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12. 会話
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扉が再び叩かれ、ヘラが来たと言うのでケヴィンが部屋に入る許可を出すとすぐにヘラは飛び入るように入って来た。
「エーファ様!一体どうなさったのですか!?」
エーファがベッドに横たわっているのを見ると、涙を流してその場に座り込みオイオイと咽び泣いた。
「ヘラ…心配掛けてごめんなさい。」
「本当でずよ゛お゛…!!どうして゛…心配で心配で…!!」
それに、思わずケヴィンが声を掛けた。
「ヘラ、どうして今日エーファについてあげなかったんだよ。」
「そ゛れ゛ばも゛う゛…申し訳ありまぜん゛…」
見かねたフォルクハルトが声を掛け、ヘラにケヴィンが普段使うベッド近くにある簡易的な机と対にある椅子へと促す。
「とりあえず、そこの椅子に座ってもらおう。
エーファ嬢も、ケヴィンのではなくて自分のベッドに移りたいだろう。それとも、椅子に座るかな?」
「申し訳あ゛り゛ま゛ぜん゛…」
戸惑いながらもヘラはケヴィンのベッド近くにある椅子に座る。
侍女として来たため本来であれば壁際に立っているのがいいのだろうが、もうそんな事は言っていられない程エーファが心配であったヘラ。椅子も簡易的な木製でバルヒェット侯爵家の屋敷で普段使っている使用人が座る椅子といってもそこまで遜色ないものであったから、ケヴィンが使っている物だとは思うがここは素直に従おうとヘラは腰掛けた。
「えっと…」
「いいよ、遠慮はいらないから。」
「椅子と言いたいですが、体が痛いのでベッドのがいいです。」
「そう?分かった。
じゃあとりあえず、ケヴィンを使って悪いけど、ここはそういう所という事で、私達四人分の夕飯を食堂に頼んできてくれるか。」
「ええ?いや、持ってくるのはいいんですけど…フォルクハルト司令官の分もですか?」
「なんだ、いたら悪いか?まあそう言われたらバルヒェット家の問題かもしれんが、こういう時は当事者でない第三者がいた方が冷静になれるだろうと思っただけだ。
ケヴィンがいつものケヴィンなら問題無いが、何か心配だったんだよ。」
「悪くはないです!寧ろ…心配してくれて嬉しいです。だから…大切な仕事後のプライベートタイムを一緒にいてもらうのは悪いとは思いますが、ぜひまだいて下さい!
取り急ぎ、夕食とってきます!」
そう言ったケヴィンは、すぐ部屋を出て行った。
「…なんか、悪いな。部外者の私が首を突っ込んで。」
と、フォルクハルトはエーファに視線を送りながら伝える。
「いいえ!ケヴィン兄さまと同じで、お時間を頂戴して申し訳ありませんが、有り難く思っております。
…済みません、こんな体勢で。」
「いいや?エーファ嬢は怪我人なんだから謝る必要は全くない。
ヘラ、と言ったか。私は騎士隊の司令官を務めるフォルクハルト=ゲルトナー。
私の監督不行き届きで、侯爵家の大切な令嬢に傷を負わせてしまい本当に申し訳ない。」
と、フォルクハルトは使用人であるヘラに向かって頭を下げた。
「ええ!?あ、頭をお上げ下さい!
あ、いえ!お言葉を述べてよろしいのでしょうか?え、エーファ様!?」
と、ヘラは立場のある貴族から頭を下げられた為焦りエーファへと助けを求める。本来であれば他家の使用人は、そこに居るのに居ない者と見なされるのが常である。それなのに、とどう対応すればいいのか涙を流していたヘラはびっくりし過ぎて涙も止まり、変わりに背中に嫌な汗が流れ始めた。
「フォルクハルト様、ご丁寧にありがとうございます。でも、フォルクハルト様のせいでは決してございませんわ。
ヘラが困っておりますから、どうぞ頭をお上げ下さい。」
「エーファ嬢、ありがとう。」
ようやくフォルクハルトが頭を上げると、ホッと一息つくヘラ。
「あぁ、それで…作業しながらで構わないかな?」
と言いながら、フォルクハルトは持って来たベッドにシーツを引き、整え出したのでヘラが驚き、自分がやると言った。
「そのような!私にやらせて下さい!」
「あぁ、ヘラは座っていなさい。これは私の仕事だ。というか、騎士隊では皆、これをやれなければならないんだよ。
入隊したての頃は、よく同室の先輩に叱られてね…」
と言って、シーツの皺を手際よく伸ばして素早く準備をした。
「…素晴らしいです。」
「お!本業の人に褒められるとは!
