学園に男子学生は僕一人!? コミュ障の僕には、そこは天国ではなく、地獄です

卵くん

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4日目 変な奴って思われた〜(涙)

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「まぁ。変な人って認識してあげるわ。あなたのことをね。じゃあ、私はもう行くけどこれ以上この学園の敷地内で下劣な奇声なんてあげないこと。次に私が見かけた時は——言わなくても分かっているでしょうね」

 そう言い放つと彼女はスタスタと音を立てながら校舎内に姿を消していこうとする。僕はなぜかは分からないけど、使命感にかられているような気がした。ここで彼女の名前を聞かなくてはいけないという、謎の使命感に!

「勇気を出すんだ、龍馬。ここでちゃんと弁明しておかないと今後大変なことになるぞ!」心の中で強く叫ぶ。だが、そうしている時間でも彼女の背中はどんどんと小さくなっていく。僕は逸る心を律しながら冷静を装い、姿勢良く凛として歩き去る彼女の背中に向けて声をかける。

「あ⤴︎あの!!」

 声が緊張で上擦る。男子の声帯からは中々出ることのない女性のような高さの声が口から溢れでる。途端に顔が赤くなっていくのを自覚できるが、何事もなかったように振る舞おうと努める。だが、それは虚しい抵抗であった。彼女の振り返った表情を見たときに、その取り繕った仮面はするりと落ちていく。

笑っていた。長髪を靡かせながら振り返り、その姿さえ美しいと思ったが、滑らかそうな髪の毛の隙間から垣間見えた彼女の様子は、右手を口元に当てて微笑を浮かべる唇を隠すようにした彼女は正しく笑いを浮かべていたのだ。だがそれを大っぴらに見せることはなく、少し照れて隠しながらこちらを振り返った。

「何かしら?」

 声にも笑いを含んでいる。こんな状況で名前など聞けるだろうか。いや、僕のメンタルではそんなこと到底叶うわけがない。

「いや・・・。この後どこに行けばいいのかなって、教えてもらいたくて・・・」

 彼女は微笑みを崩すことはなく、僕にこの後取るべき行動を全て丁寧に教えてくれた。だが、彼女が教えてくれた内容は半分ほどしか頭にとどまらず、もう半分は右耳から声が入り、そのまま左耳に抜けていく。

「変なやつだと思われた」

この考えが頭の9割を支配し、半ば放心状態になっていたのだから。それも仕方のないことだろう。
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