Venus And The SAKURA

モカ☆まった〜り

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マイカ帝国編

0150 結婚の儀

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 バレットとマリーの婚約を報告するために二人はシェラハ王国に戻っていた。どういう訳か付き添いに俺と玲子が選ばれたのだけど。

 普通、親なら一度は自分の娘を下さいと言ってくる輩は色眼鏡で見るものだが、そこはヤヌス王国の国王という事もあり、勇者桜花が見届け人としているのだから大丈夫ですと、あっさりと婚約を認めて貰った。

 結婚の儀は半年後に決定した。

 何故半年後になったのかと言うと、新たに女神クリス・サリーナを祭る神殿を作りその神殿で挙式を挙げたいとのマリー王女の強い希望もあり、レストランミツヤシェラハ王国店開業の為に準備の時間もあったからだ。

 俺はローズを連れてシェラハ王国に入ることにした。料理スキルの高い人、給仕を任せることが出来る人、店長候補を探すためである。出来るだけシェラハの人たちで賄いたい。

 料理担当の人材は意外にもあっさりと見つかったのだが、『傭兵団員』だった。
 ダメ元で声を掛けてみたが、傭兵の仕事に誇りを持っているとの事だったので無理強いはしたくない。諦めることにした。

 次にスラム街を探してみるのだが、シェラハ王国は体制がいいのかスラム街がない。仕方なしに募集をしてもらえるように王宮関係者にお願いをしておいたら王宮の宮廷料理人が手をあげた。

 理由は有名レストランの味を覚えたいからという事であって、この人には宮廷とレストランと掛け持ちをしてもらう事にした。しかし、定住の調理人が欲しい所である。

 あまり時間を掛けたくないのですがと宮廷に相談に行けば、レストランミツヤで働くことは宮廷で働くものと同じ待遇、所謂『国家公務員』とするという条件で公募をすると大勢の希望者が殺到した。

 調理スキルが高い人に限定されるのだが、リリアほどではなくても調理スタッフと同程度のレベルの人が数人いたので、この人達を採用。給仕も同時に採用した。

 店長候補は商人ギルドにお願いをしておいたので大丈夫だろう。
採用した人材全員を連れ、ヤヌス王国に帰国した。

 嫁達に名付けはしないのですか?と聞かれたのだが、シェラハ王国でも神殿を作るのでそこの神官に任せようと思う。これ以上はポンポンと嫁を作りたくないし、神殿で祈ればレベルも上がるだろう。

 覚えてもらうメニューに関してはレストランミツヤでは100以上あるので、さすがに無理がある。とりあえず10種類のメニューを覚えて貰い、半年間で完璧に近い状態に持って行きたい。

 料理指導はリリアに選抜してもらい、レストランミツヤで働きながら覚えて貰う事にした。給仕指導は茜・いろは・みどりのニンフ達に任せることにして俺はレストランを後にした。

 またシェラハ王国に戻って来た。今度はリリアを連れての入国だ。
 と言うのも新しいレストランの厨房の設計の為である。こればかりは勝手に作る訳には行かない。リリアが厨房の設計注文をしていると同時に玲子がホールの設計、内装の相談をしていた。今度のレストランミツヤはキャパ200人位。2号店と同じぐらいなので感覚を掴むのは容易そうだ。

 次は食材の確保。
 シェラハ王国は農業、畜産業も盛んで問題なし。後は育てる野菜や牛の手配。田畑の管理や畜産の管理は第二王子が担当してくれることもあり、多くの農夫たちも集まった。こっちの担当は二ホン国に任せることにして、軌道に乗るまではヤヌス王国、二ホン国からの輸入と言う形で収めよう。

 次は神殿関係だ。
 シェラハ王国にも神殿はあり、神官長もいる。ただ、神官長はサリーナと繋がっている訳ではないので、一度、ヤヌス王国に来てもらう事にした。
 神殿にお連れし、ゼノン司祭に引き合わせる。本物のクリス・サリーナ像を初めて見た神官長は驚き、更に俺のスマホのスピーカーを通じてサリーナの声を聞かせる。サリーナから祝福と名前を授かった神官長はこれでサリーナと繋がりを持つことが出来、国民に名前を付けることが出来るようになった。神殿の大きさから言ってシェラハ王国一の神殿となるだろう。建物のデザインも神官長にお願いをしておいた。

 なんにしても半年という時間は短い。非常に短い。全てがあわただしく過ぎて行った。



 一方、主役のバレットとマリーはと言うと・・・。

「はい、あ~ん♡」

「あ~ん♡」

 二人でのんきにクロゲワギュウステーキを食べている。俺が顔を出すと「忙しい、忙しい!」と言っているが、姿を消すとすぐにイチャイチャしている。良い夫婦になれよ。

 ウェディングドレスや指輪、衣装などは商人ギルド本部・ギルドマスター代行のサウラさんに一任してある。ロイヤルウェディングに関われると本人も気合十分だ。

 ヤヌス王国の傭兵団も大忙しである。ロイヤルウェディングに関する事で連日会議なんだとか儀式の式次第に沿っての演習や警護に関しての洗い出しなど盛りだくさんらしい。

 そして、なんやかんやで半年後。

 バレット国王・マリー王女の婚礼の儀が執り行われる日。
 通常、マリー王女が嫁ぎに来た場合、結婚式は新郎がいるヤヌス王国だけで良いのだが、バレットが気を効かせてシェラハ王国でも婚礼の儀を行う事になった。

