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アルゴーの集落編 〜クーリエ 30歳?〜
X-36話 眠ったまま
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「僕は、何回でも胸をはって言うけどさ神童だったわけ。それこそ、集落中に名前を轟かせるほどに。だからこそ、一番に目をつけられたとも言えるけど。
初まりはいつだったのかは覚えてないんだけど、でも着実に秘密裏にこの集落で行われていたのは間違いないね。僕も、気づくことができなかったから他の場所に住んでいる人なら余計に分からなかったと思うよ。
そこで行われてたのが、天恵の複数所持の実験。突発的に始めたとかではなかったと思うんだけど。確か、誰かが頼みに来たとかいう話を聞いたことはあるけど。
まぁ、これは今は関係ない話か。そんなこんなで、僕がその実験対象として選ばれて、あのにっくき博士に出会ったんだよ。彼がこの実験の代表をしていて全ての権限を握っていた。莫大な資産と共にね」
「つまり、今集落にいる医者の中にも君の実験に関与していた人がいるっていうことかい?」
尋ねる俺に、彼は首を盾には振らなかった。
「今回の集落全焼事件がなんで起きたと思う?」
突然質問を振られ、思わずたじろぐ。
「いや、急に言われてもだな・・・」
「勘で良いからさ。別に正解を言えって話じゃない。あなたがどのように考えるのか聞きたいだけだから」
「そういうことなら。うーん、俺が思うにはだな・・・。実験中に事故が起きた、とかじゃないか? よくあるだろう、何かの手違いで急に機器にエラーが起きて負の連鎖みたいに異常事態が発生するみたいな感じのパターンで」
「おー! 結構近いよ! 簡単な話なんだけどさ、仲違いしたんだよ、研究してた博士同士で。片方はこのままこの研究を続ける派。もう一方は、もう中止にした方がいい派。
どっちにも言い分があってね。一応天恵の複数所持は僕の実験を持って成功が確立されたから、もう良いんじゃないかと待ったをかけるのを、止めたい人たちもいたってこと。
辿り着いた答えがこれ。僕を薬の投与で精神コントロールを行い、天恵を暴発させた。結果としてさ、みんな死んだよ。研究に関わってた人はさ。意識が薄らいでいく中、確実に僕が殺した。人を焼き殺すという衝動に耐えられなかった僕の落ち度は計り知れない。
一応、隣で寝ている人がその権限を握ってた博士で、僕に薬を打った張本人なんだけど、多分死んでると思うよ。研究結果だけ奪われて、危険な行動を伴う奴は用無しだからね」
「何!?」
俺は急いで彼のベットを仕切るレースを払い除けると、相変わらず姿勢の整った体勢で眠り続けているはずの博士のところに駆け寄る。変化は特に見られない。外傷も——特に目立つものはない。俺は、その手で彼の首元を触れる。生きているのであれば、この手に心臓が打つ鼓動という生きている衝撃を感じることができるはずだ。
だが、それは待てど待てど感じることはできなかった。彼は、健やかな表情のまま、言葉通り眠ったまま命を落としていた。
初まりはいつだったのかは覚えてないんだけど、でも着実に秘密裏にこの集落で行われていたのは間違いないね。僕も、気づくことができなかったから他の場所に住んでいる人なら余計に分からなかったと思うよ。
そこで行われてたのが、天恵の複数所持の実験。突発的に始めたとかではなかったと思うんだけど。確か、誰かが頼みに来たとかいう話を聞いたことはあるけど。
まぁ、これは今は関係ない話か。そんなこんなで、僕がその実験対象として選ばれて、あのにっくき博士に出会ったんだよ。彼がこの実験の代表をしていて全ての権限を握っていた。莫大な資産と共にね」
「つまり、今集落にいる医者の中にも君の実験に関与していた人がいるっていうことかい?」
尋ねる俺に、彼は首を盾には振らなかった。
「今回の集落全焼事件がなんで起きたと思う?」
突然質問を振られ、思わずたじろぐ。
「いや、急に言われてもだな・・・」
「勘で良いからさ。別に正解を言えって話じゃない。あなたがどのように考えるのか聞きたいだけだから」
「そういうことなら。うーん、俺が思うにはだな・・・。実験中に事故が起きた、とかじゃないか? よくあるだろう、何かの手違いで急に機器にエラーが起きて負の連鎖みたいに異常事態が発生するみたいな感じのパターンで」
「おー! 結構近いよ! 簡単な話なんだけどさ、仲違いしたんだよ、研究してた博士同士で。片方はこのままこの研究を続ける派。もう一方は、もう中止にした方がいい派。
どっちにも言い分があってね。一応天恵の複数所持は僕の実験を持って成功が確立されたから、もう良いんじゃないかと待ったをかけるのを、止めたい人たちもいたってこと。
辿り着いた答えがこれ。僕を薬の投与で精神コントロールを行い、天恵を暴発させた。結果としてさ、みんな死んだよ。研究に関わってた人はさ。意識が薄らいでいく中、確実に僕が殺した。人を焼き殺すという衝動に耐えられなかった僕の落ち度は計り知れない。
一応、隣で寝ている人がその権限を握ってた博士で、僕に薬を打った張本人なんだけど、多分死んでると思うよ。研究結果だけ奪われて、危険な行動を伴う奴は用無しだからね」
「何!?」
俺は急いで彼のベットを仕切るレースを払い除けると、相変わらず姿勢の整った体勢で眠り続けているはずの博士のところに駆け寄る。変化は特に見られない。外傷も——特に目立つものはない。俺は、その手で彼の首元を触れる。生きているのであれば、この手に心臓が打つ鼓動という生きている衝撃を感じることができるはずだ。
だが、それは待てど待てど感じることはできなかった。彼は、健やかな表情のまま、言葉通り眠ったまま命を落としていた。
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