蒼い夏

くねひと

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#5 野外引き回し

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 本道とは言っても人一人がやっと通れるような細い道を二人は登って行く。俺の少し前をうなだれて歩く進………。背中に回された両手首にはキリキリと縄が巻き付き、かなり高い位置で二の腕縛りの縄に連結されている。

 首には奴隷の証しのように首輪がカッチリと填められている。そして身を覆う物はわずかにトランクス一枚しかないのだ。じわりと噴き出した汗で進の双臀の谷間にトランクスがいつの間にかビッチリと張り付いている。
 その為、足を交互に踏み出す度に引き締まった尻の筋肉がきゅっと動くのがはっきりと分かるのだが、それが何とも言えないなまめかしさで俺のS性を魅了する。

 今はもう滅多に人が訪れることがないとは言え、道の傍らには誰かが飲み捨てていった缶コーヒーや雨に打たれボロボロになった新聞や雑誌が処どころ目についた。
 かつて誰かがこの道を通ったそれらの痕跡を見つける度に俺は少し先を歩く進の首輪のチェーンを意地悪くツンツンと引っぱりながらからかいの言葉を投げかけるのだ。

「ほら、こんなに誰かが通った道だから、もしかしたら知らない人に出くわして、お前の羞ずかしい姿を見られてしまうかもしれないぜ」
 俺の言葉に進は動揺したようだ。
 俺自身は誰にも出くわすことはないだろうと高を括っていたし、万一誰かに見とがめられたらその時はその時と腹を決めていた。
 しかしMとしてあられもない姿を強いられている進は、俺のように楽観的にはなれなかった。今にも前の道から人が現われるような不安感………。風で近くの茂みがガサガサと音をたてるのにも進はびくっと身を震わせ、気後れしたのか心無しかへっぴり腰になり歩幅も小さくなってくる。

「もっと胸を張って歩けよ」
 すかさず俺は進のお尻をこずき上げた。ああと切なげなため息を漏らしながら、進は恨めしげに俺を振り返った。
 パンツ以外の衣類は総て俺に取り上げられた上、厳しく後ろ手縛りにされている進………。もう彼には俺に服従する以外、術はないのだ。

「胸を張って歩かないか!」
「は、はい……」
 改めて俺には逆らえないのだと観念した進は、どうしても羞ずかしさで前屈みになる上半身をそれでも精一杯引き起こして、再び歩み始めるのだった。
 しばらく進むと雑木林が途切れ、俺と進は割と見晴らしの良い中腹に出た。
 わずかばかりの平坦な草地の真ん中を、送電線の鉄塔が一本建っているその場所はかなり遠くの街並まで見通せる所だった。
 ここで進の足が止まってしまった。
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