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52.番外編・咲苗2
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翌朝僕はひどい寝相で高いびきをかいている咲苗を置いてバイトに出かけた。
バイトも終わり駅ピアノに行く。藍が僕に気付き笑顔で駆け寄ってきた。
「よっ」
「おお」
「で、それ誰?」
藍は不思議そうな顔をしている。
「それ?」
「そいつ、そのちびっ子」
藍の指さした先は僕の背後だった。僕は振り向く。そこには咲苗が藍を睨んで固まっていた。咲苗は背が低い事に強いコンプレックスを抱いていた。毎日牛乳を一リットル飲む。
「お前いつの間にっ!」
僕の質問は咲苗には聞こえていなかったようだ。
「お兄ちゃん誰こいつ」
わななくような声で僕を詰問する咲苗。
「ああ、彼女は藍。僕の――」
藍が僕の言葉に割って入る。
「カノジョ」
満面の笑みを湛える藍に咲苗は爆発寸前だった。僕もいきなり身長という地雷を踏まれた咲苗が何を言い出すかわからず青くなっていた。特に妙子さんの名前を出されたらと思うと気が気ではない。
「カっ、カノジョっ……」
髪の毛を逆立てんばかりに怒りを湛えた目を光らせる咲苗は藍を睨む。一方の藍はニコニコしながら咲苗のコンプレックスを刺激する仕草、つまり目線を咲苗の高さまで下げて話しかけた。
「そっかあ、奏輔ってばこんな妹がいたんだ。可愛いー。小学生かな? 何年生?」
「中二っ!」
「そっかそっかあ。あー、あたしもこんな可愛い妹欲しかったなあ」
藍はいきなり咲苗を抱き寄せ頭を撫でる。咲苗はそれを乱暴に引き剥がし僕の腕に両腕でしがみつき、敵対心に燃える目でまだ藍を睨んでいる。
「へえ、お兄ちゃん大好きなんだ。じゃ、あたしもっ」
僕の逆の腕にしがみついて肩に頭を乗せる藍。くそっ、からかってるな。
「ちょっとお兄ちゃんに何やってるのよっ」
「えー、だってあたしカノジョだからあ」
怒りで声に熱気がこもる感の咲苗。一方ゲスいにやにや笑いで返す藍は完全に咲苗と僕をからかうモードだ。
「お前今日は弾かないのか」
なんだかもうすっかり疲れた僕は藍に水を向ける。
「あ、そうそう。ちょっと行ってくるね。えと、お名前は?」
「……」
「咲苗だ。頼むから、ほんと頼むから仲良くしてやってくれ」
僕はうんざりした声で藍に懇願する。
「仲良くしてるよっ、ねー?」
「……」
藍は辟易している僕と敵愾心に燃える咲苗を置いてピアノ椅子に座る。今日の曲目はカスキの夜の海辺にてOp.34-1。藍らしい憂いを湛えた幻想的で美しい旋律の曲だ。僕の腕をまるで締め上げるかのように力いっぱい掴んでいた咲苗の腕がゆるむ。見ると食い入るように藍の演奏を見つめていた。
得意気な顔をして戻ってくる藍。
「どだった?」
「よかった。まあ相変わらずミスが多かったけどな」
「ふふっ、褒めたとこだけ受け取っておくわ」
「こいつ」
咲苗はすっかり静かになっていた。
藍の演奏のあとはいつも通り活力亭ラーメンに行き三人で塩ラーメンをすすり餃子を食べた。僕が注文した餃子を藍が二つ食べると、咲苗も藍をまねして一つ食べる。
店を出て、午後いっぱい空いている僕はこの後どうしようか迷う。すると、藍が咲苗を観光に連れて行こうと提案してきた。連れて行こうと言うより連れ回して自分が楽しみたいだけだろうと思ったが、これと言ってすることもない僕は賛成した。咲苗も渋々と言った様子で頷く。
函館山に向かう途中で陽の差さない小さな公園を見つけた。先日の雪がまだ解けずに残っている。
「へえ、こんなところに公園なんてあったっけ」