私も長く騎士隊に務めているだけはあるかな?」
ヘラが感想を述べると、戯けるようにフォルクハルトがそう言うので、エーファはクスリと口角を上げる。
「では、こちらへ移動しましょうか。」
とフォルクハルトが近づいて来たのでエーファはドキリとしたが、ここで意識してはと気にしないように留めてお礼を述べた。
フォルクハルトの腕が体に触れた時に緊張して視線を少し彷徨わせたが、先ほどオーラフが言っていた事を思い出し呪文のように繰り返す。
(私は丸太…丸太なの)
ケヴィンが運んでくれた時よりも、フォルクハルトはしっかりとした体型だからか安定し包まれているように感じたが、新しいベッドはすぐ目の前なのでエーファはすぐに下ろされる。
「どう?これで少しは話し易いかな?」
「はい…ありがとうございます。」
枕を十個と多めに持って来たようで、ヘッドボードの辺りに枕を五個ほど挟み、エーファがベッドに座って足を伸ばしても痛くなりずらいように調節してくれた。
「ちょっと多すぎたか?まぁ、尻に敷いてもいいし。
あぁ、しっかり洗ってあるし、使い終わったらまた洗うから自分の物のように使えばいいから。」
「はい。ありがとうございます。」
そう言いながら隅に追いやられていた、簡易的な折りたたみの机と椅子を出すフォルクハルトに、気遣いがとても嬉しいと、エーファは微笑みながらお礼を言った。
「よし!あとは、こっちだな。
今日の夕飯はなんだろうな?エーファ嬢は好き嫌いはあるか?」
フォルクハルトは質問しながら、ヘラがすぐ傍に居られるようにと机と椅子をエーファのベッドの傍に出して、ヘラに手で座ってと促す。
「ありがとうございます。」
お礼を言って、ヘラはエーファの傍の椅子へと移動する。
「私ですか?えーっと、食べられないものは特に無いです。好きな物は白身魚のムニエルです。」
「ほう?好き嫌いが無いとはいいことだ。
魚が好きなんだね。エルムスホルン国は魚より肉の方が多く食卓に並ぶけれど、今日はそれが夕飯にあるといいね。」
「ふふ、そうしたら嬉しいですが、ケヴィン兄さまはここはお肉が多くて嬉しいと言ってました。」
「確かに。魚だけだと体を使っている男共は食べた気にならないからか、肉は毎日出るんだ。」
「まぁ!」
「騎士隊の食堂の食事は口に合うといいが…
そういえば、魚が好きなら、王都にも魚を出す美味い店があったんだが行った事…はあまり出歩かないと言われていたから、ないかな?」
「え、どちらですか?一昨日と昨日は王都のお店で昼食をいただいたんです。確か、暖炉亭ってお店でした。」
「お!暖炉亭に行ったのかい?素晴らしい!
あそこは美味い上に王都の中心街にあるから結構流行っていただろう?」
「はい、お客さんはたくさんいました。でもすぐに入れたし、とても美味しかったです。ねぇ、ヘラ?」
「は、はい。お客の回転が速いからですかね?すぐ入れましたね。」
ヘラは、会話を振られて恐縮しながら言葉を選んで話した。
「へぇ…ヘラも?」
侍女も一緒に食べるのかと疑問を口にする。
「はい。私と同じものを注文していました。お肉料理も美味しそうだったけれど、ね?ヘラ。」
「そ、そうですね。いろんないい匂いがして、選ぶのに苦労しましたね。」
エーファは思い出しているのか楽しそうに答えたため、それが普通なのだと微笑ましく思いながらフォルクハルトは言葉を繋ぐ。
「確かに。あそこは何でも美味いから、いつ行っても私も迷ってしまうなぁ。」
「ここから近いですし、フォルクハルト様は良く行かれるんですか?羨ましいです。」
「いや、そんなには行かないな。
騎士隊では休みでも寮の食堂で食事が摂れるからなかなか行く機会は無いが、出掛けた時や領地からの帰りに寄るくらいかな。」
他愛もない話しをていると、扉が叩かれケヴィンが戻って来た。
「お待たせしました-!今日はまた、美味そうな料理です。
エーファも、食べられるかな?
