時々異常な僕といつも愉快な仲間達~『ほのぼの』の言葉の意味を取り違えた物語~

四出 無衣葉

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第一章

第30話

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彼女の背中には紋様は刻まれてない。それはつまり、教会の身勝手な理由で選ばれた忌み子ではないということ。その他の理由、例えば受け継ぎ型の称号である可能性や神の嫉妬を受けた場合が考えられる。

神は嫉妬する。主に悪神として存在するものは人間を酷く見下しており、それ故に自らより美しいものや強きものを見ると嫉妬し、忌み子としての称号や呪いをかけることが稀にある。

そういったことを行う神は然るべき処分を受けて消滅させられるらしい。

王女様に聞いたら、神話や教会による言い伝えを教えてくれた。神は神として我らの上に立つが、神もまた神に裁かれるのだそうだ。

つまり、アリアは受け継ぎ型か神の嫉妬を受けたということだ。それ以外で忌み子とされるものは烙印やある特定の傷を負ったものだけらしいのでそういった外傷の無いアリアには該当しないだろう。

さて、それで…

「いたぃ痛い、痛…ぃ」

こいつらの片付けをどうするか、だな。

ステータスを覗くとしっかりと忌み子の称号がついていた。ゲンドーくんの枕に神からのメッセージがついていたから、悪人への仕置き用に作れないか試してもらったのだ。

そうしたらこんなものが出来た。

〔裁きの烙印〕
悪人への裁きのために使われる特殊な称号を付与するための烙印。印は刻まれていないにも関わらず、対象への罰にもっともふさわしい烙印を選抜し、焼き付ける。

製作者:ゲンドー、断罪神

(呪:罪なきものへの外傷は認めない。罪深きものには痛みや死を与える。死や痛みを回避するものには無効化できない疲労が蓄積される)

※断罪神の私怨により、呪いの効果が強化されました。

裁きを、休暇のない毎日を寄越すくせに複数人の女神と遊びに出かけるあのクソ神に裁きを! ということなので、こちらの作品を参考にさせていただきます。ありがとうございました。 by断罪神

神様は大変なんだなぁ…


で、こいつの体に焼き付いたのは「裁きの烙印」。罪を犯した人などに付けられる烙印で、広く知られている最も有名な烙印である。当分は仕事に就けないばかりか、衛兵に睨まれたり、陰口を叩かれる毎日を送ることになるだろう。

この烙印の効果は、罪状の強制開示。今までに起こしたなかで許されない行いを判明しているしていないに関わらず全てを開示し続ける。そして、それらに関わる被害者の名前が、被害者の親族や未だにその行いを恨む者達に神殿の神官達から犯人の情報が伝わる。

本来は早々に犯罪者が死ぬことを防ぐために、牢獄に入れられたあと烙印を刻まれる。恨みを持った人が詰めよって殺される可能性があるからだ。しかし、彼らは牢獄に入れられていないので烙印が刻まれたことは確かだが犯罪者の最後の守りも無く生きていくことになる。

それにこれは珍しいことではない。山賊なんかの相手だと旅の神官が牢獄に連れていくことが出来ないが野放しにしていくことも出来ないために、裁きの烙印を魔法やスキルによって刻むこともある。

魔法道具を使った烙印は10数年は持つのだが、そうした道具を使わない烙印は傷跡も残さず一週間ほどで消える。それでも隠れている位置すら記されるために逃げることはできない。ましてや、地球のように犯罪者にも人権をと言う考えがあまり無いのだ。どこにいると言う情報をわざわざ隠す人はいないし、牢獄にいるか、生け捕りが望まれていないのなら、捕まる前に殺されるだろう。

「なんでこんな…」

「酷いことをするかってか?人のものに手出し口出ししたらこうなるかもしれないと分かっとくべきだよね。こういう世界ならなおさら。僕だってほんとはこんなことしたくないんだよ?」

痛みとアザだけを残すダメージを残さない特殊な鞭を取り出す。

「こんっな、ふうに、叩いて、叩いて、殴って」

バシッ!バシッ!ガッ!ゴッ!

「肉が焼ける臭いなんて嗅いで興奮したくはないもんね。お前みたいなクズなら心も痛まなくて済むから運がいいというべきかな。気の済むまで遊び相手に、スキルの実験台になってもらうよ!」

大丈夫、遊んだあとは森の皆に後片付けしてもらえるからね。


一連の光景を、アリアはドン引きしながら見守っていた。


〔あ、あの、オーマ様。その…何か悩みがあるのでしたら、おっしゃってくださいね。私では力不足かもしれませんが〕

鋭い目線よりも憐れみを含んだ目線は心が傷付くのだと知った。

ちょっと、やり過ぎただろうか。いや、やり過ぎということはないはずだ。ちゃんと誰にも見られないように魔物に処理をさせたし、万が一生き残っても、烙印のお陰でまともに暮らすことはほぼ不可能になるだけ。永遠に死に続けることはさせてないんだから、やりすぎって訳では…ない。



〔オーマ様は怖いところも有るけどホントは優しいところもあるいい人だもんね、じゃなきゃ私なんて助けてくれないし…やっぱりどこか疲れてらっしゃるのかも。わたしが元気にさせてあげなきゃ!でも、どうやってだろう…〕
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