89 / 98
第三章
二十二
しおりを挟む
恐るおそる隣を見上げれば、普段と変わらない、至って落ち着いた眼差しでアデライドを見つめるジルヴィウスがそこにはいた。
怒りも何もない、完全なる無の表情。
それが逆に恐ろしく、心臓が嫌な音を立てる。
このままでは取り返しのつかないことになるような気がして、シーラは思い切りジルヴィウスに抱き着いた。
「ジルっ、もう中に入ろっ? ねっ?」
ちらり、と自分を見下ろしたジルヴィウスに、シーラは努めて明るい笑みを浮かべる。
「あらぁ、私はもう少しシーラちゃんとおしゃべりしたいわ」
(これは南部公爵様のための提案でもあるんですけど!?)
もうこれ以上余計なことは言わないでくれ、と心の中で叫ぶ。
無礼だとしてもさっさと立ち去らせてもらったほうがいいと、別れの挨拶をしようとしたシーラだったが、シーラが口を開くより早く、ジルヴィウスに抱き上げられる。
え、と思ったのも束の間、アデライドが立っていたほうから何かがぶつかるような衝撃音が聞こえ、身震いするような冷気がぶわりと通り過ぎていく。慌てて音のしたほうを見れば、人より何倍も大きな氷の杭がアデライドの上に落ちていた。
アデライド自身は薄い膜のようなものに覆われ無事のようだが、辺りには氷のつぶてが散乱している。大きな音に驚いたのか馬車の馬は逃げ出し、奥のヴィラの衛兵は腰を抜かしたのか尻もちをついていた。
(あの氷、ジルが……?)
あんなもの、直撃したらひとたまりもない。だというのに、ジルヴィウスは表情を変えず、アデライドはただ涼しげに微笑んでいた。
ジルヴィウスは口の中で小さく舌打ちすると、それ以上は何も言わず、門の中へと入っていく。
(えっ、えっ? このまま行っていいの? みんな放置で?)
呆然としている衛兵を見たあと、シーラはアデライドへと目を向ける。彼女もこちらを見ていたようで、目が合うと手を振られた。
どう反応すればいいのかわからず、とは言え無視することも憚られ、シーラは戸惑いつつも目礼だけを返す。公爵家の当主への挨拶としては不適切なものではあったが、扉が閉まる直前に見えたアデライドの表情はどこか嬉しそうにも見えた。
(初めてお会いしたけど、南部公爵様って気さくでいい人――っていけない、いけない! 新婚の妻の前で夫との関係を口にするような人がいい人なわけ……でも、南部公爵様にとってはたいしたことじゃないからつい言っちゃった可能性も……? ううん、だとしても言わなくていいことを言ったわけだし――)
「シーラ」
「はっ……!」
考え込んでいたシーラは、ジルヴィウスの呼びかけで我に返ると、辺りを見渡す。
いつの間にか寝室に連れて来られたようで、シーラはベッドの上に座らされていた。
「って、ジル……! どうしたの!?」
座るシーラの前で、ジルヴィウスは片膝をつき、シーラを見上げていた。
表情はいつもと変わらず淡々としたものなのに、彼の金の瞳には苦悶が浮かんでいるような気がした。
「ジル、大丈夫……?」
優しく彼の頬を撫でれば、ジルヴィウスはきつく目を閉じ、自ら頬をすり寄せた。
「……それはこちらのセリフだ。お前は何ともないのか?」
「わたし?」
いったい何があるというのだろう、と目を瞬かせれば、ジルヴィウスは細く息を吐き出し、目を開けた。自分を見上げるジルヴィウスの眼差しはどこまでも真っ直ぐで、いつになく切実そうだ。
