魔法学園最弱の俺が英雄に

結城 もみじ

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第二十一話 片付け

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 無事闘技大会も終え後片付けなどがあるため、カケルは学園を目指していた。

 昨日盛り上がりすぎてなのか、朝はとっても体が重く感じていた。カケルは体にムチを打ちながら、なんとか学園に到着した。一度教室で役割分担が発表されるので生徒は各自教室へ向かっていたが、カケルの辺りは妙な空気になっていた。

 別にピリピリとしたりドロドロとした空気ではない。ただカケルが歩くと自然と視線を集めているからだ。別にイケメンでもないし、悪目立ちもしてない。昨日も視線(殺気)を浴びていたが、今日は違った。

 『女子からの視線が多い!』

 昨日は主に男子からの視線だったが、今日は何故か女子から視線を集めていた。
 気になり後ろを後ろを振り返るが、すぐに目を逸らされてしまう。モジモジしていた。
 昨日みたいな視線だと無視出来ていたが、この視線は居心地が悪かった。

 目を合わせよとするが、逸らし、声を掛けようとすると逃げていたからだ。
 悪いこととは思っていないが、話なら話す! 
 声を掛けたいなら声を掛ける!ときっぱりして欲しいのだ。

 そんな視線を向けられながら教室に入った。
 あいさつは前したが返事が返ってこなかったので、しないことになっていた。
 カケルはあいさつをしてないのに、教室中の視線を集めていた。

 うっわーここでも視線のオンパレードかよ。
 見てるだけでなくて、なにか話しかけろよ。気まずいじゃん。
 いい加減見てないで話しかけてきて欲しいんですけど……。

 このまま誰も声を掛けてくれないと思っていたら、聞き慣れた声がカケルを呼んだ。

 「おはようカケル君!なんか大変だね」

 「おはようセリスさん。ハハッやっぱり分かる?なんでこうも集めるんだろうね」

 そうセレスだった。
 クラスいや学園のアイドルのセレスだ。
 普通の男子なら憧れるセレスだ。

 なんで男子から女子に視線が変わったのかはよく分かってない。
 セレスにこうなった理由を一緒に考えることにした。
 そして色々と話した結果“好意のある視線”となった。

 「どうしてセレスさんはそう思ったの?」

 別に結果に納得してないという事ではない。ただ何故そう思ったか疑問に思っただけだ。

 「ほらあそこ見て」

 セレスは教室の反対側の席の生徒を指さした。
 そこにはこちらをチラッチラッと見ている女子二人組が居た。
 一人は手元に手紙?のような物を持っており、もう一人は渡すタイミングを教えている。その姿を見ながらセレスはクスクスと笑っていた。

 なんで笑ってるのかと不思議に思い、首を傾げるとセレスはなんとか笑い堪えた。

 「いやーなんかおもしろっくてさ。今までは印象最悪だったのに、この前の件でコロッと気持ち変えて凄いなーって」

 それだけで笑う理由になるんだな~。
 女子は分からないな~。

 会話を交わしていたら、教師が教室に入って『ホームルームを始めるぞー』と言い、ホームルームが始まった。
 ホームルームでは主に片づけの班決めだった。
 特にセレス、カケルが居る班が人気で最終的にはくじで決めることのなった。
 
 結果カケルが居る班はセレス、スーフ、ディア、ギルの五人〔男二人、女子三人〕となった。くじまで大事になったのは、カケルの班にセレスが入りたいと言ったからだ。そこから男子、女子が『俺も!私も!』状態となったからである。

 片づける場所は教師が決め、闘技場周辺を担当することになった。
 そこでも視線〔女子から〕を集めることになり、気まずかったが班での会話が弾んだため助かった。会話の内容は闘技大会一日目の話が殆どだった。

 当然カケルの試合のことも聞かれたが、そこはなんとかセレスがカバーしてくれた御陰で誤魔化すことができたが、『凄い!なんで最初からなんな力を出さなかったんだよ~』と返された事には流石に苦笑いでしか返せなかった。

 「それよりセレスさん。優勝おめでとう!試合凄かったよ!」

 「俺も見た見た!本当に一年生とは思えない動きだったよな」

 スーフ、ギルがセレスの優勝を祝ってる間カケルは処分する物をまとめていた。声が聞こえる範囲に居たので会話は聞こえていた。
 『確かに凄かったね!』と会話に混じりたいが、その時は眠っていたので見れなかった。なんて言ったらまた色々と首を突っ込まれそうだったのでやめた。

 『こうなったら学園長に頼み込もうかな?』

 そんなことを考えながら作業をしていると、斑の一人のディアが声を掛けてきた。

 「あ、あのー突然なんですが、カケルくんは好きな人とか居るの?」

 『おおっと本当に突然だな。
 そんな質問したからなのか、周りの視線がさっき以上に集まってるような。
 下手な反応は避けた方が良いな……困った』

 「うーん。今は居ないかな?今後出来るかもしれないけど」

 周りの視線の反応を確認すると、だんだん無くなっていった。

 『おお!正しい反応だったかな? ならよかった』

 「そ、そうなんだ。あ、ありがとう」

 「ああ」

 視線を感じないと油断していると、偶然聞こえた会話によって固まった。
 『好きな人居ないんだって!チャンスまだあるよ!』と小さい声で女子達が話しており、気持ちは高ぶってる様子だった。

 『これはまた厄介になりそうだな~。
 もう目立つのはやだ!
 誰かー! 助けてー! 神様ー!』

 願いが通じたのか、片づけ終了のチャイムが鳴り響いた。
 カケルは斑の皆を置いていき、一目散に片づけた物を運び逃げた。
 セレス達はカケルが走ってるのに気が付くと『まってー』と言いながら追った。
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