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獣軍連邦潜入編
72.噛み痕と記憶
しおりを挟む舌はまるで噛みつくところを確認するように、私のうなじをぬるぬると舐め濡らした。ふーふーっと荒い呼吸が肌を犯す。
「いいか。俺は、離婚なんてしねえ」
低く苛立ちを抑制した声が、そう告げてくる。上半身を逸らしていた私が、逃げるように頬をぺったりとシーツに埋めてもなお追いかけてきた。
「だが、その……あれだろう?狼は、貞淑さを重んじるのだろう?私のようなビッチで、肉便器で、男に足を開くだけしか能のない尻軽の肉オナホは、モノ扱いでちょうどっ……ったぁ……っ」
噛んだ!この狼、私を噛んだぞ!!私は何もしてないというのに!!
ぐるるる、と唸り声が大きくなる。皮膚に食い込んだ歯が痛い。裂けるまではいかないが、これだけ酷く噛まれると、またひどく鬱血した痕が残ってしまう。
み、見えない場所につけてもらおうと思ったのに!首ではずっと、スカーフを巻いておくしかないではないか!
「な、っなんで、噛む?見える場所には、孤児院にいる間は、もう付けない約束……っ」
ぎりぎりと力をこめられて、私の身体は逃げを打つが、狼は許してくれない。肩を痛いぐらいに掴まれて、ようやく狼は私のうなじから口を離した。
ぺろぺろと噛んだ場所を舐めているが、じんじん痛くて熱い。押し黙っていた狼が、急に口を開いた。
「……お前、ビッチなんて言葉、どこで聞いた?」
「ひ、人を思い切り噛んだあとに、言う言葉がそれか!謝れ!」
「いいから答えろ。あと肉オナホとか、そこらへんの言葉、どこで聞いてきた?」
怒りが鳴りを潜め、代わりに訝しがる色が強くなる。起き上がった狼に引きずられるように身体を起こし、ユストゥスの胴を挟むような形で向かい合うように乗せられた。もっと怒っているかと思っていたが、狼の目にはどこか焦りが見える。
すんすんと鼻を鳴らしながら、薄く息を吐いた。目つきが怖い。いつも目つきが悪いが、今日はいつにも増して、目つきが悪い。
「このベッド……前にジュストからした、男の匂いがする。部屋に誰を入れた?」
そう言われて、私は目を見開いた。
「へ、部屋?今朝、ギィスが押し入ってくるまで、部屋には誰も入れてないぞ?トイレもないから、部屋の外には出たが、鍵もかけたし、すぐ戻ったぞ。食事や水は運んでもらったし、ここしばらくは勝手に鍵が外れるようなこともなくてだな」
「鍵が外れる?……お前、今日を含めて4日間、何があったか話せ!」
「うるさいぞ!耳元で騒ぐな!怖いっ!」
「……わりぃ」
ユストゥスはようやく謝ってくれた。怒気が失せて、いつもの私の狼に戻っている。良かった。しかし、おまんこするような空気ではない。それが少し悲しい。
黙って抱きついていると、話せとせっつかれたので、放置した縫物や編み物の話や、暇で筋トレをしていた話、子供たちが外で騒いでくれていた話をする。いつどこでどうトイレに行ったのかや、しきりにベッドの匂いについて聞かれたが、知らないものは知らないのだ。
首を振る私に、ユストゥスは考え込みながら唸っていた。
「……お前、部屋に篭ってる間は、栄養剤使うって言ってたな。あと何本残ってる」
「1日1本で事足りるものを、持たされたのは5本だが、1回は旅で使って、篭ってから3日だから……1本ではないか?」
「なんで疑問形なんだ。出してみろ」
「面倒だな……わかった、出す。出すから唸るな!」
なんなのだいったい。ユストゥスが何を気にしているかわからない。狼の馴染んだ体温が離れることを名残惜しく思いながら、ベッドの下からトランクケースを引っ張り出す。鍵を外して開けてみれば……どうしたことだろう、栄養剤が4本もある。
「ユストゥス」
「なんだ」
「栄養剤が減ってないぞ?なぜだ?」
「……見せてみろ」
ベッドから降りてきた狼が、私のトランクを覗く。ポーションに模した栄養剤が、そこに収まったままなのを見て、表情を険しくした。
「3日もお前が……魔肛持ちが、精液をもらわずにいれるわけがない。死にはしねえが、腹が減るし、さすがにやつれる。だが……」
何かを確認するように、伸ばされた手で頬を触れられた。ぺたぺたと身体を撫でまわされる。唇も揉まれたので口を開ければ、ちゅっと軽くキスをされた。ふふ。もっとしろ。
「お前……」
首に腕を回して背伸びをしながらキスをねだると、やや呆れながらちゅっともう一度だけキスをした。だが、だいぶなおざりだ。
でもユストゥスが言いたいことはよくわかる。
私が、何かを食べていることに、ユストゥスは気を揉んでいるのだ。
私などは、非常食の栄養剤が残っていて幸運だったとしか思わないが、急に栄養剤の話を持ち出したことといい、ユストゥスは私が誰かと交尾をしていることを、半ば確信していたのだろう。そう思うと、おぼえのない相手に身体を暴かれているということに、少しだけ手足の先がひんやりした。
ユストゥスは何かを目まぐるしく考えているのか、私を抱き上げながら、視線を合わせずに私の尻と尾を揉んでいる。ベッドに腰掛けながら、視線を合わされた。
「もう一度聞くぞ。誰からビッチとか、肉便器とか、その辺りの言葉を聞いたか、覚えてるか?」
改めて問いかけられて、私は首を傾げた。だれから、聞いたかと言われれば……。ゆっくりと記憶を探ると、くらりとめまいに襲われた。
だれ?だれ、だったか。
頭に触れる仕草をすると、私を抱くユストゥスの腕に力が篭った。頭が揺れて、ユストゥスと視線が合わない。
「……肉棒が、よく、しゃべる……」
「……肉棒?」
オウム返しに問われて私は頷いた。なぜ忘れていたのだろうか。あの肉棒は、変な時間帯にふらりと現れる。日中なときもあったし、深夜のこともあった。
そうだ、あれは私の餌だ。だから、1日に最低でも一度は姿を現すのだ。
「そう、このぐらいの長さでな。太さはこれぐらいで、サイズはなかなかなのだが、ものすごくド下手なおちんぽなのだ。いくら魔肛と言っても、ああも乱雑にかき回されると良くもないということを、初めて知った」
手で大きさや長さ、太さを表しながらユストゥスに教えてやる。
あのおちんぽは、駄目なおちんぽだ。思い出しているとすぐに、もっと素晴らしいおちんぽが、私の脳をいっぱいにしてくる。頬をユストゥスの胸にすり寄せながら、私はうっとりと目を細めた。
「その点ユストゥスのおちんぽは、大きさも硬さも太さも、どれも一級品だなっ。だが、お前はおちんぽだけではないぞ?大きい身体にすっぽりと包まれると安心するし、キスも上手いし、エッチも天才的だ。私など、お前に触られると、すぐによわよわのおまんこになってしまう。私の旦那様はエッチが上手でよかったと、あの雑魚チンを食べるときにはいつも思うのだ」
改めて感謝してしまう。本当に私は良い旦那様を持ったものだな。
これでユストゥスがエッチが下手だったら……あまり考えたくはないが、こいつに良いところなどほとんどない。キスが上手くてたまにかっこよく見えるだけの、ただの獣人ではないか。
やっぱりユストゥスは私のおまんこにぴったりとはまるおちんぽを持っていてこそだな。
私が狼と幾度となく繰り返した性行為を思い出していると、ユストゥスの眉間にしわが寄った。顔は何やら不機嫌そうなのに、尾はぱさぱさと喜びを現わして揺れている。
「おま……ありが、とう。すごく、ものすっごく聞きてえけど、今は俺の話はいいから。もっと教えてくれ、その肉棒のこと」
なんだ、雑魚チンのことがそんなに気になるとは……ユストゥスは変な趣味があるのだな。私は頭がふんわりしたまま、そんなとりとめのない感想を持った。
「肉棒は……私が少し本気になれば、すぐにびゅーっと精液を吐き出すのだけが利点だ。あんな低レベルおちんぽは見たことがない。騎士見習いレベル以下だ。それから比べると、寮の奴隷たちも、ドゥシャンもみんな素晴らしかった……それを知れただけでも、あの肉棒に意味はあったのだ……。私が下手くそ、雑魚チン、グズチンなどと呼ぶせいか、すぐにビッチ、肉便器、オナホ、と言い返してくる」
雑魚やグズという言葉は、孤児院で覚えた。周辺環境があまり良くない地域にある孤児院だけあって、先生方は言葉は綺麗なのだが、子供たちがよく変な言葉を外から拾ってきてしまうらしい。下品な言葉だから使わないように、と言われたが、私を貶してくる肉棒に使うにはちょうどいい。
肉便器、という言葉の意味は分かるのだが、ビッチやオナホはおそらく蔑称なのだろう。肉棒が見下しながら言うからな。意味など知らずともニュアンスは理解できる。……ユストゥスに意味を聞いたら教えてもらえるだろうか。怒られそうだ。あとでエリーアス様にでも聞こう。
「そいつの顔は覚えてるか?」
「……さて、顔が付いていただろうか?悪いが記憶にない。私のおまんこにすぐに負ける、よわよわのおちんぽの記憶しかない。終わったら終わったで、笑って蹴りだしてしまうからな。だが、肉棒は文句を言う割には学習するのか、少しだけうまくなってやってくるのだ。面白い」
顔を見ても思い出せる気がしない。なぜだろう。淡々と告げるわたしより、ユストゥスの方がよほど顔色が悪かった。ユストゥスは眉間にしわを寄せたまま、私の肩や背中を撫でた。大きな手だ。触られると嬉しい。もっと撫でろ。
「なんで、そいつの相手してんだ?」
「なぜ……私の餌だから?」
「餌?」
「愛玩動物には、えさ、を……あれ?」
この話をしたのはご主人様のはずなのに、肉棒のことは思い出せても、ご主人様のことは全くと言っていいほど、脳の中でまとまらない。姿かたちも、存在すら、私はユストゥスに告げる言葉が思いつかなかった。『ご主人様』の単語でさえ、脳内でほどけていく。
言葉を失った私に、ユストゥスの唸り声が大きくなった。
「だめだ、もうお前をここには置いておけない。ドゥシャンか、俺のところに越せ」
腹の底から絞り出すような声だった。だがその言葉に対して、私は首を横に振る。
「なぜ。私は犯人を捕まえるために、軍に行かねばいけないのだ。傭兵になっている暇などない。さっきの軍人、私を軍に入れてくれないだろうか。幼児は軍人になれると思うか?」
ユストゥスは細い吐息のようなため息をついた。
「クウ……それはどこで知った?軍が犯人だなんて、孤児院に居たって知る機会はないだろ?」
「どこで?……、…………わか、わからない……ユス、もしかして私は、少し、変なのだろうか?」
ぞわりと寒気がした。当たり前と思っていたことが変異している。震えながら抱き着くと、強く、骨がきしむような強さで抱き締められた。
「あの黒豹もだめだ。お前には食わせない。……アーモスを食えアーモスを。用意してやるから。いいかクウ、今後は俺が決めた、俺が許した相手だけ、食べろ。……その肉棒とかいうやつにも、今後は2度と、お前の身体を触れさせるな」
「でも」
「でもじゃない、クウ。俺の言ったことに、間違ったことはあったか?」
優しく言い聞かせるような言葉は、私の脳に染み入ってくる。私はユストゥスの胸板に顔をうずめたまま、否定を表すように首を横に振った。
間違ったことなど、一度もない。ユストゥスに任せておけば安心だ。竦んだ手足に、血の気が戻るような気がした。
「ふふ……アーモス、約束だぞ?前に旅路では食べれなかったからな。今度こそだ」
「ああ。わかった」
「その前に……お前と」
エッチしたい、と誘う前に、部屋のドアがノックされた。ユストゥスはそれを知っていたように、私の服を拾い、押し付けてくる。
「交尾はあとだ。ベギアが来た」
くっ……!間に合わなかったか。悔しい。しぶしぶと服を身に着け終えると、それが終わってからユストゥスがドアを開いた。渋い表情の美形が、オリヴァー先輩の腰を抱いて立っている。
「そこの幼児に、なんてことを言わせているんですか、ユストゥス」
「人払いしてくれて助かったぜべギア。俺のお嫁様の言動は、大目に見てくれ」
会話を聞くに、どうやらこの美丈夫は、外で待っていてくれたらしい。しかも獣人の耳の良さで、会話は筒抜けだったようだ。
ユストゥスが私のことを、嫁、と口にした瞬間、やや男の視線に侮蔑の色が篭ったが、ユストゥスは気にせずにオリヴァー先輩にも「よお」と親しげに声をかけている。
「それでベギアフレイド、この人族の美人さんは、お前の恋人か?匂いがぷんぷんしてるけど」
あ。何となくオリヴァー先輩に対して距離があるなと思ったが、そうか、先輩は隠密行動中か。考えてみれば私もその筈だったな。なにも、気にしていなかった。
しかし、それならば、私もオリヴァー先輩のことは知らぬふりを……できなくないか?名も呼んでしまったし、それに、少しもオリヴァー先輩は変装していない。
不思議に思いつつ、ベッドの端に寄ってジュストを抱き締めていると、軍人が笑った。
「知らない振りしないでいいですよ。貴方から、面会の打診の手紙を受け取ったのとほぼ同時期に、オリヴァーが……オリーが私の元部下に接触してきましてね。どうやら首都に入りたい様子だったので、私の妻として、迎え入れました」
そう言えばブラムが、軍人の慰問で、人族のお嫁さんを連れてきていると言っていたな。妻か、私と同じだな、オリヴァー先輩。
私はその程度の感想しか持たなかったが、ユストゥスは小さく息を飲んだ。
「ごめんんんんん、ユストゥス……全部フレイには、バレちゃってる……俺が群青騎士なのも、こいつ、知ってる……」
しおしおと萎れ切ったオリヴァー先輩が、上目遣いでそっと謝った。そんなオリヴァー先輩を、ベギアフレイドが縦抱きで抱き上げる。
「聞いたところによると、ユストゥスはずっと隣国で、群青騎士の奴隷として滞在していたそうですね。私のオリーも抱いたことがあるとか。今までのことは不問にします。今後は一切、触らないでもらえますか?」
とても力強い宣言だった。あっけに取られた表情で、ユストゥスはぎぎぎ、とさび付いた鎧のような動きで、オリヴァー先輩を見下ろし「お前な……」と何やら恨みの篭った声を漏らした。
「だからごめんって!俺も怒られるの目に見えてるから!クンツもユストゥスも、一緒に怒られて!ね?ね!」
「は……?」
怒られるとは何の話だろう?しかもこの話の流れだと、まるでオリヴァー先輩が一番悪い、らしい??事情を察して頭を抱えるユストゥスとは対照的に、私はよくわからず、ぽかんと口を開けた。
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