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第八章 拠るべき場所
#3
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彼らがエディリーンたちを助けに来ることができたのは、彼女が仕込んでおいた式のお陰だった。エディリーンは、自分に何かあった時にジルたちに居場所を知らせるように、式を飛ばす術を組んでいたのだった。
とは言っても、非常時用なので、意思疎通ができるような複雑な式は作っていなかった。その小さな光輝く蝶の形をした式は、エディリーンが意識を失うのと同時にグレイス邸で待機していた彼らの元まで飛び、こちらまで誘導したのだった。
事前に「何かあれば式を飛ばす」と言っていた手前、彼らの対応は早かった。エディリーンの身に何かあったことは明白で、気を揉みながら彼女の元まで道を示す式を追った。途中、アーネストは自分の権限でもってグラナトの領主に協力を仰ぎ、兵士たちと共に現場に突入したのだった。
廃屋の地下に捕らわれていたのは、やはり行方が分からなくなっていた、魔術師の弟子たち数名だった。彼らはやや衰弱していたが、健康状態に概ね問題はなさそうだった。――ソムニフェルムの中毒症状を催しているということ以外は。
ソムニフェルムの影響を解毒する薬は存在しない。薬の症状から抜け出し、元のように生活できるかは、彼ら自身と、周りの助け次第だった。
ダミアンや彼らにソムニフェルムを勧めた男たちは、攫った人間を薬漬けにして、奴隷として売るのが目的だった。そうすれば、ソムニフェルム欲しさに言いなりになる奴隷が出来上がり、かつ薬を売りつけて更なる儲けを得ることができるという寸法だったようだ。
人身売買は、北方諸国同盟の間では禁止されている。奴隷制度があるのは、この大陸では帝国だけのはずだ。少なくとも表向きは。帝国は、制圧した国の人間を、帝国に忠誠を従わなければ奴隷として冷遇している。恭順すれば市民権が与えられるが、そうやって抵抗する気概を削いでいるのだった。
尋問の中で、男たちは帝国が魔術師を各地から高値で買い集めている、という話を口にした。空色の髪の女魔術師を手に入れようとしているという情報も、同時に裏社会で流れているらしかった。だが、彼らはただの小悪党だったようで、それ以上の詳しい情報を聞き出すことはできなかった。
どうやら、帝国はどうあってもエディリーンの身柄を手に入れようとしているようだった。これには、当の本人もアーネストたちも、難しい顔をせざるを得なかった。
ダミアンは故意ではなかったにせよ、ウォルトを星見の塔から突き落としたことを認めた。ウォルトはダミアンの様子がおかしいことを気に掛け、あの日星見の塔でダミアンと対峙したが、もみ合った末に塔から落ちてしまうという悲劇が起きたのだった。
奴隷商の男たちは、資金繰りに困っていたブラント商会に目を付け、ソムニフェルムを横流しするよう持ち掛けたのだった。ダミアンは「家業の手伝いをする」と言って度々グラナトに戻り、ソムニフェルムを手に入れていた。
ダミアンは、孤児院から魔術の才を見出されてブラント家に引き取られた少年だった。しかし、才能に伸び悩む中、養い親から資金のために魔術学院で実績を出せという重圧を受けた。それに負けて、ソムニフェルムがもたらす一時の快楽に身を委ねてしまった。彼にも苦悩があったのだろうが、薬を広めることに手を貸し、被害を広げたことは許されないことだった。
そして、目を付けられたのがグレイス家で働くヨルンだった。ヨルンは、ダミアンとは同じ孤児院出身の昔馴染みで、ソムニフェルムの横領を手伝えと言われた。言うことを聞かなければ、ブラント商会からの孤児院への資金援助を打ち切ると脅されて、彼らに従ってしまったようだ。
だがヨルンは、わざと露見するように雑な帳簿の改竄を行い、グレイス夫人が動いてくれるのを期待していたらしかった。
そして。
「申し訳ございませんでした、奥様。処分は如何様にもお受けします」
ヨルンはグレイス夫人の前に深く頭を下げて、全ての罪を告白したのだった。
アンジェリカは目を覚ましたが、まだ部屋で休んでいる。エディリーンは、腫れてしまった頬を水で濡らした布で冷やしていた。
