放課後の図書室

くねひと

文字の大きさ
8 / 44

#8 池上を縛り上げろ

 図書室の階下にある書庫……。その書庫の奥深くにある部屋は作られた当初は何かの目的があったのだろうが、今は半ば物置と化していた。使われなくなった大机、数客の椅子、一方の壁には積み重ねられた段ボール箱………。

 その部屋の奥に竜崎とマコト…。入口近くには僕が逃げるのを防ごうとしているのか、黒瀬と林……。リノリウムの床が素足には冷たい……。

「どうした。最後の一枚になって動きが止まったぞ」
「もう、こ、これで勘弁してくれよ…」
「駄目だ。素っ裸になるんだ」

 僕の哀願を冷たく撥ねつける竜崎…。ふと目を上げるとマコトが竜崎に向かって何か言っている。はっきりとは聞こえないが、もしかしたらマコトも何か頼んでいるのかもしれなかった。

 今マコトは僕にセーラー服の背中を向けていた……。胸に回る縄に引き絞られるように連結された両手首の縄目が痛々しく、そして……正直に告白するが
 頭ではマコトは男と分かっていても、その後ろ手縛りの姿は妙に艶めかしく、僕はマコトから視線をそらすことができなかった。

 そんなときマコトに顔を向けていた竜崎が不意に顔を上げ、こちらを見た。
 僕がよこしまな目でマコトを見ていたことに、もしかしたら竜崎は気づいたのかもしれない。
 僕の頬は上気した。
 しかし竜崎は僕を見たのではなく、僕の後ろの黒瀬と林を見たのだった。

「池上を縛り上げろ」
 竜崎は端的に、二人に指示を出した。
 おうっ!と二人は答え、壁際のダンボール箱から縄束を取り出し、僕に近づいてきた。

 縛られる!
 縛られたらもう何の抵抗もできなくなる!
 そうは思ったが、すぐに仮に縛られなくても今できる抵抗はパンツを脱ぐのをためらうぐらいでしかないと僕は思い返した。
 それならば縛られても、縛られなくても大した違いはないではないか。

「ほら、両手を背中に組め!」
 黒瀬が邪険に僕の両手を取り、背中に回す。そこに林が手際よく縄を掛けていく。
 両手首、胸縄、そして連結……。僕はマコトと同じように高手小手に縛り上げられたのだった。
 その上、更に………。
 林は天井のはりにロープをかけるとそれを僕の胸縄の背中側につないだのだ。

「さあ、縛り上げたぞ」
 黒瀬と林は満足そうな笑みを浮かべて、竜崎の傍らに寄った。
 もうドア近くで見張る必要もない。

 ほぼ部屋の中央……。僕はパンツ一枚の半裸を厳しく後ろ手に縛り上げられ、その縄尻は天井からのロープにつなぎとめられてしまったのだ。
 試みに体を揺すってみるが、林の掛けた縄目はほんの少しも緩みはしなかった。

「縄抜けしようと思っても無駄だぜ…」
 林が冷たく言い放つ…。

「さてと、抵抗できなくなったところで、最後の一枚も召し上げるとするか」と竜崎。
 僕自身両手を縛られるときには、その後にパンツも脱がされると覚悟はできていた。

 黒瀬か林の手にかかるのか? それとも竜崎か?
 しかしそうではなかった。
 竜崎は傍らのマコトに言った。
「マコト、池上のパンツを脱がすんだ」
感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科 空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する 高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体 それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった 至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する 意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク” 消える教師 山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

上司と俺のSM関係

雫@23日更新予定
BL
タイトルの通りです。読む前に注意!誤字脱字あり。受けが外面は一人称私ですが、砕けると僕になります。