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第二章
三※
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三人が出て行くと、ジルヴィウスはシーラの顔を覗き込み、頬を軽くつねった。
「それで? さっきのふざけた呼び方は何だ?」
「えっ? あれは……普段の話し方だと公爵夫人ぽくないかなって――ってジルこそ!」
シーラははっとしたようにジルヴィウスのシャツを掴むと、彼の肌を隠すようにシャツの前を合わせた。
「なんでこんなにボタン開けてるの!? 誘惑してるみたいに!」
「誘惑してるからな」
「……えっ!?」
しれっと言ってのけたジルヴィウスに、シーラは目を見開きながら、ぱくぱくと口を開閉させる。
(なんっ……なに……誘っ――え!?)
ジルヴィウスの言葉をうまく咀嚼できず混乱するシーラとは対照的に、彼はひどく落ち着いた眼差しでシーラを見つめていた。
ジルヴィウスは寄りかかっていた執務机に浅く座り直すと、シーラの腰を両手で掴み、そのまま持ち上げる。魔法を使ったのかシーラの体は風に舞う花びらのようにふわりと浮き上がり、ゆっくりとジルヴィウスの上に降りた。
ジルヴィウスは片腕でしっかりとシーラの腰を支えながら、もう一方の手でシーラの髪をいじる。
「人を雇うにあたって重視したのは人間関係だ。間者を雇うわけにはいかないからな」
「……それと誘惑と何の関係があるの?」
先ほどは抑え込んだ拗ねた気持ちが溢れ出し、シーラは唇を尖らせる。ジルヴィウスはシーラの髪を指に絡ませたまま、指先でシーラの唇をつついた。
「応募してきた者の中から、能力のある者を三人まで選べとギーには伝えていた。間者でないなら動機が何であろうと構わないとな」
(だから、それと誘惑に何の関係があるのっ)
シーラは自分の唇をつつくジルヴィウスの指先を甘噛みすると、睨み付けるように彼を見つめた。がじがじと歯を立てても、ジルヴィウスは特に抵抗する素振りは見せない。むしろ、もっと噛めとでもいうように、指を折り曲げて轡のように咥えさせた。
「使用人の募集をかけると愚か者も釣られてくることがある。仕える家の者と懇意になれるのではないかという愚かな欲望を抱く者がな」
シーラははっとしたように目を見開くと、ジルヴィウスの指から口を離した。
「じゃ――ぅむっ」
喋ろうとしたシーラの口内にすぐさま二本の指が差し込まれ、それ以上は何も言えなかった。
ジルヴィウスは二本の指でシーラの舌を挟むと言葉を続ける。
「杞憂で終わればそれでもよかったが、どうやらそんな愚か者が一人混じってたみたいだな」
(……イレーヌのことね)
エルネストとの婚約時代によく向けられた視線。表面上はにこやかにしながらも、嫉妬と侮蔑を隠し切れないあの眼差し。
彼女がどれほど高い能力を持っていようと、ジルヴィウスに対し邪な気持ちを抱いている限り、彼女を側近に選ぶことはないだろう。
(ジルの思惑はわかったけど、それでもやっぱり……)
ジルヴィウスの素肌を他の女性に見せたのは納得がいない、と嫉妬心を燃やすシーラだったが、舌をいじるジルヴィウスの動きがだんだんと妖しい動きを見せ始め思考が乱れる。
「ん、む……っふ」
ジルヴィウスの爪が舌の表面を引っ掻き、ぞわりとした感覚が全身に広がる。
「じ、ぅ……」
朝、中途半端に高められたせいか、すぐに体の奥が熱を持ち、腹の奥が疼き始める。
ジルヴィウスは目を細めると、今度は口蓋をくすぐるように撫でた。
「俺は今両手が塞がってる。欲しければ自分で裾を持ち上げろ」
ジルヴィウスに言われるがまま、スカートの裾に手を伸ばしたシーラだったが、わずかばかりの理性がそれに制止をかける。
先ほどまで他の人がいたせいか、今は自分たちしかいないとわかっていても、どうしても躊躇ってしまう。
シーラがどうしようと戸惑っていると、ジルヴィウスが短く息を吐き出した。
