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第28話この異世界の金髪美少女は俺が勇者か疑わしい……
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少女は息を切らし、苦しそうな顔で周囲の冒険者に呼びかける。
彼女の服は泥で汚れ、ところどころ破れている。手足は擦り傷で赤くはれていた。年齢は俺と同じくらいだろうか? 体は小柄で、ブロンドの髪を後ろにまとめ可愛らしいリボンをつけている。
「こちらの町に勇者様がいらっしゃると聞きました。誰か教えてください」
金髪の少女が冒険者たちを見回しながら尋ねる。
「あのぉ、それ多分、俺のことだと思う……」
俺が勇者だぁ! みたいに胸張って登場するのが理想なんだろうけど、自分で勇者とか名乗ること自体が恥ずかしくて無理。
「あなたが……」
金髪少女が俺の頭から足元まで確認するかのように視線を送る。
そりゃそうだよな。年は自分と変わらない子供で、背だって低い。体も細いし、めっちゃ自信なさげだしな。おまけに冒険者プレートはもらったばかりの初心者カラー、装備もつけていない丸腰だ。君の気持は痛いほどよくわかってます。
「お嬢ちゃん、何があったか知らねぇが、安心しな。この勇者さまは、ランクLR。伝説の世界最強の勇者様だ。この町を襲撃したガーゴイルだって、勇者様が一ひねりで倒しちまったんだ」
いやいや、すげぇ苦労しましたけど……。なんか話、盛られてんなぁ。あまりハードル上げないでほしい。
「す、すごい……」
金髪少女の見る目が変わった。
「とりあえず、傷の手当をしよう。あと、着替えも」
「私は平気です! それより村のみんなを助けてください。ゴブリンの群れに襲われて……」
金髪少女は緊張の糸が切れたのか、ポロポロと涙を流した。
「うん、分かった。俺はユージ。君は?」
「マリアです」
マリアが涙をぬぐいながら顔を上げた。
「村の名前を教えてくれる?」
「キューべ村です。この町から西へ30キロ先にあります」
俺はローザさんに事情を説明し、クレアに伝えてもらうようお願いした。ローザさんは快諾し、「気をつけて」と言いながら両手で握手してくれた。冒険者や職員たちから声援を背中に受けて、協会をあとにする。
「えっと、今から空を飛びます」
「へ?」
「マリアも一緒に飛んでもらうから、俺の手をしっかり握っていてね。あ、西ってどっちだっけ……」
「西はあっちですけど……」
マリアが不安そうに指さした。
「そいじゃ、いくよー」
「きゃあっ」
マリアと共に空へ舞い上がる。彼女を怖がらせないように、なるべくゆっくり高度を上げた。
「大丈夫? 怖くない?」
「はい! 平気です。すごい! ホントに飛んでる!」
少しはしゃぐようにマリアが答えた。
高所恐怖症じゃなくて良かった……。
マリアの様子をうかがいながら、徐々に飛行速度を上げていく。怖がっている気配は全く感じられない。むしろ表情は明るく、遊園地に連れてきてもらった子供のように目を輝かせている。
絶叫マシンとか好きそうだな、この子。俺の場合、自分で飛ぶのは平気だけど、乗り物でスピード出るのは絶対パス。
マリアの体を安定させられる速度を保ち、キューべ村を目指す。
このスピードなら30分もかからず到着できるだろう。
さて、ゴブリン退治といきますか。
彼女の服は泥で汚れ、ところどころ破れている。手足は擦り傷で赤くはれていた。年齢は俺と同じくらいだろうか? 体は小柄で、ブロンドの髪を後ろにまとめ可愛らしいリボンをつけている。
「こちらの町に勇者様がいらっしゃると聞きました。誰か教えてください」
金髪の少女が冒険者たちを見回しながら尋ねる。
「あのぉ、それ多分、俺のことだと思う……」
俺が勇者だぁ! みたいに胸張って登場するのが理想なんだろうけど、自分で勇者とか名乗ること自体が恥ずかしくて無理。
「あなたが……」
金髪少女が俺の頭から足元まで確認するかのように視線を送る。
そりゃそうだよな。年は自分と変わらない子供で、背だって低い。体も細いし、めっちゃ自信なさげだしな。おまけに冒険者プレートはもらったばかりの初心者カラー、装備もつけていない丸腰だ。君の気持は痛いほどよくわかってます。
「お嬢ちゃん、何があったか知らねぇが、安心しな。この勇者さまは、ランクLR。伝説の世界最強の勇者様だ。この町を襲撃したガーゴイルだって、勇者様が一ひねりで倒しちまったんだ」
いやいや、すげぇ苦労しましたけど……。なんか話、盛られてんなぁ。あまりハードル上げないでほしい。
「す、すごい……」
金髪少女の見る目が変わった。
「とりあえず、傷の手当をしよう。あと、着替えも」
「私は平気です! それより村のみんなを助けてください。ゴブリンの群れに襲われて……」
金髪少女は緊張の糸が切れたのか、ポロポロと涙を流した。
「うん、分かった。俺はユージ。君は?」
「マリアです」
マリアが涙をぬぐいながら顔を上げた。
「村の名前を教えてくれる?」
「キューべ村です。この町から西へ30キロ先にあります」
俺はローザさんに事情を説明し、クレアに伝えてもらうようお願いした。ローザさんは快諾し、「気をつけて」と言いながら両手で握手してくれた。冒険者や職員たちから声援を背中に受けて、協会をあとにする。
「えっと、今から空を飛びます」
「へ?」
「マリアも一緒に飛んでもらうから、俺の手をしっかり握っていてね。あ、西ってどっちだっけ……」
「西はあっちですけど……」
マリアが不安そうに指さした。
「そいじゃ、いくよー」
「きゃあっ」
マリアと共に空へ舞い上がる。彼女を怖がらせないように、なるべくゆっくり高度を上げた。
「大丈夫? 怖くない?」
「はい! 平気です。すごい! ホントに飛んでる!」
少しはしゃぐようにマリアが答えた。
高所恐怖症じゃなくて良かった……。
マリアの様子をうかがいながら、徐々に飛行速度を上げていく。怖がっている気配は全く感じられない。むしろ表情は明るく、遊園地に連れてきてもらった子供のように目を輝かせている。
絶叫マシンとか好きそうだな、この子。俺の場合、自分で飛ぶのは平気だけど、乗り物でスピード出るのは絶対パス。
マリアの体を安定させられる速度を保ち、キューべ村を目指す。
このスピードなら30分もかからず到着できるだろう。
さて、ゴブリン退治といきますか。
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