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抱かれたい!!
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ふと思い立って神社の境内に上っていった。
小川沿いの道から続く石段の上にその神社がある。
存在は知っていたが、初詣でも行ったことがない⋯幼い頃に親友と境内で遊んでいた記憶があるが、本気のお詣りをした記憶はない。
だが、なぜかこの神社にお詣りすべきだとの確信があったのだ。
そこはもう神域なのだろう。
街の喧騒が届くことはなかった。
ふと、賽銭が必要かと思ったが小銭など最近は持ち合わせていない。
命金ではないが、定期券の裏に差し込んであったお札を取り出し、賽銭箱に落としていた。
(抱かれたい!! 優しく、激しく⋯ 僕を淫らに乱して欲しい♪)
僕は⋯
僕は男なのに、女のように抱かれ、淫らに乱れさせてもらいたかった♪
何でそんな事を思うようになったのか、明確な理由などない。
いつの頃からか、僕は女を抱くより、女として抱かれたいと熱望するようになっていた。
とはいえ、僕は「男」である。
簡単に「女」になることはできない。
そこまでする意思もない。
だから、神様に願えば簡単に「女」になって抱いてもらえるようになる⋯などと考えてしまったようだ。
(久々に賽銭を奮発してもらえたなぁ⋯)
それは神様からの言葉だった。
なら、僕が抱かれるようにしてもらえますか?
(とは言え、今はあまりチカラもないからね♪)
どんな形でも良いです。
賽銭が少ないのならアルバイトしてでも⋯
(そこは考えても良いかな?
ここも大分荒れ放題だからな⋯)
な、何でもします!!
だから⋯お願いします!!
(ならば、お社に置いてある服に着替えて境内の落葉を纏めてくれぬか?)
何でもすると言った手前⋯って、着替えって巫女服!?
コレって僕が着たら女装でしかないんじゃない?
(ここに参拝に来る者など⋯誰に見られると思う?)
こうして巫女服に着替えて、境内を掃いていった。
慣れれば巫女服も女装とは思えなくなり、自然に振る舞うことができた。
また、雑巾とバケツがあったので、ついでにお社を拭いてやった。
(よしよし、上出来。褒美をやろう♪)
その言葉とともにあたりが光に包まれた。
それは魔法少女の変身バンクのように巫女服が掻き消えると、リボン状のものが巻き付いてきた。
「あっ!!」
驚きにあげた声は甲高い女声に聞こえた。
輝きが収まった。
?!!
僕は再び巫女服を着ていた。
が、その胸は確実に膨らんでいる。
「どうだ?コレで良いのだろう?」
声のする方を見ると、そこに「僕」がいた。
「さぁ、抱いてやるぞ。」
そう言われたが、僕にはまだ事態が飲み込めていなかった。
「お前はワシに『女になって抱かれたい』と願ったであろう?」
僕はうんと首を縦に振った。
「今、お前は『女』になっているな? だからつぎにお前を抱いてやれば望みは叶うであろう?」
確かにそうなのだが⋯
「なんで『僕』なの?」
「それしかチカラがないのだよ。ワシの実体を女として顕現させ、お前の意識を入れることでお前を『女』にした。
次にお前を抱くための肉体が『お前』のしかない。そこで、ワシの意識をそこに入れたのがこの状態じゃ。
これでワシに抱かれればお前の望みは叶うのだろう?」
確かにそれで問題はないのだと思う。
目の前に「僕」がいた。
「さぁ♪」
⋯
気が付くと僕は独りだった。
僕は「女」のままであり、「僕」はどこにもいなかった。
「僕」を追いかけようとしたが、結界に阻まれて僕は境内の外にはでられなかった。
僕は今日も巫女服を着て境内を掃除する。
もしかしたら「僕」が来て、またご褒美をくれるかも知れないから⋯
小川沿いの道から続く石段の上にその神社がある。
存在は知っていたが、初詣でも行ったことがない⋯幼い頃に親友と境内で遊んでいた記憶があるが、本気のお詣りをした記憶はない。
だが、なぜかこの神社にお詣りすべきだとの確信があったのだ。
そこはもう神域なのだろう。
街の喧騒が届くことはなかった。
ふと、賽銭が必要かと思ったが小銭など最近は持ち合わせていない。
命金ではないが、定期券の裏に差し込んであったお札を取り出し、賽銭箱に落としていた。
(抱かれたい!! 優しく、激しく⋯ 僕を淫らに乱して欲しい♪)
僕は⋯
僕は男なのに、女のように抱かれ、淫らに乱れさせてもらいたかった♪
何でそんな事を思うようになったのか、明確な理由などない。
いつの頃からか、僕は女を抱くより、女として抱かれたいと熱望するようになっていた。
とはいえ、僕は「男」である。
簡単に「女」になることはできない。
そこまでする意思もない。
だから、神様に願えば簡単に「女」になって抱いてもらえるようになる⋯などと考えてしまったようだ。
(久々に賽銭を奮発してもらえたなぁ⋯)
それは神様からの言葉だった。
なら、僕が抱かれるようにしてもらえますか?
(とは言え、今はあまりチカラもないからね♪)
どんな形でも良いです。
賽銭が少ないのならアルバイトしてでも⋯
(そこは考えても良いかな?
ここも大分荒れ放題だからな⋯)
な、何でもします!!
だから⋯お願いします!!
(ならば、お社に置いてある服に着替えて境内の落葉を纏めてくれぬか?)
何でもすると言った手前⋯って、着替えって巫女服!?
コレって僕が着たら女装でしかないんじゃない?
(ここに参拝に来る者など⋯誰に見られると思う?)
こうして巫女服に着替えて、境内を掃いていった。
慣れれば巫女服も女装とは思えなくなり、自然に振る舞うことができた。
また、雑巾とバケツがあったので、ついでにお社を拭いてやった。
(よしよし、上出来。褒美をやろう♪)
その言葉とともにあたりが光に包まれた。
それは魔法少女の変身バンクのように巫女服が掻き消えると、リボン状のものが巻き付いてきた。
「あっ!!」
驚きにあげた声は甲高い女声に聞こえた。
輝きが収まった。
?!!
僕は再び巫女服を着ていた。
が、その胸は確実に膨らんでいる。
「どうだ?コレで良いのだろう?」
声のする方を見ると、そこに「僕」がいた。
「さぁ、抱いてやるぞ。」
そう言われたが、僕にはまだ事態が飲み込めていなかった。
「お前はワシに『女になって抱かれたい』と願ったであろう?」
僕はうんと首を縦に振った。
「今、お前は『女』になっているな? だからつぎにお前を抱いてやれば望みは叶うであろう?」
確かにそうなのだが⋯
「なんで『僕』なの?」
「それしかチカラがないのだよ。ワシの実体を女として顕現させ、お前の意識を入れることでお前を『女』にした。
次にお前を抱くための肉体が『お前』のしかない。そこで、ワシの意識をそこに入れたのがこの状態じゃ。
これでワシに抱かれればお前の望みは叶うのだろう?」
確かにそれで問題はないのだと思う。
目の前に「僕」がいた。
「さぁ♪」
⋯
気が付くと僕は独りだった。
僕は「女」のままであり、「僕」はどこにもいなかった。
「僕」を追いかけようとしたが、結界に阻まれて僕は境内の外にはでられなかった。
僕は今日も巫女服を着て境内を掃除する。
もしかしたら「僕」が来て、またご褒美をくれるかも知れないから⋯
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