欺瞞の剣

刻夜 煌

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終わりの始まり

プロローグ

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真実なんていつも嘘だ。
 そう思い続ける事で自らを正当化してきた。
 だから僕は、虚構の世界に憧憬を抱いた。
 繰り返しの人生、全く人と違わない人生に飽き飽きしていた。
 そんな僕の名前は天宮 澪、いつも名前だけで女子と判断される。
 けい〇んブームもあったししょうがないとは思うけど。
 閑話休題。
 人生は二度と読み返せない小説だという。
 僕はもしも僕の人生しょうせつがあったなら絶対に見向きもしない。
 なぜならいつも通り学校と自宅の往復、友達なんてなし、そこら辺にいるリア充とか特集すれば面白いんだろうけど。
 その時、空から何かが降ってきた。
 まるで剣のようなそれはどす黒い闇を湛えていた。
「汚ぇ」
汚れたものを触るようにつまむと体に剣が融けていった。
「えっ、ちょっと待って、何が起きた。そもそも何であんな剣みたいなものが落ちてくるんだよ。」
 その時僕は観測した、それはまるで人のようなものだった。
 でも、圧倒的な違和感に苛まれた。
 「天使...?」
 まるで天使のようなそれは人間の到達出来ない域に存在するものであった。
 此処から僕の小説じんせいは面白くなる。
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