狂乱の蝶は月夜と踊る

札神 八鬼

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第二幕 想い人

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この舞台を照らす月光。
暗い景色を彩る真っ赤な血。
そして仕上げに、
舞踏会になくてはならない
断末魔の音楽が木霊する。
さあ、一緒に踊りましょう。
あの人の為に、捧げましょう。
そうすれば、いつしか眠ってしまった
あの人も、起きてくるはずだから。
踊りましょう。歌いましょう。
片羽の蝶は優雅に踊る。
その羽が誰にもがれたのか。
狂乱の蝶はそれを知っていながらも、
狂おしく踊り続ける。
いくら踊り続けたとしても、
想い人が甦ることも、
もう一度飛べることなどないのに。
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