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王妃奪還作戦【3】
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欲しい、全てが、血が、海が、空が、木が、空気が、目が、視線が、愛が、憎しみが、声が、状況が、触れる感覚が、発音する喜びが、死が、飢餓が、不幸が、幸福が、再生が、手が、足が、首が、殺しが、唾液が、宝石が、服が、景色が、世界が、星が、未来が、過去が、今が、火が、氷が、水が、風が、光が、闇が、聖が、魔が、無が……。
全てが欲しかった。
「これで、会うのは最後になるわね。弟よ」
「……予想ではあね様が最後まで魔王として君臨されるものと思って居ましたが。運命はわかりませんね……今までありがとうございました。あね様に安らかな死が……あらんことを」
書類や書状を受け取って、一人の弟を抱きしめる。ウィーンの身体に入ったまま仲間である弟に別れを告げて抱きしめる。今回のアダムスで……私は自死する。アダムスが憎い、アダムスが……アダムスという国の存在が只管に憎い。憎しみで弟の身体を締め付けてしまい、弟の身体がギシギシと鳴り響く。
「受肉しておりませんから、いくらでも絞め殺してくださっても構いません」
「魔王なのだから身体を大事になさい。ママではないけど姉として最後の忠告よ」
憎しみに蓋をして不満げな弟の身体を手放す。か細い「はぁい」の声は遙か昔を思い起こされる物で笑みが零れてしまう。
「ウィーン、カリスティア、グラス、その三人のおかげで変わりましたね……あね様」
「お互い様だわ……じゃあ、死んだ後、くれぐれもお願いね」
いってきますの声もなく、お互い様という言葉を残して弟へと背を向ける。これで、最後。これが、私の寿命、これが……私の定め、運命なのだから、最後まで私は欲しなければ。
(ママとして居させてくれた。カリスティアちゃんとグラスくんが笑い合える結末が……欲しい)
「嫌だぁ死にたくない、死にたくない」
「助けて、まま、まま、ママァ……」
「怖い怖い怖いぁ……怖い……」
「五月蠅いぞゴミ共!!! いいから行く手を阻め!!!」
従属奴隷契約の効力で、怖くても、剣を持って戦わせられる子供達が泣き叫びながら私の元へと突っ込んでくる。泣き出すもの、上流階級の男を憎む目をするもの、剣を振らねばならない私に謝り続けるもの、いろんな子供が……アダムスの国王の侵入を阻む為に利用されていた。
「……ごめんなさい」
子供達を傷付けぬように、合間を縫って魔法などを避けてまっすぐ上流階級の男の首を跳ね飛ばした。噴水のように飛び出した血は、上流階級の男の周りに居た兵士とその子供とウィーンの身体にぴちゃぴちゃと掛かった。一瞬の静寂のあとに爆発するような子供達の悲鳴と……無理矢理従属させられた兵士が、恐怖で私に斬りかかるのを、避けて軽く頭を小突いて意識を奪った。
今の私はアダムスの心のない薄汚い人間の命を欲している。だから、その人間の犠牲者の命はとる必要はない。
至福を肥やしたアダムスの人間だと判別した者の命を悪戯に跳ね飛ばした。ウィーンの身体に汚らしい血がぴしゃぴしゃと足に、顔に、目に、唇に、お腹にかかった。喜んでくれるかな? なんてお花が咲き乱れそうな甘いことなど思ってはない。私の復讐の為に、為だけに行っているにすぎない。私の身勝手で、綺麗で美しい愛すべきウィーンの身体をこうして穢しているのだ。
(見て、ウィーン……。アナタと私を引き裂いた国の人間の……おぞましく汚い血がこんなに……こんなに……)
「ひぃやだやだやだやだやあああああああああああああああああああああ!!!! アッァァあアァ!!!」
「ッ……!」
「掛かったな! 化け物!!!」
