RIGHT MEMORIZE 〜僕らを轢いてくソラ

neonevi

文字の大きさ
84 / 128
▽ 三章 ▽ 其々のカルネアDeath

3-25 Give In〔P3〕

しおりを挟む
side芝木

『新美ィィイィィッ‼︎ そこまでだァァっ』

「うえぇぇーーーーーーっ何で何で止めるすかぁ~~。っちゃえばしし、シロさんも引けなくなるのに~~」
「だからだよアホっ」
「何だよそれ~、しし祝杯出来なくしろとか言ったくせに… 」

いつも通りブツクサとグチり散らかす新美だが、何だかんだと指示には従う。

「と、結果は予想通り。格闘技やヒーローアニメじゃあるまいし、殺意を訓練した人間が本気で戦えばこんなもんだな。さて、この状況でも俺はこれ以上無駄な争いをするつもりが無い…と言ったらどうだ?」

リュウコウを人質に脅して通用するか?

「そんな選択が出来る立場じゃないだろ」

「フッ」

その割に応じるって態度じゃないがな。
一か八かで掛かって来るか?
でも分かるだろ?俺はそんな簡単じゃないと。

「っ…何なんだテメぇ来んじゃねェェっ」

八参の怒声に振り返ると、上機嫌な新美が踊るように2人に近付く。

それにしてももしこの態度が実力に裏打ちされたものだとしたら、俺と新美でやられる可能性は無いにしろ、どちらか相当な手傷を負うなんて事は有り得るか。
それでは報酬を上乗せさせても旨くない。

やはり引かせるのが一番だな。

そう思っていると唐突にスイッチの入った新美がリュウコウに追い打ちをかける。

「はぁ~…で、止めなくても良いのか?あれ」

「………… 」

これだよ。
目の前で仲間が危機に遭い、圧倒的不利になったってのにこの無表情。

それは固まってるって訳でもなく、見て取れる動揺すら微塵も無い冷ややかさ。

これは俺達と同じかそれ以上の敵を前にしたことがあるってことかもな…
となるとやはり2対1でもリスクがデカイ。

「それなら譲歩の意味、分かったよな?」

「………… 」

尚も沈黙を続けるロン毛だったが、数秒置いてからゆっくりと手の武器を腰に収納した。


フゥ、漸く応じる気になったか。

「勿論さっき提示した金額は払うから安心しろ」

そう言うとロン毛は静かに視線を落とし、直ぐにまた戻すとこちらへ歩き出した。

三歩

四歩

「「………… 」」

交差する視線で俺の警戒感に気が付いたロン毛は、両手の平をこちらへと向け鼻から息を吐く。

六歩

七歩

そして距離1.5mハチホメで静かに止まり、ゆっくりと右手を差し出した。

一瞬迷う脳裏には、掴み寄せられたあの腕力が過ぎる…が改めて見る俺達の体重差は20kg超。
ロン毛にはこうして掴み合うメリットなど無い。

そう結論付けた俺が右手を差し出し掛けた瞬間

ー『ガシ‼︎ 』ー「ガシィッ‼︎ 』

一歩踏み込んだロン毛は右手で俺の利き手ヒダリ手首を掴み、同時に伸ばした左手で強引に左肩を掴んだ。

この体重差で投げだ?
舐める…

ー~「ぅォッ⁉︎ 」~

凄まじい腕力により浮きかけた身体をなんとか引き戻す。

「~ッ、どう言うつもりだぁ?」

そして体幹に重心が戻ると同時に左腕を奴の首に回し、握られた右手首を外すよう内側から強引に捻り回し左腕とホールド。

『ガシッ』

瞬間奴は首と俺の腕の隙間に手を差し込んでいる。

だがもう遅い、このまま地面に倒れ込み絞め落として終…

『ググ~ッ』ークルッー

ッ⁉︎ 
そう来るかッ

ほんの僅か、ほんの僅かの隙間でドリルみたく回転スピンする反応は尋常じゃなく、向きを変えた奴と額が触れそうな距離で視線がぶつかり合う。

『プゥッ‼︎ 』

「ンぉ‼︎⁈ 」

唾?いやこの匂いは酒っ

ービリビリビリッ√
「ー~ツぅッ」

だからコイツさっき返事を…いや今はそんなこと考えてる場合じゃない。
刺されないようコイツの両手をっ

視界を奪われた俺は頭突きを警戒し顎を引き、それと同時に回していた腕を即座に放しつつ、奴を離さぬよう両手を肩から肘へと滑らせつつ手首を掴む。

『『グググーー~ッ』』
「「ンッォ~~ァ」」

そして肩から胸を突き合わせての力比べ。

バカがっ、俺はお前より一回りデカい新美にも力なら負けん。
このまま捩じ伏せてやる。

ー「~~っ」ー
『ズザザっ』

っておい、おいおい…
こ、この俺が、押し負けるだと?