あ、ありがとう、こっちに置いてくれるかい?」
そう言って、ケヴィンは両手に持ったお盆をフォルクハルトがちょうど準備してくれた机に置き、後ろから二つのお盆と飲み物を持ってついて来た新人騎士を中に案内する。お盆をあいた机に置くと、手伝ってくれた人は一礼し出ていった。
「一人じゃ無理で手伝ってもらったよ。」
そう言うと、フォルクハルトが礼を述べた。
「ありがとう、すまなかった。」
「いいえ!
では食べましょうか!エーファ、食べれる?って、あぁ、そんな感じにしてもらったんだね。フォルクハルト司令官ありがとうございました!
エーファ大丈夫?」
そう言うと、フォルクハルトは口には出さないが一つ頷いた。
ケヴィンがエーファのベッド際の机に、二人分を置く。
「はい、フォルクハルト様がやって下さいました。
ケヴィン兄様お食事持ってきてくれてありがとう。」
「私の分までありがとうございます。」
食事は、パンに魚のフライ、具だくさんの野菜スープに牛肉ステーキ、デザートにはオレンジがついている。
ケヴィンとフォルクハルトのを見れば、エーファ達と種類は同じだが倍以上量があった。さすが騎士隊に所属しているだけはあるのだと感心する。
「いやいや。気にしないで。」
「では頂こうか。」
四人は先に食事をする事にし、終わってから話を再開する事とした。
ヘラは、エーファの食事の介助をしてから、自分の食事をし始めるのだった。
「エーファ様!一体どうなさったのですか!?」
エーファがベッドに横たわっているのを見ると、涙を流してその場に座り込みオイオイと咽び泣いた。
「ヘラ…心配掛けてごめんなさい。」
「本当でずよ゛お゛…!!どうして゛…心配で心配で…!!」
それに、思わずケヴィンが声を掛けた。
「ヘラ、どうして今日エーファについてあげなかったんだよ。」
「そ゛れ゛ばも゛う゛…申し訳ありまぜん゛…」
見かねたフォルクハルトが声を掛け、ヘラにケヴィンが普段使うベッド近くにある簡易的な机と対にある椅子へと促す。
「とりあえず、そこの椅子に座ってもらおう。
エーファ嬢も、ケヴィンのではなくて自分のベッドに移りたいだろう。それとも、椅子に座るかな?」
「申し訳あ゛り゛ま゛ぜん゛…」
戸惑いながらもヘラはケヴィンのベッド近くにある椅子に座る。
侍女として来たため本来であれば壁際に立っているのがいいのだろうが、もうそんな事は言っていられない程エーファが心配であったヘラ。椅子も簡易的な木製でバルヒェット侯爵家の屋敷で普段使っている使用人が座る椅子といってもそこまで遜色ないものであったから、ケヴィンが使っている物だとは思うがここは素直に従おうとヘラは腰掛けた。
「えっと…」
「いいよ、遠慮はいらないから。」
「椅子と言いたいですが、体が痛いのでベッドのがいいです。」
「そう?分かった。
じゃあとりあえず、ケヴィンを使って悪いけど、ここはそういう所という事で、私達四人分の夕飯を食堂に頼んできてくれるか。」
「ええ?いや、持ってくるのはいいんですけど…フォルクハルト司令官の分もですか?」
「なんだ、いたら悪いか?まあそう言われたらバルヒェット家の問題かもしれんが、こういう時は当事者でない第三者がいた方が冷静になれるだろうと思っただけだ。
ケヴィンがいつものケヴィンなら問題無いが、何か心配だったんだよ。」
「悪くはないです!寧ろ…心配してくれて嬉しいです。だから…大切な仕事後のプライベートタイムを一緒にいてもらうのは悪いとは思いますが、ぜひまだいて下さい!
