デジタル・リボルト~ディストピアからへの英雄譚~

あかつきp dash

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◎二年目、四月の章

■里奈は声高らかに言った。もう許さないと

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「やめて……」

 里奈は詰まりそうになる声を必死で絞りだそうとする。

「もうやめて!」

 やっと出たひと声に周囲の注目が集まる。

「倉部十蔵、だったわね。その笑いをやめなさい。ついでにその姿を金輪際、見せないと約束なさい」

 倉部はピクリと眉を動かして一歩前に出てくる。

 里奈は一方でいまにも逃げだしたい衝動をぐっと堪える。

「涙目になって言うことかぁ? だがなぁ、雑魚ザコが俺に指図するのはいただけねぇ」

 倉部は里奈と由芽を舐めるようにして交互に視線を向けてくる。

「決めたぜ。この男は徹底的にボコす。それから男の前で小娘二人は俺が直々にたっぷりと可愛がってやるよ」

 想像もしたくない話だ。聞いただけで悪寒が走る。

「賭けろよ、てめえのすべてをな」

 決闘を受けるかどうかのシステムメニューが開く。

 倉部は余裕の笑みを浮かべながら里奈と由芽が目を見開くような金額を賭けてきた。

「じゃあ僕はこれくらいで」

 桁の見間違いではなかろうかという金額が久遠から提示される。

 これには倉部も絶句していた。

「ワンパターンなんですよ、あなた方は」

 つまり倉部の全財産は久遠によって把握されてしまったということのようだ。

 しかもポーカーフェイスを保てないのだから、勝負にすらなっていないということだ。

「いまからルールを変えますか?」

「そっちこそハッタリかましてるんじゃねえぞ!」

 会話にもならないなと久遠は目を細めることで語っている。

 久遠が決闘を了承すると同時に倉部が襲いかかってくる。ログイン前に相手を殴り倒して、強引に勝利をもぎ取るつもりだろうか。

 それを久遠は体捌たいさばきで右に避けると同時に倉部に足払いをして転倒させる。

「あなたは何がしたいんですか?」

 久遠は心底呆れてる様子だった。

 対して倉部は唇をワナワナと震わせて顔を真っ赤にしている。メンツにも賭けて退けない状況に自身で陥れたのではないだろうか。

 倉部は決闘を了承すると同時に獣のような咆哮をあげる。

 これがゴングとなった。
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