ー「クッぅー~… 」ー
『ズザザザァーーー』

あの蹴りが効いて…いやそれにしたってこの細身のどこにこんな力がっ
有り得んぞ、信じられんっっ


『ググっギュグゥ~』
「~クッぅ…新美ィーーーっ」

この体勢…
少しでも力を抜けば、手を放せば、初動は向こうに分がある殺られるっ

新っ美︎ぃぃ…

" ヨシャーーーー『ドカッ』"
" バカ全然別人だ謝れっ "
" え?大丈夫すよきき気絶させちゃえば "
" やめろーーーーっ "


テメぇ…

手首を握り潰す気持ちで腕に力を込めるが、それに反し徐々に仰け反っていく身体。

" タっタっタっ『ガチャバタンっ』ハヒーー~仕事完了っす~ "
"『ブゥゥーーーーーン』お疲れさん、携帯は回収したよな? "
" え?あハイ "
"『ブゥゥーーーーーン』…回収してないだろ?"
" え?エヘヘっ "
"『『キキィィーッツ‼︎ 』』"


瞼の裏に再生される振り回されて来た日々。

早く…

~ー『ブワッ』ー

突如として訪れる無重力感。

来…

ー『『ドダァァンッ‼︎ 』』
ー「ーゴブッふゥー~ッッ」

100 kg近い体が受け身をする間も無く地面を跳ねる。

その衝撃は背中から腹まで突き抜けて、肺の酸素のみならずしょうもない回想まで口から噴き出させた。

「コハっ…ぁ… 」

だが身体はその苦しさを置き反射的に腕を動かして目と胸から首をガード。
そして漸く痛みの引いてきた目で隙間から奴の動きを覗き見ると、案の定既に抜かれている短剣が頭上で振り上がっていた。

こんな苦戦はリビア…いやパキスタン以来。
だがそれでも俺は生き残っている。
潜り抜けて来た。

一瞬でひっくり返してやるぞ。

来いっ

来いよォォっ


だがこっちへと向けられた切っ先はピクリとも動かない。

「なぁ、この仕事は命よりも優先されるのか?」

「な…ゴホっ、なワケあるか。生きる為の、仕事だ」
「なら休戦だ。そんな場合じゃなくなった」

そう言うと刃は視界からあっさりと消え去り、恐る恐るガードを解いた俺は上半身を起こす。

そんな場合じゃない?

『『バッシャァンッ‼︎ 』』

「は?マジかよっ」

またも上がる激しい水音に、驚くロン毛がすぐ様駆け出す。

「シロさんっ」
「あれリュウコウ君だよなっ、……、クソォっ」

そして真夜中に開けた冷蔵庫みたいに光るどこか無機質な川縁で、八参の隣に並んだロン毛は下流へ流されていく水飛沫と俺の後ろを交互に確かめる。

ん?
後ろ?また何か来たのか?

「って、嘘だろ… 」

川の上流側に沿い、更に伸びる暗い洞穴の奥向こうがガラガラと崩れて来ている。

けどこんな大事何で今まで気付かなかったんだ?
この俺が…

「……音が、ない?振動も… 」

「リュウコウさんっ」
「リュウコウ君っ」

その声で川縁の奴らへ視線を戻すと、10mほど下流側へ追走する二人が追っていた水飛沫が無くなっていた。

新美っ

俺も慌て叫ぶ二人の方へと走る。

ザザァー…
「新美ィィーーーーっ、おい二人はっ?」
「さっき、急に消えちまった… 」

呆然とした足取りで下流へと歩む八参が答える。

川に飲まれたのか…

「……、クッ」

すると厳しい表情で振り返るロン毛に合わせ俺も再度振り返ると、すぐそこまで来ている崩落は俺達のいるこの空間にまで達し始め、そしてそれが川の光に照らされると全くの別物だと言うことに気付いた。

何だ?崩れた岩壁が粉々に粉砕されてる?
いや違う。
川が、水と地面まで消えてないか?あれ…

こちらへと渦巻くように迫る見たことの無いそれは、呑み込んだ空間全てを分解風化させている砂塵の如き何か。
破滅の行進。
なのに下流の、目の前の川は普通。
さっきまでと変わらず今現在なんの影響も受けてない。

その余りの奇妙さに背筋が凍る。

「おっおいロン毛、あれは流石にマズイぞっ」
「ウルっセェよ芝木ッ、ンならテメェはサッサと行けやっ」

「八参、荷物を回収する」
「ちょ⁉︎ シロさん」
「退避だッ」

そう言ってロン毛はキレた八参の腕を強引に掴み、置いてある荷物の方へと行った。


ザ…ザ…ザ…

確かにそうだ…

休戦したとは言えどうして俺はロン毛を気にかけた?
まるで頼るかのように…

そんな思考に引きずり込まれた俺の足は、川沿いをフラフラと進む。

ザ…ザ…ザ…

さっき手を合わせ組み改めて解ったが、おそらくアイツにはまだ余力がある。
肉体的にも精神的にも。

まさか日和ったのか?

ザ…ザ…ザ…
「ハッ」

あの新美が気に入るワケだな。

だが生きるってのは時に譲れない自分を貫くしかない。
貫くしか。

顔すら思い出せない人間たち。
様々な街の寂れた路地裏で、幾度となく繰り返してきた命の駆け引き…

ザ…ザ…ザ…

武器を持たない…けど死なない格闘家。
アンデッドリーなんて皮肉混じりに恐れソシられて来たお前が本当に死んだのか?
こんなアッサリと。

…俺ら、引退ヤメ時誤ったようだなぁ。

そしてたどり着いたここは三途の川のほとりで、あの迫り来る嵐は差し詰め地獄への入口ってとこか。

ザ…ザ…
「まっ、お似合いか… 」


なんか


疲れたぜ


ドッと…


そんな重みで当て所ない足が止まった時

「芝木さん急げっ」

目を覚まさせる様な呼び掛けに振り向くと、ロン毛は俺と新美の荷物も持っていた。

「………… 」

「イイからそんな奴ほっとけよっ」
「来ないのか?……っ、荷物、置いてく」

急かす八参と迫る砂嵐を見て、ロン毛は迷いを滲ませつつも身体を翻し走り出した。


「…………フゥ」

なんだかな…

手持ち無沙汰から仕事後にだけ吸う巻きタバコを咥える。

シュボッ
「スゥーーーーっフゥーーーーーー~~」


バシャっ

ん?

川のせせらぎとは違う微かな水音に振り返ると、ゴウゴウと水を吸い込んでいる岩穴の手前、川縁にしがみつく腕らしきものを捉えた。

新美っ

ザっザっザっ

いや、違う。

ザっザっザ…
「ハァ……新美は?」

「…はァ、ハぁハぁ…、~っ…分から、ない」

疲労困憊。
自分で這い上がる力も無さげなリュウコウが、答えるのも億劫な程グッタリしつつ視線だけを左右させると、丁度あの2人の背中が洞穴の通路へと消える。


「はぁーー~~あっと、あっち…見えるよな?」

ゆっくりと膝を折った俺がタバコを持った手で上流を差すと、少しだけ首を動かしたリュウコウが目を瞬かせる。


コイツに新美は…

「どうせもう終わりだ。……だから恨むなよ」









しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

あなたの冒険者資格は失効しました〜最強パーティが最下級から成り上がるお話

此寺 美津己
ファンタジー
祖国が田舎だってわかってた。 電車もねえ、駅もねえ、騎士さま馬でぐーるぐる。 信号ねえ、あるわけねえ、おらの国には電気がねえ。 そうだ。西へ行こう。 西域の大国、別名冒険者の国ランゴバルドへ、ぼくらはやってきた。迷宮内で知り合った仲間は強者ぞろい。 ここで、ぼくらは名をあげる! ランゴバルドを皮切りに世界中を冒険してまわるんだ。 と、思ってた時期がぼくにもありました…

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収

ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。 彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。 だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。 自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。 「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」 契約解除。返還されたレベルは9999。 一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。 対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。 静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。 「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」 これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。 (本作品はAIを活用して構成・執筆しています)

家庭菜園物語

コンビニ
ファンタジー
 お人好しで動物好きな最上悠は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏も、寿命から静かに息を引き取ろうとする。 「助けたいなら異世界に来てくれない」と少し残念な神様と出会う。  転移先では半ば強引に、死にかけていた犬を助けたことで、能力を失いそのひっそりとスローライフを送ることになってしまうが  迷い込んだ、訪問者次々とやってきて異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

不死身のボッカ

暁丸
ファンタジー
逓信(ていしん)ギルドに所属する甲殻人ボッカ。歩荷(ぼっか=運搬人)だからボッカと素性を隠す特急便の運搬人。 小柄な身体に見合わぬ怪力、疾風のスピードと疲れ知らずのスタミナで、野を越え山越え荷物を運ぶ。 逓信ギルドの運搬人になったのは、危険な迷宮には入りたく無いから。面倒と危険を避けてすんなり仕事を終わらせたいのに、時にギルド支部長に命じられ行きたくも無い魔獣狩りの運搬人として駆り出される。 割とチートな身体能力を持ちながら、戦闘能力はからっきしで過剰な期待はされたく無い。こんな殺伐とした異世界生活なんかとっとと終わらせて眠るように死にたいと願う、そんな<不死身の歩荷>のお話。 ※種族名とか用語は前作と共通にしてますが、別の世界の物語です。世界観も若干違います。 ※「歩荷」とは一般的にいう「ポーター」のことですが、長距離運送も兼任しています。 ※作者が設定厨なので、時々本筋に関係ない解説回が入ります。 ※第16回ファンタジー小説大賞にエントリーしてみました。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...