泣き叫びながら私めがけて放り投げられた子供を受け止めると、胸には……赤黒く染まった魔力水晶が生えていた。放り投げた新たしいコロスベキ男が、子供に向かって呪文を唱えると水晶が今にも爆発しそうに赤黒い光を放ち魔力の媒体にされた子供は、白目を剥き苦しげに暴れる。コロスベキ男と従属させられた兵士四人と子供達。
(禁止兵器の人間魔法爆弾……)「おまえッッッ!!!」
一か八か魔力が荒れ狂う水晶と男の魔術に介入して抵抗する。この水晶は元は身体の魔力循環が不自由な人間の為に……ウィーンが昔開発した物……治療とは別に人間に埋め込み水晶の循環を荒げることで、埋め込まれた人間の魔力を利用した、低コストで高威力な爆弾として昔に問題になった水晶。魔具兵器や魔術兵器の国王会議で禁止されたばっかりなのに……。
「ああああ あ ア ああっ ァ……」
「もうちょっと、お願いよ! 頑張って! ママも、私も頑張るから!」
「何をしている奴隷共! はやく攻撃せんか!」
男の命令で、子供の奴隷が武器を持って私に攻撃してきた。普通ならば魔力密度の関係で生半端な武器でウィーンの肌は傷が付かない、だけど、今は爆発させないことに魔力を全集中させている為に密度が薄くなり、ウィーンの身体に傷が付いてゆく。
「おい! もう一人魔法爆弾に仕立てあげた子供を持ってこい!!!」
二人は流石の私でも対処ができない。荒れ狂う魔力を整え、それを乱そうとする魔力を押さえ込む必要がある今にもう一人持ってこられたら確実に一人は犠牲になる。傷だらけになるウィーンの身体と少しずつ持ち直してゆく子供の魔力循環が、確実に私を急かしてくる。
「させ、な、い。お前なんか、が……ウィーンの想いを穢さないで!!!」
指示を飛ばしたときに微妙に魔術に切れができて、強引に魔力循環を正した。もう一度唱えようとするとこの首を跳ねて、その首をこれでもかという位に壁にたたきつけて、壁と一体化するくらいに押し込めてやった。身体が魔法で気が済むまでズタズタに引き裂いて踏んづけてやった。
「あ、り、と。がと……」
「ええ、皆も怖い物みせちゃったね。ごめんなさい、逃げられる子は今すぐにでも城を出て逃げなさい。あなたは胸のソレを外さないと……任せてね」
また血まみれになった私を恐怖の目で見る奴隷と子供達と、助けた子供は私を見て細々とした声でお礼を言ってくれた。他の子は逃げるように指示をして、爆弾にされた子供は少し痛いけれど埋め込まれた水晶を引きちぎって取り除いた。残っていた大人の従属兵士にこの子供を預けて先へ進んだ。
むせかえるような絢爛で舗装された謁見の間へと続く道を、汚らしい血に汚れた靴で踏み荒らしながら一歩を確実に踏みしめる。
(酷い、酷すぎる……。ウィーンは、ウィーンは、こんなことのためにアレを作ったんじゃないのに……少しでも死んでしまうかもしれない同族の命を助ける為に開発したのに。死んでもなお……想いを、踏みにじられるなんて……酷い、酷いわ……)
癇癪を起こしそうになるが、無理矢理押さえつけて鎮める。
王妃の場所を聞くならば、国王を捕らえて吐かせれば良い。必要な情報を吐かせるだけ吐かせれば……カリスティアちゃんとグラスくんの目的と……私の復讐が叶えられて都合が良い。逃がさない。どれだけ隠れて逃げおおせようとも草の根をかき分けることになっても、絶対に捕まえて、復讐してやる。
ウィーンを利用するだけ利用したこの国の汚らしい人間は、全員死ねば良い。殺してやる。死んじゃえ。
どいつもこいつも、私腹を肥やしていて……しゃしゃりでてきた幹部も一撃で沈むようなお粗末な幹部だった。私の知る国の幹部は、千人を一人で相手できる強さが絶対条件だと聞いていたのだけど……飛んだクズばかり。このアダムスの人間は黒髪が特徴だ。鎖国をやってる癖して移民を受け入れ従属させている内に血が混ざり、アダムス特有の髪と名前を持つ物は少なくなっている中で、一応クズ幹部は黒髪なので、相応の生れなのだろう……殺しちゃったけど。
(カリスティアちゃんも……元はアダムスの人間なのかしら、黒髪だけど……まぁ、ウィーンみたいに国を見限って脱出する人間も居たし、そうと限らないわね)