「お前に嫌な話を聞かせた。だが誓って、あいつとの間に特別なことはない。あいつと一夜を過ごしたことは間違いないが、そこに特別な感情はない。あいつだけじゃなく、他の女も同様だ。お前以外との行為には何の意味もない。俺にとっては――」
「ジル」
制止するように名を呼べば、ジルヴィウスはぐっと押し黙る。
(いたずらが見つかったわんちゃんみたい)
申し訳なさそうで、けれど、言い訳もできないから叱られるのを待っているような。そんな表情を浮かべるジルヴィウスに、シーラは思わず笑みを漏らす。
(再会した当初に比べると、本当にわかりやすくなったなぁ)
シーラは、ふふ、と笑むと、身を屈めジルヴィウスに軽く口付けた。何度も口付けを繰り返しながら、ベッドから滑り落ちるようにジルヴィウスに身を寄せれば、彼は力強く抱き締めてくれる。
彼の足を跨ぐように座りながら、シーラは口付けを深めていく。彼の肉厚の舌を絡めとるように舌を這わせれば、されるがままだったジルヴィウスに舌先を吸われた。
「ん、ジル……」
彼の足に擦り付けるように腰を揺らしながら、彼の濡れた唇をぺろりと舐めれば、ジルヴィウスはシーラを抱え上げ、ベッドに押し倒した。
彼の揺らめく金の瞳には、罪悪感と熱情が入り混じって見える。
「……シーラ」
乞うように熱く名を呼び、顔を近付けるジルヴィウスに、シーラは、ふ、と目尻を下げると両手で彼の口元を押さえた。
「ジル、わたしお風呂入りたいな」
「……俺は気にしない」
「だーめ。先にお風呂」
にこり、と念を押すように笑めば、ジルヴィウスは渋々シーラの上から退く。
あまりにも素直に言うことを聞いてくれるジルヴィウスの姿に、口の端がひくりと震える。
そんなこと思ってはいけないとわかっているのに、罪悪感を抱いて落ち込んでいるジルヴィウスが可愛くて仕方なかった。いけないと思いつつ、もっと意地悪がしたくて、シーラは「ジル」と両手を伸ばす。
「抱っこして」
ゆらゆらと両手を揺らしながらお願いすれば、一拍置いて、ジルヴィウスはシーラを抱き上げる。シーラはジルヴィウスの首に腕を回すと、額や頭に、ちゅ、ちゅ、と口付けを繰り返した。
「……風呂に入るんじゃなかったか?」
「入るよ?」
不可解そうに眉を寄せるジルヴィウスに、シーラはにやりと口角を上げる。
「一緒に入ろ?」
耳元でそう囁けば、ジルヴィウスは固まってしまったかのように体を硬直させた。しかしそれも一瞬で、シーラを抱く腕に力を込めると、足早に寝室を飛び出し、階段を下りていく。
(寝室二階だったんだ。明日起きたら探検してみようかな)
邸内は白を基調にまとめられているが決して明るすぎず、ところどころに使われているブルーグレーが全体を引き締めていた。
(あれ、そういえば……)
「西部公爵様が使用人を派遣してくれるんじゃなかったっけ?」
「もういる。最低限姿を見せるなと言ってあるんだ」
「そうなの!?」
きょろきょろと辺りを見回してみるも、人の気配らしきものは感じられない。
けれど、そのほうが羽を伸ばせるかも、と含み笑いをしているうちに、浴室へと着いた。
大理石の扉を開けた先は広い脱衣所になっており、その先のガラスの扉の向こう側に広い浴槽があった。
床に下ろされたシーラは、浴室の壁の一部がガラス張りになり、外が見えていることに気付き目を見開く。
(外から浴室丸見え!? いや、裏には背の高い木が植えられてるし、そもそも塀が立てられてるから外から見えないか……それにしてもガラス張り!?)