僕が公園を眺めていると、藍は小走りにその公園に向かう。子供みたいににこにこしてせっせと雪玉を作り始めた。
「おい何してんだ早くロープウェイ乗るぞ」
呆れてそう言った僕の顔めがけ雪玉を投げる藍。避けきれなかった僕は顔面で雪玉を受け止める。
「むぐっ」
「ばっかじゃないの、子供みたい」
そうつぶやいた咲苗の顔面にも雪玉が直撃する。それを見て高笑いする藍。真っ赤な顔をして公園に駆け込んだ咲苗は雪玉を作り藍に向かって思い切り投げる。
「へへーんだ」
ひょいっと咲苗の雪玉を避けてあかんべーをする。僕も腹が立ったので雪玉を藍に向かって投げるがこれも軽々と避けられる。
最初は藍対僕と咲苗で雪合戦をしていたが、いつの間にか藍が咲苗をスカウトして、僕一人で藍と咲苗の猛攻を受けることになった。歓声をあげながら僕に雪玉を投げてくる二人。一方の僕は、身軽な二人になかなか当てられない。いつの間にか二人は笑顔を交わしながら雪玉を投げていた。
まあ、二人が仲良くなれたならいいか、と僕は自分を慰める。
ひとしきり遊んだ後ロープウェイに乗って函館の景色を眺めるが、雪に濡れ山頂で北風に吹かれる僕たちは歯の根が合わないほど凍えてしまった。結局ここで僕たちは解散しそれぞれのアパートに帰る。そこで着替えて開店直後の冨久屋へ向かった。
妙子さんは僕たちを歓待してくれた。咲苗に美味いものをいっぱい食べさせようと、少し背伸びした僕は普段は頼まない高価なものを色々と注文をする。咲苗もここの料理を気に入ってくれたようで自分でも注文するが結局食べきれないほどになってしまった。すると妙子さんがいくつかタッパーに詰めてくれる。ちょうど咲苗が眠そうになってきたところで妙子さんと閉店した冨久屋を出、アパートの部屋に帰る。寝ぼけ眼の咲苗はさっさと着替えてさっさと寝てしまった。
僕は妙子さんと咲苗のことで色々と話した。妙子さんは咲苗のことを「素直ないい子」と言ったが僕にはどうも信じられない。その後は咲苗を寝かせたまま僕一人で妙子さんを送っていった。
妙子さんの付き添いから帰ってくると僕も咲苗の隣でごろ寝する。布団を買ってくるのを忘れたのが残念だ。背中が痛い。だが咲苗だっていつまでもここにいるわけではないだろうし、どうしたらいいものだろうか。さっさと東京の家に追い返すのが一番だが、あの頑固者の咲苗になんと言えば納得させられるか見当もつかなかった。
天井を眺めてそんな物思いに耽っていると小さな声が聞こえる。
「お兄ちゃん」
「なんだ起きてたのか」
「手貸して。昨日みたく」
「あ、ああ」
咲苗は僕が差し出した手に指を絡めると言った。
「あの人面白かったね」
「藍のことか」
「ああそうそう、藍ちゃん」
咲苗の声は眠そうだった。
「うん」
「あたし、藍ちゃんがお姉ちゃんでもいいなあ。友達みたいに楽しそうだし、すっごくピアノ巧いし」
僕はそれには何も答えずにいた。するとまたすぐに咲苗が口を開く。
「ねえ、妙子さんと藍ちゃんはお互いのこと知ってるの?」
僕はぎょっとした。
「な、なんでそんなことを訊くんだ」
「……ん、なんとなく」
「なんとなくでそんな事訊くなよ」
「へへっ、で、どうなの?」
「……知らない」
「やっぱりな」
咲苗はこちらを向いてどこか呆れたような声を出す。
「どういう意味だ」
「秘密」
咲苗が小さなため息を吐いた。
「お兄ちゃん」
咲苗の声が少し鋭くなる。
「なんだ」
「ちゃんと二人のこと考えてあげなね」
「あ、ああ……」
何を言っているのかよく判らなかった。
咲苗はじっと僕を見つめていたがやがてゆっくりまぶたを閉じるとすぐに眠りの渕に落ちていった。
僕は咲苗の言ったことがまだ呑み込めずにしばらく天井を眺めながら悶々と冬の夜を過ごした。
◆次回