グレイス夫人は、じっとヨルンの顔を見つめながらその話を聞いている。夫人は眉一つ動かさない。日頃の穏やかな様子とは打って変わり、その表情からは何を考えているのか読み取れなかった。
ヨルンが話し終えると、夫人は静かに口を開く。
「話はわかりました」
そう言って、一旦言葉を切る。次に何を言われるか、ヨルンは緊張した面持ちで目を伏せ、同席していたエディリーンたちも、固唾を吞んで見守る。
「この件については、不問とします」
それを聞いたヨルンは目をむく。
「しかし……!」
夫人の言葉に一番納得いかないのは、他でもないヨルンだった。夫人に向かって身を乗り出すが、夫人は頬に手を当てて首を傾げる。
「そうは言ってもねえ……あなたの罪状は何になるのかしら?」
グレイス夫人はとぼけた様子で続ける。
「取り引きの記録を改竄したというけれど、あなたはブラント商会が横領した分を差し引いたもの……正規に取り引きされた記録をきちんと残していたのでしょう? それならば、何も罪に問うことはないわ」
そう、ヨルンはやろうと思えば、全ての取り引きが正常に行われているように見せかけることもできたのだ。しかし、ブラント商会からの指示を無視して、不正が行われていることがわかるようにした。
家族を失い、孤児院で育った彼を、グレイス夫人は屋敷に引き取って働かせてくれた。その恩に、精一杯報いようと思っていた。しかし、ブラント商会からの資金援助が打ち切られれば、孤児院に残っている子どもたちは困窮してしまう。二つの間で、板挟みになってしまった彼は、自分にとってぎりぎりの選択をしたのだった。
「ですが……! 僕は、ダミアンにソムニフェルムの苗を渡しました。これは申し開きのしようがありません」
それは、グレイス夫人がソムニフェルムに関して何か起こっていると怪しむきっかけになった、そもそもの発端となった事件だった。ソムニフェルムの畑が荒らされた一件。あれは、ダミアンが畑に忍び込み、ヨルンにそれを見咎められてのことだったのだ。株分けをし、自前で栽培すれば、グレイス家から横領する手間が省ける。
ヨルンはそこで自分を見逃し、ソムニフェルムを渡すよう脅され、従ってしまったらしい。そこから、一連の事件が始まったのだが。
「ああ、あれね。あれはね、違うのよ」
ふふふ、とグレイス夫人は微笑む。
「ちょっと来てくれるかしら」
そう言うと、夫人は困惑する一同を引き連れて、外へ出る。
屋敷の裏から山を登り、向かったのはソムニフェルムが植えられている一角だった。収穫の最盛期は終わり、来年の分の種を採るために残された数株が、寂しく風に揺れている。
「よく見てちょうだい」
夫人は前掛けのポケットから、油紙の包みを取り出す。その中から出てきたのは、乾燥したソムニフェルムの花だった。夫人は、それと目の前に植えられている花とを比べるように促す。
夫人の手にある乾燥した花は、茎に細かな棘があり、花弁も葉も大振りに見える。比べると、目の前に生えているそれは、茎がやや細長く、葉も細かく枝分かれしており、花も小ぶりである。
不思議そうにする面々に、夫人は微笑む。しかし、エディリーンだけは、最初にここを見た時に気が付いていた。
「これは、似ているけれど別物なの。こちらは観賞用で、一部の層にだけれど、一般にも出回っているわ。もちろん、中毒性のある薬なんかは作れない、無害なものよ。これ自体はそれほど値の張るものでもないし、観賞用の花を一株くらいはねえ。花泥棒に罪はないとも言うし」
すると、ダミアンは偽物を掴まされたことになる。ソムニフェルムを自分たちで栽培するという目論見は、失敗に終わったわけだ。
ここを訪れた時に気が付いた、光の屈折を操ってものを隠す魔術。本物のソムニフェルムは、おそらくそこにあるのだろう。使用人を信用していないわけではないのだろうが、大事なものを無防備な状態で置いたりしないところは、おっとりしているように見えて抜け目がない人だと思った。
「ヨルン、あなたが心からわたしに仕えてくれていることは、よくわかっています。わたしも、使用人という以上に、あなたを大事に思っているわ。だから、これからも変わらず仕えてくれたら嬉しいわ」
それでいいかしら? と、夫人はアーネストに問う。
「……今回の主犯はブラント商会で、グレイス家に直接の非はありません。家の中でのことは、当主の裁量にお任せします。ユリウス殿下も、おそらくそう仰るでしょう」
「グレイス夫人……」
ヨルンは肩を震わせて、その場に泣き崩れた。
とは言っても、非常時用なので、意思疎通ができるような複雑な式は作っていなかった。その小さな光輝く蝶の形をした式は、エディリーンが意識を失うのと同時にグレイス邸で待機していた彼らの元まで飛び、こちらまで誘導したのだった。
事前に「何かあれば式を飛ばす」と言っていた手前、彼らの対応は早かった。エディリーンの身に何かあったことは明白で、気を揉みながら彼女の元まで道を示す式を追った。途中、アーネストは自分の権限でもってグラナトの領主に協力を仰ぎ、兵士たちと共に現場に突入したのだった。
廃屋の地下に捕らわれていたのは、やはり行方が分からなくなっていた、魔術師の弟子たち数名だった。彼らはやや衰弱していたが、健康状態に概ね問題はなさそうだった。――ソムニフェルムの中毒症状を催しているということ以外は。
ソムニフェルムの影響を解毒する薬は存在しない。薬の症状から抜け出し、元のように生活できるかは、彼ら自身と、周りの助け次第だった。
ダミアンや彼らにソムニフェルムを勧めた男たちは、攫った人間を薬漬けにして、奴隷として売るのが目的だった。そうすれば、ソムニフェルム欲しさに言いなりになる奴隷が出来上がり、かつ薬を売りつけて更なる儲けを得ることができるという寸法だったようだ。
人身売買は、北方諸国同盟の間では禁止されている。奴隷制度があるのは、この大陸では帝国だけのはずだ。少なくとも表向きは。帝国は、制圧した国の人間を、帝国に忠誠を従わなければ奴隷として冷遇している。恭順すれば市民権が与えられるが、そうやって抵抗する気概を削いでいるのだった。
尋問の中で、男たちは帝国が魔術師を各地から高値で買い集めている、という話を口にした。空色の髪の女魔術師を手に入れようとしているという情報も、同時に裏社会で流れているらしかった。だが、彼らはただの小悪党だったようで、それ以上の詳しい情報を聞き出すことはできなかった。
どうやら、帝国はどうあってもエディリーンの身柄を手に入れようとしているようだった。これには、当の本人もアーネストたちも、難しい顔をせざるを得なかった。
ダミアンは故意ではなかったにせよ、ウォルトを星見の塔から突き落としたことを認めた。ウォルトはダミアンの様子がおかしいことを気に掛け、あの日星見の塔でダミアンと対峙したが、もみ合った末に塔から落ちてしまうという悲劇が起きたのだった。
奴隷商の男たちは、資金繰りに困っていたブラント商会に目を付け、ソムニフェルムを横流しするよう持ち掛けたのだった。ダミアンは「家業の手伝いをする」と言って度々グラナトに戻り、ソムニフェルムを手に入れていた。
ダミアンは、孤児院から魔術の才を見出されてブラント家に引き取られた少年だった。しかし、才能に伸び悩む中、養い親から資金のために魔術学院で実績を出せという重圧を受けた。それに負けて、ソムニフェルムがもたらす一時の快楽に身を委ねてしまった。彼にも苦悩があったのだろうが、薬を広めることに手を貸し、被害を広げたことは許されないことだった。
そして、目を付けられたのがグレイス家で働くヨルンだった。ヨルンは、ダミアンとは同じ孤児院出身の昔馴染みで、ソムニフェルムの横領を手伝えと言われた。言うことを聞かなければ、ブラント商会からの孤児院への資金援助を打ち切ると脅されて、彼らに従ってしまったようだ。
だがヨルンは、わざと露見するように雑な帳簿の改竄を行い、グレイス夫人が動いてくれるのを期待していたらしかった。
そして。
「申し訳ございませんでした、奥様。処分は如何様にもお受けします」
ヨルンはグレイス夫人の前に深く頭を下げて、全ての罪を告白したのだった。
アンジェリカは目を覚ましたが、まだ部屋で休んでいる。エディリーンは、腫れてしまった頬を水で濡らした布で冷やしていた。
グレイス夫人は、じっとヨルンの顔を見つめながらその話を聞いている。夫人は眉一つ動かさない。日頃の穏やかな様子とは打って変わり、その表情からは何を考えているのか読み取れなかった。
ヨルンが話し終えると、夫人は静かに口を開く。
「話はわかりました」
そう言って、一旦言葉を切る。次に何を言われるか、ヨルンは緊張した面持ちで目を伏せ、同席していたエディリーンたちも、固唾を吞んで見守る。
「この件については、不問とします」
それを聞いたヨルンは目をむく。
「しかし……!」
夫人の言葉に一番納得いかないのは、他でもないヨルンだった。夫人に向かって身を乗り出すが、夫人は頬に手を当てて首を傾げる。
「そうは言ってもねえ……あなたの罪状は何になるのかしら?」
グレイス夫人はとぼけた様子で続ける。
「取り引きの記録を改竄したというけれど、あなたはブラント商会が横領した分を差し引いたもの……正規に取り引きされた記録をきちんと残していたのでしょう? それならば、何も罪に問うことはないわ」
そう、ヨルンはやろうと思えば、全ての取り引きが正常に行われているように見せかけることもできたのだ。しかし、ブラント商会からの指示を無視して、不正が行われていることがわかるようにした。
家族を失い、孤児院で育った彼を、グレイス夫人は屋敷に引き取って働かせてくれた。その恩に、精一杯報いようと思っていた。しかし、ブラント商会からの資金援助が打ち切られれば、孤児院に残っている子どもたちは困窮してしまう。二つの間で、板挟みになってしまった彼は、自分にとってぎりぎりの選択をしたのだった。
「ですが……! 僕は、ダミアンにソムニフェルムの苗を渡しました。これは申し開きのしようがありません」
それは、グレイス夫人がソムニフェルムに関して何か起こっていると怪しむきっかけになった、そもそもの発端となった事件だった。ソムニフェルムの畑が荒らされた一件。あれは、ダミアンが畑に忍び込み、ヨルンにそれを見咎められてのことだったのだ。株分けをし、自前で栽培すれば、グレイス家から横領する手間が省ける。
ヨルンはそこで自分を見逃し、ソムニフェルムを渡すよう脅され、従ってしまったらしい。そこから、一連の事件が始まったのだが。
「ああ、あれね。あれはね、違うのよ」
ふふふ、とグレイス夫人は微笑む。
「ちょっと来てくれるかしら」
そう言うと、夫人は困惑する一同を引き連れて、外へ出る。
屋敷の裏から山を登り、向かったのはソムニフェルムが植えられている一角だった。収穫の最盛期は終わり、来年の分の種を採るために残された数株が、寂しく風に揺れている。
「よく見てちょうだい」
夫人は前掛けのポケットから、油紙の包みを取り出す。その中から出てきたのは、乾燥したソムニフェルムの花だった。夫人は、それと目の前に植えられている花とを比べるように促す。
夫人の手にある乾燥した花は、茎に細かな棘があり、花弁も葉も大振りに見える。比べると、目の前に生えているそれは、茎がやや細長く、葉も細かく枝分かれしており、花も小ぶりである。
不思議そうにする面々に、夫人は微笑む。しかし、エディリーンだけは、最初にここを見た時に気が付いていた。
「これは、似ているけれど別物なの。こちらは観賞用で、一部の層にだけれど、一般にも出回っているわ。もちろん、中毒性のある薬なんかは作れない、無害なものよ。これ自体はそれほど値の張るものでもないし、観賞用の花を一株くらいはねえ。花泥棒に罪はないとも言うし」
すると、ダミアンは偽物を掴まされたことになる。ソムニフェルムを自分たちで栽培するという目論見は、失敗に終わったわけだ。
ここを訪れた時に気が付いた、光の屈折を操ってものを隠す魔術。本物のソムニフェルムは、おそらくそこにあるのだろう。使用人を信用していないわけではないのだろうが、大事なものを無防備な状態で置いたりしないところは、おっとりしているように見えて抜け目がない人だと思った。
「ヨルン、あなたが心からわたしに仕えてくれていることは、よくわかっています。わたしも、使用人という以上に、あなたを大事に思っているわ。だから、これからも変わらず仕えてくれたら嬉しいわ」
それでいいかしら? と、夫人はアーネストに問う。
「……今回の主犯はブラント商会で、グレイス家に直接の非はありません。家の中でのことは、当主の裁量にお任せします。ユリウス殿下も、おそらくそう仰るでしょう」
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