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13. 結婚までの日
しおりを挟むあれから三日。
なんと!うちに使用人も、侍女も数人派遣してくれ、家の事をやってくれるようになったので、私はゆとりが持てるようになった。
そしてあいた時間で貴族の名前を覚えたり、礼儀作法の勉強を少しずつやっています。なんと、先生まで派遣してくれたのです。
それでも、クレールおばさまや、恵みの森でよく顔を合わせた、いろいろな事を教えてくれた人達に挨拶はしたかったから、恵みの森へは二度ほど行って、無事に挨拶が出来た。
特にクレールおばさまは、『自分の娘みたいに思っていたからねぇ。本当に良かったわ。幸せにおなり。』と言ってくれた。
他の会えた人にも、今までさまざまな食材と料理の仕方も教えてくれたから、お礼を伝える事が出来た。
寝る前は、侍女に全身マッサージと髪の毛を綺麗にしてもらっている。
お母様も、やってもらっている時はそわそわとしている。昔は商家の娘だった事もあり、新製品などを試しに使っていた事もあるのだとか。だけれど、結婚してからは慎ましい切り詰めた生活であったから、『貴族のご婦人みたいだわ。私までいいのかしら。』と言っているけれど、侍女達は『当然です!』と言っていた。
そして、使っている製品はお母様の実家で販売している物も含まれているみたいで、懐かしいとしきりに言っていた。
そのような生活をこなして一ヶ月。
結婚式となりました。かなり急ではあったけれど、フォルス様の年齢や、様々なご事情もあって、そうなりました。
フォルス様はかれこれ十回目ですから、本当でしたらしなくていいみたいでした。他の貴族の方には、報告だけで済ますそうです。
でも、優しい事に『アンリエッタ嬢は初めてでしょう?アンリエッタ嬢とのやりたいようにやりましょうか。もちろん、僕もアンリエッタ嬢の晴れ姿見たいからね。お義父様もお義母様も見たいでしょうから、家族婚しましょうか。』と言って下さいました。
やはり、なんというかフォルス様は心お優しいです!!
まぁ、私も住み慣れたあの家を、家族と離れて出て行くのは淋しさもあったけれど、やっぱりワクワク感もありました。
家族の為に結婚しなくちゃ!って思っていたけれど、当初何となく考えていた相手よりもとても良さそうなフォルス様だったから余計に楽しみなのかもしれないわ!
それに…侯爵夫人になる為に、お勉強をするのですって。
何だかんだ言っても学院に通いたかった私。
これからはテイラー侯爵家のお屋敷に家庭教師の先生が来てくれるのでお友達は出来ないけれど、それでも学べるって嬉しいのです。
最低限の読み書きや算術は、お父様やお母様から教わってはいたけれど、他の礼儀作法や、諸外国の言葉、貴族の人達の名前などもまだまだ覚えないといけないので大変ではあるけれど。
でも、やりがいもありそうだわ!
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