61 / 120
3
しおりを挟む
どうやら、去年の終わりに悠暉と笑いあう俺達を見た奴がこの中に居て、昔より丸くなったと思い、今の俺達なら、手籠めに出来ると勘違いしていたらしい。
勘違いも甚だしい。俺達が優しく接するのは悠暉だからだ。
全て、片づけた後、土岐と木戸を呼び、本家に連絡、奴らは本家から切られ、奴らに相応しい場所へと送られることになった。媚薬の入りの料理は全て奴らに食わせるらしい。
媚薬を飲んでも、変わらない俺達に土岐達が安堵と賞賛をしていた。
元々、俺達は昔からそういった薬が効かない体質だった。
ただ、予想外の事が起きた。
予定より、とても早く帰って来た俺達に驚き、嬉しそうに笑った悠暉を見た瞬間、身体を駆け巡る熱に、悠暉を犯したいという欲求に千秋とお互いの腕を掴み、膝をついた。
千秋を掴んだのは悠暉を守る為であり、俺が我慢するのにお前が悠暉に触れるのは許さないという感情もあったからだ。千秋を睨み、同じく睨みつけてくる千秋の瞳に、俺を掴むその力が入った手に、千秋も同じであると分かった。いつもと違う俺らの様子に悠暉が慌ててこちらに向かってくるのが見えた。
「「来るな、悠暉」」
俺達の鋭い声にビクリと身体を震わせ悠暉は止まった。
「ごめんなさい」
少し震えた悠暉の声に怖がらせてしまったと後悔した。
「「違う、悠暉は悪くない。俺達は薬を盛られていて、今、悠暉を犯したくて仕方が無いんだ、だから俺達に近づくのは危険なんだ」」
悠暉が好きだ、好きだからこそ、こんな状態で無理に犯したくない。
薬のせいで、頭は正常に働かない。もっと、適切な言葉だってあるはずなのに、悠暉を犯したいなんて、悠暉は戸惑っているだろう。悠暉を見ることが出来なかった。
悠暉の顔に、瞳に嫌悪の感情が浮かんでいたら、俺達はきっと、どうするか分からない。いや、違う、分っている、悠暉をこの場で犯し、強制的に悠暉の意志など関係なく俺達のものにする。きっと悠暉はもう、俺達に笑顔を見せてくれなくなるのだろう。そんなことを考え、瞳を閉じる。俺達も、奴らと変わらない。
その瞬間、身体を抱きしめられた感覚にふんわりと香る、悠暉の作る優しいバタークッキーの香りに明日のおやつはバタークッキーか、なんて場違いの事を思った。ぎゅっとさらに込められたその腕に思考が現実を認識する。
「「悠暉⁉」」
驚いて、目を開けると頬を真っ赤に染めている悠暉がいた。
言いよどむように口を開け閉めしている。ああ、その唇に噛みつきたい。媚薬の効果で思考が可笑しくなっていく。その時、悠暉の声が聞こえてきた。
「ほ、本当?千春君、千秋君、僕を好きって本当?」
その言葉を聞いて、自分がどこまで口に出していたのか分からなくなっていたことに気づく。息を飲む音が自分からも千秋からも聞こえた。
そのことに悠暉が、ふにゃと微笑んだ。悠暉が嬉しい時の可愛い笑顔。
「僕ね、千秋君や千春君に対して、湧き上がってくるこの感情ってなんだろうって、ずっと思っていたんだ。それがね。今、分った、愛しさなんだって、僕は、千春君、千秋君が好きだよ。大好き。平気だよ。千秋君と千春君も同じ気持ちでいてくれるなら、どうぞ召し上がってくださいな」
だから、他の誰かで発散しないで、僕で発散して、全て受け止めるから。どこにも行かないで。小声で聞こえてきたこの言葉はきっと無意識に出た悠暉の言葉なのだろう。
悠暉の可愛い嫉妬と、懇願に媚薬でおかしくなろうとする脳を悠暉に優しくしたいという想いが正常へと持って行く気がした。身体は媚薬効果を上余る、むしろ打ち消すほどの歓喜で高ぶり、愛しさで溢れかえる。
「「ああ、悠暉、悠暉好きだよ。愛している」」