凄い構造だ、と目を瞬かせていると、後ろから思い切り肩を引かれる。
はっと振り返れば、すでに全裸になったジルヴィウスが立っていた。
「脱がせるのも俺がやるか?」
問いかけながらも、ジルヴィウスの手は背中の紐に伸びる。体の締め付けがなくなっていくのを感じながら、シーラはただされるがまま笑みを深めた。
怒りも何もない、完全なる無の表情。
それが逆に恐ろしく、心臓が嫌な音を立てる。
このままでは取り返しのつかないことになるような気がして、シーラは思い切りジルヴィウスに抱き着いた。
「ジルっ、もう中に入ろっ? ねっ?」
ちらり、と自分を見下ろしたジルヴィウスに、シーラは努めて明るい笑みを浮かべる。
「あらぁ、私はもう少しシーラちゃんとおしゃべりしたいわ」
(これは南部公爵様のための提案でもあるんですけど!?)
もうこれ以上余計なことは言わないでくれ、と心の中で叫ぶ。
無礼だとしてもさっさと立ち去らせてもらったほうがいいと、別れの挨拶をしようとしたシーラだったが、シーラが口を開くより早く、ジルヴィウスに抱き上げられる。
え、と思ったのも束の間、アデライドが立っていたほうから何かがぶつかるような衝撃音が聞こえ、身震いするような冷気がぶわりと通り過ぎていく。慌てて音のしたほうを見れば、人より何倍も大きな氷の杭がアデライドの上に落ちていた。
アデライド自身は薄い膜のようなものに覆われ無事のようだが、辺りには氷のつぶてが散乱している。大きな音に驚いたのか馬車の馬は逃げ出し、奥のヴィラの衛兵は腰を抜かしたのか尻もちをついていた。
(あの氷、ジルが……?)
あんなもの、直撃したらひとたまりもない。だというのに、ジルヴィウスは表情を変えず、アデライドはただ涼しげに微笑んでいた。
ジルヴィウスは口の中で小さく舌打ちすると、それ以上は何も言わず、門の中へと入っていく。
(えっ、えっ? このまま行っていいの? みんな放置で?)
呆然としている衛兵を見たあと、シーラはアデライドへと目を向ける。彼女もこちらを見ていたようで、目が合うと手を振られた。
どう反応すればいいのかわからず、とは言え無視することも憚られ、シーラは戸惑いつつも目礼だけを返す。公爵家の当主への挨拶としては不適切なものではあったが、扉が閉まる直前に見えたアデライドの表情はどこか嬉しそうにも見えた。
(初めてお会いしたけど、南部公爵様って気さくでいい人――っていけない、いけない! 新婚の妻の前で夫との関係を口にするような人がいい人なわけ……でも、南部公爵様にとってはたいしたことじゃないからつい言っちゃった可能性も……? ううん、だとしても言わなくていいことを言ったわけだし――)
「シーラ」
「はっ……!」
考え込んでいたシーラは、ジルヴィウスの呼びかけで我に返ると、辺りを見渡す。
いつの間にか寝室に連れて来られたようで、シーラはベッドの上に座らされていた。
「って、ジル……! どうしたの!?」
座るシーラの前で、ジルヴィウスは片膝をつき、シーラを見上げていた。
表情はいつもと変わらず淡々としたものなのに、彼の金の瞳には苦悶が浮かんでいるような気がした。
「ジル、大丈夫……?」
優しく彼の頬を撫でれば、ジルヴィウスはきつく目を閉じ、自ら頬をすり寄せた。
「……それはこちらのセリフだ。お前は何ともないのか?」
「わたし?」
いったい何があるというのだろう、と目を瞬かせれば、ジルヴィウスは細く息を吐き出し、目を開けた。自分を見上げるジルヴィウスの眼差しはどこまでも真っ直ぐで、いつになく切実そうだ。
「お前に嫌な話を聞かせた。だが誓って、あいつとの間に特別なことはない。あいつと一夜を過ごしたことは間違いないが、そこに特別な感情はない。あいつだけじゃなく、他の女も同様だ。お前以外との行為には何の意味もない。俺にとっては――」