「……どうやらお前は抱かれたくないみたいだな。なら仕方ない」
「……!」
自分の上からシーラを下ろそうとするジルヴィウスに、シーラは首を横に振ると、震える手でスカートを持ち上げた。
感情の読めない眼差しでそれを見つめていたジルヴィウスは、シーラの口内から指を引き抜くと、露わになったドロワーズに軽く触れた。その瞬間、穿いていたはずの下着が消え、シーラは目を白黒させる。
「し、下着は!?」
「ランドリー室に飛ばした」
言いながら、シーラの唾液で濡れた指先が割れ目をなぞる。
「濡らす必要はなかったな?」
「っふ、ん」
すでにしっとりと濡れていたそこを何度か往復すると、ジルヴィウスは指を二本シーラの中に沈めた。
「ぁっ……は、あ、ジル……!」
じっと待ち望んでいた刺激に、濡襞は嬉しそうにジルヴィウスの指に絡み付く。
「一度イっておくか?」
淫芽を潰しながら、柔襞の弱い部分を擦られ、シーラは「いやっ」と声を上げる。
「じるっ……ジルと一緒がいいっ……ジルが欲しいのっ」
大きく開かれたままのジルヴィウスの胸元に触れながら乞えば、ジルヴィウスは軽くシーラの唇に吸い付いて自らの唇を舐めた。
「ベルトを外してお前が自分で取り出せ」
「うん……」
指の動きを止め待ってくれるジルヴィウスに、シーラは息を整えながらジルヴィウスのベルトに手を掛ける。スカートに隠れて手元は見えないが、これまで何度か外したことがあるからか、問題なくベルトを外し、トラウザーズの前を寛げることができた。
「スカートを持って腰を上げろ」
「ん……」
ジルヴィウスの指示に従い、片手でスカートの裾を持ち、もう片方の手を彼の肩に置くと、執務机の上に膝立ちになる。
「そのまま腰を下ろせ」
熱く吐かれるジルヴィウスの吐息に体を震わせながら、シーラはゆっくりと腰を落とす。蜜口に彼の切っ先が当たり、期待するようにひくひくと震えた。
「ジル……好き……」
「……ああ」
わずかに目尻を下げ、口付けてくれるジルヴィウスに、シーラも顔を綻ばせると、そのままぐっと腰を下ろした。
「それで? さっきのふざけた呼び方は何だ?」
「えっ? あれは……普段の話し方だと公爵夫人ぽくないかなって――ってジルこそ!」
シーラははっとしたようにジルヴィウスのシャツを掴むと、彼の肌を隠すようにシャツの前を合わせた。
「なんでこんなにボタン開けてるの!? 誘惑してるみたいに!」
「誘惑してるからな」
「……えっ!?」
しれっと言ってのけたジルヴィウスに、シーラは目を見開きながら、ぱくぱくと口を開閉させる。
(なんっ……なに……誘っ――え!?)
ジルヴィウスの言葉をうまく咀嚼できず混乱するシーラとは対照的に、彼はひどく落ち着いた眼差しでシーラを見つめていた。
ジルヴィウスは寄りかかっていた執務机に浅く座り直すと、シーラの腰を両手で掴み、そのまま持ち上げる。魔法を使ったのかシーラの体は風に舞う花びらのようにふわりと浮き上がり、ゆっくりとジルヴィウスの上に降りた。
ジルヴィウスは片腕でしっかりとシーラの腰を支えながら、もう一方の手でシーラの髪をいじる。
「人を雇うにあたって重視したのは人間関係だ。間者を雇うわけにはいかないからな」
「……それと誘惑と何の関係があるの?」
先ほどは抑え込んだ拗ねた気持ちが溢れ出し、シーラは唇を尖らせる。ジルヴィウスはシーラの髪を指に絡ませたまま、指先でシーラの唇をつついた。
「応募してきた者の中から、能力のある者を三人まで選べとギーには伝えていた。間者でないなら動機が何であろうと構わないとな」
(だから、それと誘惑に何の関係があるのっ)
シーラは自分の唇をつつくジルヴィウスの指先を甘噛みすると、睨み付けるように彼を見つめた。がじがじと歯を立てても、ジルヴィウスは特に抵抗する素振りは見せない。むしろ、もっと噛めとでもいうように、指を折り曲げて轡のように咥えさせた。