そこから、俺達の行動はさっきの牽制は何だったのかというほど、協力し合い、思い返してみると本当笑えるほど、今まで、ここまで協力し合う事なんてあっただろうかと思うほどだった。
心が満たされるほど、千秋と二人で悠暉と愛し合った。快楽に涙が滲む悠暉の可愛い顔に、声に、高ぶりが納まることなく、媚薬の効果なんて、あっても無かったようなものだった。気づけば、次の日の昼過ぎまで行為をしていて、驚いた。
俺達のすべての精を受けとめていた悠暉はとても疲れただろう。明後日まで学校が休みでよかった。明日は3人でゆっくりしよう。
母さんと泰明さんが出張でいなくて良かった。まだあと、三週間は悠暉を俺達で囲める。
「「ふふっ」」
笑った声が重なり千秋を見る。
「「俺達はもう、悠暉を離してやれない」」
発した言葉が重なり、笑みが浮かぶ。お互いに悠暉を抱きしめて眠りについた。
勘違いも甚だしい。俺達が優しく接するのは悠暉だからだ。
全て、片づけた後、土岐と木戸を呼び、本家に連絡、奴らは本家から切られ、奴らに相応しい場所へと送られることになった。媚薬の入りの料理は全て奴らに食わせるらしい。
媚薬を飲んでも、変わらない俺達に土岐達が安堵と賞賛をしていた。
元々、俺達は昔からそういった薬が効かない体質だった。
ただ、予想外の事が起きた。
予定より、とても早く帰って来た俺達に驚き、嬉しそうに笑った悠暉を見た瞬間、身体を駆け巡る熱に、悠暉を犯したいという欲求に千秋とお互いの腕を掴み、膝をついた。
千秋を掴んだのは悠暉を守る為であり、俺が我慢するのにお前が悠暉に触れるのは許さないという感情もあったからだ。千秋を睨み、同じく睨みつけてくる千秋の瞳に、俺を掴むその力が入った手に、千秋も同じであると分かった。いつもと違う俺らの様子に悠暉が慌ててこちらに向かってくるのが見えた。
「「来るな、悠暉」」
俺達の鋭い声にビクリと身体を震わせ悠暉は止まった。
「ごめんなさい」
少し震えた悠暉の声に怖がらせてしまったと後悔した。
「「違う、悠暉は悪くない。俺達は薬を盛られていて、今、悠暉を犯したくて仕方が無いんだ、だから俺達に近づくのは危険なんだ」」
悠暉が好きだ、好きだからこそ、こんな状態で無理に犯したくない。
薬のせいで、頭は正常に働かない。もっと、適切な言葉だってあるはずなのに、悠暉を犯したいなんて、悠暉は戸惑っているだろう。悠暉を見ることが出来なかった。
悠暉の顔に、瞳に嫌悪の感情が浮かんでいたら、俺達はきっと、どうするか分からない。いや、違う、分っている、悠暉をこの場で犯し、強制的に悠暉の意志など関係なく俺達のものにする。きっと悠暉はもう、俺達に笑顔を見せてくれなくなるのだろう。そんなことを考え、瞳を閉じる。俺達も、奴らと変わらない。
その瞬間、身体を抱きしめられた感覚にふんわりと香る、悠暉の作る優しいバタークッキーの香りに明日のおやつはバタークッキーか、なんて場違いの事を思った。ぎゅっとさらに込められたその腕に思考が現実を認識する。
「「悠暉⁉」」
驚いて、目を開けると頬を真っ赤に染めている悠暉がいた。
言いよどむように口を開け閉めしている。ああ、その唇に噛みつきたい。媚薬の効果で思考が可笑しくなっていく。その時、悠暉の声が聞こえてきた。
「ほ、本当?千春君、千秋君、僕を好きって本当?」
その言葉を聞いて、自分がどこまで口に出していたのか分からなくなっていたことに気づく。息を飲む音が自分からも千秋からも聞こえた。
そのことに悠暉が、ふにゃと微笑んだ。悠暉が嬉しい時の可愛い笑顔。
