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クソみたいな場所でで幼女に産まれ?転生?変わりました。
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「起きろ……このガキ……起きろ!!!」
「うわ! ビックリした……えっ」
眼を覚ますと、鎖骨と肋骨がくっきりと見えるほど痩せ細りボロボロのズボンを辛うじて履いている男が棒を持って今にも殴りかからんっとしていた。わけのわからないままに、慌てて立ち上がり逃げる。景色はボロボロに崩れた家もどきが只管に続き、道は所々壊れて、明らかに治安がよろしいところではないことがわかる。ある程度走って、あの男がおってきていないことと人が周りに居ないことを確認して、ただのボロ家とボロ家の隙間かもしれない道に潜り込み一息を付く。
「……すてーたす」
私も前の世界ではオタク趣味をたしなんでいた為に、異世界転生の知識は多少あるので試しにステータスを唱えて見ると自身の頭の中に、自分の情報が流れ込んできた。あまりにも突然に流れてきた情報に尻餅をつきながらも、手探りにステータスで出てきた情報を読んでみる。
ーステータスー
名前 14号
性別 女
年齢 4
LV 1
HP 15
MP 15
体力 10
精神 15
筋力 2
防御 2
速度 8
魔力 7
スキル 物質具現化Lv1 言語理解
魔法 なし
経験値 0/100
思うままに、物質具現化の説明がでてくるイメージを試みても、説明が頭に流れてこないので諦めてどうにか使えないかを、薄灰色の青空の下で模索する。手をかざして物質具現化!っと唱えてみたり、人っ子ひとりいない狭い通路で剣でもでそうな決めポーズをして手を空にかざして見ても全くもって反応なし、なし、なし、なし!
「あぁぁぁぁ! もう、イライラするッ……。ここにバチと太鼓があったら思う存分ぶん殴りたい!!!」
ドーン!
私はイライラのあまり、左手を高く上げ太鼓を力一杯叩くように振り下ろすと、まさに太鼓の音が聞こえて来たので恐る恐る音の方向を見ると、狭い通路に無理矢理挟まった、宮太鼓と両手にはいつの間にか握られていたバチが握られていた。太鼓とバチを交互に見続けてなんだコレは?っと思考を整理していると、ペタペタっといくつかの足音が聞こえ、先ほどの棒をもった男と似たような声質で「なんだ今の音は!?」「しらん」「良いからとっとと走れうすのろ!」「ンだと!?」近づいてきたので、慌てて太鼓を置き去りにバチだけ両手でもってがむしゃらに走って逃げた。
何なんだかわからなくて、ほぼ半ベソ状態で走り回っていつの間にやらバチを両手で掲げたまま森の中、切れ切れの息を整えて、赤い実を付けた木に寄りかかり。ステータスを覗いてみると15あったMPが3にそれはわかるが何故か筋力が4に変化していた。そしてスキルに演奏Lv1が追加。あまりにもいい加減なスキル概念に……この世界は大丈夫かな? なんて本気で世界相手に心配してしまった。
「……剣、いや、ダガー」
世界相手に心配しても返事が返ってくるわけじゃない、自身の両手に持っていたバチを投げ捨てて、頭にダガーの姿形を思い浮かべて唱えると手には思い浮かべた通りのダガーが、ステータスを見るとMPは1に、危ないダガーじゃなくて普通に剣だしてたらどうなったんだろ?っと背筋にゾッと寒気が走る。
「かえろ、異世界だからモンスターとかいる、か、も?」
立ち上がって、がむしゃらながらもあの変な町か村もどきに戻ろうと、来た方向に身体を向けると、何故気がつかなかったのか、鼻が異様にでかくて身体が緑色の、わかりやすく言うならばゴブリンと呼ばれるモンスターに容姿そっくりの化け物に、丁度向かい合うような形で出会ってしまった。鼻が曲がりそうな異臭と、ざわつく背中と、凍り着く身体……時間を掛ければ掛けるほどに、醜い生き物は私を認めたように唸りをあげる。
夢だと、嘘だと思っても、この異臭と唸り声が現実を突きつけて来る。悲鳴をえぐり出されるように喉の筋肉が歪に動くのに、声はでなかった。
ゴブリン(仮)は唸りをあげて牙を剥きだして、ボロボロの棍棒を持って走ってきた。頭の中で警鐘が、電車に接触するときよりも鮮明な【死】がそこに迫ってくる。手にしたダガーを震える手で構えて、走ってくるゴブリンを見る。一か八かゴブリンが棍棒を振り上げる瞬間を狙ってダガーを心臓部に刺すしか方法は無かった。走っても絶対に子供の体力では追いつかれてしまう……ならば迎え撃つと心に決めた。
あと数十秒、あと数秒、後……数歩。
眼に追うには簡単なスピードだけれども、逃げるには難しい速度で向かってくるゴブリンが、生ゴミを思わせるような醜悪な口臭がただようほど近くについに到達した。そんなゴブリンはこんな子供は腰が抜けてどうせ何も出来ないだろうと、あざ笑うように口角を上げて……手を、棍棒が握られた手が振り上げられてゆく。
油断しているゴブリンを睨み付けて、精一杯私はゴブリンの心臓部であろう所めがけてダガーで突進をした。
これで失敗したら、また死んじゃうよ。死んだらゴメンね私の残して来た親友よ。
顔にかかる血が自分のかゴブリンのかわからないまま、私は残してきた親友に謝罪をして崩れ落ちた。
「うわ! ビックリした……えっ」
眼を覚ますと、鎖骨と肋骨がくっきりと見えるほど痩せ細りボロボロのズボンを辛うじて履いている男が棒を持って今にも殴りかからんっとしていた。わけのわからないままに、慌てて立ち上がり逃げる。景色はボロボロに崩れた家もどきが只管に続き、道は所々壊れて、明らかに治安がよろしいところではないことがわかる。ある程度走って、あの男がおってきていないことと人が周りに居ないことを確認して、ただのボロ家とボロ家の隙間かもしれない道に潜り込み一息を付く。
「……すてーたす」
私も前の世界ではオタク趣味をたしなんでいた為に、異世界転生の知識は多少あるので試しにステータスを唱えて見ると自身の頭の中に、自分の情報が流れ込んできた。あまりにも突然に流れてきた情報に尻餅をつきながらも、手探りにステータスで出てきた情報を読んでみる。
ーステータスー
名前 14号
性別 女
年齢 4
LV 1
HP 15
MP 15
体力 10
精神 15
筋力 2
防御 2
速度 8
魔力 7
スキル 物質具現化Lv1 言語理解
魔法 なし
経験値 0/100
思うままに、物質具現化の説明がでてくるイメージを試みても、説明が頭に流れてこないので諦めてどうにか使えないかを、薄灰色の青空の下で模索する。手をかざして物質具現化!っと唱えてみたり、人っ子ひとりいない狭い通路で剣でもでそうな決めポーズをして手を空にかざして見ても全くもって反応なし、なし、なし、なし!
「あぁぁぁぁ! もう、イライラするッ……。ここにバチと太鼓があったら思う存分ぶん殴りたい!!!」
ドーン!
私はイライラのあまり、左手を高く上げ太鼓を力一杯叩くように振り下ろすと、まさに太鼓の音が聞こえて来たので恐る恐る音の方向を見ると、狭い通路に無理矢理挟まった、宮太鼓と両手にはいつの間にか握られていたバチが握られていた。太鼓とバチを交互に見続けてなんだコレは?っと思考を整理していると、ペタペタっといくつかの足音が聞こえ、先ほどの棒をもった男と似たような声質で「なんだ今の音は!?」「しらん」「良いからとっとと走れうすのろ!」「ンだと!?」近づいてきたので、慌てて太鼓を置き去りにバチだけ両手でもってがむしゃらに走って逃げた。
何なんだかわからなくて、ほぼ半ベソ状態で走り回っていつの間にやらバチを両手で掲げたまま森の中、切れ切れの息を整えて、赤い実を付けた木に寄りかかり。ステータスを覗いてみると15あったMPが3にそれはわかるが何故か筋力が4に変化していた。そしてスキルに演奏Lv1が追加。あまりにもいい加減なスキル概念に……この世界は大丈夫かな? なんて本気で世界相手に心配してしまった。
「……剣、いや、ダガー」
世界相手に心配しても返事が返ってくるわけじゃない、自身の両手に持っていたバチを投げ捨てて、頭にダガーの姿形を思い浮かべて唱えると手には思い浮かべた通りのダガーが、ステータスを見るとMPは1に、危ないダガーじゃなくて普通に剣だしてたらどうなったんだろ?っと背筋にゾッと寒気が走る。
「かえろ、異世界だからモンスターとかいる、か、も?」
立ち上がって、がむしゃらながらもあの変な町か村もどきに戻ろうと、来た方向に身体を向けると、何故気がつかなかったのか、鼻が異様にでかくて身体が緑色の、わかりやすく言うならばゴブリンと呼ばれるモンスターに容姿そっくりの化け物に、丁度向かい合うような形で出会ってしまった。鼻が曲がりそうな異臭と、ざわつく背中と、凍り着く身体……時間を掛ければ掛けるほどに、醜い生き物は私を認めたように唸りをあげる。
夢だと、嘘だと思っても、この異臭と唸り声が現実を突きつけて来る。悲鳴をえぐり出されるように喉の筋肉が歪に動くのに、声はでなかった。
ゴブリン(仮)は唸りをあげて牙を剥きだして、ボロボロの棍棒を持って走ってきた。頭の中で警鐘が、電車に接触するときよりも鮮明な【死】がそこに迫ってくる。手にしたダガーを震える手で構えて、走ってくるゴブリンを見る。一か八かゴブリンが棍棒を振り上げる瞬間を狙ってダガーを心臓部に刺すしか方法は無かった。走っても絶対に子供の体力では追いつかれてしまう……ならば迎え撃つと心に決めた。
あと数十秒、あと数秒、後……数歩。
眼に追うには簡単なスピードだけれども、逃げるには難しい速度で向かってくるゴブリンが、生ゴミを思わせるような醜悪な口臭がただようほど近くについに到達した。そんなゴブリンはこんな子供は腰が抜けてどうせ何も出来ないだろうと、あざ笑うように口角を上げて……手を、棍棒が握られた手が振り上げられてゆく。
油断しているゴブリンを睨み付けて、精一杯私はゴブリンの心臓部であろう所めがけてダガーで突進をした。
これで失敗したら、また死んじゃうよ。死んだらゴメンね私の残して来た親友よ。
顔にかかる血が自分のかゴブリンのかわからないまま、私は残してきた親友に謝罪をして崩れ落ちた。
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