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◎二年目、六月の章
■夜長に彼氏彼女の間で起こること
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案外と質素な夕飯を終えて、真鈴は寝室に敷かれた布団に寝そべっていた。
あの少年は真鈴の宿泊申請をしてくれていた。夜に出歩くのは危険なのだという。
「じゃあ君は安全なの?」
真鈴の完全な独り言だ。久遠はいまリビングにいる。
真鈴には寝室を譲り、少年はソファで寝るのだそうだ。
これで自分は紳士的だとでも思っているのだろうか。生意気な少年だ。
これが少年を少年たらしめているに違いない。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。少年のためになど所詮は言い訳。
我が侭を通すための理由が欲しいだけだ。
「久遠くん、ちょっといい?」
布団から起きあがりリビングにいる久遠へ声をかける。抑揚なく元気がなさそうに振る舞う。
この少年には甘えた感じを出すより、こちらの方が効くだろう。
「どうかしましたか?」
――ほら。やっぱりだ。
予想が確信に変わる。
床をぎいぎいと軋ませながら足音が近づいてくる。その間にバスタオルをはだけやすいよう細工する。
「大丈夫ですか?」
背後から久遠が声をかけてくる。あえて返事は返さない。
久遠が右手を差しだしてくるのを横目で確認する。
あとは瞬く間のこと――。
真鈴は左手を伸ばして久遠の右手を掴む。
それからはくるりと一八〇度まわって、重力に従うまま後ろに倒れこむ。
「ちょっ……」
久遠が思わず声を漏らし、擦れる布の音がする。
するとどうだろうか。久遠はちょうど真鈴を押し倒す体勢になる。
うまくバスタオルもはだけてくれている。薄暗くても久遠には真鈴の白い肌がよく見えていることだろう。
久遠がゴクリと喉を鳴らす。
「何のつもりですか?」
少年の声は震えていた。状況が呑みこめないとかそんなところか。
「引っかかった」
真鈴は無邪気に笑ってみせる。
「からかうなら――」
そう言いかける久遠の唇を二本の指で抑える。
「君は私をここに連れこんだ。私もそれを受け入れた」
「あなたが泊まる宿がないっていうから……」
久遠の声は小さくなる。
「どうでもいいでしょ」
それよりも――。
「いつまで服着てるつもり?」
あの少年は真鈴の宿泊申請をしてくれていた。夜に出歩くのは危険なのだという。
「じゃあ君は安全なの?」
真鈴の完全な独り言だ。久遠はいまリビングにいる。
真鈴には寝室を譲り、少年はソファで寝るのだそうだ。
これで自分は紳士的だとでも思っているのだろうか。生意気な少年だ。
これが少年を少年たらしめているに違いない。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。少年のためになど所詮は言い訳。
我が侭を通すための理由が欲しいだけだ。
「久遠くん、ちょっといい?」
布団から起きあがりリビングにいる久遠へ声をかける。抑揚なく元気がなさそうに振る舞う。
この少年には甘えた感じを出すより、こちらの方が効くだろう。
「どうかしましたか?」
――ほら。やっぱりだ。
予想が確信に変わる。
床をぎいぎいと軋ませながら足音が近づいてくる。その間にバスタオルをはだけやすいよう細工する。
「大丈夫ですか?」
背後から久遠が声をかけてくる。あえて返事は返さない。
久遠が右手を差しだしてくるのを横目で確認する。
あとは瞬く間のこと――。
真鈴は左手を伸ばして久遠の右手を掴む。
それからはくるりと一八〇度まわって、重力に従うまま後ろに倒れこむ。
「ちょっ……」
久遠が思わず声を漏らし、擦れる布の音がする。
するとどうだろうか。久遠はちょうど真鈴を押し倒す体勢になる。
うまくバスタオルもはだけてくれている。薄暗くても久遠には真鈴の白い肌がよく見えていることだろう。
久遠がゴクリと喉を鳴らす。
「何のつもりですか?」
少年の声は震えていた。状況が呑みこめないとかそんなところか。
「引っかかった」
真鈴は無邪気に笑ってみせる。
「からかうなら――」
そう言いかける久遠の唇を二本の指で抑える。
「君は私をここに連れこんだ。私もそれを受け入れた」
「あなたが泊まる宿がないっていうから……」
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「どうでもいいでしょ」
それよりも――。
「いつまで服着てるつもり?」
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