奴隷白書

くねひと

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#11 急所縛りの縄を引かれて向かう先には…

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「もっと早く歩けないのか」
 ご主人様は手に持たれている細引きをきゅっと引かれました。
「うう……」
 それだけで俺の急所には鋭い痛みが走ります。………屈辱的な排泄の後始末をシャワールームで恐れ多くもご主人様にしていただいた後………、ご主人様は戯れに俺に急所縄を掛けられたのです。
 俺の急所は細引きで玉袋、肉筒の根元、そして鎌首と三ヶ所を念入りにくびられてしまいました………。

 男のプライドを根底から打ち砕くような急所縛り………。その縄尻をご主人様は思うがままに引いて、俺をシャワールームから再びプレイルームへ引きずり出そうとするのです。
 まだ後ろ手縛りのままの俺は、急所縄の締め付けに何の抵抗もできず、ただ引かれるがままによろよろとご主人様の後ろに従うしかありません。

「木馬に乗せてやるからな」
 そう、ご主人様の進む先には三角木馬があるのです。あの股間を切り裂くような痛苦………。過去、何度かの木馬体験が俺の足をすくませます。そして、無駄な抵抗とは知りながらも、俺はその場にしゃがみ込んで哀願いたしました。

「ご主人様、どうか木馬は、か、堪忍して下さい…」
「うん? お前、座り込んで抵抗するのか」
 次の瞬間、ご主人様は思い切り、急所縄を引き絞られました。
「あああ…ああ」

 ご主人様が軽い気持ちで引かれる縄尻………。
 しかしそれは奴隷にとっては額に汗して堪えなければならないたまらない苦しみとなるのです………
「フフフ、お前。そんな勝ち目のない綱引きを我慢して続けていると、そのうち大事なモノがちぎれちゃうぞ」
 ほらほらと、ご主人様は更に体重をかけて引き絞られました。
 細引きはピーンと張り、俺の急所にはえぐられるような痛みが走ります。苦悶の表情を浮かべる俺に対して涼しい顔のご主人様………。考えてみればSとMとの間は何と不平等な関係なのでしょう………。
 それでもその苦しみの中で俺は情感をたかぶらせているし………、そしてそんな俺を見ているご主人様の股間もパンツに押さえられてはいますが、俺同様のたかぶりを示しているのです。

 ………所詮しょせんは空しい抵抗でした。俺は立ち上がるしかありません。しかしご主人様は縄尻を緩められることはなく、更に縄尻を握られた手を上に掲げられたのです。
「ぐっ…」
 急所にかかる痛みをかわす為に俺は爪先立ちにならざるを得ません。唇をかんで痛みを堪える俺の耳元でご主人様は冷たく囁かれました。
「抵抗した罰だ。俺のお許しがあるまでずっと木馬に跨っていな……」

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