僕に双子の義兄が出来まして

サク

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千春君と千秋君と冬休み

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 冬休み、それは布団でぬくぬく二度寝の期間。
一度入ったら抜け出すのに時間がかかる、おこたつでぬくぬくしながら、大福アイスを頬張り、あったかココアで心も体もポッカポッカ。熱々のお鍋をみんなで囲み、ぷくーと膨らむお餅に僕の頬もぷくーと膨らむ。
黄色くなると言われても、ついつい食べ過ぎてしまう蜜柑。

年明け前の大掃除は27日までに終わらせ、飾りを末広がりますよう、願いを込めて28日に飾る。そう教えてくれたのは釣り友のリン爺さんだった。
小学校5年の時、僕は釣りの映画を見て、年配のお友達を作ろうと思ったのだ。その頃の僕は、目つきの悪さでなかなか友達が出来なく時間をかなり持て余していた。ちゃんと、勉強時間は確保していたよ。むしろ、ぼっちを極めていた僕は、一人遊びの開発と勉強しかしてなかったよ。

釣りがしたくて、誕生日に釣り道具を買ってもらった僕は、釣りオッケーな場所で魚釣りによく行っていた。そこへ向かう通り道の公園で、ベンチに座っているお爺さんを何度も見かけ、意を決して、声をかけたのだ。 

「お爺さん、暇なら、僕と一緒に魚釣りにいきませんか?」

そこから、釣り友の始まり。お爺さんも釣りは初めてだったらしく、最初は色々戸惑っていたけど、なれるまでが速かった。それから、お爺さんの知り合いが仲間に入り、釣りで仲良くなったお爺さんが仲間になり、その人の友達が仲間になり、お爺さんたちの奥方さまって言いたくなるほど上品な奥さんたちが仲間になり、釣りだけではなく山登りもするようになった。

そんなお爺さんたちは今とても忙しい。生涯現役、そんなことを言って企業を立ち上げたときいた。元々上の役所についていた人達だったらしく、ノウハウは凄まじく、息子に家督を譲って暇を持て余していた彼らは、あれよ、あれよと、会社を大きく成長させていったらしい。
そんな、爺友たちとの交流は今でも続いている。

【イカ釣り行く人、手をあげて】
【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】【はい】

今月の初めに釣りの予定を立てようと送ったグループメッセージに笑みが浮かぶ。はいが沢山並んでいた。いつ行くか等の計画をみんなで立てて、今日の28日の夜行くことになったのだ。
今日はお父さんと美月さんがゆっくりめな、出勤のため、皆で朝御飯。その時に、今日の予定を伝える。
もちろんリビングにある家族予定カレンダーには前もって悠暉予定ありとは書いてある。

「今日の夜から、爺友たちとイカ釣りに行ってきます。明日のお昼には帰ってくるよ」
「「イカ釣り」」
「毎年恒例になってきているよな。お世話になっているんだから、一回お礼をしたいのだが」
「駄目だよ。素性はお互い秘密なのだから」
ん?待って、知らないのは僕だけかも?あれ?まぁいいか。うん。

「そうなの?面白いわね。秘密の関係ってことね」
「うん、とっても、良い人たちなんだよ」
「「秘密の相手」」
「えっと、予定が無ければ、千春君、千秋君も行く?飛び入り参加大歓迎の仲間たちだから、平気だよ」
「「行く」」

楽しみが増した。でも、まさかこんな事実が発覚するなんて思わなかった。



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