いつの間にか目の前には謁見の間と思われる豪華な装飾の施された大きな門があった。ソレに手を掛けて目的達成と欲しい物が手に入る喜びに身が震え口が歪に引き攣る。
「待っててね。カリスティアちゃんとグラスくん……今、オワらセるカラ」
全てが欲しかった。
「これで、会うのは最後になるわね。弟よ」
「……予想ではあね様が最後まで魔王として君臨されるものと思って居ましたが。運命はわかりませんね……今までありがとうございました。あね様に安らかな死が……あらんことを」
書類や書状を受け取って、一人の弟を抱きしめる。ウィーンの身体に入ったまま仲間である弟に別れを告げて抱きしめる。今回のアダムスで……私は自死する。アダムスが憎い、アダムスが……アダムスという国の存在が只管に憎い。憎しみで弟の身体を締め付けてしまい、弟の身体がギシギシと鳴り響く。
「受肉しておりませんから、いくらでも絞め殺してくださっても構いません」
「魔王なのだから身体を大事になさい。ママではないけど姉として最後の忠告よ」
憎しみに蓋をして不満げな弟の身体を手放す。か細い「はぁい」の声は遙か昔を思い起こされる物で笑みが零れてしまう。
「ウィーン、カリスティア、グラス、その三人のおかげで変わりましたね……あね様」
「お互い様だわ……じゃあ、死んだ後、くれぐれもお願いね」
いってきますの声もなく、お互い様という言葉を残して弟へと背を向ける。これで、最後。これが、私の寿命、これが……私の定め、運命なのだから、最後まで私は欲しなければ。
(ママとして居させてくれた。カリスティアちゃんとグラスくんが笑い合える結末が……欲しい)
「嫌だぁ死にたくない、死にたくない」
「助けて、まま、まま、ママァ……」
「怖い怖い怖いぁ……怖い……」
「五月蠅いぞゴミ共!!! いいから行く手を阻め!!!」
従属奴隷契約の効力で、怖くても、剣を持って戦わせられる子供達が泣き叫びながら私の元へと突っ込んでくる。泣き出すもの、上流階級の男を憎む目をするもの、剣を振らねばならない私に謝り続けるもの、いろんな子供が……アダムスの国王の侵入を阻む為に利用されていた。
「……ごめんなさい」
子供達を傷付けぬように、合間を縫って魔法などを避けてまっすぐ上流階級の男の首を跳ね飛ばした。噴水のように飛び出した血は、上流階級の男の周りに居た兵士とその子供とウィーンの身体にぴちゃぴちゃと掛かった。一瞬の静寂のあとに爆発するような子供達の悲鳴と……無理矢理従属させられた兵士が、恐怖で私に斬りかかるのを、避けて軽く頭を小突いて意識を奪った。
今の私はアダムスの心のない薄汚い人間の命を欲している。だから、その人間の犠牲者の命はとる必要はない。
至福を肥やしたアダムスの人間だと判別した者の命を悪戯に跳ね飛ばした。ウィーンの身体に汚らしい血がぴしゃぴしゃと足に、顔に、目に、唇に、お腹にかかった。喜んでくれるかな? なんてお花が咲き乱れそうな甘いことなど思ってはない。私の復讐の為に、為だけに行っているにすぎない。私の身勝手で、綺麗で美しい愛すべきウィーンの身体をこうして穢しているのだ。
(見て、ウィーン……。アナタと私を引き裂いた国の人間の……おぞましく汚い血がこんなに……こんなに……)
「ひぃやだやだやだやだやあああああああああああああああああああああ!!!! アッァァあアァ!!!」
「ッ……!」
「掛かったな! 化け物!!!」
泣き叫びながら私めがけて放り投げられた子供を受け止めると、胸には……赤黒く染まった魔力水晶が生えていた。放り投げた新たしいコロスベキ男が、子供に向かって呪文を唱えると水晶が今にも爆発しそうに赤黒い光を放ち魔力の媒体にされた子供は、白目を剥き苦しげに暴れる。コロスベキ男と従属させられた兵士四人と子供達。
(禁止兵器の人間魔法爆弾……)「おまえッッッ!!!」