 心配されていた天気もこの日は良好。

 宮殿からは正装をしたバレットと純白の生地に金糸の刺繡、ダイヤが飾られたティアラのマリーが出て来た。
 二人は馬車に乗り神殿へと向かう。道中、何人もの国民の歓声を浴びながら馬車は走る。神殿にてゼノン司祭が行事を執り行うと神殿内はシンと静まり返った。

 俺はスマホのスピーカーをオン!サリーナの言葉を伝える。

「私は女神クリス・サリーナです。バレット、この度は結婚おめでとうございます。またマリー、貴女は夫となるバレットを支え続けるのですよ。そして、桜花を信じるのですよ。」

『はっ!』

 結婚の儀が終われば国民にお披露目。神殿の三階にあるベランダに二人が出ると歓声が沸きだった。その声に応えんと手を振る二人。そしてキスをした。

 最後は白馬が引くオープンタイプの馬車に乗り換えると王都を一周する。
 おめでとう!お幸せに!の国民の声が王都内に響き渡りパレードは終了した。

 それからは晩さん会が三日三晩行われる。
 ここで、料理はレストランミツヤと二ホン国が担当する。

 俺達がいる国ではケーキ入刀って儀式をするのですよと、3m程の高さのウェディングケーキを出し、初めての共同作業を無事に終えた。

 各国や領土を持つ貴族達など来賓達が祝いの席で酒を酌み交わす。来賓の中にはマイカ帝国のウォール副大臣の姿もあった。今回は公式での参加らしい。平和実現の為、今後も交渉を続けて行きましょうとバレットが挨拶をしているとマリーがすかさず、よろしくお願い致しますと頭を下げていた。

 マリーは席を立ち、来賓たちがいる席に足を運び、一人一人に挨拶をしている。王妃と言う所に胡坐あぐらを掻かず、夫を支えようとしているのが良く解る行動は好印象だ。




 結婚の儀が終わり四日後。

 今度はシェラハ王国での結婚の儀を執り行う。
 正装のバレットは同じとしてもマリーは違うウェディングドレスとティアラである。どうやら伝統の物なのだろう。やや独特のデザインである。

 神殿での結婚の儀でのサリーナの声にシェラハ王国の人たちは驚きを隠せず、全員が膝まづいてしまった。

 ここでも宴は三日三晩続くのだが、ここでレストランミツヤシェラハ王国店のスタッフで調理と給仕をすることになる。初仕事がロイヤルウェディングなので皆が気合が入っていた。

 さてさて、料理の反応は・・・。来賓の方々から大絶賛が寄せられていて、ひとまずは大成功!スタッフ皆が喜んでいた。

 しかし、メニューの数は十種類だけなので十分ではなく、その分、リリア達が頑張り、二ホン国の料理の数も多く出ていた。

 ここではバレットが席を立ち、様々な貴族などに話しかけている。そしてバレットの横にはマリーの姿もあった。

 さて、両国での結婚の儀もつつがなく終わり桜花達が住む日本では当たり前の『ハネムーン』だが、生憎、この世界には習慣がないようだ。

 本来ならば、すぐに仕事!なのだが、バレットを説得してハネムーンに行けと言った。場所は・・・『二ホン国』だ!そこの温泉にでも浸かってゆっくりとして行って欲しい。俺はリョウタに連絡を取り、すぐに手配をしてもらった。

 本来ならば片道一ヶ月はかかる道のりだけど、転移魔法一発で送り込んでやった。帰りはリョウタが送ってくれるだろう。




 ベルサイユ宮殿にて。

「え~、今回はバレットの結婚式、本当にお疲れさまでした!明日はレストランミツヤも傭兵もお休みにして今夜は宴会をしたいと思う!ということで、はいドーン!」

 二ホン国のリョウタとカレンさん降臨!片手に鯛、片手に日本酒でお出まし!

 皆の歓声に応えてリョウタは大きく手をあげる。宴会の開始だ!

「兄者!お疲れさまでした!」

 リョウタが日本酒を注ぎながら俺に労いの言葉を掛けて来た。
 
「お前もな。大変だったろう?」

「いやいや、お陰で国交も広がりますから問題なしですよ!」

「カレンさんもお疲れ様です!今後もシェラハ王国での指導もありますけど、よろしくお願いします!」

「畏まりました!でも楽しいですわよ!」

「今日は飲んで騒ぎましょう!」

 ベルサイユ宮殿の宴会は夜遅くまで開かれるのであった。

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