、客寄せする方がエイダが何をしてくれるのかが分かるから、お客さんがたくさん来たのではないかと思った。
(私じゃなくても、誰が客寄せしても儲かったんじゃないかなぁ。でもエイダさんが、二人のお金って言ってくれたから遠慮しないで有難くご飯をいただけばいいよね。)
レナはそう思い、有難くエイダの言葉に頷いて食堂へと向かった。
☆★
昼食を終えて、あきびと商会へとエイダとレナは向かう。
「エイダさんもついてきてもらってすみません。」
「何言ってんだい!アイビーは商会の人間だからね、悪い事はしないだろうけど、レナはこの国へきてまだ間もないだろう?だから心配でね。レナがいいなら一緒に行かせておくれよ。」
エイダは今日、普段よりたくさんの客を相手したと言っていたから疲れているだろうとレナは思った。だから、家へ帰らなくてもいいのだろうかと思ったのだ。
けれども、確かにこの国の事はまだ良く分かっていない為、エイダが来てくれるのはとても心強いとレナは思った。
「もちろんです、ありがとうございます。」
「あ、来たか。じゃあ行こう。着いておいで。」
アイビーは商会の建物の外で待っていてくれたので早速、以前理髪店だった場所へと連れて行ってもらう。
先ほど、食べに来た食堂の隣だった。
「ここだ。」
「わぁ…!」
店舗の入り口扉の鍵を開けたアイビーは、二人を中へ案内する。管理は、あきびと商会がやっているのだ。
不動産業も兼ねているのかとレナは、不思議に思った。
中は、レナが思い描いていたような、理髪店そのものだった。
お客さんが座るイスは二つあり、その前には辛うじて頭全体が映る大きさの、思ったよりもかなり小さな鏡があった。
ただ、イスはリクライニングしない普通のイスで、髪を洗う洗面台がイスに設置されていなかった。
奥行きのあるタライのような洗面台は店の奥にあったが、髪を洗うのには適していなかった。そこでもし洗うとしたら、イスが近くにない為、腰を屈ませて洗うしかない高さだったからだ。
この国では理髪店で髪を洗わないのか、この店が洗わない店だったのかはレナに判断はつかなかった。
(まぁ、でも人の髪を洗うなんて出来るか分からないし、無くてよかったのよ。)
「どうだい?道具はこっちに仕舞ってあるよ。」
アイビーはそう言って、壁際にある引き出しを開けて見せてくれた。
「わぁ…!」
ハサミは大小二種類ずつ置いてあった。大きさの異なるのは大人用と子ども用だ。
下の引き出しにも予備なのか更に二種類ずつ入れてある。
櫛や剃刀も引き出しに入っていた。
(あんなに高いハサミ、購入しなくてもここにあるものを使えるというのが魅力的よね。)
レナは普段トリミングで使っていたものとは、刃の長さが違うけれど、これでも動物の毛が切れるんじゃないかと見ていてワクワクし出した。
(いつ切れるかは分からないけど、出来るようになるといいなぁ。)
と、レナはまだ見ぬ未来を想像していた。
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