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41.妙子の想い・奏輔の迷い
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妙子さんからメールが来たのは午後三時過ぎのことだった。今朝の悪夢を見てから僕は沈鬱な心持ちだったが、バイトの休憩時に僕はそのメールを開いてみる。
《あの人が逮捕されたそうです》
あの人、とは間違いない、妙子さんの前夫のことだ。彼はストーカーと化して妙子さんを襲い、盾になった僕の右手に切りつけ、僕はピアニストとしての人生を終えた。
安堵した僕は一気に身体の力が抜けた。ついに、ついに逮捕されたのか。これで妙子さんは彼に怯える生活を過ごさないで済む。
《よかったです。僕も胸をなで下ろしました》
と取り敢えず簡単に返信した。
バイトを終わらせた僕はできるだけ早く冨久屋へ急いだ。ついた時には二、三人の観光客らしいお客さんが来ていた。店に入るなりすがちゃんと目が合う。
「よかったですね」
すがちゃんはほっとしたような表情だった。
「お陰さまで。今まで本当にありがとうございました」
と深く頭を下げる。その夜はいつもと同じように過ぎて行き、僕は妙子さんのアパートまで送ってそのまま帰った。
翌々日の休日、僕は妙子さんのアパートに招かれた。二人だけのちょっとしたパーティーだった。テーブルには今までお世話になったお礼ですと言って妙子さんが腕によりをかけた料理が所狭しと並ぶ。僕は複雑な気持ちでこれらの料理をいただいた。
妙子さんは離婚が成立したころのはしゃいだ感じではなく穏やかで心安らかな感じがする。僕たちは冨久屋で出会ったばかり頃の話から話し初めて、今までお互いにあったことなどを話した。
「もう五ヶ月半になるんですね」
妙子さんが温かい烏龍茶を飲みながらしみじみと言う。それは僕が冨久屋に初めて行って一人で大酒を飲んで帰った日。その頃はまだ雪は降っていなかった。僕はそこにいたすがちゃん、妙子さんが目に入り、それから冨久屋へ足繁く通うようになる。あの頃はまさか妙子さんとこんなことになるなんて思いもよらなかった。そしてこれからはどうなるのだろう。
「長かったですか? それとも短かったですか?」
僕の問いに天井を見上げながら答える妙子さん。
「うーん、両方です。長いような短かったような……」
僕もそうかもしれない。冨久屋に通うようになり、妙子さんと少し親しくなったところであの事件で僕は右手を負傷した。それから妙子さんの支えもあって僕は作曲の道を進もうとしている。変わった。あの頃から見て僕は何もかも変わった。そしてそれは決して悪い方向ではないと思う。
「ここまでこれたのはみんな妙子さんのおかげです。ありがとうございます」
妙子さんは慌てた。
「そんな、私なんて何も。むしろ逆に奏輔さんにひどいご迷惑をかけてしまって……」
見ていて気の毒なほど申し訳なさそうな顔をしてうつむく妙子さん。僕はほほ笑んで答えた。
「それでよかったんです。妙子さんのおかげで僕は変われたんですから」
「えっ」
驚いた顔をして妙子さんは顔を上げる。
「さっ、後片付けしましょう。たまには僕にも少しは手伝わさせて下さいね」
僕は立ち上がって食器を下げ始める。このあと僕たちはまるで夫婦のように並んで食器を洗う。僕たちは目が合うと笑顔を交わした。それと同時に僕の胸は痛む。
後片付けも終わって小さなテーブルの前に座ると、さっきと違って対面ではなく左斜め前に妙子さんが座る。妙子さんが熱いほうじ茶を僕の湯飲みに淹れてくれた。妙子さんも自分の湯飲みにお茶を注ぐ。
「雪が融けたらどこかに行きませんか」
今までいろいろお世話になっていた妙子さんに感謝の意味を込めて、僕が何かをすることで羽を伸ばしてもらいたかった。
「あら、今だって行けるところはいっぱいあるでしょ」
以前似たような提案をした時のことを思い出した。
「イルミネーション、函館山、五稜郭タワー、とか?」
「ふふふっ、『定番のデートコース』ですね」
妙子さんが笑う。
「ははっ」
僕も笑う。
「いいですよ、デートコース」
左斜め前に座る妙子さんが少し上目遣いに僕を見た。何か探るような眼だ。そして誘うようなその目に僕は言葉を失った。
「どうしました?」
「いや……」