「僕ね、千秋君や千春君に対して、湧き上がってくるこの感情ってなんだろうって、ずっと思っていたんだ。それがね。今、分った、愛しさなんだって、僕は、千春君、千秋君が好きだよ。大好き。平気だよ。千秋君と千春君も同じ気持ちでいてくれるなら、どうぞ召し上がってくださいな」
だから、他の誰かで発散しないで、僕で発散して、全て受け止めるから。どこにも行かないで。小声で聞こえてきたこの言葉はきっと無意識に出た悠暉の言葉なのだろう。
悠暉の可愛い嫉妬と、懇願に媚薬でおかしくなろうとする脳を悠暉に優しくしたいという想いが正常へと持って行く気がした。身体は媚薬効果を上余る、むしろ打ち消すほどの歓喜で高ぶり、愛しさで溢れかえる。
「「ああ、悠暉、悠暉好きだよ。愛している」」
そこから、俺達の行動はさっきの牽制は何だったのかというほど、協力し合い、思い返してみると本当笑えるほど、今まで、ここまで協力し合う事なんてあっただろうかと思うほどだった。
心が満たされるほど、千秋と二人で悠暉と愛し合った。快楽に涙が滲む悠暉の可愛い顔に、声に、高ぶりが納まることなく、媚薬の効果なんて、あっても無かったようなものだった。気づけば、次の日の昼過ぎまで行為をしていて、驚いた。
俺達のすべての精を受けとめていた悠暉はとても疲れただろう。明後日まで学校が休みでよかった。明日は3人でゆっくりしよう。
母さんと泰明さんが出張でいなくて良かった。まだあと、三週間は悠暉を俺達で囲める。
「「ふふっ」」
笑った声が重なり千秋を見る。
「「俺達はもう、悠暉を離してやれない」」
発した言葉が重なり、笑みが浮かぶ。お互いに悠暉を抱きしめて眠りについた。
133
あなたにおすすめの小説
病み墜ちした騎士を救う方法
無月陸兎
BL
目が覚めたら、友人が作ったゲームの“ハズレ神子”になっていた。
死亡フラグを回避しようと動くも、思うようにいかず、最終的には原作ルートから離脱。
死んだことにして田舎でのんびりスローライフを送っていた俺のもとに、ある噂が届く。
どうやら、かつてのバディだった騎士の様子が、どうもおかしいとか……?
※欠損表現有。本編が始まるのは実質中盤頃です
辺境の酒場で育った少年が、美貌の伯爵にとろけるほど愛されるまで
月ノ江リオ
BL
◆ウィリアム邸でのひだまり家族な子育て編 始動。不器用な父と、懐いた子どもと愛される十五歳の青年と……な第二部追加◆断章は残酷描写があるので、ご注意ください◆
辺境の酒場で育った十三歳の少年ノアは、八歳年上の若き伯爵ユリウスに見初められ肌を重ねる。
けれど、それは一時の戯れに過ぎなかった。
孤独を抱えた伯爵は女性関係において奔放でありながら、幼い息子を育てる父でもあった。
年齢差、身分差、そして心の距離。
不安定だった二人の関係は年月を経て、やがて蜜月へと移り変わり、交差していく想いは複雑な運命の糸をも巻き込んでいく。
最愛の番になる話
屑籠
BL
坂牧というアルファの名家に生まれたベータの咲也。
色々あって、坂牧の家から逃げ出そうとしたら、運命の番に捕まった話。
誤字脱字とうとう、あるとは思いますが脳内補完でお願いします。
久しぶりに書いてます。長い。
完結させるぞって意気込んで、書いた所まで。
俺の人生をめちゃくちゃにする人外サイコパス美形の魔性に、執着されています
フルーツ仙人
BL
上位存在×人間。人外サイコパス美形に、知らん間にド級のやばい執着をされ、懐かれ?苦労させられる苦学生のホラーラブコメです。初期は割と双方向塩対応ぎみ→じれじれ→もだもだ→相互尊重両想い&人外からの執着病みぎみです