53.番外編・咲苗3
2022年5月23日 21:00 公開予定
バイトも終わり駅ピアノに行く。藍が僕に気付き笑顔で駆け寄ってきた。
「よっ」
「おお」
「で、それ誰?」
藍は不思議そうな顔をしている。
「それ?」
「そいつ、そのちびっ子」
藍の指さした先は僕の背後だった。僕は振り向く。そこには咲苗が藍を睨んで固まっていた。咲苗は背が低い事に強いコンプレックスを抱いていた。毎日牛乳を一リットル飲む。
「お前いつの間にっ!」
僕の質問は咲苗には聞こえていなかったようだ。
「お兄ちゃん誰こいつ」
わななくような声で僕を詰問する咲苗。
「ああ、彼女は藍。僕の――」
藍が僕の言葉に割って入る。
「カノジョ」
満面の笑みを湛える藍に咲苗は爆発寸前だった。僕もいきなり身長という地雷を踏まれた咲苗が何を言い出すかわからず青くなっていた。特に妙子さんの名前を出されたらと思うと気が気ではない。
「カっ、カノジョっ……」
髪の毛を逆立てんばかりに怒りを湛えた目を光らせる咲苗は藍を睨む。一方の藍はニコニコしながら咲苗のコンプレックスを刺激する仕草、つまり目線を咲苗の高さまで下げて話しかけた。
「そっかあ、奏輔ってばこんな妹がいたんだ。可愛いー。小学生かな? 何年生?」
「中二っ!」
「そっかそっかあ。あー、あたしもこんな可愛い妹欲しかったなあ」
藍はいきなり咲苗を抱き寄せ頭を撫でる。咲苗はそれを乱暴に引き剥がし僕の腕に両腕でしがみつき、敵対心に燃える目でまだ藍を睨んでいる。
「へえ、お兄ちゃん大好きなんだ。じゃ、あたしもっ」
僕の逆の腕にしがみついて肩に頭を乗せる藍。くそっ、からかってるな。
「ちょっとお兄ちゃんに何やってるのよっ」
「えー、だってあたしカノジョだからあ」
怒りで声に熱気がこもる感の咲苗。一方ゲスいにやにや笑いで返す藍は完全に咲苗と僕をからかうモードだ。
「お前今日は弾かないのか」
なんだかもうすっかり疲れた僕は藍に水を向ける。
「あ、そうそう。ちょっと行ってくるね。えと、お名前は?」
「……」
「咲苗だ。頼むから、ほんと頼むから仲良くしてやってくれ」
僕はうんざりした声で藍に懇願する。
「仲良くしてるよっ、ねー?」
「……」
藍は辟易している僕と敵愾心に燃える咲苗を置いてピアノ椅子に座る。今日の曲目はカスキの夜の海辺にてOp.34-1。藍らしい憂いを湛えた幻想的で美しい旋律の曲だ。僕の腕をまるで締め上げるかのように力いっぱい掴んでいた咲苗の腕がゆるむ。見ると食い入るように藍の演奏を見つめていた。
得意気な顔をして戻ってくる藍。
「どだった?」
「よかった。まあ相変わらずミスが多かったけどな」
「ふふっ、褒めたとこだけ受け取っておくわ」
「こいつ」
咲苗はすっかり静かになっていた。
藍の演奏のあとはいつも通り活力亭ラーメンに行き三人で塩ラーメンをすすり餃子を食べた。僕が注文した餃子を藍が二つ食べると、咲苗も藍をまねして一つ食べる。
店を出て、午後いっぱい空いている僕はこの後どうしようか迷う。すると、藍が咲苗を観光に連れて行こうと提案してきた。連れて行こうと言うより連れ回して自分が楽しみたいだけだろうと思ったが、これと言ってすることもない僕は賛成した。咲苗も渋々と言った様子で頷く。
函館山に向かう途中で陽の差さない小さな公園を見つけた。先日の雪がまだ解けずに残っている。
「へえ、こんなところに公園なんてあったっけ」
僕が公園を眺めていると、藍は小走りにその公園に向かう。子供みたいににこにこしてせっせと雪玉を作り始めた。
「おい何してんだ早くロープウェイ乗るぞ」
呆れてそう言った僕の顔めがけ雪玉を投げる藍。避けきれなかった僕は顔面で雪玉を受け止める。
「むぐっ」
「ばっかじゃないの、子供みたい」