「ジル」
制止するように名を呼べば、ジルヴィウスはぐっと押し黙る。
(いたずらが見つかったわんちゃんみたい)
申し訳なさそうで、けれど、言い訳もできないから叱られるのを待っているような。そんな表情を浮かべるジルヴィウスに、シーラは思わず笑みを漏らす。
(再会した当初に比べると、本当にわかりやすくなったなぁ)
シーラは、ふふ、と笑むと、身を屈めジルヴィウスに軽く口付けた。何度も口付けを繰り返しながら、ベッドから滑り落ちるようにジルヴィウスに身を寄せれば、彼は力強く抱き締めてくれる。
彼の足を跨ぐように座りながら、シーラは口付けを深めていく。彼の肉厚の舌を絡めとるように舌を這わせれば、されるがままだったジルヴィウスに舌先を吸われた。
「ん、ジル……」
彼の足に擦り付けるように腰を揺らしながら、彼の濡れた唇をぺろりと舐めれば、ジルヴィウスはシーラを抱え上げ、ベッドに押し倒した。
彼の揺らめく金の瞳には、罪悪感と熱情が入り混じって見える。
「……シーラ」
乞うように熱く名を呼び、顔を近付けるジルヴィウスに、シーラは、ふ、と目尻を下げると両手で彼の口元を押さえた。
「ジル、わたしお風呂入りたいな」
「……俺は気にしない」
「だーめ。先にお風呂」
にこり、と念を押すように笑めば、ジルヴィウスは渋々シーラの上から退く。
あまりにも素直に言うことを聞いてくれるジルヴィウスの姿に、口の端がひくりと震える。
そんなこと思ってはいけないとわかっているのに、罪悪感を抱いて落ち込んでいるジルヴィウスが可愛くて仕方なかった。いけないと思いつつ、もっと意地悪がしたくて、シーラは「ジル」と両手を伸ばす。
「抱っこして」
ゆらゆらと両手を揺らしながらお願いすれば、一拍置いて、ジルヴィウスはシーラを抱き上げる。シーラはジルヴィウスの首に腕を回すと、額や頭に、ちゅ、ちゅ、と口付けを繰り返した。
「……風呂に入るんじゃなかったか?」
「入るよ?」
不可解そうに眉を寄せるジルヴィウスに、シーラはにやりと口角を上げる。
「一緒に入ろ?」
耳元でそう囁けば、ジルヴィウスは固まってしまったかのように体を硬直させた。しかしそれも一瞬で、シーラを抱く腕に力を込めると、足早に寝室を飛び出し、階段を下りていく。
(寝室二階だったんだ。明日起きたら探検してみようかな)
邸内は白を基調にまとめられているが決して明るすぎず、ところどころに使われているブルーグレーが全体を引き締めていた。
(あれ、そういえば……)
「西部公爵様が使用人を派遣してくれるんじゃなかったっけ?」
「もういる。最低限姿を見せるなと言ってあるんだ」
「そうなの!?」
きょろきょろと辺りを見回してみるも、人の気配らしきものは感じられない。
けれど、そのほうが羽を伸ばせるかも、と含み笑いをしているうちに、浴室へと着いた。
大理石の扉を開けた先は広い脱衣所になっており、その先のガラスの扉の向こう側に広い浴槽があった。
床に下ろされたシーラは、浴室の壁の一部がガラス張りになり、外が見えていることに気付き目を見開く。
(外から浴室丸見え!? いや、裏には背の高い木が植えられてるし、そもそも塀が立てられてるから外から見えないか……それにしてもガラス張り!?)
凄い構造だ、と目を瞬かせていると、後ろから思い切り肩を引かれる。
はっと振り返れば、すでに全裸になったジルヴィウスが立っていた。
「脱がせるのも俺がやるか?」
問いかけながらも、ジルヴィウスの手は背中の紐に伸びる。体の締め付けがなくなっていくのを感じながら、シーラはただされるがまま笑みを深めた。
5
あなたにおすすめの小説
離宮に隠されるお妃様
agapē【アガペー】
恋愛
私の妃にならないか?