取り急ぎ、夕食とってきます!」
そう言ったケヴィンは、すぐ部屋を出て行った。
「…なんか、悪いな。部外者の私が首を突っ込んで。」
と、フォルクハルトはエーファに視線を送りながら伝える。
「いいえ!ケヴィン兄さまと同じで、お時間を頂戴して申し訳ありませんが、有り難く思っております。
…済みません、こんな体勢で。」
「いいや?エーファ嬢は怪我人なんだから謝る必要は全くない。
ヘラ、と言ったか。私は騎士隊の司令官を務めるフォルクハルト=ゲルトナー。
私の監督不行き届きで、侯爵家の大切な令嬢に傷を負わせてしまい本当に申し訳ない。」
と、フォルクハルトは使用人であるヘラに向かって頭を下げた。
「ええ!?あ、頭をお上げ下さい!
あ、いえ!お言葉を述べてよろしいのでしょうか?え、エーファ様!?」
と、ヘラは立場のある貴族から頭を下げられた為焦りエーファへと助けを求める。本来であれば他家の使用人は、そこに居るのに居ない者と見なされるのが常である。それなのに、とどう対応すればいいのか涙を流していたヘラはびっくりし過ぎて涙も止まり、変わりに背中に嫌な汗が流れ始めた。
「フォルクハルト様、ご丁寧にありがとうございます。でも、フォルクハルト様のせいでは決してございませんわ。
ヘラが困っておりますから、どうぞ頭をお上げ下さい。」
「エーファ嬢、ありがとう。」
ようやくフォルクハルトが頭を上げると、ホッと一息つくヘラ。
「あぁ、それで…作業しながらで構わないかな?」
と言いながら、フォルクハルトは持って来たベッドにシーツを引き、整え出したのでヘラが驚き、自分がやると言った。
「そのような!私にやらせて下さい!」
「あぁ、ヘラは座っていなさい。これは私の仕事だ。というか、騎士隊では皆、これをやれなければならないんだよ。
入隊したての頃は、よく同室の先輩に叱られてね…」
と言って、シーツの皺を手際よく伸ばして素早く準備をした。
「…素晴らしいです。」
「お!本業の人に褒められるとは!
私も長く騎士隊に務めているだけはあるかな?」
ヘラが感想を述べると、戯けるようにフォルクハルトがそう言うので、エーファはクスリと口角を上げる。
「では、こちらへ移動しましょうか。」
とフォルクハルトが近づいて来たのでエーファはドキリとしたが、ここで意識してはと気にしないように留めてお礼を述べた。
フォルクハルトの腕が体に触れた時に緊張して視線を少し彷徨わせたが、先ほどオーラフが言っていた事を思い出し呪文のように繰り返す。
(私は丸太…丸太なの)
ケヴィンが運んでくれた時よりも、フォルクハルトはしっかりとした体型だからか安定し包まれているように感じたが、新しいベッドはすぐ目の前なのでエーファはすぐに下ろされる。
「どう?これで少しは話し易いかな?」
「はい…ありがとうございます。」
枕を十個と多めに持って来たようで、ヘッドボードの辺りに枕を五個ほど挟み、エーファがベッドに座って足を伸ばしても痛くなりずらいように調節してくれた。
「ちょっと多すぎたか?まぁ、尻に敷いてもいいし。
あぁ、しっかり洗ってあるし、使い終わったらまた洗うから自分の物のように使えばいいから。」
「はい。ありがとうございます。」
そう言いながら隅に追いやられていた、簡易的な折りたたみの机と椅子を出すフォルクハルトに、気遣いがとても嬉しいと、エーファは微笑みながらお礼を言った。
「よし!あとは、こっちだな。
今日の夕飯はなんだろうな?エーファ嬢は好き嫌いはあるか?」
フォルクハルトは質問しながら、ヘラがすぐ傍に居られるようにと机と椅子をエーファのベッドの傍に出して、ヘラに手で座ってと促す。
「ありがとうございます。」
お礼を言って、ヘラはエーファの傍の椅子へと移動する。