妙子さんの瞳に吸い込まれそうで僕は声が出ない。気が付くと僕の手に触れるか触れないかのところに妙子さんの手がある。ピアニストのように長い、そしてピアニストと違って細い指。
「いいんですか? 僕なんかで」
僕は冗談めかして言った。
「ええ、もちろんです。奏輔さんだからいいんです」
そう答えた妙子さんの目はどこか真剣だった。
沈黙が流れる。デートの話どころではない雰囲気が漂う。
僕は黙って目の前にある妙子さんの指にそっと触れた。互いの指がゆっくりと絡み合う。改めて妙子さんに目を向ける。少し赤く見える妙子さんの顔がさっきより近く見える。僕は自分の心臓の鼓動が早くなってきているのに気づいた。心臓の音が妙子さんに聞こえそうだ。僕も少しずつ妙子さんに顔を近づける。
《奏輔はあたしがモスクワ行って嬉しい?》
《……輔。 ……奏輔》
いきなり目の前に藍の顔が浮かぶ。次の瞬間、この間の夢で僕を無表情に見つめる眼が思い浮かぶ。僕はびくっと震えた。僕の中の鼓動が一気に鎮まり、僕の中の熱気が一気に冷めていった。なんてことをしようとしたんだ僕は。そう思った。
それと同時に僕の中にひとつの疑念が湧き上がってきた。これもまた、妙子さんの重すぎる罪悪感からくる「罪滅ぼし」のひとつだとしたら。その推論に僕の全身は毛羽立ち背筋が冷たくなる。
僕は妙子さんから顔と手を離す。妙子さんは最初不思議そうな顔をしたが次に薄くて甘い苦笑いを浮かべて、黙ってお茶を淹れ直してくれた。
その後言葉少なになった僕たち。明日の朝のバイトが早いからと適当な理由をつけて僕は妙子さんのアパートから早々に帰った。僕はなぜかその場にいるのが怖かった。
歩いて帰りながら僕はなぜあの時藍の顔が頭に浮かんだのか考えていた。わからない。考えても考えてもわからない。それに僕の推論だって当たっているかどうかなんてわかりはしない。
でもあの時、あのままだったら僕は妙子さんとキスをしていただろう。果たしてそれでよかったのか。そう思うと僕は胸が潰されるように苦しくなる。キスをする、しない、どちらを選択してもそれは何かとてつもなくいけない事のような気がしてならなかった。
わけが分からなくなった僕は強く頭を振った。髪からさらさら小雪が舞い落ちる。しかしいくら頭を振っても僕の頭の中から藍の顔が消えることはなかった。
◆次回
42.冬の終わりに咲く花に
2022年5月12日 21:00 公開予定
※2022年5月12日 加筆修正をしました。
《あの人が逮捕されたそうです》
あの人、とは間違いない、妙子さんの前夫のことだ。彼はストーカーと化して妙子さんを襲い、盾になった僕の右手に切りつけ、僕はピアニストとしての人生を終えた。
安堵した僕は一気に身体の力が抜けた。ついに、ついに逮捕されたのか。これで妙子さんは彼に怯える生活を過ごさないで済む。
《よかったです。僕も胸をなで下ろしました》
と取り敢えず簡単に返信した。
バイトを終わらせた僕はできるだけ早く冨久屋へ急いだ。ついた時には二、三人の観光客らしいお客さんが来ていた。店に入るなりすがちゃんと目が合う。
「よかったですね」
すがちゃんはほっとしたような表情だった。
「お陰さまで。今まで本当にありがとうございました」
と深く頭を下げる。その夜はいつもと同じように過ぎて行き、僕は妙子さんのアパートまで送ってそのまま帰った。
翌々日の休日、僕は妙子さんのアパートに招かれた。二人だけのちょっとしたパーティーだった。テーブルには今までお世話になったお礼ですと言って妙子さんが腕によりをかけた料理が所狭しと並ぶ。僕は複雑な気持ちでこれらの料理をいただいた。
妙子さんは離婚が成立したころのはしゃいだ感じではなく穏やかで心安らかな感じがする。僕たちは冨久屋で出会ったばかり頃の話から話し初めて、今までお互いにあったことなどを話した。
「もう五ヶ月半になるんですね」
妙子さんが温かい烏龍茶を飲みながらしみじみと言う。それは僕が冨久屋に初めて行って一人で大酒を飲んで帰った日。その頃はまだ雪は降っていなかった。僕はそこにいたすがちゃん、妙子さんが目に入り、それから冨久屋へ足繁く通うようになる。あの頃はまさか妙子さんとこんなことになるなんて思いもよらなかった。そしてこれからはどうなるのだろう。
「長かったですか? それとも短かったですか?」
僕の問いに天井を見上げながら答える妙子さん。
「うーん、両方です。長いような短かったような……」