「使用人の募集をかけると愚か者も釣られてくることがある。仕える家の者と懇意になれるのではないかという愚かな欲望を抱く者がな」
シーラははっとしたように目を見開くと、ジルヴィウスの指から口を離した。
「じゃ――ぅむっ」
喋ろうとしたシーラの口内にすぐさま二本の指が差し込まれ、それ以上は何も言えなかった。
ジルヴィウスは二本の指でシーラの舌を挟むと言葉を続ける。
「杞憂で終わればそれでもよかったが、どうやらそんな愚か者が一人混じってたみたいだな」
(……イレーヌのことね)
エルネストとの婚約時代によく向けられた視線。表面上はにこやかにしながらも、嫉妬と侮蔑を隠し切れないあの眼差し。
彼女がどれほど高い能力を持っていようと、ジルヴィウスに対し邪な気持ちを抱いている限り、彼女を側近に選ぶことはないだろう。
(ジルの思惑はわかったけど、それでもやっぱり……)
ジルヴィウスの素肌を他の女性に見せたのは納得がいない、と嫉妬心を燃やすシーラだったが、舌をいじるジルヴィウスの動きがだんだんと妖しい動きを見せ始め思考が乱れる。
「ん、む……っふ」
ジルヴィウスの爪が舌の表面を引っ掻き、ぞわりとした感覚が全身に広がる。
「じ、ぅ……」
朝、中途半端に高められたせいか、すぐに体の奥が熱を持ち、腹の奥が疼き始める。
ジルヴィウスは目を細めると、今度は口蓋をくすぐるように撫でた。
「俺は今両手が塞がってる。欲しければ自分で裾を持ち上げろ」
ジルヴィウスに言われるがまま、スカートの裾に手を伸ばしたシーラだったが、わずかばかりの理性がそれに制止をかける。
先ほどまで他の人がいたせいか、今は自分たちしかいないとわかっていても、どうしても躊躇ってしまう。
シーラがどうしようと戸惑っていると、ジルヴィウスが短く息を吐き出した。
「……どうやらお前は抱かれたくないみたいだな。なら仕方ない」
「……!」
自分の上からシーラを下ろそうとするジルヴィウスに、シーラは首を横に振ると、震える手でスカートを持ち上げた。
感情の読めない眼差しでそれを見つめていたジルヴィウスは、シーラの口内から指を引き抜くと、露わになったドロワーズに軽く触れた。その瞬間、穿いていたはずの下着が消え、シーラは目を白黒させる。
「し、下着は!?」
「ランドリー室に飛ばした」
言いながら、シーラの唾液で濡れた指先が割れ目をなぞる。
「濡らす必要はなかったな?」
「っふ、ん」
すでにしっとりと濡れていたそこを何度か往復すると、ジルヴィウスは指を二本シーラの中に沈めた。
「ぁっ……は、あ、ジル……!」
じっと待ち望んでいた刺激に、濡襞は嬉しそうにジルヴィウスの指に絡み付く。
「一度イっておくか?」
淫芽を潰しながら、柔襞の弱い部分を擦られ、シーラは「いやっ」と声を上げる。
「じるっ……ジルと一緒がいいっ……ジルが欲しいのっ」
大きく開かれたままのジルヴィウスの胸元に触れながら乞えば、ジルヴィウスは軽くシーラの唇に吸い付いて自らの唇を舐めた。
「ベルトを外してお前が自分で取り出せ」
「うん……」
指の動きを止め待ってくれるジルヴィウスに、シーラは息を整えながらジルヴィウスのベルトに手を掛ける。スカートに隠れて手元は見えないが、これまで何度か外したことがあるからか、問題なくベルトを外し、トラウザーズの前を寛げることができた。
「スカートを持って腰を上げろ」
「ん……」
ジルヴィウスの指示に従い、片手でスカートの裾を持ち、もう片方の手を彼の肩に置くと、執務机の上に膝立ちになる。
「そのまま腰を下ろせ」
熱く吐かれるジルヴィウスの吐息に体を震わせながら、シーラはゆっくりと腰を落とす。蜜口に彼の切っ先が当たり、期待するようにひくひくと震えた。
「ジル……好き……」
「……ああ」
わずかに目尻を下げ、口付けてくれるジルヴィウスに、シーラも顔を綻ばせると、そのままぐっと腰を下ろした。
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