侯爵令嬢であるローゼリアには、婚約者がいた。第一王子のライモンド。ある日、呼び出しを受け向かった先には、女性を膝に乗せ、仲睦まじい様子のライモンドがいた。
「何故呼ばれたか・・・わかるな?」
「何故・・・理由は存じませんが」
「毎日勉強ばかりしているのに頭が悪いのだな」
ローゼリアはライモンドから婚約破棄を言い渡される。
『私の妃にならないか?妻としての役割は求めない。少しばかり政務を手伝ってくれると助かるが、後は離宮でゆっくり過ごしてくれればいい』
愛し愛される関係。そんな幸せは夢物語と諦め、ローゼリアは離宮に隠されるお妃様となった。
私たちの離婚幸福論
桔梗
恋愛
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。
しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。
彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。
信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。
だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。
それは救済か、あるいは——
真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。
勘違い妻は騎士隊長に愛される。
更紗
恋愛
政略結婚後、退屈な毎日を送っていたレオノーラの前に現れた、旦那様の元カノ。
ああ なるほど、身分違いの恋で引き裂かれたから別れてくれと。よっしゃそんなら離婚して人生軌道修正いたしましょう!とばかりに勢い込んで旦那様に離縁を勧めてみたところ――
あれ?何か怒ってる?
私が一体何をした…っ!?なお話。
有り難い事に書籍化の運びとなりました。これもひとえに読んで下さった方々のお蔭です。本当に有難うございます。
※本編完結後、脇役キャラの外伝を連載しています。本編自体は終わっているので、その都度完結表示になっております。ご了承下さい。
旦那様、彼は仕事において必要不可欠なパートナーなのです
ましゅぺちーの
恋愛
伯爵夫人フルールは、夫である伯爵と愛人の秘書に長年頭を悩ませていた。
何度夫に苦言を呈しても「彼女は仕事において必要不可欠なパートナーだから」と一切聞く耳を持たない。
困り果てていたそのとき、彼女は突然前世の記憶を取り戻した。
このままだと夫と愛人の真実の愛の犠牲になってしまう。
それだけは御免だ。
結婚五年目にして、彼女はようやく夫を見限り、新たな事業を立ち上げた。
そして事業を成功させたフルールの隣には、いつも同じ男が立っていた。
その男は誰なのかと問い詰める夫に、フルールはニッコリ笑って言った。
「彼は仕事において必要不可欠なパートナーなのです」と。
代理で子を産む彼女の願いごと
しゃーりん
恋愛
クロードの婚約者は公爵令嬢セラフィーネである。
この結婚は王命のようなものであったが、なかなかセラフィーネと会う機会がないまま結婚した。
初夜、彼女のことを知りたいと会話を試みるが欲望に負けてしまう。
翌朝知った事実は取り返しがつかず、クロードの頭を悩ませるがもう遅い。
クロードが抱いたのは妻のセラフィーネではなくフィリーナという女性だった。
フィリーナは自分の願いごとを叶えるために代理で子を産むことになったそうだ。
願いごとが叶う時期を待つフィリーナとその願いごとが知りたいクロードのお話です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
ため息ひとつ――王宮に散る花びらのように
柴田はつみ
恋愛
「離縁を、お願いしたいのです」
笑顔で、震えずに、エレナはそう言った。
夫は言葉を失った。泣いてくれれば、怒ってくれれば、まだ受け止め方があった。しかしあの静けさは、エレナがもう十分に泣き終わった後の顔だと、ヴィクトルにはわかった。
幼なじみと結ばれた三年間。すれ違いは静かに始まり、深紅のドレスの令嬢によって加速した。ため息を飲み込み、完璧な微笑みを保ち続けた公爵夫人が、最後に選んだのは――。
王宮に散る花びらのような、夫婦の崩壊と再生の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる