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プロローグ
一
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初めて彼に会ったのは、シーラが六歳のときだった。
兄のアカデミーでの友人だという彼は、柔和な雰囲気の兄とは違い、どこか野性的で近寄りがたい空気を纏っていた。
光の加減では橙色にも見える琥珀のような金の瞳に、初めて見る艶やかな黒い髪。自分とはまるで違う色を持った彼が不思議と魅力的に見え、彼はもしかしたら人間ではないのかもしれない、と幼いシーラは思った。
背が高いから巨人だろうか。
目つきが鋭いから狼男だろうか。
美しい顔をしているし、もしかしたら人魚かもしれない。
幼い子どもらしい、夢想的なことを思い浮かべたシーラは、幼さゆえの怖いもの知らずで、彼に直接「あなたは、にんげんなの?」と尋ねた。
兄や両親が慌てる中、それまで少しも表情を変えなかった彼は驚いたように目を見開き、次の瞬間にはおかしそうに声を上げて笑っていた。
彼は手で目元を覆いひとしきり笑うと、視線を合わせるようにしゃがんで、大きな手で優しくシーラの頭を撫でた。
『さあな。知りたければ自分で観察してみたらどうだ?』
愉快そうにそう告げられ、彼はきっと正体を隠しているのだ、とシーラは目を輝かせながら頷いた。
彼はシーラより十歳年上で、当時十六歳だった。成人したばかりということもあり、彼はシーラの兄と一緒に王都での社交活動に精を出していたが、時間を作っては頻繁にシーラに会いに来てくれた。
当時シーラは国境沿いにあるノルティーン辺境伯領で過ごしており、王都から領地まで結構な距離があった。にもかかわらず、あまりにも簡単に会いに来てくれるため、もしかしたら彼には翼が生えているのかもしれない、としばらくは彼の背中に引っ付いて過ごした。
彼はそれにも愉しそうに笑うのみで、決してシーラを邪険に扱うことはなく、シーラにとって彼と過ごす時間は次第にかけがえのないものになっていった。
しかし、そんな彼との交流は、ある日突然終わることになる。
彼の両親が不慮の事故で亡くなり、一人息子であった彼が突如爵位を継ぐことになったからだ。
彼と出会ってから、四年後のことだった。
そのころには、彼が人外でないのはもちろんのこと、その立場についても理解していた。そのため、爵位継承とその後の手続きでしばらくは会えないと言われても、仕方がないと受け入れた。
それから彼と会えない日々が続いたが、彼からは定期的に手紙が届き、時にはプレゼントも贈ってくれた。
彼にとって自分が妹のような存在であることは理解していたが、彼からの手紙や贈り物が増えていくたび、彼を恋しく思う気持ちはどんどん大きくなっていった。
彼に見合う人間になりたくて、シーラは勉強や習い事を精一杯頑張った。
一日でも早く彼に会えることを願っていたシーラだが、シーラが十一歳の誕生日を迎えたころ、それはしばらく叶うことのない夢となる。
国全体に疫病が蔓延し、感染拡大を防ぐため、他領とのあらゆる交流が全領地で禁止されたからだ。唯一許されたのは、王都からの物資補給や、治癒魔法士たちの往来のみで、それ以外は手紙のやりとりすらも禁止となった。
彼と手紙での交流すらできなくなったことにシーラは消沈したが、次第にそれどころではなくなってしまった。疫病に感染した患者が日を追うごとに増え、ついに母までもがその毒牙にかかってしまったのだ。
疫病蔓延から半年後、母が帰らぬ人となると、シーラは一人別邸へと送られることになった。
疫病は感染スピードが速く、なかなか魔法薬の供給が追い付かなかったこともあり、事態が収束したのは母の死から一年ほど経ってからだった。
一人別邸で過ごしていたシーラが、やっと本邸へと帰って来れたのは、疫病が完全終息した、さらに半年後のことだった。
約一年半ぶりに父と兄に会えたことをシーラは心から喜んだが、それから数ヵ月もせず、父は母の元へと旅立ってしまった。心労と過労が原因だった。
突如当主となった兄は、きちんとした引き継ぎもないまま引き受けることになった当主の業務に、毎日忙殺されるようになった。シーラは兄まで過労で亡くすわけにはいかないと、積極的に仕事を手伝い、兄を支えた。
そんなシーラの元に、彼から約二年ぶりの手紙が届いた。
――互いに落ち着いたら会おう。
それはシーラにとって何よりの糧になり、これまで以上に精力的に兄を手伝った。
早く彼に会いたい。
兄には申し訳ないが、その一心で、シーラは仕事に精を出した。
しかし、いくら仕事をこなしても、兄とシーラが落ち着くことはなかった。
ノルティーン辺境伯領の財政状況が、日に日に悪くなっていったからだ。
疫病のこともあり、国は税を大幅に引き下げてくれたが、シーラたちはそれを支払うのもギリギリの状態だった。
国境沿いの土地で、もともと人の往来が少なかったところに領地封鎖が影響し、さらに人が寄り付かなくなってしまったのだ。そのせいで領地全体の収入が減り、領民たちへの補償や税の引き下げなども重なって、必然的に私財を取り崩さなければならなくなった。
減る収入に、増える支出。
とうとう使用人の数を減らし始めたところで、兄は彼に助けを求めた。
しかし、そのとき彼は疫病の特効薬となった薬草を大量に輸出してくれた隣国に、国の代表として表敬訪問に行っており、連絡を取ることができなかった。
そんなときシーラたちに救いの手を差し伸べてくれたのが、兄より二つ年下で、アカデミーの後輩だったという北部公爵家の公子だった。
公子は、ノルティーン家に財政支援を行う代わりに、自身とシーラとの婚姻を要求した。
持参金は不要で、支援金は平常時のノルティーン辺境伯領の収入の十倍にも近い額を提示した。まさに破格の申し出だった。
王国に四家しかない由緒正しき公爵家からの、好条件すぎる縁談を断ることなどできない。
シーラは絶望したが、仕方がないとも思った。
彼のことを恋い慕ってはいたが、彼と自分が結ばれる可能性は限りなく低い。だったら、最も条件のいい相手に嫁ぐのが、ノルティーン辺境伯家の娘として生まれた自分の義務だと思ったからだ。
当主である兄も同じ考えだろうと思ったが、兄は公子と交渉し、様々な協議を経て、婚姻ではなく婚約という形に終着させた。
さらに、シーラがまだ十三歳の未成年であること。疫病や兄の手伝いでまともな淑女教育を受けていないこと。今シーラがいなくなっては領地運営に支障をきたすことなどを挙げ、結婚の時期は未定のうえ、その決定権は兄が保有することで合意書を作成し、それに署名まで貰っていた。
予想外の兄の行動に驚きつつも、シーラは心の底から安堵した。
想い人と結婚できるなど夢のまた夢だとわかっていたし、先延ばしにしたところで結局は北部公爵家に嫁ぐことになることは理解していた。それでも、わずかばかりの“もしかして”を心の片隅に置けたことは、シーラにとっては喜ばしいことだった。
支援金が当初の十分の一以下になってしまったことは申し訳なかったが、昔から親交のある他家にも協力を仰ぎ、シーラはこれまで以上に精力的に兄を手伝った。
領地を盛り返し、支援金を全額返金することができたら、婚約を解消することができるかもしれない。
そうしたら、彼に想いを伝えたい。
もしかしたら想いが成就するかもしれないし、しなかったら修道院に身を寄せればいい。
そんな欠片の希望を胸に、シーラは彼の帰国と再会できる日を心待ちにした。
帰国したはずの彼から一向に連絡が来なくても、忙しいのだろうと自らに言い聞かせ、“もしかして”を夢想し続けた。
兄のアカデミーでの友人だという彼は、柔和な雰囲気の兄とは違い、どこか野性的で近寄りがたい空気を纏っていた。
光の加減では橙色にも見える琥珀のような金の瞳に、初めて見る艶やかな黒い髪。自分とはまるで違う色を持った彼が不思議と魅力的に見え、彼はもしかしたら人間ではないのかもしれない、と幼いシーラは思った。
背が高いから巨人だろうか。
目つきが鋭いから狼男だろうか。
美しい顔をしているし、もしかしたら人魚かもしれない。
幼い子どもらしい、夢想的なことを思い浮かべたシーラは、幼さゆえの怖いもの知らずで、彼に直接「あなたは、にんげんなの?」と尋ねた。
兄や両親が慌てる中、それまで少しも表情を変えなかった彼は驚いたように目を見開き、次の瞬間にはおかしそうに声を上げて笑っていた。
彼は手で目元を覆いひとしきり笑うと、視線を合わせるようにしゃがんで、大きな手で優しくシーラの頭を撫でた。
『さあな。知りたければ自分で観察してみたらどうだ?』
愉快そうにそう告げられ、彼はきっと正体を隠しているのだ、とシーラは目を輝かせながら頷いた。
彼はシーラより十歳年上で、当時十六歳だった。成人したばかりということもあり、彼はシーラの兄と一緒に王都での社交活動に精を出していたが、時間を作っては頻繁にシーラに会いに来てくれた。
当時シーラは国境沿いにあるノルティーン辺境伯領で過ごしており、王都から領地まで結構な距離があった。にもかかわらず、あまりにも簡単に会いに来てくれるため、もしかしたら彼には翼が生えているのかもしれない、としばらくは彼の背中に引っ付いて過ごした。
彼はそれにも愉しそうに笑うのみで、決してシーラを邪険に扱うことはなく、シーラにとって彼と過ごす時間は次第にかけがえのないものになっていった。
しかし、そんな彼との交流は、ある日突然終わることになる。
彼の両親が不慮の事故で亡くなり、一人息子であった彼が突如爵位を継ぐことになったからだ。
彼と出会ってから、四年後のことだった。
そのころには、彼が人外でないのはもちろんのこと、その立場についても理解していた。そのため、爵位継承とその後の手続きでしばらくは会えないと言われても、仕方がないと受け入れた。
それから彼と会えない日々が続いたが、彼からは定期的に手紙が届き、時にはプレゼントも贈ってくれた。
彼にとって自分が妹のような存在であることは理解していたが、彼からの手紙や贈り物が増えていくたび、彼を恋しく思う気持ちはどんどん大きくなっていった。
彼に見合う人間になりたくて、シーラは勉強や習い事を精一杯頑張った。
一日でも早く彼に会えることを願っていたシーラだが、シーラが十一歳の誕生日を迎えたころ、それはしばらく叶うことのない夢となる。
国全体に疫病が蔓延し、感染拡大を防ぐため、他領とのあらゆる交流が全領地で禁止されたからだ。唯一許されたのは、王都からの物資補給や、治癒魔法士たちの往来のみで、それ以外は手紙のやりとりすらも禁止となった。
彼と手紙での交流すらできなくなったことにシーラは消沈したが、次第にそれどころではなくなってしまった。疫病に感染した患者が日を追うごとに増え、ついに母までもがその毒牙にかかってしまったのだ。
疫病蔓延から半年後、母が帰らぬ人となると、シーラは一人別邸へと送られることになった。
疫病は感染スピードが速く、なかなか魔法薬の供給が追い付かなかったこともあり、事態が収束したのは母の死から一年ほど経ってからだった。
一人別邸で過ごしていたシーラが、やっと本邸へと帰って来れたのは、疫病が完全終息した、さらに半年後のことだった。
約一年半ぶりに父と兄に会えたことをシーラは心から喜んだが、それから数ヵ月もせず、父は母の元へと旅立ってしまった。心労と過労が原因だった。
突如当主となった兄は、きちんとした引き継ぎもないまま引き受けることになった当主の業務に、毎日忙殺されるようになった。シーラは兄まで過労で亡くすわけにはいかないと、積極的に仕事を手伝い、兄を支えた。
そんなシーラの元に、彼から約二年ぶりの手紙が届いた。
――互いに落ち着いたら会おう。
それはシーラにとって何よりの糧になり、これまで以上に精力的に兄を手伝った。
早く彼に会いたい。
兄には申し訳ないが、その一心で、シーラは仕事に精を出した。
しかし、いくら仕事をこなしても、兄とシーラが落ち着くことはなかった。
ノルティーン辺境伯領の財政状況が、日に日に悪くなっていったからだ。
疫病のこともあり、国は税を大幅に引き下げてくれたが、シーラたちはそれを支払うのもギリギリの状態だった。
国境沿いの土地で、もともと人の往来が少なかったところに領地封鎖が影響し、さらに人が寄り付かなくなってしまったのだ。そのせいで領地全体の収入が減り、領民たちへの補償や税の引き下げなども重なって、必然的に私財を取り崩さなければならなくなった。
減る収入に、増える支出。
とうとう使用人の数を減らし始めたところで、兄は彼に助けを求めた。
しかし、そのとき彼は疫病の特効薬となった薬草を大量に輸出してくれた隣国に、国の代表として表敬訪問に行っており、連絡を取ることができなかった。
そんなときシーラたちに救いの手を差し伸べてくれたのが、兄より二つ年下で、アカデミーの後輩だったという北部公爵家の公子だった。
公子は、ノルティーン家に財政支援を行う代わりに、自身とシーラとの婚姻を要求した。
持参金は不要で、支援金は平常時のノルティーン辺境伯領の収入の十倍にも近い額を提示した。まさに破格の申し出だった。
王国に四家しかない由緒正しき公爵家からの、好条件すぎる縁談を断ることなどできない。
シーラは絶望したが、仕方がないとも思った。
彼のことを恋い慕ってはいたが、彼と自分が結ばれる可能性は限りなく低い。だったら、最も条件のいい相手に嫁ぐのが、ノルティーン辺境伯家の娘として生まれた自分の義務だと思ったからだ。
当主である兄も同じ考えだろうと思ったが、兄は公子と交渉し、様々な協議を経て、婚姻ではなく婚約という形に終着させた。
さらに、シーラがまだ十三歳の未成年であること。疫病や兄の手伝いでまともな淑女教育を受けていないこと。今シーラがいなくなっては領地運営に支障をきたすことなどを挙げ、結婚の時期は未定のうえ、その決定権は兄が保有することで合意書を作成し、それに署名まで貰っていた。
予想外の兄の行動に驚きつつも、シーラは心の底から安堵した。
想い人と結婚できるなど夢のまた夢だとわかっていたし、先延ばしにしたところで結局は北部公爵家に嫁ぐことになることは理解していた。それでも、わずかばかりの“もしかして”を心の片隅に置けたことは、シーラにとっては喜ばしいことだった。
支援金が当初の十分の一以下になってしまったことは申し訳なかったが、昔から親交のある他家にも協力を仰ぎ、シーラはこれまで以上に精力的に兄を手伝った。
領地を盛り返し、支援金を全額返金することができたら、婚約を解消することができるかもしれない。
そうしたら、彼に想いを伝えたい。
もしかしたら想いが成就するかもしれないし、しなかったら修道院に身を寄せればいい。
そんな欠片の希望を胸に、シーラは彼の帰国と再会できる日を心待ちにした。
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