「私ですか?えーっと、食べられないものは特に無いです。好きな物は白身魚のムニエルです。」
「ほう?好き嫌いが無いとはいいことだ。
魚が好きなんだね。エルムスホルン国は魚より肉の方が多く食卓に並ぶけれど、今日はそれが夕飯にあるといいね。」
「ふふ、そうしたら嬉しいですが、ケヴィン兄さまはここはお肉が多くて嬉しいと言ってました。」
「確かに。魚だけだと体を使っている男共は食べた気にならないからか、肉は毎日出るんだ。」
「まぁ!」
「騎士隊の食堂の食事は口に合うといいが…
そういえば、魚が好きなら、王都にも魚を出す美味い店があったんだが行った事…はあまり出歩かないと言われていたから、ないかな?」
「え、どちらですか?一昨日と昨日は王都のお店で昼食をいただいたんです。確か、暖炉亭ってお店でした。」
「お!暖炉亭に行ったのかい?素晴らしい!
あそこは美味い上に王都の中心街にあるから結構流行っていただろう?」
「はい、お客さんはたくさんいました。でもすぐに入れたし、とても美味しかったです。ねぇ、ヘラ?」
「は、はい。お客の回転が速いからですかね?すぐ入れましたね。」
ヘラは、会話を振られて恐縮しながら言葉を選んで話した。
「へぇ…ヘラも?」
侍女も一緒に食べるのかと疑問を口にする。
「はい。私と同じものを注文していました。お肉料理も美味しそうだったけれど、ね?ヘラ。」
「そ、そうですね。いろんないい匂いがして、選ぶのに苦労しましたね。」
エーファは思い出しているのか楽しそうに答えたため、それが普通なのだと微笑ましく思いながらフォルクハルトは言葉を繋ぐ。
「確かに。あそこは何でも美味いから、いつ行っても私も迷ってしまうなぁ。」
「ここから近いですし、フォルクハルト様は良く行かれるんですか?羨ましいです。」
「いや、そんなには行かないな。
騎士隊では休みでも寮の食堂で食事が摂れるからなかなか行く機会は無いが、出掛けた時や領地からの帰りに寄るくらいかな。」
他愛もない話しをていると、扉が叩かれケヴィンが戻って来た。
「お待たせしました-!今日はまた、美味そうな料理です。
エーファも、食べられるかな?
あ、ありがとう、こっちに置いてくれるかい?」
そう言って、ケヴィンは両手に持ったお盆をフォルクハルトがちょうど準備してくれた机に置き、後ろから二つのお盆と飲み物を持ってついて来た新人騎士を中に案内する。お盆をあいた机に置くと、手伝ってくれた人は一礼し出ていった。
「一人じゃ無理で手伝ってもらったよ。」
そう言うと、フォルクハルトが礼を述べた。
「ありがとう、すまなかった。」
「いいえ!
では食べましょうか!エーファ、食べれる?って、あぁ、そんな感じにしてもらったんだね。フォルクハルト司令官ありがとうございました!
エーファ大丈夫?」
そう言うと、フォルクハルトは口には出さないが一つ頷いた。
ケヴィンがエーファのベッド際の机に、二人分を置く。
「はい、フォルクハルト様がやって下さいました。
ケヴィン兄様お食事持ってきてくれてありがとう。」
「私の分までありがとうございます。」
食事は、パンに魚のフライ、具だくさんの野菜スープに牛肉ステーキ、デザートにはオレンジがついている。
ケヴィンとフォルクハルトのを見れば、エーファ達と種類は同じだが倍以上量があった。さすが騎士隊に所属しているだけはあるのだと感心する。
「いやいや。気にしないで。」
「では頂こうか。」
四人は先に食事をする事にし、終わってから話を再開する事とした。
ヘラは、エーファの食事の介助をしてから、自分の食事をし始めるのだった。
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