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51 人魚と声と変身料
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暇な時、夫に対して定期的に梨乃はサプライズを仕掛けていた。
「さすが激安通販使えるサイト」
梨乃はそう言うと届いた品を眺める。
***
土曜の20時。
夕食を終え、夫はソファーにすわりスマホを触りつつTVを見ている。
「お風呂洗ってくるね」
「ありがとう」
呑気にしていられるのは今だけよ。
梨乃は浴槽に入るとさっと人魚のヒレを履き、20代前半の時に使っていたセクシーなビキニを付ける。
”足が溶けてしまった”
LINEでメッセージを送るとリビングから物音が聞こえる。
「どうしたの!梨乃っ」
基本的に夫は真面目だ。
物凄く真面目な人なのだ。
浴室のドアを開けると、浴槽の中にHI♡と自信満々な妻に固まった。
「ぶっははははははははははははは」
一瞬、固まった後に爆笑をすると彼は浴槽のドアを閉める。
あら?今回はこういう反応なのね。もう少し何かコメントがあってもいいと思うのだけれど?
そう思っているとドアが再び開く。
「はははははははは!!!!!」
再び夫は大笑いするとドアを閉めた。
「あぁ・・・。久々に笑った」
夫は笑いながらドアを開けると梨乃に手を貸し起き上がらせる。
「似合ってる?可愛い?」
「うん。似合ってる。いやぁー、想像の斜め45度を行くよな。ってか、なんで人魚になってるのに喋れるの?」
かの有名な人魚姫も某有名プリンセスも人魚から人間になると声を失ったあの物語を夫は連想したのだろう。
尋ねる夫に梨乃はそりゃっと手でお金のマークを付ける。
「彼女達はお金を持ってないからよ。私は600円を通販サイトに対価を払ってヒレを買ったから奪われなかったの」
「えっ!安っ!もはや布代だけじゃん」
「高いわよ。たった1回のサプライズに600円よ?」
まぁ、600円で夫の笑いを変えたと思えば安い物かもしれないけれど・・・。
「あの二人の半魚人もお金を払って人間になれば声を失わなかったかもね」
あの場所が600円なんて子供のお駄賃のような金額でヒレから足に変えてくれるとは思わないけれどっと梨乃は思うと人魚のヒレを友達にプレゼントした。
その家でも笑いが起こったらしい。
「さすが激安通販使えるサイト」
梨乃はそう言うと届いた品を眺める。
***
土曜の20時。
夕食を終え、夫はソファーにすわりスマホを触りつつTVを見ている。
「お風呂洗ってくるね」
「ありがとう」
呑気にしていられるのは今だけよ。
梨乃は浴槽に入るとさっと人魚のヒレを履き、20代前半の時に使っていたセクシーなビキニを付ける。
”足が溶けてしまった”
LINEでメッセージを送るとリビングから物音が聞こえる。
「どうしたの!梨乃っ」
基本的に夫は真面目だ。
物凄く真面目な人なのだ。
浴室のドアを開けると、浴槽の中にHI♡と自信満々な妻に固まった。
「ぶっははははははははははははは」
一瞬、固まった後に爆笑をすると彼は浴槽のドアを閉める。
あら?今回はこういう反応なのね。もう少し何かコメントがあってもいいと思うのだけれど?
そう思っているとドアが再び開く。
「はははははははは!!!!!」
再び夫は大笑いするとドアを閉めた。
「あぁ・・・。久々に笑った」
夫は笑いながらドアを開けると梨乃に手を貸し起き上がらせる。
「似合ってる?可愛い?」
「うん。似合ってる。いやぁー、想像の斜め45度を行くよな。ってか、なんで人魚になってるのに喋れるの?」
かの有名な人魚姫も某有名プリンセスも人魚から人間になると声を失ったあの物語を夫は連想したのだろう。
尋ねる夫に梨乃はそりゃっと手でお金のマークを付ける。
「彼女達はお金を持ってないからよ。私は600円を通販サイトに対価を払ってヒレを買ったから奪われなかったの」
「えっ!安っ!もはや布代だけじゃん」
「高いわよ。たった1回のサプライズに600円よ?」
まぁ、600円で夫の笑いを変えたと思えば安い物かもしれないけれど・・・。
「あの二人の半魚人もお金を払って人間になれば声を失わなかったかもね」
あの場所が600円なんて子供のお駄賃のような金額でヒレから足に変えてくれるとは思わないけれどっと梨乃は思うと人魚のヒレを友達にプレゼントした。
その家でも笑いが起こったらしい。
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