一か八か魔力が荒れ狂う水晶と男の魔術に介入して抵抗する。この水晶は元は身体の魔力循環が不自由な人間の為に……ウィーンが昔開発した物……治療とは別に人間に埋め込み水晶の循環を荒げることで、埋め込まれた人間の魔力を利用した、低コストで高威力な爆弾として昔に問題になった水晶。魔具兵器や魔術兵器の国王会議で禁止されたばっかりなのに……。
「ああああ あ ア ああっ ァ……」
「もうちょっと、お願いよ! 頑張って! ママも、私も頑張るから!」
「何をしている奴隷共! はやく攻撃せんか!」
男の命令で、子供の奴隷が武器を持って私に攻撃してきた。普通ならば魔力密度の関係で生半端な武器でウィーンの肌は傷が付かない、だけど、今は爆発させないことに魔力を全集中させている為に密度が薄くなり、ウィーンの身体に傷が付いてゆく。
「おい! もう一人魔法爆弾に仕立てあげた子供を持ってこい!!!」
二人は流石の私でも対処ができない。荒れ狂う魔力を整え、それを乱そうとする魔力を押さえ込む必要がある今にもう一人持ってこられたら確実に一人は犠牲になる。傷だらけになるウィーンの身体と少しずつ持ち直してゆく子供の魔力循環が、確実に私を急かしてくる。
「させ、な、い。お前なんか、が……ウィーンの想いを穢さないで!!!」
指示を飛ばしたときに微妙に魔術に切れができて、強引に魔力循環を正した。もう一度唱えようとするとこの首を跳ねて、その首をこれでもかという位に壁にたたきつけて、壁と一体化するくらいに押し込めてやった。身体が魔法で気が済むまでズタズタに引き裂いて踏んづけてやった。
「あ、り、と。がと……」
「ええ、皆も怖い物みせちゃったね。ごめんなさい、逃げられる子は今すぐにでも城を出て逃げなさい。あなたは胸のソレを外さないと……任せてね」
また血まみれになった私を恐怖の目で見る奴隷と子供達と、助けた子供は私を見て細々とした声でお礼を言ってくれた。他の子は逃げるように指示をして、爆弾にされた子供は少し痛いけれど埋め込まれた水晶を引きちぎって取り除いた。残っていた大人の従属兵士にこの子供を預けて先へ進んだ。
むせかえるような絢爛で舗装された謁見の間へと続く道を、汚らしい血に汚れた靴で踏み荒らしながら一歩を確実に踏みしめる。
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癇癪を起こしそうになるが、無理矢理押さえつけて鎮める。
王妃の場所を聞くならば、国王を捕らえて吐かせれば良い。必要な情報を吐かせるだけ吐かせれば……カリスティアちゃんとグラスくんの目的と……私の復讐が叶えられて都合が良い。逃がさない。どれだけ隠れて逃げおおせようとも草の根をかき分けることになっても、絶対に捕まえて、復讐してやる。
ウィーンを利用するだけ利用したこの国の汚らしい人間は、全員死ねば良い。殺してやる。死んじゃえ。
どいつもこいつも、私腹を肥やしていて……しゃしゃりでてきた幹部も一撃で沈むようなお粗末な幹部だった。私の知る国の幹部は、千人を一人で相手できる強さが絶対条件だと聞いていたのだけど……飛んだクズばかり。このアダムスの人間は黒髪が特徴だ。鎖国をやってる癖して移民を受け入れ従属させている内に血が混ざり、アダムス特有の髪と名前を持つ物は少なくなっている中で、一応クズ幹部は黒髪なので、相応の生れなのだろう……殺しちゃったけど。
(カリスティアちゃんも……元はアダムスの人間なのかしら、黒髪だけど……まぁ、ウィーンみたいに国を見限って脱出する人間も居たし、そうと限らないわね)
いつの間にか目の前には謁見の間と思われる豪華な装飾の施された大きな門があった。ソレに手を掛けて目的達成と欲しい物が手に入る喜びに身が震え口が歪に引き攣る。
「待っててね。カリスティアちゃんとグラスくん……今、オワらセるカラ」
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