ただ女の子が自慰をするだけ

まー

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「んっ……」
 洗体用椅子に座り、いつもやっているようにボディーソープを垢擦りに塗布し、泡立て、その泡を使って自分のない胸を寄せ、揉み、感じている十七歳美少女の姿がそこにはあった。というか、それは私だった。
 かくして私はボディーソープを使うことに決め、今は絶賛自慰本番に向けての下準備中だった。といっても前述の通りただ胸を揉んでいるだけなのだが(誰のお胸様が小さいって?)。……しかし潤滑剤を通して触るだけでここまで快楽が上がるとは。これは今世紀とは言わないにしても今日一の発見だ。
 本能的に更に強い快感を身体が得ようとし、自然、乳首に指が行きそうになるがまだ自慰は始まったばかりだ。ゆっくり、そして最高に近い快感を長く感じたいし、ここは我慢だ。自分を焦らすことは自慰の中で一番重要なことだと近所のお姉さんも言っていたし、ここはつらいけれどもう少し自分を追い込んでみようかな。……というかよく考えてみたら近所のお姉さんに玩具を借りればわざわざ自分の淫らな顔面を晒しながらアダルトグッズグッズを買いに行くとかいう羞恥プレイめいた真似をしなくて済んだのではないだろうか。
 今更それに気付いてしまった自分への怒りとそもそもお姉さんに玩具を借りるなよ、とこんな状況でも世間体を気にしている自分で精神が崩壊しそうだが、胸部への快感で精神圧迫が緩和された。凄いな胸。
 とても気持ちが良い。自分の中でも気持ちが高まっていくのを感じる。
 今まで私にとってコンプレックスでしかなかったこの小さな胸がとても愛おしく、可愛く思えてくる。
『コンプレックスとは最大の武器である』
 誰かが言っていたが、この意味が少しだけ分かった気がした。確かに今この状況においては私の小さな胸は間違いなく自分を責める武器であり、また、自分という城を守る防御壁でもあるのだ。それ以上でもそれ以下でもなくただそこに存在して、快感を脳に伝えてくれればそれだけで良い。
 普段あれだけ嫌がっている私に胸の大切さを考えさせるとは……、潤滑剤自慰、恐るべし。私が単純なだけかもしれないが。……玩具を使った自慰がしたいと思った瞬間に買いに行っている時点で私が単純なのは火を見るよりも明らかだな。
 さて、随分長い時間胸を揉んでいたような気がするので感覚に慣れてきてしまっているし、いよいよ乳首を弄り始めようか。
 下から支えるようにしている胸の揉み方を今度は胸を包み込むように持っていき、乳首ギリギリまで指が来るように手を握り、乳輪まで来たら手を開くを繰り返しながら手全体を使って揉んでいく。これはじっくり焦らし、捏ねるように丁寧に行う。
「んっ……あっ……」
 吐息しか出ていなかった私の口から思わず声が漏れる。
 焦らされ尽くした乳首にあと少しで触れそうなのに離される感じが非常に良い。離される度に乳首が勃起していくのが感覚的によく分かる。
 その感覚に身を委ねて好きなだけよがって、声を漏らすことが出来る、こんなに良い家を買っていたことを自覚していればもっと早くこれ以上のことをしていたのにという後悔が胸に込み上げてくるが、その込み上げてきた感情は全て胸への感覚で解消されていき、すっきりしない快感へ変換されていく。そして乳首をどんどん勃起させて快感に飢えた状態にするのだ。
 気が付けば私は胸を突き出すような姿勢になっていた。非常に下品で恥辱にまみれた姿勢だが、そんなことが気にならないくらい今の私は快感に身と精神を任せていた。
 暫くその揉み方を続け、乳首が痛いほど勃起してきた。感覚の方も泡が少し触れただけでも身体と頭がビクビクする程敏感になった。焦らした甲斐があったというものだ。
 ここまで私の乳首を追い込んだ自分に一つご褒美をあげよう。
 そう思い、両手の人差し指を立て、ゆっくり乳首の先端を突くように置き、ゆっくり確実に中を犯していくように動かす。
「あっ、あぁ……やあぅ……はうぅ、あぁ……」
 瞬間に硬く勃起してもどかしい快感を溜め込んできた乳首が解放され、一気に絶頂寸前まで私の身体が高まる。へその下辺りが尿意とはまた違うゾクゾク感に襲われ、私の脳は自分の身体がこれから絶頂することを理解する。乳首の先端に突いた人差し指がもっと上の段階の快楽を知ろうと止まらなくなり、止めたくなくなる。いや、寧ろより気持ち良い場所を正確に突いて、乳首を掘るように動くようにさえなっていき絶頂に向かっているようだ。乳首絶頂以外に他に何も考えることが出来ない程、頭の中が快感に飲み込まれていき、下手に何か考えると狂ってしまいそうだ。
 さあ、いよいよ絶頂の波が来る。
「やあぅ……あっ、あっ、イク……イク、イク……あれ?」
 あと一掻きしたら絶頂する。そんな風に本能的に感じ、自分の中で最高の喘ぎ声を出した私だったが、しかし何故か私の指はそれ以上動こうとしなかった。どれだけ頑張っても少し震えるだけ。それはそれで気持ち良いが絶頂に導くには程遠い快楽だ。さっきまであんなに生き生きと絶頂に向かって動いていたのに何故……?
「……恐怖だ」
 暫く考え、私は声に出して自分の中で導き出した答えを確認する。
 そもそも私は自慰で一度も絶頂した経験が無いのだ。今回は勢いと雰囲気、自分の調子がたまたま合致させ、絶頂寸前まで自分をもっていくことができたが、それでも初めてのことというものはやはり無意識下であっても怖いものだ。だから私の人差し指は動きを止めたのだろう。……それにしたってもっと止まるタイミングがあると思うが。
 絶頂できなかったことで何だか凄く悶々とするが、乳首で気持ち良くなれて下準備が完了したことは事実だし、良しとしておこう。
 乳首のことは一旦置いておいて、いよいよ電動マッサージ機の出番だ。
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