追放された支援術師〜着いてきてくれた仲間たちと最強を目指す〜

高峰悠華

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緊急クエスト後カッシュは・・・

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「クソッ!!なんであの無能が!!」



酒場で悔しそうに叫んでいる男は《鈍色の光》リーダーのカッシュだ。



「なんであの無能が勇者様に認められて俺が認められねぇんだ!!」



酒を飲みながら喚き散らす。



「しかもあの野郎、3人もパーティから連れていきやがった!」



怒り狂っていたカッシュだったが、突然笑い出す。



「まぁいいさ!どうせあいつは捨て駒だったしな!たまたまだろどうせ!そのうち野垂れ死ぬか俺

たちに縋り付いてくるに違いねぇ!!それに三人なら代理も見つかるだろ。」

《鈍色の光》のメンバーは現在30余名。快進撃を続けるカッシュたちの勝ち馬に乗ろうと参加したメンバーが多数だった。確かに同じ職業のメンバーは多くいる、そういった安心感から酒を一気にあおり、自信を取り戻した。



「それもそうだな!アイツのバフは今回は都合が良かっただけだ!!」



カッシュの言葉を聞いて周りのメンバーも笑い出した。



「そうだよな!それにあんなゴミがいなくてもこのクエストなら問題ないだろ!俺らのおかげで生

き残ってるような奴だしな!」



「確かに!むしろ足手まといがいない方が楽勝かもな!!」



「だよなー!ギャハハッ」



そんなことを言いながら飲んで騒いで笑っていると、店の入り口が開いた。



入ってきたのはフードを被った小柄な人物だった。



「いらっしゃいま……なんだガキじゃねえか。悪いがまだ開店してなくてね、出直してくれない

か?」



その人物は店員を無視してカウンターまで行くと腰をかけた。



「おい聞いてんのか?ここはお前みたいなガキが来るところじゃないんだよ」



フードの人物は何も言わずに紙を差し出した。



「この男を知ってる?」



「あー知ってるよ。そこの客とよく一緒に居たのは見てたぞ。」



それを聞くとその人物は立ち上がった。



「この人知ってる?」



カッシュたちに問いかける。



するとカッシュたちは笑いながら答えた。



「あー?知ってるも何もコイツは俺たちのパーティから追い出された無能だからな!」



ギャハハ!と下品に笑いながら答える。



「そう、もういいわ。」



そう言うとその人物は店を後にした。



「なんだったんだあのガキ……」



店員はその人物が出て行った方を見ながら呟いた。
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