そうつぶやいた咲苗の顔面にも雪玉が直撃する。それを見て高笑いする藍。真っ赤な顔をして公園に駆け込んだ咲苗は雪玉を作り藍に向かって思い切り投げる。
「へへーんだ」
ひょいっと咲苗の雪玉を避けてあかんべーをする。僕も腹が立ったので雪玉を藍に向かって投げるがこれも軽々と避けられる。
最初は藍対僕と咲苗で雪合戦をしていたが、いつの間にか藍が咲苗をスカウトして、僕一人で藍と咲苗の猛攻を受けることになった。歓声をあげながら僕に雪玉を投げてくる二人。一方の僕は、身軽な二人になかなか当てられない。いつの間にか二人は笑顔を交わしながら雪玉を投げていた。
まあ、二人が仲良くなれたならいいか、と僕は自分を慰める。
ひとしきり遊んだ後ロープウェイに乗って函館の景色を眺めるが、雪に濡れ山頂で北風に吹かれる僕たちは歯の根が合わないほど凍えてしまった。結局ここで僕たちは解散しそれぞれのアパートに帰る。そこで着替えて開店直後の冨久屋へ向かった。
妙子さんは僕たちを歓待してくれた。咲苗に美味いものをいっぱい食べさせようと、少し背伸びした僕は普段は頼まない高価なものを色々と注文をする。咲苗もここの料理を気に入ってくれたようで自分でも注文するが結局食べきれないほどになってしまった。すると妙子さんがいくつかタッパーに詰めてくれる。ちょうど咲苗が眠そうになってきたところで妙子さんと閉店した冨久屋を出、アパートの部屋に帰る。寝ぼけ眼の咲苗はさっさと着替えてさっさと寝てしまった。
僕は妙子さんと咲苗のことで色々と話した。妙子さんは咲苗のことを「素直ないい子」と言ったが僕にはどうも信じられない。その後は咲苗を寝かせたまま僕一人で妙子さんを送っていった。
妙子さんの付き添いから帰ってくると僕も咲苗の隣でごろ寝する。布団を買ってくるのを忘れたのが残念だ。背中が痛い。だが咲苗だっていつまでもここにいるわけではないだろうし、どうしたらいいものだろうか。さっさと東京の家に追い返すのが一番だが、あの頑固者の咲苗になんと言えば納得させられるか見当もつかなかった。
天井を眺めてそんな物思いに耽っていると小さな声が聞こえる。
「お兄ちゃん」
「なんだ起きてたのか」
「手貸して。昨日みたく」
「あ、ああ」
咲苗は僕が差し出した手に指を絡めると言った。
「あの人面白かったね」
「藍のことか」
「ああそうそう、藍ちゃん」
咲苗の声は眠そうだった。
「うん」
「あたし、藍ちゃんがお姉ちゃんでもいいなあ。友達みたいに楽しそうだし、すっごくピアノ巧いし」
僕はそれには何も答えずにいた。するとまたすぐに咲苗が口を開く。
「ねえ、妙子さんと藍ちゃんはお互いのこと知ってるの?」
僕はぎょっとした。
「な、なんでそんなことを訊くんだ」
「……ん、なんとなく」
「なんとなくでそんな事訊くなよ」
「へへっ、で、どうなの?」
「……知らない」
「やっぱりな」
咲苗はこちらを向いてどこか呆れたような声を出す。
「どういう意味だ」
「秘密」
咲苗が小さなため息を吐いた。
「お兄ちゃん」
咲苗の声が少し鋭くなる。
「なんだ」
「ちゃんと二人のこと考えてあげなね」
「あ、ああ……」
何を言っているのかよく判らなかった。
咲苗はじっと僕を見つめていたがやがてゆっくりまぶたを閉じるとすぐに眠りの渕に落ちていった。
僕は咲苗の言ったことがまだ呑み込めずにしばらく天井を眺めながら悶々と冬の夜を過ごした。
◆次回
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2022年5月23日 21:00 公開予定
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