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第二話 赤ずきん
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「駐在さん! もう良いよ。危ないから」
近くのみやげ物屋の店主が心配して言っている。
「もう少しですから。もう少しで届きそうなんですよ」
駐在所の巡査、天草太一(あまくさたいち)は、借りてきた長い竿を伸ばして、湖面に浮いてきた青いビニールシートを引き寄せようと危ない体勢で必死になっていた。
「これでどうだ? 引っ掛けられないか」
第一発見者の宿屋の主が今度は先が鉤爪のようになった棒を何処からか持ってきた。
「ありがとうございます。これなら……」
天草は腕を思いっきり伸ばして、棒の先の鉤爪をそのビニールシートに引っ掛けた。
「よし! みんなで引くぞ」
どうにか引っかかったシートを三人で力を合わせて引いた。
「全く。なんでこんなに重いんだ?」
「観光地に不法投棄なんてしやがって! 営業妨害もいいところだ!」
三人でどうにかビニールシートに包まれたものを岸まで引っぱり上げる。
天草が恐る恐る中を確認しようと近付くと、何やら白いものがのぞいていた。天草はさらにに近付いて確認しようと目を凝らすと……。
「!」
「え! これは……、ギャー、てっ、手だー!」
悲鳴と同時に天草は後ろに飛び退いて大きく尻餅をついた。
その悲鳴は、冷たい雪の降り続く北の湖に響き渡った。
近くのみやげ物屋の店主が心配して言っている。
「もう少しですから。もう少しで届きそうなんですよ」
駐在所の巡査、天草太一(あまくさたいち)は、借りてきた長い竿を伸ばして、湖面に浮いてきた青いビニールシートを引き寄せようと危ない体勢で必死になっていた。
「これでどうだ? 引っ掛けられないか」
第一発見者の宿屋の主が今度は先が鉤爪のようになった棒を何処からか持ってきた。
「ありがとうございます。これなら……」
天草は腕を思いっきり伸ばして、棒の先の鉤爪をそのビニールシートに引っ掛けた。
「よし! みんなで引くぞ」
どうにか引っかかったシートを三人で力を合わせて引いた。
「全く。なんでこんなに重いんだ?」
「観光地に不法投棄なんてしやがって! 営業妨害もいいところだ!」
三人でどうにかビニールシートに包まれたものを岸まで引っぱり上げる。
天草が恐る恐る中を確認しようと近付くと、何やら白いものがのぞいていた。天草はさらにに近付いて確認しようと目を凝らすと……。
「!」
「え! これは……、ギャー、てっ、手だー!」
悲鳴と同時に天草は後ろに飛び退いて大きく尻餅をついた。
その悲鳴は、冷たい雪の降り続く北の湖に響き渡った。
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