現代地球によく似た異世界。里親を転々としてきた苦学生のダリオ・ロータスは、怪異を見ることができるが、関わってろくなことがない人生だった。現在彼は、大学生。時給2000リングにつられて、メイド喫茶のような会員制クラブで働いている。体格の良いダリオは自分でも違和感満載だが、一に金、二に金、とにかく金は大事だという思いから、どうなんだ? と思う自分をあっさり亡き者にしているドライな青年だ。彼は、客のカーター氏から『異次元の門』というマジックアイテム(後に判明)をプレゼントされたことで、異次元から『支配者』と呼ばれる恐ろしい存在と邂逅する。『支配者』は夜のように美しい青年テオドール。ダリオを『花』と呼ぶが……
エブリスタ、フジョッシーにも投稿していましたが、削除してこちらの投稿に変更しました。ムーンにも投稿しています。タイトル迷走中です
※合意のない性行為について、随所に否定的な話となっています。男女ともに性被害事件の取り扱いがあります。
※大型人外形態の性描写有。攻めが様々な形態になります。
※♡時々あります
【UI変更のためムーンライトでの更新を停止し、アルファポリスでのみ更新予定です】
アイドルのマネージャーになったら
はぴたん
BL
大人気5人組アイドル"Noise"
ひょんな事からそのマネージャーとして働く事になった冴島咲夜(さえじまさくや)。
Noiseのメンバー達がみんなで住む寮に一緒に住むことになり、一日中メンバーの誰かと共にする毎日。
必死にマネージャー業に専念し徐々にメンバーとの仲も深まってきたけど、、仲深まりすぎたかも!?
メンバー5人、だけではなく様々な人を虜にしちゃう総愛され物語。
腐男子♥異世界転生
よしの こひな
BL
ある日、腐男子で新卒サラリーマン・伊丹トキヤの自室にトラックが突っ込む。
目覚めたトキヤがそこで目にしたのは、彼が長年追い続けていたBL小説の世界――。しかも、なんとトキヤは彼が最推しするスパダリ攻め『黒の騎士』ことアルチュール・ド・シルエットの文武のライバルであり、恋のライバルでもあるサブキャラの「当て馬」セレスタン・ギレヌ・コルベールに転生してしまっていた。
トキヤは、「すぐそばで推しの2人を愛でられる!」と思っていたのに、次々と原作とは異なる展開が……。 ※なろうさん、Caitaさん、PIXIVさんでも掲載しています。
親友のお願いを聞いたら異世界から来た騎士様に求婚されました
藤吉めぐみ
BL
いつも通りに家に帰っていた大学生の心都(こと)。そんな心都を家の前で待っていたのは3ヶ月前から行方不明になっていた親友・悠隆と、銀の鎧を着た背の高い見知らぬ男。
動揺する心都に悠隆は、「ちょっと異世界に行っててさー。で、向こうの騎士様が付いてきちゃって、心都のところで預かってくれない?」とお願いしてくる。隣の騎士も「あなたに会いたくてここまで来てしまいました」と言い出して……!?
1DKの部屋から始まる、イケメン騎士とお人好し大学生の世界を越えた同居ラブ。
俺の異世界先は激重魔導騎士の懐の中
油淋丼
BL
少女漫画のような人生を送っていたクラスメイトがある日突然命を落とした。
背景の一部のようなモブは、卒業式の前日に事故に遭った。
魔王候補の一人として無能力のまま召喚され、魔物達に混じりこっそりと元の世界に戻る方法を探す。
魔物の脅威である魔導騎士は、不思議と初対面のようには感じなかった。
少女漫画のようなヒーローが本当に好きだったのは、モブ君だった。
異世界に転生したヒーローは、前世も含めて長年片思いをして愛が激重に変化した。
今度こそ必ず捕らえて囲って愛す事を誓います。
激重愛魔導最強転生騎士×魔王候補無能力転移モブ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる