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アルゴーの集落編 〜クーリエ 30歳?〜
X-26話 目の前に広がる惨劇
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「煙が近い・・・。 コルル! この先を抜けると恐らく集落があるぞ!!」
コルルの返事を待たず俺は木々と鬱蒼と伸びる草で覆い隠されるように整備された道を、手で進路を阻む邪魔なものはかき分けながら進む。そして、最後の草木を払い除けた後、目にピカッと今まで木で遮られていた太陽の光が目に飛び込んできた。
思わず、身体を退け反らせながら手でそれを遮る。だが、視界は太陽の光でやられてしまったらしく、前を見ようにも白いモヤがかかったように、その先を網膜に上手に映し出すことが叶わない。後ろをついてきていたコルルも同様に日の光に目をやられてしまい、二人揃ってその場で同じような体勢のまま動きを静止させた。
数秒の後に、先に視界を取り戻したのは前を歩いていた俺だった。立ち直りを見せた視界は良好。だが、目の前の光景は凄惨なものとしか表現できない。家を轟々と燃やす猛火は、止まることを知らず延焼範囲を秒単位で伸ばしていく。いっその事、今見えている景色も俺が目をやられたことによる後遺症が見せる幻覚であってほしいと願ってしまうほど出会った。
「何よこれ・・・。ひどい・・・!」
いつもの視界を遅れながらも取り戻した彼女の口から言葉が溢れた。だが、その口調にいつもの強さと優しさは感じることができない。ぱちぱちと木や草が燃える音だけが二人の間を行き来し、楽観的な会話を交わすこともできない。近づいてみて気がついたことだが、遠くから見た黄色い煙以外にも、白濁した煙が空に向かって伸びていた。それも時が経てば経つほどその大きさは増していく。
俺は状況確認のため辺りをぐるりと見渡す。俺の隣には『アルゴーへようこそ』と書かれた看板があるが、すでにそれも半焼状態。斜めに立て掛けられており、看板の端の部分は黒ずんでいる箇所も多々見られ、着実にその部分が茶色い木目を黒く塗りつぶしていく。
居住区と思われる、建造物が密集している場所に至ってはまともに家の原型を留めているものはひとつも見当たらない。加えて、問題となる人影だ。ここに来てから、周りを幾度も見渡してみるが、それは一人たりとも二人の目に映ることはなかった。泣き叫ぶ悲鳴すら聞こえてこない。
「なぜここまで人が見当たらないんだ? それに、この火事の具合。突如降って沸いた火ってわけじゃないだろうし、誰がどのような目的でこんなことを?」
俺は、ふと気になり横方向にだけ動かしていた視線を上に移動させる。キリの村でも突如として家を崩壊されたという似たような状況においては、空中に浮遊する怪物の姿があった。この襲撃にも、もしかしたら怪物の影が潜んでいるのではないかと思案したが、それは勇足だった。何度注視して見ても上空には怪物の姿はなく、ただ煙だけが雲と同化する勢いで伸びているだけであった。
「クーリエさん! ここは集落で暮らす人が過ごしている居住区じゃないよ! ここは医療場。薬の調合であったり、怪我の手当を主にする森の病院。普段ならここは白衣を着た医者がいるはずなんだけど、今は恐らく襲撃か何かにあって居住区の方に移動したんだよ! きっと」
こっち! と俺の手はコルルに力強く握られる。そして、燃え盛る病院の横を大回りするかのように、人の手が加わっていない草木をかき分けながら居住区に急ぐのであった。
コルルの返事を待たず俺は木々と鬱蒼と伸びる草で覆い隠されるように整備された道を、手で進路を阻む邪魔なものはかき分けながら進む。そして、最後の草木を払い除けた後、目にピカッと今まで木で遮られていた太陽の光が目に飛び込んできた。
思わず、身体を退け反らせながら手でそれを遮る。だが、視界は太陽の光でやられてしまったらしく、前を見ようにも白いモヤがかかったように、その先を網膜に上手に映し出すことが叶わない。後ろをついてきていたコルルも同様に日の光に目をやられてしまい、二人揃ってその場で同じような体勢のまま動きを静止させた。
数秒の後に、先に視界を取り戻したのは前を歩いていた俺だった。立ち直りを見せた視界は良好。だが、目の前の光景は凄惨なものとしか表現できない。家を轟々と燃やす猛火は、止まることを知らず延焼範囲を秒単位で伸ばしていく。いっその事、今見えている景色も俺が目をやられたことによる後遺症が見せる幻覚であってほしいと願ってしまうほど出会った。
「何よこれ・・・。ひどい・・・!」
いつもの視界を遅れながらも取り戻した彼女の口から言葉が溢れた。だが、その口調にいつもの強さと優しさは感じることができない。ぱちぱちと木や草が燃える音だけが二人の間を行き来し、楽観的な会話を交わすこともできない。近づいてみて気がついたことだが、遠くから見た黄色い煙以外にも、白濁した煙が空に向かって伸びていた。それも時が経てば経つほどその大きさは増していく。
俺は状況確認のため辺りをぐるりと見渡す。俺の隣には『アルゴーへようこそ』と書かれた看板があるが、すでにそれも半焼状態。斜めに立て掛けられており、看板の端の部分は黒ずんでいる箇所も多々見られ、着実にその部分が茶色い木目を黒く塗りつぶしていく。
居住区と思われる、建造物が密集している場所に至ってはまともに家の原型を留めているものはひとつも見当たらない。加えて、問題となる人影だ。ここに来てから、周りを幾度も見渡してみるが、それは一人たりとも二人の目に映ることはなかった。泣き叫ぶ悲鳴すら聞こえてこない。
「なぜここまで人が見当たらないんだ? それに、この火事の具合。突如降って沸いた火ってわけじゃないだろうし、誰がどのような目的でこんなことを?」
俺は、ふと気になり横方向にだけ動かしていた視線を上に移動させる。キリの村でも突如として家を崩壊されたという似たような状況においては、空中に浮遊する怪物の姿があった。この襲撃にも、もしかしたら怪物の影が潜んでいるのではないかと思案したが、それは勇足だった。何度注視して見ても上空には怪物の姿はなく、ただ煙だけが雲と同化する勢いで伸びているだけであった。
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