僕もそうかもしれない。冨久屋に通うようになり、妙子さんと少し親しくなったところであの事件で僕は右手を負傷した。それから妙子さんの支えもあって僕は作曲の道を進もうとしている。変わった。あの頃から見て僕は何もかも変わった。そしてそれは決して悪い方向ではないと思う。
「ここまでこれたのはみんな妙子さんのおかげです。ありがとうございます」
妙子さんは慌てた。
「そんな、私なんて何も。むしろ逆に奏輔さんにひどいご迷惑をかけてしまって……」
見ていて気の毒なほど申し訳なさそうな顔をしてうつむく妙子さん。僕はほほ笑んで答えた。
「それでよかったんです。妙子さんのおかげで僕は変われたんですから」
「えっ」
驚いた顔をして妙子さんは顔を上げる。
「さっ、後片付けしましょう。たまには僕にも少しは手伝わさせて下さいね」
僕は立ち上がって食器を下げ始める。このあと僕たちはまるで夫婦のように並んで食器を洗う。僕たちは目が合うと笑顔を交わした。それと同時に僕の胸は痛む。
後片付けも終わって小さなテーブルの前に座ると、さっきと違って対面ではなく左斜め前に妙子さんが座る。妙子さんが熱いほうじ茶を僕の湯飲みに淹れてくれた。妙子さんも自分の湯飲みにお茶を注ぐ。
「雪が融けたらどこかに行きませんか」
今までいろいろお世話になっていた妙子さんに感謝の意味を込めて、僕が何かをすることで羽を伸ばしてもらいたかった。
「あら、今だって行けるところはいっぱいあるでしょ」
以前似たような提案をした時のことを思い出した。
「イルミネーション、函館山、五稜郭タワー、とか?」
「ふふふっ、『定番のデートコース』ですね」
妙子さんが笑う。
「ははっ」
僕も笑う。
「いいですよ、デートコース」
左斜め前に座る妙子さんが少し上目遣いに僕を見た。何か探るような眼だ。そして誘うようなその目に僕は言葉を失った。
「どうしました?」
「いや……」
妙子さんの瞳に吸い込まれそうで僕は声が出ない。気が付くと僕の手に触れるか触れないかのところに妙子さんの手がある。ピアニストのように長い、そしてピアニストと違って細い指。
「いいんですか? 僕なんかで」
僕は冗談めかして言った。
「ええ、もちろんです。奏輔さんだからいいんです」
そう答えた妙子さんの目はどこか真剣だった。
沈黙が流れる。デートの話どころではない雰囲気が漂う。
僕は黙って目の前にある妙子さんの指にそっと触れた。互いの指がゆっくりと絡み合う。改めて妙子さんに目を向ける。少し赤く見える妙子さんの顔がさっきより近く見える。僕は自分の心臓の鼓動が早くなってきているのに気づいた。心臓の音が妙子さんに聞こえそうだ。僕も少しずつ妙子さんに顔を近づける。
《奏輔はあたしがモスクワ行って嬉しい?》
《……輔。 ……奏輔》
いきなり目の前に藍の顔が浮かぶ。次の瞬間、この間の夢で僕を無表情に見つめる眼が思い浮かぶ。僕はびくっと震えた。僕の中の鼓動が一気に鎮まり、僕の中の熱気が一気に冷めていった。なんてことをしようとしたんだ僕は。そう思った。
それと同時に僕の中にひとつの疑念が湧き上がってきた。これもまた、妙子さんの重すぎる罪悪感からくる「罪滅ぼし」のひとつだとしたら。その推論に僕の全身は毛羽立ち背筋が冷たくなる。
僕は妙子さんから顔と手を離す。妙子さんは最初不思議そうな顔をしたが次に薄くて甘い苦笑いを浮かべて、黙ってお茶を淹れ直してくれた。
その後言葉少なになった僕たち。明日の朝のバイトが早いからと適当な理由をつけて僕は妙子さんのアパートから早々に帰った。僕はなぜかその場にいるのが怖かった。
歩いて帰りながら僕はなぜあの時藍の顔が頭に浮かんだのか考えていた。わからない。考えても考えてもわからない。それに僕の推論だって当たっているかどうかなんてわかりはしない。
でもあの時、あのままだったら僕は妙子さんとキスをしていただろう。果たしてそれでよかったのか。そう思うと僕は胸が潰されるように苦しくなる。キスをする、しない、どちらを選択してもそれは何かとてつもなくいけない事のような気がしてならなかった。
わけが分からなくなった僕は強く頭を振った。髪からさらさら小雪が舞い落ちる。しかしいくら頭を振っても僕の頭の中から藍の顔が消えることはなかった。
◆次回
42.冬の終わりに咲く花に
2022年5月12日 21:00 公開予定
※2022年5月12日 加筆修正をしました。
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